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恋するダハブに恋しよう



2017年3月17日(金曜日)
【エジプト】 シャルムシェルエイク ~ ダハブ





飛行機を降りるとふわっと暖かい夜風が吹いた。


時間は5時。

まだ真っ暗な飛行場にライトが光っている。


風が変わった。









人の列に混じってターミナルに入ると、建物の古さにすぐ気づく。

あちこち使っていない部屋があり、何年も掃除してない砂の吹きだまった通路に物が積んである。


そして驚いたのが職員が建物の中でタバコを吸っていること。

ここはそんなに孤立した島のスタッフ5~6人しかいないような空港ではない。

それなりにちゃんとした建物なのに、空港ターミナルの中で職員がタバコとか途上国でもなかなかない自由さだ。


懐かしいこの雰囲気。















イミグレーションに到着すると、すぐ横に別の窓口があり、そこにビザスタンプ25ドルと書いてあった。

エジプトではアライバルビザになり、到着時にこうして銀行なり窓口でビザのシールを買うことができる。

これを持ってイミグレーション窓口に行くと、質問もされることなくスタンプが捺された。





アフリカに入ったぞ。


















さて、時間は早朝6時。


このシャルムエルシェイクはシナイ半島、紅海沿いにあるアフリカ屈指のビーチリゾート地として有名で、海沿いにおびただしいまでのレストラン、バーがひしめき、クラブミュージックがガンガンに鳴り響く、途上国によくある外国人まみれのパーティータウンだ。

ハードロックカフェなんかのど派手な看板がチカチカ光る騒がしい町。


前回この町で路上やってお巡りさんに捕まって警察署に監禁された素敵な思い出があるよね!!もうゼッテー行かない!!


さっさとダハブに移動しよう。






シャルムエルシェイクからダハブまでは80キロほどの距離で、バスで1時間くらいで行くことができる。

なのでまずはシャルムエルシェイクのバスターミナルに移動しよう。


うっわ!!!!楽しみ!!!


ダハブ楽しみすぎる!!!




まぁでもここは焦らず落ち着こう!!!

焦らずのんびり行こう!!!


あー!!ダハブ楽しみ尽くしてやるぞー!!




そんじゃあまずはとりあえずエジプトポンドをゲットしてから移動だね!!


さてー!!ATMはどこかなーー!!


えーっと!!ATMがないですな!!オヒョウ!!







空港にATMがない…………それがエジプトマジック。


うわー、信じられないー。空港でATMないとか旅行者どうすればいいんだろー。



職員さんに聞いてみると、あっちにあるよと指差したのでそっちにいってみるが見当たらない。

そしてそこで職員さんにもう一度聞いてみると、元来たほうを指差してあっちにあるよと言ってくる。


空港職員さんなのにゴーとかイエスとかそんな単語しか喋れない。


そしてまた元の場所に戻ってきて職員さんに聞いてみる。




「ああ、それなら向こうのほ…」



「ないです。あっちにはないです。」




また向こうを指差すので食い気味にないと言うと、じゃあわかんないと言う。


ほう、ATMの場所を知らないですか。ていうか思い出した!!


エジプト人って知らないことを恥ずかしいと思ってるから、知らなくてもとりあえずなんとなくテキトーに答えてくるんやった!!


アホみたいにターミナルの中を何往復もして、エジプトさすがやなぁと思っていたら、ふとさっきビザスタンプを買った窓口の横にATMがあったのを思い出した。


あ、あそこならお金おろせるはず。

でもイミグレーションの向こうにあったから、もう入れないよなぁ。



「あのすみません。ATMでお金をおろしたいですけど、」



「ああ、ATMなら向こうにあるよ。」



「そうですね、向こうにはないです。イミグレーションの中にしかないんです。なので入ることはできませんか?」



「なんだなんだ?!」



「ジャパニーズがATMでお金をおろしたがってるんだ!!」



「なんだって?!ATMなら向こうにあるだろう!!」



「いや!ATMならあっちにあるはずだ!!」



「なんだなんだ!!何があったんだ!!」




どう考えても暇でしょうがなさそうな空港職員たちが暇つぶしにわらわら集まってきて、ただATMでお金をおろしたいだけなのにそこそこの問題に発展。




「だからイミグレーションの中にしかないんですよ。そこまで入れないですか?」



「そうか!!よし!なら1人だけは入っていいぞ。もう1人はここで待ってなさい。」







というわけでカンちゃんにおろしに行ってもらって、俺は荷物を見ておくことに。




1人になり、タバコを吸ってる職員さんに混じって俺もとりあえずタバコに火をつける。


すると職員さんが、オオウ!!ここはノースモーキング!!と驚きながら言ってきた。


えええええ!?なんで!?

