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孤独でたまらない福島県スタート







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2004年 5月23日  【福島県】




栃木最後の夜に地元の人と飲みすぎてしまい、居酒屋の前の小学校の駐車場で目を覚ましたのは11時だった。


やばいやばい、寝すぎだよ。

早く動くぞ。







那須高原から北上していくと有料道路になってしまうので、一度下ってから4号線で北上。


ついに東北の玄関口である福島県に突入した。




とりあえず最初の町、白河市のコンビニでるるぶを買い計画を立てていく。


県庁に電話して調べた祭りやイベントの日程、日本酒の蔵元の位置、目ぼしい観光地を吟味してルートを決めていく。


面白いもの全部見逃さないように県を制覇してやる。


まずはいわき市だ。










蝦夷の関東侵入を防ぐための古代からの関所、白河関を見ながらいわきに入る。


金はとうとう底をつき、ポケットには残り500円。


ずいぶん前から給油ランプは点きっぱなしだし、デジカメのメモリーもいっぱいだ。


今日はもう動けない。


郵便口座にはいろんな人に送りまくったCD『同窓会』の代金が振り込まれているはず。







いわきに到着し、ガソリンスタンドの近くのコンビニの駐車場にファントムを止めた。


新しい県に入りたての時はどうしてもビビッてしまう。


心がとても孤独だ。

夜は心をもろくする。
















翌日、目を覚まし、すぐに郵便局に行って1万をおろして財布復活!!!!


カメラ屋さんで写真をCD-Rに落としたら、さぁ福島県本格的にスタートだ。






いわき、勿来は温泉とハワイアンリゾートってテーマパーク以外、特に何もないんだけど、1つだけ行っとこうと、内郷にある白水阿弥陀堂にやってきた。



願成寺の阿弥陀堂は1160年に建てられた国宝のお堂。

鎮守府将軍、藤原清衡の娘、徳姫さんが建てたものだ。


昨日までの曇天が嘘みたいに晴れた空の下、400円を払って境内に入る。







つぶれて物置みたいになっている土産物屋の並ぶ一本道の先に赤い橋がかかっており、庭園の奥にひっそりと佇む小ぢんまりとしたお堂が見える。


正方形の杮葺きの屋根。


派手な彫刻もなく、いたってシンプルなのに妙に迫力がある。







堂内には5体の重要文化財の仏像。


いずれも平安時代のもので、木がものすごく古い。


よく見ると柱や天井も煤けて黒ずんでおり、歴史を感じさせる木肌の質感が悠久の時を感じさせてくれる。



ここは建て直しもせず、そのままの状態で800年以上の時を経ている。


超一流の大工さんってのは数百年後の木の収縮さえ計算に入れて鋸を引くんだそうだ。



庭園には花が咲き誇り、池にはのんびり首を伸ばす亀。


格式を感じさせる空気が、これからの東北の旅が充実したものになることを予感させてくれた。











49号線で郡山市内へ。


6月6日にこの街ででこ祭りというものがあるらしく、それまで福島に滞在したいのだが、まだ2週間ある。


どうするか迷いつつ銭湯に入り、今日1食目のカップラーメンを食べ終わったころには心は決まっていた。


先に進もう。










118号線で山を突っ切っていく。


真っ暗な山の中、孤独に心を鷲づかみにされながらアクセルを踏む。




今俺はどこに向かってる?

こんな山の中。


今向かってるのは本当に俺が行きたい場所なのか?


たどり着いて、そこに俺が求めるものはあるのか?


何を求めてるのか。




つらい。


頭がこんがらがって何も考えられない。


寂しいとかじゃなくて、何もかもが虚しくなってくる。


こんな気持ちのときに人は宗教にすがるんだろうな。






芦ノ牧温泉のコンビニに車を停めると、バケツをひっくり返したような雨がファントムを叩きつけ始めた。


車内にいると、トタン屋根のような音がする。


生きる意味、生きる価値、お釈迦様は、キリストさんはその答えを知ってるのかな。



つらい。





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