こんにちは!神田です。
とうとうやってきました2017年最後の日!!!
毎年、今年の汚れ今年のうちに!とか、ああ!あれを来年にまたいではいけない!!!とか、
あああ!今年最後のお風呂に入ってしまった!!!!!とかいろいろばたばたしてたなーと思います。
なんてのんびりな今年の大晦日。
2017年もおかげさまで無事に終われそうです。
家族が健康で笑っていてくれて、友達が元気で、私もフミくんも無事旅ができていて、
これ以上の幸せないですよね。
本当にいろんなことに恵まれている人生です。
2017年も感謝で始まり、感謝で終わり。
いちばんに、こんな私と一緒にいてくれるフミくんに感謝です。
今年もたくさんありがとう。
おわり
2017年12月14日(木曜日)
【インドネシア】 ジャカルタ
うーーーん……………………
明るい…………………
えーっと………………ここどこだっけ………………
摩天楼。
す、すげぇ……………
ベッド横の窓から外を見るとものすごい大都会が一望できた。
ここはジャカルタ。
東南アジアの大動脈。
ゆうべ屋台で久しぶりにたくさん飲み、それからアユミちゃんのマンションに帰ってきて飲み直し、結局寝たのは2時過ぎだった。
アユミちゃんはすでに仕事に出かけていて部屋にはいない。
ゆうべあんなに遅くまで起きていたのに、6時半には起きて仕事に行ったみたい。
アユミちゃんはバリッバリのビジネスウーマンで、いつも7時前には家を出て、帰ってくるのは夜中の1時とか2時。
日系の大企業で働いてるけど、ローカル並みのインドネシア語を話すし、めっちゃやり手で、会社になくてはならない存在になってるみたい。
高原さんは高原さんで今日もとある大物の撮影が入ってるし、2人ともこんな忙しい中で俺たちのことお世話してくれて本当感謝感謝です…………
そんな高原さんとアユミちゃんは同じ高層マンションに住んでいる仲良しさん。
アユミちゃんとカンちゃんはバリで出会い、高原さんとカンちゃんは日本の職場で出会ったという関係。
でもカンちゃん繋がりで2人は出会ったというわけではなく、アユミちゃんのインドネシア人の旦那さんが写真関係の仕事をしていたので、そこで高原さんとアユミちゃんは繋がったみたい。
複雑だけど、それくらい縁のある3人。
今回のジャカルタではアユミちゃんの家に3泊させていただくことになってる。
アユミちゃん本当にありがとう!!!
昨日空港まで迎えに来てくださった高原さんにしてもだし、2人ともすごくカンちゃんのことを大切に思ってくれてる。
去年オーストリアで俺たちが結婚式をした時も、高原さんがインドネシア中を回ってカンちゃんの友達たちと会ってお祝いメッセージを撮影し、その映像をサプライズで式に送ってくれてる。
こんな優しい素敵な友達がいるお嫁さんで嬉しいなぁ。
昨日ほぼ徹夜で2日間動いていたこともあって泥のように眠り、快適なお部屋でゆっくり準備して出発。
マンションのエントランスを抜けると建物の1階にコンビニや小さな食堂が入っていて、住民たちが敷地から出ずにここで色々お買い物ができるようになってた。
というわけで俺たちもここで軽く朝ごはん。
メニュー表を見てもインドネシア語オンリーなので全然わかんないけど、ここはカンちゃんがいるのでマジで頼もしい。
注文したのはソトアヤムっていう具沢山スープ。
インドネシアではよく朝ごはんでこれを食べるみたい。
スパイスと出汁がきいた優しいスープで、モヤシ、キャベツ、鳥ササミ、春雨が入っていてとても健康的。
ここにライムを絞るとさらにスッキリして美味しくて、ご飯と一緒に口に運ぶ。
東南アジアらしい味付けに体が落ち着く。
いやぁ、大衆ご飯がこんなに美味しい国って本当それだけでボーナスエリアだよなぁ。
値段はソトアヤムと白ご飯で2万ルピア、160円。
こんなに美味しくてこの値段だからたまんないな。
食堂を出たらアユミちゃんから滞在中使ってねーと渡してもらっているワイファイルーターでネットを繋ぐ。
アユミちゃん、何から何までありがとう!!!
そしてカンちゃんがとある人にメールを送ると、向こうから黒塗りの大きな高級車がやってきた。
そう、高原さんが俺たちのためにドライバーさんをつけてくれているという身分不相応にもほどがある待遇!!!!
