こんにちは!神田です。
女の人って永遠にカフェとかで話すの好きですよね?
友達と話し出したら気づいたらご飯も食べずに11時間くらいたっててびっくりした記憶とかあります。
旅中は気の知れた友達と長話をするなんてことがどうしてもなくなってしまうので、それが恋しい!!
メールとかはしょっちゅうするけど、やっぱりなんでもない話を無駄にし続けることに価値があるんです。
おわり
2017年10月6日(金曜日)
【オーストリア】 クラーゲンフルト
カンちゃんって大阪の河内長野出身なんですけど、大阪市内の職場とかで、カンちゃんて地元どこー?って聞かれて河内長野ーって言ったら、マジイカついーって言われるそうです。
南大阪=ヤンキーの巣窟らしいです。
茶ぁしばく、っていうミナミの帝王でしか聞いたことないような大阪弁を使う人もいるらしい。女の子で。
そんなヤンキーまみれの河内出身であるカンちゃん。
大阪の中でもめっちゃ和歌山寄りなので、大阪市内の人からしたら田舎モンってことなんでしょうね。
南海高野線とか乗ったことないしウケるーとか言われるそうです。
下手したら、河内長野行くのってパスポートいるんやろ?ってからかわれるそうです。
そんなふうに育ってきたカンちゃんなので、人と話してる時とかに、私田舎育ちなんですよーって言うんですけど、おい本物の田舎なめんなよってなります。
大阪まで電車で30分で行けて学校帰りにマクドナルドでハイカラなもん食ってたやつが田舎モン?
学校帰りは木によじ登ってビワやらアケビを食え!!それが田舎モンだ。
南海高野線?
日豊本線に乗れ!!日豊本線に!!
大阪のお嫁さんもらったなんて宮崎で言ったら、あらまぁ!!都会の人じゃね!!ってビビられますよ。
えー、これ以上どうやって膨らまそう。
話がまとまりません。
寝起きで日記書くと着地点が見つからないことが多いです。
とりあえずカンちゃん、高校の時、髪の毛ドレッドだったらしいです。
ヤンキーやん!!
高校生でドレッド許される学校て、アフリカと河内だけやろ!!
神田元ヤン説が浮上したところで今日も素晴らしい秋晴れの空。
あああ…………綺麗だなぁ。
今がオーストリアで1番いい時期かもしれないなぁ。
真っ青な空に紅葉の木々がきらめき、肌寒い風が葉っぱを飛ばしている。
そんな美しい紅葉のトンネルをくぐりながら車を走らせ、まずヴォルフスブルクの町にやってきた。
ここはほんの小さな町なんだけど、まだ町中を見たことがなかったし、もしかしたら歌えるかもしれないので寄ってみることにした。
中心部ではささやかなマーケットがたっており、町の裏手には清冽な川が流れている。
どこか懐かしくなる風景だけど、道端にあるのは地蔵ではなくてキリスト像だ。
しかしやっぱりここは小さすぎるかな。
一応めっちゃ小さなホコ天もあるにはあったんだけど、人がまばらだし、なんならすぐ向こうで物乞いのネェちゃんが地べたに座りながら俺たちのことを睨みつけてる。
おい、そこで歌うんじゃねぇぞ、私の仕事の邪魔するんじゃねぇぞ、っていう視線のレーザービームめっちゃ半端ない。
「カンちゃん、あの女の人がこっちに来て殴りかかってきたらどうする?そこはもう神田さんの元ヤンパワーで髪の毛つかんで引きずり回しの刑ですか。」
「元ヤンちゃうし!!スカート長い派やったし!!」
「それ完全にツッパリハイスクールロックンロールじゃないですか。」
「大阪ではヤンキーの女の子はミニスカなの。」
神田さんが女の人にビンタ祭りするといけないので、この町はやめてクラーゲンフルトに向かった。
この南オーストリアエリアではグラーツに次ぐ大きな町であるクラーゲンフルト。
前に旅するにこいちの2人と一緒に来て以来だなぁ。
程よい大きさの町で、ホコ天通りも何本も入り組んでいて路上をやりやすい環境ではあるんだけど、あの時は町中に路上ミュージシャンが溢れかえってえらいことになっていた。
バイオリン、ピアノ、キーボード、ギター、あの日だけで5組くらいやってた。
なのでなかなか場所とりが難しかったんだけど、今回はどうかなぁ。
と、ちょっと不安になりながらクラーゲンフルトにやってくると、他のパフォーマー1人もいなかった。
あれ?全然いない。
俺だけやん。
どうしたんだ?
