12月9日 日曜日
【ボスニアヘルツェゴビナ】サラエボ
ホステルの快適さが異常すぎるううううううううううううりりりりりりりりりイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!
ホステルを発明した人尊敬するッ!!
シャワーを浴びれるんだよ!?
外-10℃なのに暖かいんだよ!?
上等なWi-Fiが飛んでるからネットし放題なんだよ!!!?
充電し放題なんだよ??!!
屋根と壁のあるところでベッドで眠れるんだよ!!??
起きたら朝ごはんがあるんだよ!!??
荷物置いて身軽で町の散策ができるんだよ!!!!????
金払ってるから気を使うわなくていいんだよ?!!?
シンジラレナイ!!!(´Д` )(´Д` )
もうシンジラレナイよ!!!
橋の下や墓場で眠るなんてシンジラレナイ!!!
「橋の下や墓場のベンチで眠るような人生を送るように育てた覚えはない」
byお母さん
お母さん、世の中にはホステルという素晴らしいものがあります。
これだけのメリットを10ユーロで手に入れられるんです。
朝昼ご飯がいつも3ユーロくらい。
Wi-Fiを手に入れるためにマクドナルドでコーヒーを飲めば1ユーロ。
巨大な荷物を駅のコインロッカーなりに預ければ3ユーロはする。
つまり3ユーロでシャワーと暖かいベッドが手にはいるというわけです。
マックを探す手間もその他諸々の手間も省けることを考えれば、もう勃起レベルです。
なので今夜も泊まることにしました。
明日の夜に面白いものがあるんだと、ゆうべの若者たちが言ってたので明日まで居ようかなと思います。
さて、荷物を置いてサラエボ観光!!
いやあああああああああ!!!!!!
身軽ううううううう!!!!!!
この雪の中でキャリーバッグを引くなんて考えられない!!
ていうかすごいです。雪が。
もう、あれですよ。ベチャ雪じゃないですよ?パウダースノーです。
最高気温-8℃、最低気温-16℃。
なにこれ?
富良野?
でも富良野とは完全に違うところがあります。
それはここがボスニアヘルツェゴビナだということです。
ボスニアヘルツェゴビナには大きく分けて4つの宗教があります。
それにともなって4種類の人種がいます。
ボスニア人がイスラム教、
クロアチア人がカトリック、
セルビア人が正教会、
ユダヤ人がユダヤ教、
をそれぞれ信仰しており、このサラエボの街の中にはそれぞれの信仰の場があります。
教会、ムスク、シナゴーグってやつ。
街を歩くとその入り混じり方がすごいです。
こっちは教会、こっちは寺院、あっちにもそっちにも、ハンガリーのエゲルで見たミナレットがズドンズドン立っています。
人々も様々です。
ヨーロッパらしい白人、アラブ系、ムスリムの女の人は頭にスカーフを巻いています。
この入り混じり方。
日本人からしたら異様に見えるけど、宗教の自由が当たり前のことだとしたら、これほど自然な土地もないと思います。
悲しいことにいつも争いが耐えないけど。
ヨーロッパ、ロシア、アジア、その文化の交差点がこのサラエボなんだな。
その芳醇な文化が香る町は、とても味わい深い趣きがあり、中心部にはたくさんのお店がひしめき、町にはこれまでの有名観光地を軽く凌ぐほどの観光客の姿があります。
日曜日とうこともあり、多くのお店が閉まっているけど、明日になれば普段の賑やかな町を見ることができるだろうな。
人口は35万人てとこか。
宮崎市より小さい。
さて、そんなサラエボの町。
観光客が必ず訪れる有名観光客をいくつか回った。
まずはこの橋。
名前をラテン橋。
かつてはプリンツィプ橋と呼ばれていた。
なんてことない橋だけど、世界的にとても重要な場所。
1914年にボスニアヘルツェゴビナ視察を行っていたオーストリアの皇太子夫妻がこの橋のたもとで暗殺される。
銃撃したのはセルビア人男性のプリンツィプ。
セルビア人は、オーストリアがボスニアヘルツェゴビナを併合したことに不満を持っていたのだ。
これにより、オーストリアはセルビアに宣戦布告。
おいおい、俺たちはセルビアの味方だぜとやってきたのがロシア。
やっちゃえやっちゃえ、力貸すぜ!とオーストリアと同盟を結んでいたドイツも参戦。
ていうか気に入らないんだよ!とドイツはフランス、イギリスにも宣戦布告。
オスマン帝国もやっちみろかい!と参戦。
イギリスと同盟を結んでいた日本も参戦。
第一次世界大戦ですね。
そのきっかけとなった重要な場所が、この小さな街の真ん中にあります。
とても興味深いです。
それからスナイパー通りへ。
きれいな見晴らしのいい通り。
しかしわずか20年前にはユーゴスラビア紛争中、セルビア人によるサラエボ包囲で、この通りを歩いていた人はみんな狙撃の対象になったそう。
怖いね。歩いてたらいきなり死ぬなんて嫌すぎる!!
