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死は人生最後のイベント。インドの葬儀パレード


こんにちは!神田です。



英語を使って、英語を知らない人に、英語を教えるって難しい。。。


でも、語学学校でも、英語を英語で学ぶんですよね。


そして、ちゃんと上達していくんですよね。




でも、やっぱり難しいーーー!!!!




おわり








2017年11月27日(月曜日)

【インド】 アラコナム ~ チェンナイ





「フミー、結婚式は水曜日の夜だから遅くなるし木曜日も泊まればいいよ。あ、そういえば金曜日はムスリムの大きな祝日だから学校もお店もお休みだ。だからチルドレンホームに行っても子供はいないよ。」



荷物をまとめていると、カデルがなんとかしてこっちにいるように強引に計画を立ててくる。


カデルありがとう。


俺たちと遊びたいって思ってくれるのはめっちゃありがいことだけど、でも今回はそうもいかないんだよ。





今回のインド滞在中はできるだけホームに行って子供たちと関わっていきたい。


今回の滞在は1ヶ月。1ヶ月も、じゃなくて1ヶ月しかない。



今俺は子供たちに物資を寄付しようと考えてる。


それだけやってさっさとバイバイすれば、時間はかなり短縮できる。


彼らと関わらずに物だけあげて帰れば、他のホームをいくつか回ることもできるはず。





でも、物資と同じくらい大事なのは彼らと過ごす時間なんじゃないかなって思う。


会って、目の前に行き、話して、遊んで、抱きしめることで、彼らの心に物よりもポジティブななにかを残すことができると信じてる。



一緒に歌って、一緒に笑って、彼らはそれを覚えてくれるはず。

それなんじゃないかな。それのはず。




たくさんの施設を回りまくって広く浅くよりも、一点集中で子供たちとより深く関わる道を選ぼう。


今回はできる限り子供たちと過ごす時間を大切にしたい。

















カデルとパパが送って行ってあげるよということで、車に乗り込んでチェンナイに向かった。


途中、美味しいドーサの朝ごはんを食べた。

















うん、めっちゃ美味しい。


ドーサはドーサでもギーのドーサが1番美味しい。

脂肪多いからめっちゃ太りやすいらしいけど。




ちなみに普通にドーサを頼んでもこのトンガリ帽子の形では出てきません。


これは日本で言うお子様ランチの国旗みたいなもんで、子供向けのサービス。


俺たちが喜ぶからカデルがお願いしてくれるんだけど、お店の人からしたらこんなん子供向けなのに嬉しいの?って感じみたい。





食後の甘いデザート。まぁまぁ美味しい。














お腹いっぱいになり、田舎の寒村を通り過ぎながら走る。








ヤギと牛が道路際にたくさんいて、土壁と草でできた原始的な家が散らばっている。



ここの子供たちは学校に行くことができてるのかな。

小さなころから農作業の手伝いや家畜の世話をして勉強する暇なんかなかったりするのか。


お腹いっぱいでエアコンの効いた車内からそれを眺める俺は一体何様なんだろう。


生まれながらにして裕福って、やっぱり不公平だよな。












そんなことをボンヤリ考えていると、パパの電話が鳴り、何やら話をしている。


するとカデルが笑いながら言った。



「今日チェンナイでビジネス関係の人と会う約束をしてたんだけど、その人が約束を忘れててもう飛行機に乗ってしまったらしい。」



「えええ!?いいのそれ?!」



「よくあることだよ。インドヘヨウコソ。」




カデルのパパみたいな要人との約束をすっぽかして帰ってしまうってどんだけいい加減なんだよ………


日本だったら土下座してももう会ってもらえない可能性大だよな……………



カデルもあっさりしたもんで、約束なくなったから俺帰るわーって言って途中の駅から電車に乗ってアラコナムに帰っていった。


みんなマイペース。






でもパパは途中で俺たちをほっぽり出すことなく、チェンナイのホテルの目の前まで送ってくださった。


ホテル付近は道が細くて入り組んでいるので、ここから先は歩いて行きますと言っても、頑なに俺たちを下ろさず、ドンピシャホテルの目の前まで送ってくれた。



ホテルの前まで送らずに少しでも歩かせてしまったら、とんでもなく失礼にあたることかのよう。


ゲストに対するおもてなしが尋常じゃなくしっかりしてるのは、さすが伝統を重んじるタミルの人って感じだ。




ありがとうございますってお礼を言うと、フミ、ありがとうなんて言うんじゃないよ、君は私たちの大事なゲストなんだから、あの家はフミの家だからいつでも戻ってくるんだよ、と笑顔で頭をフリフリしている。