みんなめっちゃ吸いまくっててるやん!!!

なんでそんな驚いてるの!?












全然釈然としねぇし………って思いながらタバコを消して箱に戻し、吸い殻がポイ捨てされまくってるベンチに座ってカンちゃんを待つ。


するとすぐに戻ってきたカンちゃん。

よっしゃ、お金もゲットだ。




とりあえずソッコーでコーヒー1杯!!


ぐふう!!半日ぶりの水分が染み渡りすぎてビビる!!

12時間前にポテトチップスの残りを2人で分けあって食べてから何も口にしてないのでお腹空いて死ぬ!!

早くダハブ行くぞ!!



















「ウヒョオオオオオ!!!!ダハブダハブ!!」



「カモンマイフレンド!!ダハブベイビー!!」



「フレンドオオオオオオオオオ!!!フレンドオオオオオオオオオ!!!」



ターミナルを出た瞬間、腹ペコのライオンの檻に生肉投げ込んだみたいにタクシーの運転手たちが群がってきてダハブダハブ!!と叫んでくる。


この空港からダハブに行くためには、まずシャルムエルシェイクのバスターミナルに行かないといけないんだけど、距離が15キロくらいある。
とても歩いていける距離ではない。


なのでタクシーを使うのが一般的だけど、エジプトのタクシーっていくらくらいなんだろ?



「バスターミナルまで行きたいんですけどいくらで、」



「よおおおし!!乗れ!!バスターミナル!!パーフェクト!!俺に任せとけや!!」



「いや、だからバスターミナルまでいくらですか?」



「ハウマッチ?じゃあハウマッチ?」




でた!!値段聞いてるのにこっちにいくら?って聞いてくるやつ!!!!

知らんし!!なんでお前のタクシーの値段を外国人のこっちが決めんといかんとか!!




「じゃあいいよ、いくらとかわからんし。」



「ハウマッチ!?俺のタクシー代ハウマッチ!?ハウマッチイイイイイ…………」




まぁとりあえず少し歩いてみようかと、タクシーのおじちゃんたちを振り切ってとりあえず空港の外まで出てみることに。


銃を抱えた軍人たちが厳重に警備している空港の入り口ゲートを越えて外に出ると、そこにはものすごい景色が広がっていた。









乾いた岩山、砂の大地、散らばる廃墟、その中にのびる1本のアスファルトの道。


広い広い空の下、あまりに寂しげで、壮大で、厳かな風景のど真ん中に俺たちは立っている。



すげええええええええええ!!!!!

そして風があったかいいいいいいいいいいいいい!!!!



アフリカだ、ここはアフリカだー。

まだ玄関口だけど、このヌルい風と乾いた大地が、今までとまったく違う場所だということを教えてくれる。





あぁ、懐かしいなぁ。


4年前、この険しい1本道で1人ぼっちでヒッチハイクしていたあの日。

新しい大陸に到着してたまらなくドキドキして、もう俺は最強の旅人だぜって酔いしれてた。

それだけの力強さがあるよ、この風景には。



ギターを取り出して弦を弾くと、テキトーなメロディを風がさらっていく。

テキトーに弾き出せば、これが俺から生まれた音楽だ。


そんな音楽を、このアフリカで見つけるぞ。








「ヘーイ、ダハブかー?」



またタクシーがやってきたのでバスターミナルまでいくらですか?と聞いてみた。



「バスターミナル、オーケー、ハウマッチ?」



「だから俺たちに聞かれてもわからないです。」



「じゃあ50ポンドでいいよ。」



「じゃあ25ポンドでどう?」



「よっしゃ!!カモンベイビーマイフレンド!!」




あれ?マジで?


25ポンドて……………156円!?


15キロも走って156円!!??



