スポンサーリンク くれる 2017/8/14 2017/07/08~ ドイツ③, ■彼女と世界二周目■ 2017年7月27日(木曜日)【ドイツ】 ケンプテン朝起きると雨が降ってない。曇り空だけどなんとかもちそうな雰囲気。あ、路上できる。よっしゃああああああああああ!!!!!!親がビビるほど路上やるぞオラアアアアアアアアアア!!!!!!!ていうかもう目の前スイスなのでスイス行ったほうがいいのかなぁなんて気もするんだよな。ドイツは稼げるし物価も安く済まそうと思えば相当安くできる。ビールも美味しいし居心地最高だけど、もうマジですぐそこはスイス。4年前に強制退去になってリアル不法滞在で這いつくばって1週間滞在しただけなので、今回ゆっくり回れるのが嬉しくてたまらないんだよなぁ。予定では15日とってるけど、アルプスの山のど真ん中まで突撃してやろうと思ってるので15日で足りるかわからん。うわぁ、もう絶対山綺麗だもん。わかるもん。めっちゃ綺麗なの。そんな山脈の奥地で、世界屈指の名山を眺めながらアルプスの湧き水で辛ラーメンとか食べることができたら、きっと今回の旅の中でもトップクラスに忘れがたい思い出になるはず。ウチのお母さんは山登りが大好きなので、スイスの綺麗な山の写真をたくさん送ってやろう。あー、スイス楽しみ。でもその前に今週は南ドイツを心置きなく堪能しよう。スイスとドイツの国境に横たわるボーデン湖の周りには小さな美しい町がたくさん存在している。それらの町を回りながら今回の旅最後のドイツを満喫してやるぞ。というわけでケンプテンの町中にやってくると今日もたくさんの人たちがホコ天を歩いていた。雨はギリ降っておらず、これならなんとか軒下じゃなくてもやれそうだぞ。それにしてもケンプテンのホコ天は本当にいい具合だなぁ。道幅はそんなに広くなく、両側にびっちりお店が並び、カーブしながら奥の車道まで続いている。途中で分かれ道があって石段を降りていくと、下のほうにもまだホコ天があり、ケバブ屋もピザ屋も中華もなんでもありだ。もう何度もここに来てるからかわからんけど、このホコ天を歩くとマジでどこか地元を歩いているかのような感覚になる。前回の世界一周で訪れた町はすべて濃密に記憶に焼きついている。あの時に訪れた町はどれも俺にとって大きな存在だ。ケバブ食いながら夜の町をさまよった日々。なんも持ってなかったようで全部持ってたよな。もうずっと昔のことのように思えるけど、あの時もここで歌ってたんだ。たくさんの人が拍手してくれ、コインを置いていってくれる。目の前にベンチがあるのでみんなそこに座って聞いてくれるし、さらに両側にカフェのテラスがあってコーヒーを飲んでるお客さんがやってきて、あの曲は歌えるかい?とリクエストしてはまた席に戻って演奏を聴いてくれる。カフェの店員のおばさんも、横のジェラート屋さんの兄さんも、みんな笑顔でコインを入れに来てくれた。あ、なんかこうして書いてて気づいたけど、文章の末尾が必ず「くれる」になってる。そうだよなぁ。いつもたくさんの人に何かをもらいながら生きてるんだよな。人は労働をするし、サービスをするし、アートをするし、いつも何かをすることによって対価をもらっている。全部、生きる上で必要なもの何もかも、毎日誰かからもらって過ごしてる。歌を聴いてくれる、拍手してくれる、コインを入れてくれる、笑ってくれる、人々がくれたものを大事にして生きていかんとな。今日のあがりは3時間半で270ユーロと2フラン、35300円。歌い終えて目の前のジェラート屋さんでアイスを買ったら、店員の女の子がアイスを渡してくれながら、素敵な音楽をありがとうね!と言ってくれた。あー!!ジェラート1.3ユーロ!!170円!!安くてめっちゃ美味しいーー!!!これでケンプテンも出発だけども、そろそろ弦がヤバくなってきたので補充しとかないといけないな。ジェラートを食べながら楽器屋さんに行き、陽気なおばちゃん店員さんに日本最高よねー!!って話しかけられながら弦を選んだんだけど、おばちゃんのマシンガントークがあまりにもマシンガンすぎて全然弦選べません。「いやー!!ユミコがねぇ!!爆笑なの!!ねぇ聞いてユミコがね!!あっ!!ちょっとこっち来て!!フェイスブックで写真見せたげる!!」ちょ!!ユミコさんて誰!!!とりあえず弦選ばせて!!!おばちゃんのマシンガンにやられながら弦を見てみたんだけど、あれですね、ヨーロッパって弦めっちゃ高いんです。この物価のそんなに高くないドイツですら、ダダリオのフォスファーブロンズ、ライトゲージが15ユーロくらいする。日本で840円のやつが1900円。マジ高い。たまに謎のブランドのやつが8ユーロ、1000円とかであったりするけど、それでも高いんだよなぁ……………日本だったらマーチンのやつが540円とかで買えるのになぁ……………もうちょっと安いお店で買うか。ここでは何も買わなかった。陽気なおばちゃんは最後までユミコがねー!!ってマシンガンだった。いいお店だったな。さてー!!いつかまた帰ってくるよー!!と大好きなケンプテンを後にして、山のほうへと向かった。田舎の一本道をアクセルを踏んでいく。明日からボーデン湖周辺にある町を回っていくけども、その前に1ヶ所、どうしても行きたかったお城がある。すごく穴場の、ドイツ人でもほとんど知らないような山の上のお城だけど、知ってる人からしたらヨーロッパ屈指の名城とも言われるほどのところらしい。今回も有名どころから穴場まで色々と観光しながら回ってきたドイツ。ここはそのドイツ旅のハイライトみたいな場所になるはず。車がないとほぼ行けないような僻地という話だけど、今の俺たちに行けないところはないぞ。そんなところに行きたくてレンタカー旅してるんだ。メジャーな観光地よりもその土地の人しか知らないような僻地に行きまくってやる。この夜は田舎のパーキングスペースに車を止めて寝床にした。カンちゃんが作ってくれたスープパスタが美味しい。あ、ここもだな。カンちゃんからもたくさんもらってるよなぁ。