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地鶏の炭火焼の裏側

こんにちは!神田です。


最近夜中に目が覚めたら汗かいてます。

お店の営業時間中につけまくってる暖房器具の暖かい空気が上に上がって上がって、
私たちが眠る2階はぬくぬくなわけです。

なので、最近は1番暖かいパジャマは着れません。汗だくなるから。


そんな意外な古民家話。



おわり






どうも金丸文武です。


カンちゃんとコラボできるようになりました。





とりあえず次は靴を履かせてあげたいです。


裸足で寒そうです。



ちょ、ちょっと前まで雪の中をサンダルで歩いてたよなぁ…………

んー、今じゃ考えられない…………





ていうか思い返せばあの日々も結構昔の話になりつつあるよなぁ。


今僕は古民家の中で寝ています。

お店のオーナーでもあります。


でも数年前まではあんな過酷な旅をしてました。



今僕に初めて会った人は、金丸文武は田舎の古民家で居酒屋やってる人ってイメージですよね。

昔から僕のことを知ってる人は、まだ音楽と旅をしてた人ってイメージの方が強いかもしれません。


でもこれから何年も経っていけば、旅人金丸文武は遠い過去のことになっていきます。


あんなに積み上げたものが薄れていき、やがてただの近所のオッさんになって、世代が交代していく。


まぁそれはそれで面白いことですけどね。


新しいことにチャレンジし続けてイメージがコロコロ変わる、そんな人間でありたいもんです。










ていうかテディさんからこんなの届いたしいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!





か、カッケェ…………


なんだこれ…………カッコ良すぎだろ…………





皮のキャッシュトレイ&ペン立てです。


柿渋で塗ってあって、古民家の雰囲気に合わせて木目調に仕上げられています。


テディさんから、開店祝い送るからーと連絡が来ていたのですが、こんなイカしたものが届いてしまうなんて。




僕の音楽の師匠、テディさん。


テディさんと出会ったことで僕は音楽の世界にどっぷりと浸かることになりました。

たくさんのミュージシャンを教えてもらい、色んなCDを聞かせてもらい、ギターを教えてもらい、ライブのステージを学ばせてもらいました。



そんなテディさんは皮職人さん。

10代の頃から色んな小物をテディさんに作ってもらってきました。


今でもテディさん作のギターストラップや巻きタバコケースを愛用しています。


使い込むほどに味の出る皮小物ってのは、自分の分身というか、自分のこだわりの結晶のようなもので特別な存在になっていきます。



そして今回、こんなイカしたキャッシュトレイとペン立て。



グオおおおおおおおお…………


テディさんマジで大切に使わせていただきます…………





ちなみにテディさんのお店のオンラインサイトはこちらです。


革小物 FREE BIRD


どうぞ思い入れのある特別な皮小物を作ってみてくださいー。















さてさて、ところで皆さんは地鶏の炭火焼って料理を知ってますか?


宮崎の郷土料理で、県産の地鶏を猛烈な炭火の火柱で一気に焼き上げる料理です。


炭のススがついて黒く焼きあがる姿はかなり独特なんですが、歯ごたえのある鳥の旨味とジューシーな脂、そこに炭の香りが加わって、こいつと芋焼酎との相性はマジで抜群です。


南九州の居酒屋ではだいたいどこでも食べることができるし、お土産物として真空パックされたものも人気です。


この辺りの酒を飲む人間だったらまず誰でも食べたことのある、馴染み深い料理。


もちろんウチの店でも出してます。

やっぱり地鶏は人気で、よく注文してもらえています。










この地鶏の炭火焼を作るため、開店準備中に色々と地鶏の仕入れ先を探していました。


どこの鳥をどんなルートでどれくらいの値段で仕入れることができるんだろう?

原価はどれくらいになって、味付けはどうやるんだろう?


ほとんどゼロの状態から地鶏の炭火焼を勉強していきました。






そこで驚いた事実にぶち当たったんですよね。



これホント衝撃でした。









知り合いの居酒屋さんに行き、仕入れや原価について色々教えてもらっている時でした。




「地頭鶏って仕入れはいくらくらいするんですか?」




「え?地頭鶏なんか使わないよ。高すぎるから。」




「ええ!?じゃあ何を使ってるんですか?」




「種鶏だよ。種鶏でやってるところはたくさんあるよ。」





これ、わからない人には何のこと?って感じかもしれませんが、僕からしたら衝撃だったんです。



僕はてっきり、地鶏=地頭鶏だと思ってたんです。

宮崎ですからね、そりゃあもう宮崎特産のブランド鳥である地頭鶏が炭火焼の材料だと信じて疑ってませんでした。


なんせ高いんですよ。地鶏の炭火焼って。


だいたいどこの居酒屋でも1000円はします。最低。


普通で1100円。宮崎市内のお店だと1400円するところもあります。


ただ鳥を炭火で焼いて鉄板に乗せて出すだけ。

なのにこんなに値段が張るってことは、当然原価が高いからなんだろうと思ってました。



でも違ったんですよ。

多くの居酒屋が、ブランド鳥である地頭鶏ではなく、種鶏ってやつを使っているというこの事実。




激震です。僕的。




それからなんとか足を使って地頭鶏と地鶏の仕入れ先を探りました。


こうした飲食店向けの食材ってなかなか素人では見つけにくいものなんですよね。

スーパーで買ってたら値段も高くなりますし。




そうしてやっとこさ仕入れ先を見つけたんですが、まーーー、地頭鶏って高いです。



冷凍と朝引きのフレッシュってものがあるんですが、新鮮さを求めた場合、このフレッシュは税込100グラム280円です。




280円ですよ?