なんかもう要人みたいじゃないですか…………
マジで俺たちビビるほどの無職なのに……………
この車とドライバーさんは高原さんのご友人が雇ってるかたらしいんだけど、どうやら月給で雇われているのでなにも気にしなくていいよということだった。
最後にチップで500円分くらい渡せばいいから、と高原さんから聞いている。
このドライバーさんが月給いくらもらっているのかはわからないけど、カンちゃんが住んでいたころはインドネシアでは3000円も出せばなんでもしてくれるお手伝いさんを雇えたみたいだし、物価が上がった今でも1万円出せば雇えるとのこと。
日給300円くらい。
そう考えると給料と別に500円のチップが入るのなら、ドライバーさんからしたらいいお小遣い稼ぎなのかな。
それにしてもドライバー付きの車がお迎えに来てくれるなんて俺たちからしたら、なんか本当スミマセン………って感じだけど…………
「サテーサテー、サンバル、シマグニー。」
「シマグニシマグニー。」
カンちゃんがインドネシア語で挨拶して今日行きたいところを伝えると、ニッコニコの笑顔で運転を開始してくれるドライバーのおじさん。
名前はダウットさん。
小麦色の肌に刈り上げた髪の毛、日本人と似てるけどもう少し素朴な雰囲気の東南アジア顔だ。
すごく優しそうな雰囲気に心がなごむ。
窓から外を眺めると、路面に古くてボロい建物が並び、地面も割れて穴があいたりしている。
小さな食堂の前にはいくつかのテーブルや椅子が並んでいて、おばさんやおじさんが暇そうに寝転がってブラウン管のテレビを見ている。
古ぼけた感じはインドとさほど変わりはない。
でも重大な違いはゴミがそんなに落ちていないこと。
あの恐ろしいほどのゴミの山が道端に積み上げられて腐卵臭が立ち込め、それを野良犬や野良牛や野良ヤギが漁っているという強烈な風景はここにはない。
ボロくてもちゃんと掃除されているし、みんながそれなりに節度を持って生活しているのが分かる。
そして交通マナーも全然違う。
多少クラクションも鳴らすし、多少信号も無視するし、多少強引な割り込みもしてるけど、インドの無秩序さに比べたら相当理性的だ。
その理性的な部分があるだけで、同じボロい途上国の町でも途端に親しみが湧いてくる。
ヒジャブをかぶった女の人、よく日焼けした短髪のおじさんの顔にも、どことなく穏やかさが感じられる。
そんな下町エリアの背後には、天をつく高層ビルがそびえている。
この対比が途上国の風景だなぁ。
しかも成長期真っ只中の大都会だとなおさらすごい。
下町エリアを抜けるとよく整備されたコンクリートの街の中に入っていき、ガラスが一面に張られた近代的なビルが乱立している中を走っていく。
足元は常に渋滞だ。
ものすごい数のバイクが車の間をすり抜けていく。
そんなバイクの中に、緑色のヘルメットをかぶって2人乗りしている人たちがたくさんいる。
あれはゴジェックというバイタクみたい。
ウーバーみたいなもんで、ケータイのアプリで呼べる現代式のバイクタクシーとのこと。
渋滞の半端じゃないジャカルタではバイタクが主流ってのはわかるけど、今じゃバイタクすらスマホで呼ぶ時代なんだなぁ。
そして交通量の多い交差点なんかでは、普通の服を着たオッさんがなにやら交通整理をしている。
そっちの車進んでー!!そこの車止まってー!!と車に指示を出しているけど、別にどっかの警察とか警備員とかいう様子はない。
すると、前の車の運転手が窓を開けてそのオッさんにお金を渡した。
オッさんはそれを受け取ると、また使命感に燃えている仕事熱心な警備員といった身振り手振りで車を誘導する。
どうやら勝手に誘導屋さんらしい。
頼んでもないけど勝手に誘導してチップをもらう、という稼ぎ方がジャカルタにはあるんだなぁ。
どっか中米あたりでもこういうの見かけた気がする。
人間、大陸が離れていてもやることはどこも似たようなもんだ。
ジャカルタの警察。浅間山荘とかそんなっぽい。
腰にトンファーつけてる。
そうして1時間くらい走り、やってきたのはコタカサブランカというショッピングモール。
エントランスの前でダウットさんに降ろしてもらい、VIPみたいにモールに入る
後頭部のところをモコっと膨らませるのがオシャレなヒジャブのかぶりかたみたい。エイリアンみたいに。
髪の毛くくって膨らませたり、なんならパットみたいなの入れてる人もいるらしい。
かなり巨大なこのモールに来たのは、カンちゃんにとってめっちゃ大事な用事があったから。
もう半年くらい前から、インドネシアに行ったら、インドネシアに行ったら、ブツブツブツ…………とカンちゃんがずっと待ち焦がれ続けてきたこと。
それは!!!!