本当にありがたい。





でもパパやママは家にいる使用人さんたちに対しては名前ではなく、セキュリティー、とかそういう仕事名で彼らを呼ぶ。


態度も冷たい。


俺たちなんか何でもないただの息子の客なのに、すごいVIPのような扱いをしてもらえるので、お爺さんとかお婆さん使用人さんの前ではなかなか気まずいんだよな。


インドは本当に階級意識がハッキリしてる。
















2日ぶりに常宿のSIUマンションに戻ってくると、いつものオジちゃんがニコニコしながら迎えてくれた。


同じ部屋でいいねー?ベットのマットレスを新しくしたから寝心地いいはずだよ!と話が早い。


そして今回はホテル予約サイトを通していないので、宿泊代を450ルピーから425ルピーにまけてくれた。740円。



たった44円の話だけど、70円でご飯が食べられる国では馬鹿にならない。






いやー、ここいいホテルだわー。


スタッフめっちゃ感じいいし、宿代も安いし、ワイファイめっちゃ早いし、立地も完璧だし。


カデルがわざわざネットで調べて、日本人が多く来る宿があるけどここのほうがいいんじゃない?宿を移ったほうがいいよ、と他のホテルを教えてくれたんだけど、そこはドミトリーで650ルピーだった。


1130円。2人で2260円。


今の宿、めっちゃ快適な個室で740円。




カデルは自分の国にどれだけ安い宿があるのか、その存在も知らないくらいのお坊ちゃん。


俺たち旅人が泊まるホステルの話をすると、そんな安くて汚いところに泊まるなんて信じられないって感じで言ってくる。



カデルは毎年のように日本に行ってるから、日本人からしたら1000円も1500円もそんなに変わらないだろ?って感覚なんだよな。




確かにそうかもしれんけど、旅中は100円でも無駄にしてはいけないのが旅人。


安くて快適な宿を見つけるのは旅人の旅力が試されるところだ。



カンちゃん、いい宿見つけてくれてありがとうね!!
















というわけで荷物を置いたら早速バスに乗ってチルドレンホームを目指した。



すでに通い慣れた道なので簡単にバスに乗り込み、見慣れた風景を眺める。


もう体もほとんどインドに慣れてきたな。



窓の外のズタボロの町を見ていても、最初のころのように興奮してケータイを取り出して写真を撮ることもない。



人間は慣れる生き物だ。






って、ヌオウ!!!!!









何が起きたらそういう状態なるの………?



それにしても後ろのバス待ちの人たちの平然ぶり……………



人間は慣れる生き物だなぁ…………


俺はやっぱり慣れんわ…………





















いつものコルッククペットでバスを降りたら、地図を見ることもなく30分の道のりを歩く。













砂埃で口の中がザラザラしながら向かっていくと、やがて異臭の川を渡り、スラムに入る。





最初は怖くて危険アラームがビンビン鳴っていたこの地域。


でももう何日も通っているのですっかり町の人たちとも顔見知りになっていて、たくさんの人が笑顔で声をかけてくれる。


俺たちがチルドレンホームに通っているやつらという話も広がっているんだろう。


みんなすごくフレンドリーに声をかけてくれるし、ホームにいる子供のシングルマザーとか親戚の人とかが話しかけてきて立ち話になったりする。



お爺さんもお婆さんも、おじさんもおばさんも、若者たちも子供たちも、みんな俺たちに手を振ってくれる。


ここの人たちはほとんど英語は喋れないけど、でもすごく受けいれてくれているのが分かった。











そんな中、いつものチャイ屋さんで一服していると、何やら向こうのほうから何かの破裂音が聞こえてきた。



ん?なんの音だ?


めっちゃすごい音だぞ?



あまりにすごい音に驚きながら道路のほうを見てみると、そこには何やら大きな山車のようなものが動いており、たくさんの人たちが周りを取り囲んでゆっくりゆっくりと進んでいた。





なんだあれ?




そしてふと分かった。



あれはお葬式の行列だ。





あの山車は亡くなったかたの遺体を載せたもので、ああやって派手にお見送りをするものだとカデルに聞いたことがあった。





山車が通った後には、おびただしいまでの花びらが道路に残されている。









これもカデルから聞いた話だけど、タミルの葬式パレードではこうして花びらを撒き散らしながら町を回るというのが習わしなんだそう。


インド人は生きてる間にゴミを捨てまくって汚す。そして死んでまで汚すんだよ、ひゃっひゃっひゃーというブラックジョークをカデルが言ってたのを思い出す。







けたたましい爆竹音がババババン!!!と鳴り渡る。


その爆竹の煙で辺りは白くぼやけ、どこか本当に黄泉の国に向かっているかのようなおぼろげな光景を作り出している。














あの山車の上に載せられている人は、この生と死がとても近く交差するインドでどんな一生を送ったんだろう。


死体の後に続く花びらは、故人が人生の中で積み上げたたくさんの思い出や手に入れたものがこぼれていってるかのよう。


綺麗だったけど、少し不気味でもあった。





















チルドレンホームに入ると、子供たちが俺たちを見てウエエエエエエイイ!!!!と飛びかかってきた。










おー!!みんな相変わらず元気だなコノヤロウ!!!!