マジかよ……………もうほぼヒッチハイクやん…………



ビビりながらも窓の外に流れる乾いた大地を眺めた。



























「着いたぞー、バスターミナルだぞー。」






1本道にポツリと立つバスターミナルに到着し、さぁここから25ポンドを渡したら、へ?1人25ポンドだから50ポンドだよ?バカなの?スフィンクスなめてんの?みたいな嘘をカマしてくるんじゃないかと緊張していたけど、運転手さんは25ポンドを受け取ると笑顔でバイバイーっと去っていった。


うおお…………物価の桁が違うぜ…………

さすがアフリカ……………






ターミナルの中にはいくつかのバスが止まっており、ダハブ行きはすぐに見つかった。

乗り込もうとすると、バスのドアのところに3人の男たちが立ちふさがっており、まるでチケットチェックをするスタッフのように俺たちを止めてくる。




「よし!!ダハブか!!このバスはダハブ行きではない!!俺がダハブまで連れて行く!!300ポンドだ!!よしカモン!!」



バスの中の運転手を見ると、これダハブ行きだよと言う。



「マイフレンド!!これはダハブ行きではない!!信じてくれ!!俺の車はグッドクオリティでマイフレンドがマイフレンドでマイフレンドオオオオオオオオオ……………」



バスに乗り込んで本物のスタッフからダハブまでのチケットを買うと、値段は1人20ポンド。156円。


やっす!!!!っていうか色々面白いわ!!!














