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来てはいけないところに来てしまった

12月8日 土曜日
【クロアチア】 ドブロブニク
~ 【ボスニアヘルツェゴビナ】 サラエボ




テントがあああああああ



テントがあああああああああああ




まあ崩壊。

ウケる(´Д` )

photo:01







ウケてる場合じゃねえ!!

まだ中で寝てるのに、崩壊してテントが覆いかぶさってきた。




あわわわわわわ(´Д` )!!!!




慌ててジタバタともがく。

ちゃ、チャックどこだ?!!

いやあああああああああああああああ!!!!!
閉所恐怖症ーーーーー!!!!!!



なんとか潰れたテントから脱出し、ずぶ濡れの靴に足を突っ込む。




ぶばっ!!!!!




あまりの暴風で崖から落ちそうになってしまった。




photo:03



下では荒れ狂った海が逆巻いている。


こんなとこにテント張るなんて頭オカシインデスカ?(´Д` )(´Д` )



ていうかこれ何ですか?
テントですか?

photo:02






横殴りの雨に目を刺されながら、なんとかテントをたたもうと試みる。


うぎやあああああ!!!!!


ぶっ飛んでいくううううううう!!!!!!!



ああああああ、竿が抜けないよーー!!!!
竿がベッキベキに折れまくって、布突き破りまくり、花山薫並みの解放骨折ですよね。


よかったぜ、間に合って、まだ始まったばかりというところか。



いや、もう終わりです(´Д` )(´Д` )




あああいいいい、竿が、竿が抜けないよー、竿がグシャグシャで抜けないよーあばばばばばばばばばばは(´Д` )(´Д` )(´Д` )(´Д` )

容赦無く雨は叩きつけますよね。


なにこれ?キモい。




ぶばっ!!!




風でまくれあがったテントを頭からかぶって、泥まみれ。






おわかりですね。

山には登りません。

見晴らしが、とか言ってる場合じゃないです。

土曜日の観光地は稼げる、なんて言ってる場合じゃないです。



もう移動します。
何が夢の中の町だ!!ウンコ!!





というわけで現在、バスターミナルの待合室で濡れた荷物を広げまくって迷惑がられながらこの日記を書いています。

photo:04





テントの竿の修理もしました。

photo:06




アフリカのためにスロベニアで買った予備の竿が、早くも後1本しかないです。

どうしてくれるんですか?

ついでに言わせてもらうとハンガリーで買った冬用ブーツの中がすでに破れています。

チャイナクオリティ。


ついでに言わせてもらうと!!唇がひび割れまくって笑う時に痛くて口を開けられずウフフフフーと気持ち悪いことになってます。


キモい(´Д` )




笑いたくても笑えない僕の次の目的地はサラエボです。

バス停で運転手さんに聞きました。


「あの、サラエボに行きたいんですけど。」





サラエボに行きたいんですけど

ウケる(´Д` )(´Д` )


行けよって感じだよね!!

サラエボだって(´Д` )




ここドブロブニクから隣国、ボスニアヘルツェゴビナの首都、サラエボまでは1日1本バスが出てるみたい。

15時15分発。

所用時間は6時間くらい。
値段は160クーナ。2000円ちょい。



ボスニアヘルツェゴビナってどんな国なんだろ。
とりあえず名前からして治安が良さそうじゃないよな。
Wi-Fiとかあるのかな。



ボスニアヘルツェゴビナのミニ情報!!


★首都……サラエボ
★人口……370万人
★言語……ボスニア語、セルビア語、クロアチア語
★宗教……カトリック、正教会、イスラム教、ユダヤ教
★通貨……マルク
★レート……1ユーロ = 1.9マルク
★独立……1992年 ユーゴスラビアから
★世界遺産……文化2件


紀元前にローマ帝国の支配を受け、その後中世はオスマントルコ帝国の領地となる。
昔からカトリックと正教会の争いが続いていたので、人々はイスラム教徒に改宗。
他の国に比べてオスマントルコの力の入れ方が強くて、現在も国内にトルコ風の建物がたくさん残っている。

その後はオーストリアの支配を受け、もともと別の地域だったボスニアとヘルツェゴビナが併合される。

第二次世界大戦時はクロアチアの領地となり、ユーゴスラビアの権利問題でもめていたセルビアとひたすら殺し合い。

戦後はユーゴスラビアに参加して社会主義国。
長いこと落ち着いていたけど、1990年に共産主義が終わりをつげると独立の機運が高まる。

ボスニアヘルツェゴビナには、イスラム教徒のボスニア人、正教会のセルビア人、カトリック教のクロアチア人がそれぞれ住んでいたんだけど、ボスニア人は独立を望む。しかしセルビア人はいやいや、ユーゴスラビアに残れよと言う。クロアチアはボスニアごときが独立なんて生意気!!と独立を反対する。