サトゥレが弾けるように喜んで抱きついてきて、足を持ってジャイアントスウィングをすると大興奮してはしゃぎまわってる。



2日空いたことでワサントクマールとフレビンもダルーシュも、みんな大喜びで俺たちの手をとって中に引っ張ってくれた。


嬉しいなぁ。

もうかなり彼らとの壁もなくなったぞ。








遊ぼー遊ぼおおおおおお!!!!って暴れまわる子供たちとゲームをしていると、今度は何やら警備のおじちゃんが俺たちを家に招待したいって言ってくれたりして、なんかわけわからんないけどみんなで警備のおじちゃんの家に遊びに行くことに。


おじちゃんの家はあの異臭の川の横にあるゴミの山の先にあり、なんとかゴミを乗り越えて行くと、小さな1軒の民家にたどり着いた。



周りは世紀末みたいな風景だけど、家の中は結構ちゃんとしたところなんだな。


狭いけども掃除が行き届いていて、こざっぱりしている。


壁にはサラスバティなんかのヒンドゥーの神様の絵が飾られてあり、小さなお供え物も置いてある。


ものすごく古いブラウン管のテレビでは、白黒のタミル映画が流れていた。







中の椅子に座っていた奥さんが立ち上がってニコニコして俺たちを椅子に座らせてくれた。


そして裏からクッキーを盛ったお皿を持ってきてくれた。


チャイを入れてくれ、この謎の外国人を心からもてなしてくれているのが分かって胸が温かくなる。



でも少し戸惑ってしまう。


一緒についてきた子供たちがクッキーをまじまじと見つめているけど、これはゲストに出されたもの。

それをわかっているからか、子供たちは一切クッキーに手を伸ばそうとしない。



子供たちにも配るべきか?いや、そんなことしたらタミル的な礼儀に反するのか?


うん、ここで遠慮なんかしちゃいけない。


俺たちがクッキーに手をつけなかったら、客人をもてなすことができなかったという恥をおじちゃんにかかせることになるはず。



ありがたくクッキーをいただいてチャイを飲んだ。


とても甘くて美味しかった。
















それからホームに戻り、英語のクラスをすることに。



この前のリベンジ!!!



前回英語クラスをやったときは、もう誰1人ちゃんと座らずに、好き勝手立ち上がって騒ぎまくり、ホワイトボードに落書きしたりおちょくってきたりして、マジで動物園状態だった。



今回はなんとしても授業らしいものにしたい!!!



「よおおおおおおおおおおおし!!!!それじゃあまずはみんな座ろうかああああああ!!!!」



「ウッヒョオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!お前の母ちゃんデええええベええええええソおおおおおおお!!!!」



「オキョッ!!ペキョピ!!!アヒィ!!!ビリヤニビリヤニイイイイイ!!!!」



「座れ!!!よし!!!ビリヤニはわかったから座れ!!!!とりあえずまずは座ってくれ!!!!」



「プリーズ!!!ペン貸して!!!今からホワイトボードにすっごい落書きするからペン貸して!!!」



「ダメだ!!!貸さん!!!座れ!!!」



「プリイイイイズ!!!ただすっごい落書きするだけなんだよ!!!言うことを1ミリも聞かずに邪魔するだけだから!!!!」



「ペキャペキョッ!!!!アパアァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」






オオオオオオオオラアアアああああああああああああ!!!!!!


こいつら全員チンコにチリパウダー塗りつけるぞボケ!!!!


座れやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!





「お前らいい加減にして座れよー。ホラー、フミとナオが英語教えてくれるんだからなー。」




見かねたパルティバンが横に来て注意してくれると、途端にキチッと座り出す子供たち。



ぬううう!!!

パルティバンすげぇ!!!


やっぱインド人の大人の言うことはちゃんと聞くんだなぁ。





そんなパルティバンのおかげでなんとか英語の授業をスタート!!!




ぎゃああああああああああああああ!!!


なに!?!?俺が英語を教える!?!?

社会からのドロップアウトの仕方じゃなくて!?!?


ていうか英語の授業ってどんな感じやったっけ!!??