バスはゴツゴツした岩山の隙間を滑っていく。

その茶色い風景はイメージの中のアラジンの世界。


秘境感、ファンタジー、全部包括してアフリカだ。


でもそんな風景の中に中東の匂いがあるのはまだここがイスラム地域だから。

この北アフリカから南にくだればすぐにブラックアフリカが始まる。


なので北アフリカはまだアフリカではないっていう人がたまにいるけど、それもまぁ分かる。

中東からエジプトに入ってもそんなに大きな違いは感じないもの。

人々はまだ黒人ではなく、イスラミックな顔つきだ。



たった3人しか乗っていないバス内に流れるアザーンに似た怪しげなイスラム音楽が伝えてくれる。


ここから先こそ本当に俺にとっての未開の地域だ。


















やがて岩山の隙間でバスは止まり、検問所でパスポートチェックがある。


銃を抱えた人が何人も駐在しており、シャルムエルシェイクからダハブまでの間に2回もパスポートコントロールがあるところがエジプトの治安を象徴している。


特にこのシナイ半島は前回来た時も少し不安定な話を聞いていたし、田舎なだけにゲリラも活動しやすそうだ。


ただダハブなんかのリゾート地はそういったテロリズムの事件は今のところ一切なく、平和そのものだと聞いている。


検問所のお巡りさんも俺たちのパスポートをパラパラとめくり、笑顔でウェルカムトゥエジプトと言ってバスを降りていった。




エジプトはヨーロッパに近いことで、きっとまだ先進的な考えが常識になっている場所だと思う。


これがもっとディープなアフリカに突入していけば、警察による賄賂の要求が横行し、それがアフリカ的な常識になるんだろう。



ある映画の中で印象に残っているセリフがある。


これがTIAさ、ってやつ。




this is Africa。


アフリカでは、あらゆる常識はアフリカが軸だ。

色々考えかたを柔軟にして適応させていかないと、きっと苦労する。

でも逆にうまく馴染めば、おそらくこの上なく自由で快適な生活が待っている。


バスはまた砂埃をあげて走り出した。


乾いたアスファルトの向こうに青い海が見えた。


紅海だ。



















バスはいくつもの廃墟が散らばる町の中に入っていき、バスターミナルに到着した。


バスを降りようとすると、ドアのところですでにアラビクな民族衣装を着たタクシー運転手が待ち構えており、どこに行くんだい!?と声をかけてくる。




久しぶりのガッツリイスラム地域だなぁ。

このストンとしたワンピースの服ってすごくカッコいい。
彫りが深くてヒゲをはやした男性がこれを着ていると、どこか品性を感じる。



バスターミナルからダハブの中心部までは3キロくらいあるので、別に歩いてもいいんだけど、なんせタクシーの値段。



「オーケー、20ポンドね!」



たったの130円なんだから乗らない手はない。


町の真ん中にある宿の名前を伝えると、ボロいタクシーはすぐに走りだし、あっという間に宿に到着した。




ああ、懐かしいなぁ。


セブンヘブンだ。








「こんにちはー、元気?」



宿のスタッフが日本語で迎えてくれるんだけど、もちろんみんなエジプト人。

そう、ここは有名な日本人宿。


ダハブにはセブンヘブンとディープブルーというふたつの日本人宿があり、だいたいみんなこのどっちかに泊まる。

ただ完全な日本人宿というわけではなく、日本人以外の欧米人や韓国人なんかも普通に泊まっている。


ダハブはダイビングのライセンスが格安で取得できることが人気なんだけど、このセブンヘブンには日本人のインストラクターがいるということでかなり日本人に人気がある。


ただ今はそのインストラクターさんは辞めてしまって、欧米人のインストラクターさんがやっているみたいだ。


ヨシさん元気にしてるのかなぁ。




「部屋はどれにする?」



前回俺はセブンヘブンにもディープブルーにも泊まらず、とあるところで寝ていたので値段を知らなかったけど、マジでビビる。




なんと個室の値段!!





旅史上最安の!!






60ポンド!!360円!!!




すげすぎる……………













ゴミ屋敷で南京虫だらけでスタッフが泥棒まみれで宿周辺が銃声鳴り響くスラムだったらこの値段でも絶対泊まりたくないけど、


それなりに綺麗で、それなりに綺麗なベッドで、スタッフはみんなフレンドリーで優しく、宿から目の前に世界屈指のビーチが広がってる。


究極。マジ奇跡。




個室の値段は60ポンド、80ポンド、100ポンドとあって、100ポンドの良い部屋だけシャワートイレがついているんだけど、別に60の部屋でも問題はなし。

しかも部屋にはベッドが3つ置いてあるので、3人で泊まればなんと1人120円!!!



ドミトリーは180円!!!



そりゃ沈没するわ…………




「フミ君!!なんですかここは!!安すぎるー!!」



「神田さん!!TIAですよ!!ディスイズアフリカ!!」



「フミ君!!トイレにウンコ浮いてる!!しかも流れない!!」



「TIA!!」




あまりの安さと快適さに興奮しながら、荷物を置いてソッコーで向かったのはあの場所。


そう、俺が前回ダハブに来て泊まっていた場所。


文字通り死ぬほどお世話になったあの人のところ!!



「カオリさん!!お元気にしてましたか!?」



「あらー、金丸君、元気にしてたかい?今回は2人なの?」



俺がダハブで止まっていた場所!!それはセブンヘブンでもディープブルーでもなく、セブンヘブンの建物の屋上にある日本食レストラン、サンレストラン!!




ダハブ初日にビーチで野宿して、次の日にこのサンレストランにやってきたんだけど、いきなり謎の高熱を発症。


野宿なんかしないでここで寝なさい!!とカオリさんに怒られ、それからずっとサンレストランに泊まらせてもらった。


高熱で意識が朦朧として、こりゃマジでヤベー…………と寝込んでいたんだけど、キチンと回復し旅を続けることができたのはカオリさんのおかげだ。


あの恩は絶対忘れられない。













サンレストランは4年前に比べてかなりグレードアップしていた。

あのころは本当簡素な造りだったんだけど、壁ができ、立派な日本の絵が描かれており、ちゃんとお店になっている。


メニューも相当充実しており、こりゃ日本人大喜びだわ。



「まぁ、年々体もガタがくるよ。でも楽しくやってるよ。趣味みたいなもんだからね。」



歩くとき松葉杖をついているカオリさんはもう結構年だ。

こうしてダハブで美味しい日本食が食べられるのは嬉しいけど、あんまり無理はして欲しくない。



でも松葉杖以外はすごくパワフル。

相変わらずお話も上手だし、色んな知識を持ってて快活だ。



毎日毎日たくさんやってくる日本人旅人たちを迎えてくれるカオリさん。

ダハブは旅人のオアシスだけど、このサンレストランを外すことは絶対できない。あくまで俺個人の思いだけど。















そして!!!!!




