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誰がこの雨を止められるんだろう

2016年7月26日(火曜日)
【スウェーデン】 シェルレフテオー






むんわりした熱気で目を覚ました。


車の中で寝ていると、この夏の熱気が本当に大変だ。




そのため車を止める位置がとても大事になる。

東西南北を考えて、朝の日差しが陰になるポジションに車の向きを考えて止めないといけない。


車旅にも色々とコツはある。












「カンちゃん!!もう準備オーケー!?お化粧は大丈夫!?」



「大丈夫でございます!!パンも持ちました!!」



朝からテンションがめっちゃ高いのは、またあのICAスーパーマーケットのお惣菜ビュッフェが食べられるから。

もうすっかりスウェーデンの食に胃袋を掴まれている。








足早に町に向かうと、今日も太陽がサンサンと降り注ぐ中をたくさんの人たちが歩いている。

サマーバケーションに入っているので家族連れも多いし、若いお父さんがベビーカーを押している風景もよく見る。

本当にピースフルだ。
















一直線にICAスーパーマーケットに向かうと、お惣菜ビュッフェのオカズのメニューがいくつか変わっていた。











日替わりで色々メニューを変えてくれるなんてもうただの実家!?


今日も興奮しながらお惣菜をパックに詰め、外の広場のベンチでランチタイム。







「いやー、カンちゃんそれにしてもスウェーデンって何があるんだろうね。」



「なんだろうねー、確かダニエルウェリントンの時計とかそうだよ。今日本でも流行ってるみたいだよー。石原さとみとか山田優とかがつけてるんだよ。」



「へー、北欧のオシャレはやっぱり日本で人気やねぇ。俺もつけようかな!!」



「フミ君がダニエルウェリントンってイメージじゃないなぁ。」



「チクショウ!!俺もいつか腕時計つける男になってやる!!」





ダニエルウェリントンって人の名前系のブランドとか人生でほぼ身につけたことないです。

でもそんなにめちゃくちゃ高い時計ではなくてお手頃なものらしい。

オシャレ女子からしたら注目アイテムなんだろうな。






本当スウェーデンってマジで他に何があるのか全然わからない。


海賊がいっぱいいて、ひと昔前まで北欧の覇者として他の国を支配していた強国ってイメージだけど、今は政治的にはどうなんだろな。



でもとにかく今は目の前のお惣菜ビュッフェが死ぬほど美味くて朝から骨抜きですよジャックニコルソンさん。

もうこれだけで住みたくなるわ。































今日も路上はめっちゃいい感じだ。


たくさんの人が笑顔で声をかけてきてくれ、お金がギターケースにたまっていく。

でも昨日ほどではない。やっぱり小さな町なので連続でやると通る人がかぶって入りも少なくなるもんだ。










そんな時、いつものジプシーのオッちゃんがまた俺の前に立ち止まった。


昨日からずっとこうだ。

ちょっと向こうのショッピングモールの入り口に座り込んで物乞いをしてるオッさんなんだけど、1時間ごとに俺の前にやってきては30秒くらいまじまじとギターケースのお金を睨みつけては去っていく。気持ちのいいもんではない。

ギターケースの中のお金を覗き込む行為は一般人であっても品のいいものではない。







そりゃ俺は確実に物乞いの人たちより稼ぐはず。

でもだからといってホコ天でやってる以上バッティングにはならない。職種がまったく違う。


たまにジプシーが歌を聞いてくれてる観衆に物乞いして回るということをされることがあるけど、まぁそれくらいはほったらかしている。



それでも俺が彼らに比べてたくさん稼ぐ様子は憎々しいものなんだろうな。

知ったこっちゃないけど。こればかりは知ったこっちゃない。









まぁ気にしないようにそれからも歌っていたんだけど、しばらくして地元のおじさんが鼻息荒く話しかけてきた。歌を遮って。




「ど、どうしたんですか?」



「君はこの建物の向こう側にいる女性のジプシーを知ってるかね!!」



「あぁ、いましたね。ショッピングモールの裏の入り口のところに座ってました。」



「彼女がジプシーたちのボスに殴られて怪我して病院に行ってしまった。私はそのジプシーのボスを探しているんだ。ジプシーだろうが女性を殴るなんて許せない!!」



「はぁ、それはひどいですね。」




「おそらくその女のジプシーが物乞いの稼ぎをごまかしてちゃんとボスに金を渡さなかったからだろう。ふざけてる!!」




「なるほど、そんなこともあるんでしょうね………」




「そこで向こうの男のジプシーに誰がボスなのか問いただしていたんだ。」




指差したほうを見ると、俺のことをいつも睨みつけてるオッさんジプシーだ。

知らん顔で紙コップを振っている。




「それで、そのボスはどこにいるんですか?」



「彼は君がボスだと言っているが本当なのか?」




カンちゃんが横で大きな声で何を言ってるんですか!!違います!!と言った。


なにをバカなことを…………




「僕たち昨日この町に来たんですよ………人種も全然違うじゃないですか……………」



「うむ、分かってる!!俺はあいつは信用していないが、一応聞いておきたかったんだ。君たちは彼らとは全く違う。」



「はぁ…………」





あのジジイ……………腹いせに何をわけわからんことぬかしてやがるんだ…………

俺たちがお前たちジープスのボスだなんてふざけたこと言いやがって。このボケ!!