ボスニア国内にいたセルビア人たちは彼らで共同体を作り独立国を樹立。さらにクロアチア人たちも同じく独立国を作る。


小さな国内に3つの国が誕生。
そして3者で殺し合い。
ボスニアヘルツェゴビナ紛争。

もうわけわからん(´Д` )




1994年にアメリカがやってきて、仲良くしなよおおお、とボスニアとクロアチアを仲直りさせる。

しかしそれはボスニアとクロアチアの間でだけ。
残されたセルビア。
手を組んだボスニアとクロアチアによりボコボコ。
さすがアメリカ。勝者と敗者を作らないといけないんだな。

そんでやっと1995年に国連の調停で紛争終了って流れか。


細かい紛争の理由、政治的なやり取り、国民の感情ってのは地元の人に聞いてみないとわからないな。
どこまで理解できるかわからないけど、チャンスがあれば聞いてみよう。





photo:05



さて、そんなボスニアヘルツェゴビナ行きのバスは15時の予定よりも1時間遅れでやってきた。

運転手さんからチケットを買おうとしたら、ボスニアヘルツェゴビナのマルクは持ってるか?と聞かれる。

いや、クロアチアクーナしか持ってませんと言うとチケット売り場で買ってきて、と言う。

大丈夫、ちゃんと待っててあげるからって優しいおじさん運転手。



チケット売り場へ行きおばさんにお金を渡す。


バスを待ってる間、時間があったのでバス代の161クーナに荷物代の8クーナもキッチリ数えてポケットに入れておいた。俺ってキッチリしてる!!
今回はちゃんと小銭の消化や食糧の買い出しも済ましている。
完璧。
しかし、



「10クーナ足りないわよ。」


ほざくおばさん。

何言ってんだよ。何回も数えたし、最後のチェックもしてからあんたに渡したんだぞ。


「え?そんなことないですよ。もう一度数え………」


「早く!!バス出ちゃうわよ!!10クーナ!!」


「いやだからちゃんと数え………」


「あー!!もう!!10クーナ!!



キレながら紙に10KNと書きなぐるおばさん。
俺がそんな英語も理解できない猿と思ってる。
いや、これがやつらの手なのか。
スプリットの切符売り場のおばさんにしてもそうだったけど、ちょっとふっかけて小遣いを稼いでやがるんだな。

男はたいがい優しい。
ぶっきらぼうでもまだ許せる。
おばさんや若い姉ちゃんの態度の悪さったらねえ。


あー、もう、この町最後の会話になる場所なのに、相手がこいつらじゃ最後に嫌な思いをして町を離れなきゃいけない。

バスに戻り、キャリーバッグを開け、中から10クーナを取り出して切符売り場に戻り、キレながら窓口に放り込んだ。

はぁ、なんでこいつらこんなに上から見てくるんだろう。
もうこんなん続くとアジア人なめてるとしか思えないよ。


おばさん、最後に汚い思いをありがとう。






バスは海岸沿いを走り、暗くなったころに国境に着き、パスポートコントロール。

ドキドキしてたけど、お巡りさんはパスポートをチラリを見ただけで質問もなし、スタンプもなし、一瞬で終了。

photo:07




クロアチア、バイバイ!!!
ジャンキーとホームレスとアドリア海の美しい町!!!

フアラ、フアラ








そしてボスニアヘルツェゴビナに入国。


うわー、ボスニアヘルツェゴビナだって。


ボスニアヘルツェゴビナボスニアヘルツェゴビナボスニアヘルツェゴビナボスニアヘルツェゴビナ。






しばらくすると雪がチラホラ見えてきました。

photo:08





あー、そうか、結構寒い国なんだなぁ。

こりゃあ、なかなか厳しそうだなぁ。
まあなんとかなるだろ。

そう、軽く考えていた…………




バスが首都のサラエボに到着しました。


















photo:09






もう、この光景を見たときの僕の心情は漢字2文字だけです。



そう、胸毛、です。


冗談です。





どうやら来てはいけないところに来てしまったようです。

信じられないほど寒いです。
今までも寒かったけど、レベルが違います。
カップヌードルとズンドバーの塩ラーメンくらいレベルが違います。

あ、漢字2文字でしたね。


絶望(´Д` )




あまりの光景に思考がストップしますよね。

え?死ぬの?
バカなの?

photo:10










雪の中、放心していると、兄さんが話しかけてきた。


「どうしたの?助けがいる?」


次の国への行き方をたずねた。
とにかく雪から逃げることしか頭になかったので、もうボスニアヘルツェゴビナは滞在数時間で終了ということで(^-^)/

いいよね(^-^)/



親切な兄さん。
バスターミナルの人に聞いてくれ、とりあえずの情報は手に入った。

photo:11





はい、もう今夜はバスはなしです。


この雪の中で野宿決定。




あ、その時、あることを思い出した。
ポケットの中のチラシを取りだす。


さっきまでいたドブロブニクのバス待合室でホステルの客引きの爺さんが、サラエボ行くなら私の友達のところに行きなよとチラシをくれていたのだ。


はいはい、行きませんよと思いながらも一応ポケットに入れていた。


「野宿なんて出来ないよ!!今夜は-10℃だよ!!明日には-16℃になるんだ。この宿に泊まらないといけないよ!!」


-16℃(´Д` )
キモい!!