人通りはめっちゃある。
天気最高。
こんなベストなコンディションで誰もいないってどういうことだ?
やっぱあれか、前回来た時はすでにサマーシーズンに突入していたからあんなにパフォーマーが出ていたんだ。
ローシーズンになった今、ヨーロッパ中の町からストリートパフォーマーが消え去っているんだろうなぁ。
いやぁ、俺としてはめっちゃやりやすい。
というわけでソッコー演奏スタート。
町の真ん中からショッピングモールに続く細いホコ天があるんだけど、ここが道幅も人通りも完璧。
音が響くからとても歌いやすい。
ただチップの入りかたはそんなに多くはない。
まぁ前回もこんな感じだったし、クラーゲンフルトはこのペースだ。
天気もいいし、俺の独壇場だし、のんびりいこう。
ホラ、横のほうで可愛い女の子がタバコ吸いながら歌を聞いてくれてるじゃないか。
ブロンドの髪の毛、柔らかそうなほっぺた、健康的なスタイル、膝が破れたダメージジーンズが素朴な普通の女の子って感じだ。
素直そうな、優しそうな子。
オーストリアの女の子ってそんなに大柄な子はいなくて、みんなクリクリしてて可愛い。
よーし、気合い入れていい歌うたってあの子をメロメロにして、今夜バーに連れて行って強引にトイレに連れ込んで壁ドン!!あごクイ!!からのチククリ!!!(イメージにお任せ)
すると目の前に立ち止まったお兄さんが笑顔でお札を入れてくれた。
颯爽と去っていく兄さん。
ダンケシェーンと言って、チラッとギターケースの中を見ると、そこに入っていたのは、
50ユーロ札。
6500円。
めっちゃビビって横の女の子を見ると、女の子も目をひんむいて、ワーオって言ってる。
よし!!この50ユーロで女の子をバーに連れ込んでダメージジーンズをさらに破いて壁ドン!!チククリ!!イレマス!!ソウロウそして逮捕で離婚!!
カンちゃんにこのシリーズを言って笑わせようとしたら、オッさんみたいやでって言われました。
もうやめます。
嘘です。下ネタ好きです。
初対面の人には言いません。
お兄さん!!50ユーロも入れてくれて本当にありがとうございます!!!
ダメージジーンズの女の子は募金の勧誘の活動をしてる子だということが発覚し、チェッて思いながら3時間。
途中お巡りさんがきて、ヤバ、ライセンスいるのかなって思ったら、30分ごとに移動してねーという注意のみ。
クラーゲンフルト、やりやすい。
また時間あったら来てみてもいいかな。
ただのホワイトスネイク。
路上を終えて少しショッピングモールの中でザラに行って服を見たりして、スーパーでお買い物をした。
そしてモールを出ると、空がもう暗くなりかけていた。
まだ時間は19時前なのに、もうこんなに日が沈んでる。
冷たい風が吹いて、落ち葉がアスファルトの端に溜まっている。
外灯がぼんやりと光り、影を濃くする。
まだ19時前なのに、みんなどこか足早に家に帰っているように見えるのは秋の寂しさのせいだ。
暖かい、帰る場所がみんなを待っている。
少し胸が締めつけられる。
もうこんな季節になったんだな。
暖かい、帰る場所のない路上の人たちは、この夜に溶け込んで、うずくまるしかない。
震えながら夜が明けるのを待っていたあの頃を思い出して、あれも素敵な日々だったなと思った。
「もう寒いね。人恋しい季節だね。」
「ねー、空が綺麗だなぁ。」
カンちゃんとあと何回、新しい季節を迎えられるかな。