そして市内にある建物の壁には、たくさんの弾痕や、砲撃の傷がついています。
リアルすぎる。
廃墟も多い。
復興が止まってる感じ。
今日は発見できなかったけど、サラエボ市内の地面には「赤いバラ」と呼ばれる、砲撃で開いた穴を赤い樹脂かなんかで埋めた傷跡があるらしい。
白い雪がバラを隠してる。
今も完全なる独立といえる状況ではなく、欧州連合の特殊部隊が治安維持のために展開しているとかよくわかりません。
政治には未だ民族意識があるようでゴタゴタしてるらしく、必要な時にはアメリカを中心とした外国の代表が政治に干渉する権利を発動できるという合意もなされている。
ていうか失業率、どんだけか知ってる?
50%だって。
そんなんで国がやっていけるのか?
さて、そんなサラエボ。
メインストリートに戻ると、たくさんの観光客の姿。
そして路上にはたくさんの物乞いジープスの姿。
今までの裕福な国のジープスじゃない。
マジでかなり気合いの入ったジープスの中でも底辺クラスのジープスだ。
この雪の上を裸足で歩いてる婆さんが俺を見つめて手を差し出してくる。
地べたに座りジプシー音楽の物悲しいメロディを歌う子供の前を幸せそうな家族が通り過ぎる。
みんな俺に手を差し出してくる。
俺も負けてらんねーな。これしきの寒さでへこたれてたまるか。
宿に戻ってギターを取り、小雪が舞う路上で演奏開始。
ゆ、ゆ、ゆ!!指がひきちぎれれれれらりる!?!
根性おおおお!!!!!!
鼻水すすりながら歌っていると、信じられないくらいお金が入っていく。
なになに?!
ボスニアヘルツェゴビナ、稼げるじゃんよ?
逆に怖いけど。
おかげでジープスたちが群がってくる。
片足のない女の子、
産まれたばかりの赤ちゃんを抱えて食べさせるご飯がない、と言ってくるお母さん、
さっきの歌ってた子供も。
ワラワラと寄ってくるが、無視して歌い続ける。
視線が怖い(´Д` )
危険な臭いがプンプンしやがる。
しかし荒稼ぎもわずか1時間で終了。
また警察だよ………
なんか怖いよ、ボスニアヘルツェゴビナの警察………
片づけなさい、と言って怖い婦警さんは向こうに歩いて行った。
残念がりながらギターを置こうとすると、目の前で手袋を売っていたおばちゃんやおじちゃんが、大丈夫、大~丈夫!!あんなん無視してればいいの!!さぁ、歌って歌って!!と言ってくるので、ああ、そんなもんなんだ、ともう一度ギターを構えて歌う。
するとさっきの婦警さんが怒りながらすぐに戻ってきた。
「やめろって言っただろうがこの包茎ヤロウ?」
めちゃ怒られる。
あ、あの人たちが大丈夫って言ったから………とおじちゃんおばちゃんのほうを見ると超知らないフリしてやがる(´Д` )
諦めて荷物を片づけてホステルに戻った。
他のバッグパッカーたちに、いくらになった?!と聞かれながらあがりを数えてみると、全部で87マルクあった。
1時間で45ユーロ????!!!!!
なによ、かなり稼げる街じゃん、サラエボ!!
あああ、警察に止められたの痛いなぁ。
もう歌えないかなぁ。
次の国までの切符代まで稼ぎたいんだけどなぁ。
ていうかあの婦警さん、ジープスには注意しないんだよ。むしろ仲良くお喋りしてたんだよな。
なんなんだろ、あれ。
よそ者が荒稼ぎをするのは良くないことなのかな。
夜になってご飯を食べに出かけた。ボスニアヘルツェゴビナの物価はどんなもんかな。
まずはスーパーマーケットでビールを買う。
だいたい1.1マルク。60円くらい。
バーでは1杯2マルク。100円だ。
食事だけど、観光客が集まる中心部はだいたい1食12マルクくらい。600円。
ファストフード店で8マルク。400円。
観光ストリートを抜けて地元も人たちのエリアに行くと、安いピザ屋を見つけた。
このマルゲリータがなんと3マルク。
150円!!
ピザがまるまる1枚で150円!!
どうやらボスニアヘルツェゴビナの物価は安いということらしい。
お腹いっぱいになって宿に戻っていると、どこからともなく不思議なうめき声が聞こえた。
ていうか町中に鳴り渡っている。
なんだこれ?
よく聞くと、このうめき声というか不思議な旋律の歌は、イスラムのモスクから流れているようだった。
時間を告げるサイレン、教会やお寺でいうとこの鐘の役割が、イスラムでは男性の歌なのだ!!
あえ~う~あお~~おああああ~~ええええいいいい~~~
こんな呪文が町中のモスクから流れている。
異様すぎる(´Д` )
始めてのイスラム教地域。
変化がでかすぎて戸惑ってます。
これが世界なんだなぁって改めて驚いてます。
そうだよ、世界には色んな宗教があるんだ。
仏教とキリスト教だけじゃないんだよな。
そして宗教が変わると、こんなにも人々の生活スタイルが変わるんだということを思い知らされる。
初めて世界一周という旅の持つ本当の魅力を知った気がするよ。
世界にはこんなに色んな人々が暮らしているんだ。
それを知らないまま死ぬのか?
俺には出来ん。
でも知ったところで何かあるのか?って言ったらそういうこともない。
履歴書に書けるようなことじゃないし、大金もらえるわけでもない。
人生の貴重な時間を無駄に使ってる、と真面目に一生懸命働いてる人たちは言うだろうな。
それでもやっぱり思う。
旅に出てよかった。
こんな笑顔に出会えるんだもん。