ていうかこれ書いていいのかな。

居酒屋の裏側暴露してもいいのかな?




まぁいいか。

ちゃんとお客さんにもそういうところ分かってもらってたほうがフェアだし。




地頭鶏は100グラム280円。


スーパーのブラジル産の鶏肉、100グラム65円とか。


宮崎県内産のブロイラーとかで88円くらい。





そんで問題の種鶏。

種鶏ってのは文字通りタネをつける鳥で、ブロイラー鳥の親にあたります。

ブロイラーが50日という育成期間に対し、種鶏は450日も育成されます。


育成期間が長いので身が固く、肉の旨味も濃く、よく宮崎地鶏としてイメージされるあの歯ごたえの鳥がこいつになります。


こいつなんと業者から仕入れると100グラム95円くらいです。






激震ですよ。



だいたい地鶏の炭火焼って1人前で300グラムくらいなんですよね。

200グラムのところもあります。


それで普通に1200円とかするんですよ?



これが普通なんです、宮崎では。

常識として県民の頭に刷り込まれているものです。




300グラムで原価285円。

3がけで855円です。


売り値1000円超えたらウハウハですよ。



200グラムで1000円超えるお店とかマジで衝撃です。




では地頭鶏だとどうだろう。


200グラムで原価560円。

3がけしたらなんと1680円。



うん、めっちゃ高い。高すぎる。


最高級のブランド鳥だとしてもめっちゃ高い。






もうマジでビビりましたよ。

これが宮崎の居酒屋の実情だったんです。


実際に自分が足を突っ込んでみたからこそわかった真実。



この地頭鶏と種鶏の違いを分かってる人、多分県内に20パーセントくらいしかいないはずです。

残りの80パーセントは、地鶏は地鶏、くらいにしか思ってないはずです。少し前の僕のように。



居酒屋さんの中には、地元の鳥だから地鶏、ということでブロイラーを地鶏の炭火焼として出してるお店もあります。

1000円とかで。


日本全国にチェーン店を持つ某宮崎料理居酒屋でも偽装表示が発覚して問題になったりしてましたね。



僕の友達の中では、畜産に携わってるやつはみんなそういう事実を知ってました。


みんなそうやって儲けを取ってるんだなぁ…………

厳しい業界なんだろうなぁ…………










ではその上で僕はどちらを選んだのか。








地頭鶏です。


あの衝撃を他の人に味わわせたくない。

宮崎の地鶏の炭火焼は、宮崎の特産である地頭鶏を使っていてほしい。


やっぱり宮崎の鳥は美味しいねって言ってもらいたい。


そしてお店のイメージとして、こだわりの食材を使ってる場所、というものを定着させたい。


生ビールにエビスを使っているように、原価を惜しまず良いものを手頃な値段で提供したい。


それが長い目で見たときのお店のブランディングになると考えています。





なので根性で地頭鶏を仕入れ、200グラムを1100円の値段でメニューに入れました。


もうギリギリっていうかマジで割に合わないです。


普通飲食店ってフードは3がけが基本です。


でもこの地頭鶏は2がけすら取れてないです。




でもいいんです。

宮崎の地頭鶏をこの値段で食べてもらえて喜んでもらえたらそれでいいんです。


他の原価の安いもので売り上げを補っていければそれでいいです。



なのでカンちゃんとよくそこの部分でぶつかります。


カンちゃんは原価がいくらかをしっかり出して、3がけを計算してから売り値をどうするか考えます。
その上で見た目や量を考えて、値段を下げて3がけとれない値段に設定する時ももちろんあります。

大阪出身だからか商売に関してシビアです。



僕は損してでも信頼をゲットできれば、その後に何倍にもなって他の形で自分たちに返ってくるものだと思っています。


返ってこないにしても、一生懸命やってれば胸を張って気持ちよく生きていけます。


経営者としては失格かもしれないけど、まぁカンちゃんと僕で良いバランスが取れてると思います。









ではそれがお客さんに完璧伝わるのかといえば、






そうじゃないんですよね…………

悲しいことに…………





先日、ひなた屋は炭火焼の量が少ない、という意見が耳に入ってきました。


ガクーンときました。


この原価率でなんとかやってるのにそれでダメ出しか…………



そりゃ原価が高いので量は少ないです。

地頭鶏でやってるってところを理解してもらいたいっていう想いでやってます。



それが、やはり一般的な地鶏屋さんのイメージで注文してみたら量が少ない。

それで1100円も取るなんてあそこは暴利をむさぼる儲け主義のロクでもない店だ、みたいに思われたはず。





まぁ悔しいです。


頑張りが報われないのは悔しいです。



しかし、そんなこと飲食店をやってる人からしたら当たり前のことなんでしょう。

おいおい、そんなことで悔しがってたらやってけねぇぞ?飲食店ナメンナよ?ってきっとどこの経営者さんも思うことでしょうね…………




では原価の悪い地頭鶏をやめてもっと儲けが取れる種鶏でやるか?