シミ取りレーザー!!!!!
「よかったねーカンちゃん、ついにこの日が来たねー。」
「はい!!吐くほど待ちわびました!!旅中にできたシミは旅中になくして帰国するであります!!!」
インドで焼かれ、ヨーロッパの路上で焼かれ、アフリカで焼かれ、この旅中に死ぬほど太陽を浴びまくってきたカンちゃん。
車中泊生活でお肌のお手入れもちゃんとできなかったし、こんなにお肌ボロボロになってるの人生で初めてです!!鏡見るたびに凹みます!!と嘆いていた。
旅の代償だよなぁ。
カンちゃんって人一倍日焼けするタイプらしくて、結構ちゃんとお手入れしてるように見えてるけどそれでもダメージすごいみたい。
このまま帰国するの嫌!!ということで帰国前に物価の安い東南アジアでシミ取りさせてください、シクヨロです、ということになっていた。
そんでインドネシアの女友達におススメのお店を教えてもらい、そこをアユミちゃんに予約してもらっていたという流れ。
「あ、ここのお店だね。予約できてるんだよね?」
「はい。段取りは完璧に整っておりまする。」
「値段いくらなんだっけ?」
「1万5000円ほどになりまする。」
「ぬあああああにいいいいい!!!人が一生懸命喉をからして稼いだ金をそんな湯水のごとく使いやがってこの野郎!!旅中にシミ取りとか聞いたことねぇし!!俺の人生のシミとって欲しいわ!!!」
「あああああああんん!??!?!?女にとったらシミはめっちゃ大きな悩みだってこと分かってねぇのかこのドングリ!!」
「おーおー!!分かりましたよ!!!そっちがその気ならこっちにも考えがありますわな!!!信じられんくらい大量に発毛剤買ってやる!!!」
「無駄だから買うな!!!」
という口論をすることもなく、ニコニコで受け付けしているカンちゃん。
いやー、旅中の1万5000円ってかなりの金額ですよ。
ひとつの財布から出るので、僕からしたら、それそんなに必要?って思ってしまいそうになるけど、カンちゃんからしたら超重要事項。
こんなに望むならいくらでもさせてあげたいもの。
カンちゃんが綺麗でいてくれると俺も嬉しいし。
それにカンちゃんが言うには、日本でシミ取りレーザーをしようと思ったらめっちゃくちゃ高いんだそう。
日本ではシミひとつにつき、どんなに安くても5000円はするらしい。
シミなんて普通に20個とか30個とかあるもんなので半端じゃない金額になる。
それが東南アジアでは1顔面1万5000円なんだそう。
そりゃめっちゃ安い。
東南アジアは美容大国が多いのでクオリティもちゃんとしてるし、カンちゃんのバリ仲間は年中南国の太陽を浴びててもシミ取りレーザーをちゃんとやってシミのない綺麗な肌をキープしてるみたい。
いやー、カンちゃんがどれだけ綺麗になるかワクワクする!!
ツルツルの卵肌になるのかなぁ!!
というわけでお化粧がデーモン小暮みたいなことになってる女性スタッフさんがカンちゃんを奥に連れて行った。
そんで待つこと30分くらい。
カンちゃんがてくてく歩いて出てきた。
「あれ?めっちゃ早くない?」
「うん、なんかレーザーじゃなくてピーリングだったー。」
なにやら最初にドクターによるカウンセリングがあり、お肌の悩みの問診や肌の状態のチェックがあったそうで、結果、シミの他にソバカスも混じっているので、いきなりレーザーではなくピーリングで層の浅いものを取り除きましょうということになったみたい。
ぬるぬるしたオイルを顔に塗られてテカテカしてるカンちゃん。
シミにそんなに変化はない。
なんか期待が大きかっただけに肩透かしな感じ。
3日間くらい朝晩に塗ってくださいーというクリームももらって、値段は165万ルピア、13600円だった。
い、今の一瞬でそんだけするんですね…………
まぁカンちゃんいわくシミ取りは1回ではそんなに効果はなくて、最低でも2回は必要。3回やるとちゃんと効果が出るもんなんだそう。
そしてピーリングだと2週間、レーザーだと1ヶ月、それぞれ間をあけないといけないみたい。
この先タイでもう1回できたらいいなーと計画してるカンちゃん。
これまで車中泊したり路上で暑い中に立ったり、いっぱい大変なことしてきたもんね。
2回と言わず3回やっていいよ!!