「乗せてってあげるから、おとなしく宿に泊まりな。」



兄さんの車に乗っけてもらい、町に向かった。


「ボスニアヘルツェゴビナでは稼げないよ。路上では。貧しい国だからね。戦争の前はよかったんだよ。80年代はとても活気のある街だったんだ。でも戦争の後は衰退するばかりさ。」


うわ、意外だな。
戦争が終わって伸びるってのが当たり前だと思っていたのに、ここではそうじゃないんだ。
色んな問題が残ったままなんだろうな。






車を降り兄さんを見送る。
ここはサラエボの中心地。土曜日の夜なのでかなりの酔客が雪の中を歩いている。
賑やかなバーが白い雪を染めている。
へー、活気あるじゃん。
え?旭川?

photo:12




photo:15







えー、さて、ホステルはどこかなー。
とキョロキョロしているとタクシーのおっさんが話しかけてきた。


タクシー乗るかい?乗るね?荷物これ?ギターは後部座席にね、



う、うぜ!!何も言ってねぇのに話を進めるなオラぁ!!!


ホステルの場所をたずねた。
どうせこの辺りにあるはずだから、運ちゃんも乗れとは言わないだろうと計算して聞いてみた。


「あー?………あ、そこだよ。その角を左に入ったとこ。」


「ありがとうございます。」


「うん、2マルク。」


は?何言ってるの?


「情報料だよ。2マルクくれ。」


そう言いながら親指と人差し指をスリスリして要求してくる。


こ、こ、これが貧しい国と言うわけですか(´Д` )
道をたずねただけで100円ですか(´Д` )


「お金持ってません。」


「はぁ!!なんだよそれ!!人に道を聞いといて!!」


人に道を聞いといてって(´Д` )
なにその言い分(´Д` )ウケる

諦めてどっか行ったオッさん。
まぁホステルの場所聞いといてお金ありませんってのもおかしな話だけどな。




ホステルを見つけた。
しかし、なんか足が向かない。
んー、こんな程度でホステルに逃げるのか?今までも寒かった中、やってきたじゃねえか。きっとなんとなるさ。

そう思いはじめ、ホステルに背を向けた。
別にそんなに高くはない。
チラシには12ユーロで朝めし付きと書いてある。
とても安いと思うし、ユーロが使えるなら滞在できる。

でも金の問題ではなく、こんなヨーロッパごときでホステルなんてなんとなく甘えてるようで気が向かなかっただけ。





ボサボサと雪が降る中、寝床を探して歩く。
荷物も体も真っ白になっていく。
キャリーバッグが雪を引きずり、山を作ってしまいまともに歩けない。
鼻が痛い。目がしばしばする。

photo:13




なんとかなるさ。







歩いていると、向こうの方でなんか数人の人たちが車を押しているのが見えた。

ああ、この雪にハマったのかな、と近づいて行って一緒に押してあげた。
雪で溝が隠れていて、そこにタイヤがはまっていた。

3人でおもいっきり押しまくり、なんとか溝から脱出できた。

photo:14




「いやー!!助かったよありがとう!!」


若者たちに感謝されながら、ウエルカムと荷物を担いで歩き出す。


「ちょ、ちょっと!!どこに行くの?ホテルはあるの?!」


「ないよ、野宿するんだ。いつものことだから大丈夫だよ。」


「オオウ!!クレイジー!!あなたはクレイジーだ!!ちょっと待ってて!!」


そう言って友達に電話してる彼ら。俺の寝床を探してくれてる。おいおい、車を押すなんてちょっとした親切心だったのに、すごい展開だな。


「ゴメン!!友達が電話出ないよ!!でも外で寝たらダメ!!絶対!!安いホステル知ってるからそこに行こう!!!」


彼らの車に乗せてもらい、また街の中の飲み屋街にあるホステルへ。
さっきのホステルの目の前に、もうひとつ別のホステルがあった。

お値段10ユーロ。
朝めし付き。

もういいや。ここに泊まるか。
意地張っても仕方ないな。




そしてホステルに荷物を置いて、彼らと一緒にバーで飲んだくれたっていうボスニアヘルツェゴビナ初日の夜!!

photo:16




photo:17




photo:18
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