これなら量も取れるし、歯ごたえも一般的なものだし、意地を張らずにお店の経営のことを考えてそっちの道を選べばいいじゃないか。




よし!!

決めた!!!!














地頭鶏でいきましょう。



そんなもん当たり前ですよ。

人の意見に左右されて自分曲げて人生何が楽しいんですか?


自分の信じる道行かないで何が手に入りますか?


そうやって今まで生きてきました。


そうして僕はたくさんの宝物を手に入れてきました。


仲間と先輩と奥さんと、そして誇りです。



絶対に地頭鶏でいきます。






でも……………………











僕ビビリですからね。


それに経営者としてやっぱり儲けも考えないとご飯食べられないですからね。


考えに考えた末、出した結論は、



炭火焼に地頭鶏と種鶏のふたつの選択肢を入れるってことです。




★炭火焼

地頭鶏(200グラム)…………1100円
宮崎鶏もも(300グラム) ……………900円




こうしました。


量も値段も種鶏がダンゼンお得です。


もうこっから先はお客さんの自由です。


どっちを選ぶのか、それはその日の気分と味の好みとお腹の減り具合で決めてもらえればいいです。








きっと居酒屋の経営者さんたちはみんなこうしたこだわりと現実との葛藤に揺れながら日々営業をされてるんですよね。




地鶏以外でも、こうした居酒屋の世界に足を突っ込んだことで様々な裏側が見えてきました。



冷凍食品を扱う業務用食材屋さんってものがこの業界にはたくさんあって、そうしたところの冷凍食品を使っていたら料理できなくても明日からでも居酒屋がやれます。

温めるだけ、揚げるだけ、なんならそのまま皿に盛るだけで提供できるような調理済み食品も唸るほど存在します。


魚料理、肉料理、なんでもござれです。


デザートもあるしお酒もあるし調味料もあるし、マジで業務用食品に頼ったらメニュー開発なんか必要ありません。


大手の居酒屋さんだったらこうした冷凍食品が活躍してるのはまぁ知ってましたけど、実は個人のお店でも結構使われてたりするんですよね。


自分でお店やってみたら、外食した時にそういうところがよく目につくようになりました。





でもそうした業務用食品屋さんは決して悪ではないんですよ。


うちも、調理済みのものは使ってませんが、こうした業務用食品屋さんからいくつか仕入れています。


頼りすぎは良くないですが、スーパーの値段とか、仕込みの時間とか、手間暇との兼ね合いを考えて賢く利用するべきものだと思っています。






ひなた屋では宮崎県産コシヒカリ、宮崎県産の鳥肉、豚肉、牛肉を使用し、野菜も当然地元産、魚もできるだけ地元産にこだわっています。


ちゃんと良いものをキチンと料理して、美味しいご飯で美味しいお酒を飲んでもらいたい。


もうここまできたらいっそ書きますけど、BGMも良い音で聞いてもらいたいからスピーカーもこだわってます。



これでウチは器にもこだわり倒してまして…………と言いたいところなんですが流石にそこまではまだできてません。



器高ええええ…………

鋳物の酒器高ええええええ…………






要は、ここはマジで気合い入れて、この部分はほどほどに気合い入れて、ここに関しては力抜いてて、みたいな感じでバランス良く店づくりすることが大事なんだろうなってことです。


全てにおいてこだわり倒してます!!!1ミリの隙もありません!!みたいなことはできないし、できたとしても居心地悪くなりそうです。




大事なのはこれがあと5年経った時に、変に慣れてナァナァになってしまってないかというところ。

いつまでも初心を忘れず、譲れないところの芯をしっかり持ち、絶えず勉強と研究に取り組み、感謝の気持ちを持ち続けること。

意識せずに、当然のこととして。 




頑張ろう。一生懸命取り組もう。





ていうかギターも弾かなきゃ。





ていうかクラウドファンディングの写真集やらなきゃ。




キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!


写真集やらなきゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!


マジですみません!!!!ご支援していただいた皆さん本当にすみません!!!!!


今ようやく色々落ち着いてきたのでマジで鬼の勢いで編集を行っています!!!!

必ずカッコいい作品を作ってお届けさせていただきますのでもう少しお待ちください!!!!


本当に申し訳ありません!!!!



ぬおおお!!!

気づいたらもう14時!!!!!


今からグリストラップの掃除して17時からのオープンの準備します!!!!!


今日も予約3件!!!!!


明日4件!!!!!


気合いで頑張ります!!!!





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