また頑張って歌って稼ぐからね!!
「ぬおおおおおおおお!!!!か、神田さん!!!!これはなんですか!!」
「うわああああああああああ!!!日本のお店がいっぱいあるううううう!!!」
シミ取りを終えてモールの中を歩いてみると、こんなフードエリアを発見。
リトルトーキョーだとおおおお!!!!!
なんだこのヤバすぎる場所は!!!!
はううう!!!大戸屋がある!!!
塩サバ定食とかある!!!
油そば屋さんがある!!!
居酒屋とかもある!!!!
ぬあああああああ!!!インドネシア日本食ありすぎて天国すぎるうううううう!!!!
「神田さん!!ど、どうしますか!!??こ、ここはひとつ、やらかしますか!?!?」
「え、で、でもたった今大金を使ったばかりだし、ちゃんと節約しなきゃ!!!」
「そ、そうだよね!!そんな調子にのってお金使いまくってたらダメだよね!!うん!!ちゃんとローカルの安いご飯食べてなきゃ!!旅人たるものね!!」
ラーメン、つけ麺、僕ムショク。
マジ美味い……………
もうなんなの……………?
麺や桜ってとこに来たんだけど、本当すっごい美味しい。日本で食べるのとまったく同じクオリティ。
ここって麺の大盛り無料なんですよ。
それでいて値段いくらだと思います?
普通日本でつけ麺食べたら900円くらいするじゃないですか。
それがまさかの73000ルピア、570円ですよ?
サービス料とタックスで16パーセント追加されるけど、それでも660円。
おかしいでしょ。
普通外国で食べる日本食ってバカ高いもんじゃないですか?外国だからっていう理由で、物価超無視してマジですか?みたいな値段設定かましてくるんですよ。
それが日本よりはるかに安いってどういうことなんですか?
なんかもうわけわかんないですよ。
インドネシアヤバすぎですよ。
アジアの天国と呼んでも過言ではないです。
ていうか今夜も高原さんたちとみんなで美味しいお店にご飯に行く約束してるのに、15時の時点でお腹破裂しそうなほどいっぱいなんですけどどうしよう。
あぁ、ジャカルタご飯天国。
そしてお腹はちきれそうになりながらモールのエントランスに行ってメールを1本送ると、パーキングで待機しててくれたダウットさんがすかさず目の前に横づけ。
楽すぎる。
マジでなんもせんでいい。
インドネシアに慣れたら日本で生活できなさそうだわ………………
ダウットさんに運転してもらって次にやってきたのはコタっていう場所。
何やらこのあたりはオールドタウンという地域で、オランダ統治時代の古い建物が残ってる歴史エリアなんだそう。
本当はこの場所が終わったら、最後に高原さんたちと夜に待ち合わせしている場所までダウットさんに送ってもらう予定だったんだけど、あんまり使いまくるのも申し訳なくなってきたのでここから待ち合わせ場所までは歩くことにした。
3キロくらいなので街を見ながらのんびり歩けばいいだろう。腹ごなしにもなるし。
というわけでダウットさんにお礼とお昼ご飯代で150000ルピア、1200円ほどをお渡しした。
明日はどうするの?タカハラサンから聞いてるからいつでも呼んでね、とニコニコしながらそう言ってくれるダウットさん。
めっちゃいい人全開だわー。
お言葉に甘えて明日もよろしくお願いしますと伝えると、ダウットさんは人懐こい笑顔を残して帰って行った。
ダウットさんありがとうございます!!
コタトゥア、旧市街という意味の名前を持つこのあたり。
車侵入制限があるみたいで、ヨーロッパぶりに見るホコ天の道がのびていた。
おお、ここ路上向きだな。
まぁ今回のインドネシアでは路上はやらないつもり。
チルドレンホームに時間を費やしたインドの後なので、思いっきりのんびりしてリラックスして、路上でアクセクするより普通の観光をして楽しみたかった。
インドネシアも多分路上やったらそこそこ稼げそうな雰囲気はある。
お金持ってる中級層がすごく多い感じだ。
ちなみに中級層の平均月給は6~7万円くらいらしい。
全然悪くないと思う。
新しいカルチャーにみんな興味津々な国民性ってのも感じる。
と思ったら早速いた。
インドネシア語で現地の曲をやってるバスカーグループ。
マイクとカホンを使って賑やかな感じだけど、まぁレベルは高くない。
高校生が駅前でやってる感じ。
ていうか気づいたらそこらじゅうにそんな3~4人のバスカーグループがおる!!