あああ………………嬉しすぎる……………













昨日の朝からポテトチップスしか食べてなかった俺たちの前に運ばれてきた神の食事。


ああああー、我慢して我慢して良かったよー。




そして味は、




もちろん最高だよなぁ…………





ああ、風が柔らかい………………







降り注ぐ太陽、屋上から見える紅海の青い海、そのすぐ向こうに広がる山並みはイスラムの聖地、サウジアラビア。

日本人は特別な商用などのビザがなければ立ち入ることのできない秘められた国土がすぐそこに見える。


静寂。都会の喧騒が微塵もない静けさ。




そのとき、アザーンが流れた。



アッラーは偉大、アッラーは偉大と、不思議な抑揚と節回しで歌われるアザーンはまるであの対岸から染み出してきているよう。


あの聖地から、世界中のイスラム地域に流れていってるんだよな。


世界中のムスリムたちがあの国土に向かって祈りを捧げているんだ。


ああ、なんてミステリアスで、開放的で、美しいところなんだダハブ。


一瞬で骨抜きだよ……………














それからのんびり町を歩いた。













海沿いにのびる遊歩道にどこまでもお土産物屋さんとカフェレストランが連なっているんだけど、その全てがアフリカンな南国ムード漂うもので、ここの人たちはリラックスというものの真髄を極めているとしか思えない作り。


すべてのカフェレストランが海沿いに面しており、席のすぐ目の前が波打ち際になっている。


地べたにカーペットを敷き、ヤシの木の幹にカバーをかけ、クッションがいくつも置かれた席は、足を投げ出して横になることができる。
















アフリカらしい色とりどりのカラフルなクッション、天井から吊り下げられたヒラヒラした飾りが風に揺れ、チリンチリンと音を立てる。




なによりこの開放感があるのは、屋根や壁が少なくて吹き抜けになっているから。


これは年間通してほぼ雨が降らないダハブならでは。

雨が降らないのでカーペットやクッションなんかを空の下に置いておいても何の問題もないってわけだ。










半屋外のカフェでクッションに埋もれて楽な体勢になり、フルーツジュースを飲む。


そのフルーツジュースの値段がたったの30ポンドとか。180円。



こ、これぞだよ…………

これこそがリゾート地だよ…………








しかもダハブの人たちは観光客に慣れてる上にリラックスしに来てる人たちの気持ちをよく分かっていてほとんど絡んでこない。


挨拶し、注文を取りながら軽くジョークを言ってこっちを笑わせてくれ、あとはほったらかしといてくれる。失礼なこととか絶対言ってこない。


マジでリラックスってやつの真髄を極めた接客。



無敵、マジでダハブ無敵。



あああ………前回も感動しまくったけど、こうやって世界中のリゾート地に行ってきた今でもダハブのクオリティは抜群だわ。


一瞬で虜だー……………















お土産物屋さんも全部楽しい。








よくアフリカとかアジアに行ったら観光客たちがこぞって着ているペラペラの旅人風ズボンやシャツがたくさん売っている。


俺はあんまり旅人旅人した服は好きじゃないけど、これは確かに着たくなるわ。


ゆったりしてて動きやすくて薄手だから乾くのも早いし、かさばらない。

めっちゃくちゃ楽だろうな。










しかも安い!!



値札がなくて言い値交渉なので最初は150ポンド、900円とかそんなもんでスタートだけど、高い高いーって帰るそぶりを見せれば最終的には60ポンドくらいまで下がる。360円。


笑顔混じりのその交渉もまた楽しい。


通りには欧米人やアジア人の旅行者たちが、このカラフルでアフリカンなテイストの服を早速手に入れて楽そうに歩いている。


カンちゃんもこれからのアフリカ旅に向けて1着セミロングのワンピースを購入。80ポンド、480円!!




















さて、ダハブといえば忘れてはいけないのが恋するダハブ。

旅行者たちが恋愛に花を咲かせる一大スポットとして超有名な場所だ。
















中東からくだってきた人、アフリカを北上してきた人、みんな過酷で孤独な旅の中でこの天国にたどり着き、開放的な雰囲気も相まってかなりの高確率でカップルになっていく。

ワンナイトももちろん高確率。


カンちゃんも、こんな天国で、しかもあんなカフェでまったりお喋りなんかしてたらそりゃなるわー!!って納得してる。



いやー!今や僕も奥さんのいる身ですが、巨乳でメガネかけたナース服のゆまちゃんがいたらそりゃあ分かりませんわな!!