本当、北欧はどこに行ってもジープスまみれだなぁ。

彼らはだいたいルーマニアからの出稼ぎ者だ。現地の本当に困ってる物乞いとは違ってピカピカのベンツに乗ったりしているし、だいたい太ってる。


そして彼らジープスたちによる強盗や空き巣も多く、ヨーロッパの先進国ではずっと前から社会問題になっている。


彼らにお金をあげてはいけないという政府からのお達しも出ている。



それでも、北欧にはジープスがウジャウジャいる。
どんな小さな町にも。



俺も同じ流れ者で路上で稼ぐ者なのであまりギスギスしたくないんだけど、どうしても向こうからの敵対心丸出しの表情を見てると関わりたくなくなってしまう。

難しい問題だよなぁ。





特に今ヨーロッパ諸国では移民による犯罪がかつてないほど頻発している。


昨日会ったドイツ人のおばちゃんから聞いたんだけど、この前のミュンヘンの事件だけではなく、小さな町でも大きな青龍刀を持ったやつが通り魔をしたり、年末の花火大会の時に喧騒に乗じて100人以上の女の子がレイプされたりと、凄惨な事件が立て続けに起こってるとのこと。



本当、どうにかなんねぇのかな…………





このところ、ずっとCCRのフールストップザレインを歌うときに気持ちがこもってしまう。

























3時間でギターを片付け、一旦車に荷物を置きに戻り、それからまた町に散歩に出かけた。

今日のあがりは1141クローナと5ユーロ、計14600円。




お腹を空かせていつものICAスーパーマーケットに行き、お惣菜ビュッフェコーナーへ。











宝物の山みたいなオカズを詰め、冷たいビールを買い込んだら、今日は川沿いの階段でゆっくり食べることにした。夕日が綺麗でとても気持ちよかったんだよな。



ビュッフェがサラダも合わせて70クローナ、ビールが2本で30クローナ、計1200円。安い!!


いや、安くはないよな…………物価下がったからってちょっと贅沢しすぎか。ひきしめないと。



でもひきしめられない!!!スウェーデン好き!!!























そうして川沿いに歩いて行くと、なにやらたくさんの人がそちらに向かっている。


夕涼みって数じゃない。


こりゃなんかやってんのか?とカンちゃんと話しながら川沿いに着くと、そこにはなにやら会場が作られており、ものすごい数の人々が芝生に座ってなにかを待っていた。


さらに川の上にはいくつもの船が浮かんで、その上にもたくさんの人たちがいた。






なんだなんだ?なんか花火大会でもあるのか?

でもここは北欧の北部だ。夜になっても暗くならないので花火をしても綺麗には見られない。








これ、楽しそうにビール飲んでますが、後から知ったんですがスウェーデンは外でアルコール飲むのは禁止されていますのでご注意ください。















人ごみに混じってとりあえずご飯を食べて、ぬごおおおおおおお!!!!と悶絶している間にもどんどん人が集まってきて、1時間くらいしたころには川沿いは人で埋め尽くされていた。











いよいよこれは何かあるぞとご飯を食べ終わってからも待っていたら、どこからかライブの音が聞こえてきた。


あぁ、ライブのためにみんなこんなに集まっていたのか。

いや、それともこれは余興で、この後に本番があるのか?











俺たちも人ごみをかきわけて音のするほうに歩いて行くと、そこには水上ステージがあって、川の上でバンドが演奏をしていた。

たくさんの人が釘付けになっていて、曲ごとに拍手がおこる。





でも大盛り上がりで踊りまくりって雰囲気ではなく、みんなゆったりとそのメロウな音楽に聞き入っている。


いいバンドだけど、これのためにこんなに人が集まってるのかなぁ。

何千人も集まってるし。







でもやっぱりこれだけだった。

バンドの演奏が終わると人々は笑顔で帰りはじめた。


なんてバンドなのかな?って思ってそこらへんのおじさんに聞いてみた。




「ウィーピングウィローってバンドさ!!いいバンドだろ!?」



「そうですね!有名なバンドなんですか?」



「んー、まぁまぁかな。でもスウェーデン人なら誰でも知ってるよ!!」






人々はみんな蜘蛛の子を散らすように帰っていく。

今町で歌ったら稼げるんじゃないか?とチラッと思ったけど、まぁそんなにガツガツしなくていいか。




「そうだよ。ウィーピングウィロー観られたんだもん。」



「そうだね!!ウィーピングウィローをタダで見ちゃったもんね!!」




なんだか本当にスウェーデンに縁を感じずにはいられない。


世界は今こんなにも恐ろしい状況だけど、それぞれの町では変わらず穏やかな日常が繰り返されている。


どんな悲しい出来事があっても、人間はこれからもこの世界で生きていくんだよなぁ。


生きることを投げ出すことなんかできないんだ。



誰がこの雨を止められるんだろうな。








~~~~~~~~~~~~~~~~~~


京都のホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!


帰ったら俺も龍馬の墓参りいこう!


どうもありがとうございます!!






香港のホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!


香港も結構行く人多いですね。今回の旅の後半でまた行きたいと思います!!

どうもありがとうございます!!



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