頭フル回転で高校時代を思い出してみるんだけど、当時の英語の先生がいつも半袖のシャツを着てて、その袖の隙間から横乳が見えていてそこしか見てなかったのでほとんど授業の記憶がないという気合いの入ったエピソードしか出てこない!!!



スタンダッププリーズとか言われて、ふふふ…………もうスタンダップしてますよ……………アソコがね!!!って心の中で思ってた記憶が蘇る!!!



と、とりあえずその記憶を頼りにスタンダッププリーズからのハウアーユーエブリワン?っていう懐かしのアレをやってみたんだけど、自分で言っててマジキモい!!!


何がハウアーユーなの!?ソーローなのに!!




でもそんな俺の挨拶にみんな元気いっぱいにタミル語で返事する子供たち。


うん、そこは英語で返そうか。


パルティバンがアイムファインサンキューって言うんだよーと説明してくれると、子供たち全員絶叫でアイムファインサンキュウウウウウウウウウウウ!!!!!



元気でよろしい!!!!!







今日考えてきた内容は、日常的に使う簡単な単語のお勉強。

曜日や月、天気なんかをホワイトボードに書き出し、虫食い方式で子供たちに英語で書いてもらう流れで進めてみた。



そうしてホワイトボードに全ての単語が揃ったら、それを利用して質問タイム。



「今日、トゥデイは何曜日?」



「マンデー!!!」



「じゃあ昨日、イエスタデイは何曜日?」



「フライデー!!!」



「チューズデー!!!」



「違うやろ?ホラ、これこれ。」



「サンデーだああああああああああああああ!!!!」



「よし、それじゃあフレビンの誕生日は何月?」



「オウガストーーー!!!!」



「アガシの誕生日は?」



「うーんと、うーんと、マトンビリヤニ!!!」



「タミル語じゃなくて英語で言ってねー。今日の天気はー?」



「レイニー!!!!」




すっごいシンプルなやり方だけど、これがクソ盛り上がってめっちゃみんなで楽しく英語を勉強していく。


それぞれに質問をして発表させるという、見せ場を作ってあげることがすごく大事。


みんな、僕ー!!僕はねー!!ってガンガン前に出てくるので、まんべんなく回してあげるのがポイントだ。





ただこれだけの授業でも早速ついてこれない子供もいる。


みんなフリースクールに行っているので、アルファベットも読めるし、ある程度の単語も知っている。

数字もパッと出てくる子供がほとんど。



でも中にはわからなくてドモッてしまう子が何人かいる。


これくらいわからんかなって、つい思ってしまうけど、これがきっと世の中の先生たちが苦労するところなんだろうなぁ。


全員にフラットにいい点数を出させるってことはきっと不可能なことなんだろうなぁ。



だからって置いてけぼりにするなんて可哀想だ。


ちゃんとみんな一緒に覚えていってくれたらいいな。






めっちゃ盛り上がってあっという間に45分経ち、今日のところはこの辺で終了。


あんまりやりすぎると子供たちの集中力ももたないし、無理やりじゃなくて楽しく勉強していくようにしないと。












それからまたみんなでゲームしたりのコミュニケーションタイムを楽しみ、19時になったらウーバープールを呼んだ。


車に乗り込む俺たちをホームの外まで出てきて見送ってくれるみんな。


短い時間だけど嵐のような慌ただしい時間だ。





タクシーの中でホッとひと息ついた。



「あー、今日は良かったんじゃない?今日はマトモな授業ができたんじゃない?」



「ね!そうだね!!みんな楽しみながら英語でコミュニケーション取れたよね!!」




マジでパルティバンに感謝だわ。


パルティバンがいなかったらまったくまとまらなくて授業どころじゃないはず。


パルティバンのおかげですごく子供たちとも意思疎通ができるし、いつも俺たちのことをケアしてくれる。


こんなに信頼できる良いやつがホームにいてくれて良かった。






本当はこのくらいの勢いで音楽が教えられたらとは思う。


でも向こうの要望は英語だし、押しつけることはできない。


音楽は英語の授業の他のレクレーションタイムで教えていけたらいいな。



なんにしても、今日初めて何かを形にすることができた気がしてすごく嬉しかった。


俺も声の出しすぎで少し喉が枯れている。


ほどよい疲れと充実感が体を包んでいる。





よーし、この調子でもっと子供たちと仲良くなってみんなで過ごす時間を楽しもう!!!!


それが彼らの成長にポジティブなエネルギーを与えるものだと信じる!!!!














いつもの大好きな食堂でご飯を買ってホテルに戻り、水シャワー浴びてコーラガブ飲み!!!


あーー!!!


今日もご飯が美味しい!!!






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