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天然のお母さんと怖いお母さん

こんにちは、神田です。



糸ちゃん依ちゃんが色々わかるようになってきたみたいです。

最近ありがたいことに少しずつお客さんが戻ってきて、お店が忙しい日が増えてきました。

お店がお客さんで賑わい始めると、お母さんは二人を連れて早めに裏の離れに移動します。

裏の離れには大きな冷凍庫があるので、営業中に何かをとりにバタバタと離れに行くことが
あります。

すると二人はなんとも嬉しそうな顔をしてくれます!
それが可愛くてたまらないんですが、物を取ったらすぐにお店に戻らなきゃいけない。
すると二人は泣くんです!!!!!
ごめんねえええええええええええええ!!!!!!て二人に言って店に戻る私。


あぁ、切ない。



おわり。







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「いやぁ、この前背中が痒くてね、でも手が届かないからねぇ。どうやっても届かないところが痒かったから考えたとよ。」



「うん、どうしたと?」



「孫の手があるがね。あれのゴルフボールのところに塗り薬つけてね。チョンチョンって塗ったとよぉ。あれはいいわぁ。」



こんな面白い話をいつもしてくれるのは、そうあの人です。



かつて僕が世界一周してる時に、ブログ上で旅の中での登場人物の人気投票ランキングをやったんですが、それでカオルさん、ミユキさんについでまさかの3位に食い込んできたあの人。









そう僕のお母さんです。




いやぁ、ホントうちのお母さん面白いです。


天然すぎてマジでビックリするようなことを平然と言ってきます。



映画パトリオットを録画したビデオのラベルにパトリックスって書いてパトリオットとマトリックスどっち録ったかわからんなるようなお母さんの元で育ったあのカンちゃんですら度肝を抜かれるほどの天然です。




「この前ねぇ、家でテレビ見てたとよ。リビングで。そしたらなんか人の気配がしてね、なんとなく玄関のほう見たとよ。そしたらリビングの入り口のところにおじさんが立ってたとよ。」



「えぇ?!なにそれ?!それでどうなったと!?」



「いやもうビックリしてねぇ。まぁ知ってる近所のお爺さんでね、ちょっと痴呆が入ってる人なんよね。だから多分自分の家に帰ったと思って間違って入ってきたっちゃろ。でもいきなり家の中に男の人がいるなんてビックリするやん!!」



「いや、そりゃするやろ!どうしたと!?」



「私もうギャアアアア!!って叫んでね!!お爺さんの脇の下をくぐって玄関から逃げたとよ!!」



「は?……え?え、ちょっと待って?お爺さんがいたのって玄関からリビングに入るところやろ?」



「そうよぉ!だから狭くてね!」



「いや…………え?なんでリビングの窓とか裏の勝手口とかから逃げんの?なんであえてお爺さんに向かって突撃していくの?」



「いやぁ、私もそれがよくわからないのよ。まぁそれで靴も履かないで外に逃げたんだけどね。」



「ふーん、まぁ近所の人なら大丈夫やろうけど。それは怖いね。」



「そしたら後日、お爺さんの家族が謝りに来てくれてね。これどうぞってくれたとよ。」



「あ、そうなんや、何もらったの?」



「靴下。」




ブフォ!!!


カンちゃんと2人で爆笑。



「靴履かないで逃げたからかねぇ。あははは~。」



いやぁ、ホント面白いお母さんです。



ウケるー。











そんなウチのお母さん。


ご想像の通りものすごく優しい人です。


子供を持った今だからこそ、このお母さんに育ててもらってよかったなぁってしみじみ思います。


ウチの赤ちゃんたちの世話も安心して見てもらえてます。


僕らの周りの同世代の仲間もみんな良い親をやってます。




そんな中、最近めちゃくちゃ驚くことがあったんです。















お店の買い出しの途中で日向の100均に行った時のこと。


カンちゃんとあれこれ見ていると、向こうのほうからなにやら大きな声がする。


なんかめっちゃ怒っているような声。




その声が近づいてきてわかったんですが、声の主は40代くらいの女の人でした。

怒ってる相手は小学校低学年か幼稚園くらいの男の子。


どうやら自分の息子に怒ってるよう。




「早くしなさいよ!!電車に乗り遅れるでしょ!!まったくなんで早くしないのよ!!」



オモチャコーナーのところでオモチャを選んでる男の子に叫んでるお母さん。


男の子はオロオロして、早く選ぼうとしてるんだけど怒鳴られすぎてパニックになってて選べない。



「いい加減にしなさいよ!!あああ!!もう!!早くしなさい!!!」





ついに泣き出す男の子。


もうこうなったらオモチャ選ぶどころじゃないですよ。


パニックに追い打ちするお母さんの怒鳴り声。


泣きじゃくってオモチャの前で動けない男の子。




「ああああ!!!!早くしなさいいい!!!」



その時、あろうことかお母さんが後ろから男の子を突き飛ばした。

床にバーンと倒れて泣き叫ぶ男の子。



「早く選びなさいいいいいい!!!!」



そして耳を疑う言葉。



「もうううう!!!この自閉症バカ!!!」






さすがに止めようって思いました。


こんなの見てられん。


でも、あまりにもこのお母さんが異常だったので、もし怒りの矛先がこっちに向いたら怖いって思ってしまって何も言えませんでした。



結局、お母さんに引きずられるように店を出ていった男の子。


オモチャは買えずじまい。





うーん…………色々考えるなぁ。


男の子はあまりに可哀想。


公共の場だったからあんなもんで済んでただけで、家とかだったらもっともっとひどいことされてるのかもしれん。


あの男の子がお母さんの優しさをキチンと受けられているのかが不安でしかたない。








でもよく考えたらあんな光景って昔はよく見てたなぁとも思う。


今でこそ親ってみんな優しいけど、俺が子供の頃ってまだみんなバシバシ子供叩いてたと思う。


ギャン泣きする子供の手をものすごい勢いで引っ張って外に放り出したりとか。


あの時代はそんくらい体罰が普通だったと思います。


僕もお父さんからめちゃくちゃぶん殴られて育ちました。


もちろん愛のある躾としてですよ。
















あんな光景ほとんど見なくなったけど、この前の100均での出来事もあの家庭なりの躾なのかなぁ。


だとしたら部外者がしゃしゃり出るのもどうなんだろって思うし。


そんな感じでモヤモヤした日になりました。















子供は親を選べない。


母親だってみんな色々。


優しい人もいれば怖い人もいれば不安定な人もいる。



そんな中で僕は僕のお母さんに愛情いっぱいに育ててもらえて本当に良かったって思うので、多少の天然くらいでイライラしないようにしないといけませんね。



「文武、これなに?」



「え?これ?ラムジンジャーよ。」



「え!?ラム!?これに羊が入ってると!?」





いや…………もう怖いわ…………










カンちゃんも優しいお母さんになれるかな。



カンちゃんは大丈夫。


俺が優しいお父さんにならないと。










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