僕の股間もクフ王並みのシルエットになりますわな!!



やぁ、僕と一緒にシナイ山に登りに行かないかい!

シナイでシナイ?つって!!


そしてモーゼの十戒で君の海を真っ二つにして、カンちゃんにバレて石板で頭カチ割られる。



ていうか日本人全然いねぇし!!

セブンヘブンにもまったく泊まってないし、町にも全然歩いてない!!


巨乳でメガネでナース服のJC……じゃなくてゆまちゃんはどこ!!



「あ、フミ君、あの子日本人じゃない?」



「なに!?どこだ!!………あ、あれ?あの人銀河鉄道に出てなかった?」




南国ムード漂うダハブの町を、紺色のベロアのマントを着て歩くメーテル発見。


うおお…………あの日本人の女の子、気合いが違うぜ…………


旅人オーラ全開で1人で歩いている。


やっぱアフリカ。

こっから先、旅人レベルの高い人にたくさん会うんだろうなぁ。























































まさかのダハブでメーテルに会うというイベントもありつつ、金曜フリーマーケットを見に行ったりお土産物屋さんを回ったりしていると、いつの間にか日が傾き始める。



1本18ポンド、110円のよく冷えたステラビールを買いこみ、サンレストランへ。





懐こい犬のシーザーとユキがタッタッタと走ってきてじゃれつき、客席まで案内してくれる。


サンレストランにはお酒はないのでこうやって持ち込みになるんだけど、カオリさんは何も言わないどころか冷蔵庫入れといてあげようか?と言ってくれる。



少し肌寒い夜風を浴びながらビールをあおると、徹夜で疲れ切った体にこれでもかと染み渡っていく。

ああ、疲れた。でもすごく心地いい。

ダハブではただビールを飲むだけでもちょっとしたアトラクションなくらい贅沢だ。









「あ、どうもー、世界回ってらっしゃるんですか?カオリさんから聞きました。」



客席にはもう1人お客さんがいたんだけど、日本人の若者だった。

ドイツに交換留学してる大学生の男の子で、いい感じにユルい喋りかただ。


ヨルダン、イスラエル、エジプトを回っており、この後カイロに行ってドイツに戻るみたい。




「いやぁ、ゆうべこのサンレストランで寝かせてもらったんですよね。宿追い出されちゃって。」



「え?どういうこと?」



「僕ディープブルーに泊まってたんですけど、ダイビングのオープンウォーターのライセンスを取りに他のダイビングスクールに行ってたんですよ。ディープブルーもスクールやってるんですけど、他のところのほうが良いって評判を聞いてたから。そしたらそれがバレて宿から追い出されました。」




か、可哀想…………



なんかそういうのあるんだよなぁ、日本人宿って。

派閥作って固まって他のところに行かせないっていう雰囲気。


実際このセブンヘブンに泊まる人とディープブルーに泊まる人ってあんまり交流がない。

あっちに遊びに行ったりとかすんなよー、みたいな空気があるし、実際そんな話を聞いたりしていた。


ディープブルーではシェア飯が毎晩あるので、それに参加しないでこっちのサンレストランでご飯食べたりしてると白い目で見られるとか。


別にいいやんそんなのって思うんだけどなぁ。




まぁまぁとりあえず飲みなよとビールをあげると、うわー!この旅で初めてのビールです!と喜んでくれ、みんなで乾杯。

カオリさんに唐揚げやらかき揚げやらを単品で注文し、完全なる居酒屋状態でいろいろお喋りしながら飲んだ。







こんなこの世の楽園みたいなダハブでも人間関係とかあるんだよなぁ。


まぁそれにしてもダハブ最高だけど!!


いやー!!TIAだーーーー!!!!






~~~~~~~~~~~~~~~~~~


東京のホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!


東京も春の陽気でお花見とか忙しくなりそうですね。最近アマゾンってケータイで注文したら即座にお花見会場のシートまで持ってきてくれるらしいですね。
ネットすげぇなぁ。


どうもありがとうございます!!


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