全員ギターとカホンの同じ編成で、やってる曲も同じ感じ。
そんなのがマジで10組近くそこらへんにいる。
ジャカルタ、路上ライブめっちゃ流行ってるやん。
みんな統一して緑色のキャップをかぶってるところを見ると、もしかしたらライセンス制なのかもな。
他にもアクセサリー屋さんとか絵描きさんとか、観光地によくある光景が広がってて、ジャカルタにもこういうストリートカルチャーがあるんだなぁって親しみが湧いた。
ていうかチャリ乗りすぎ。
なんか中央広場があったんだけど、周りで貸し出ししているチャリに乗ってインドネシア人が広場を走り回ってる。
蛍光色の派手な自転車、それに安っぽい女優帽という謎の組み合わせで貸し出されており、マジでめっちゃみんな乗ってる。
そ、それ楽しい?
ローマに行ったら真実の口に手を入れなきゃね!!
コタトゥアに行ったら蛍光色のチャリに乗って女優帽かぶらなきゃね!!
っていう激マストアトラクションなのかもしれない。
さすがに乗りませんでした。
オールドタウンを出て歩いて行くと、周りにはローカルエリアが広がっており、さっきまでいた現代的なショッピングモールとはかけ離れたこれぞ東南アジアという風景が広がってた。
路面に無数に並ぶ小さな小さな屋台は食べ物の屋台で、下にタイヤがついてて引っ張れるようになっており、鍋で大量の揚げ物がジュワジュワいって音を立ててる。
他にも麺類の屋台があり、たくさんの具材がケースに並び、それらを選んでスープに入れてもらう感じみたい。
どの屋台もそれだけのために作られた、無駄な部分がひとつもない面白い形をしていて、屋台文化がどれほど根付いているのかがわかる。
走ってる乗り合いバンや古めかしい前時代的なトラックにしてもそうだし、あんまり他の地域では見ない独特な作りだ。
インドネシアにはインドネシアの独自の規格が見られる。
風景は東南アジアのものだけど、どこか今まで行ってきたどの地域とも違うテイストが感じられてワクワクしてくるなぁ。
あとめっちゃ驚いたのは、コンビニがあること!!!
インドみたいに、ウルトラボロボロの廃墟みたいな小さなお店にものすごく限られた範囲の品物が埃をかぶって山積みになってる、というわけではなく、日本と同じように生活必需品がだいたいなんでも揃うあの便利なコンビニ!!!
しかもエアコンが効いてるし、大きな冷蔵庫で飲み物が冷えてるし、もちろんビールも売ってるし、なんせ店の中が当たり前に綺麗!!!
そして日本の商品もたくさんある!!!
便利すぎる!!!!
めっちゃ安心して買い物できる!!!
あー、アジアすげぇ。
めっちゃローカルな巨大ショッピングモールの中を歩けば、アリの巣みたいにたくさんのお店がひしめいている。
マジで今何階にいるんだ?ってくらい複雑に入り組んでいて、一瞬で迷子になれるほどの迷路。
品物はどれもすごく安くて、シャツなんかも、高級ショッピングモールでは3000円くらいしてたのが、ローカルでは1000円くらいだ。
靴とかも1000円以下。
多分値切ればもっと安くなるはず。
そして全然客引きをしてこないのも嬉しい。
みんな穏やかな表情で地べたに座っておしゃべりしたりケータイをいじってて、俺たち外国人が歩いてても見向きもしない。
そんな光景を写真に撮っても、ふーん、何が珍しいのかねぇって感じだ。
あー、シンガポールの下町を思い出すなぁ。
むしむしして、雑然として、日本の昭和の空気が漂う建物の中をよく歩き回ってた。
懐かしい郷愁とほどよい異国感が混ざり合ってる。
外に出れば帰宅ラッシュで道は大混雑。
暗くなっていく道路にはヘッドライトをつけたバイクが洪水のように走っているけど、そんなにクラクションを鳴らしてる人もいないし、みんなちゃんとヘルメットをかぶっている。
路面には服屋さんや香水屋さんが軒を連ね、その前ギリギリをバイクが走り抜けていく。
1本路地に入れば、細い小道が入り組んでおり、古い住宅が並び、汚れた用水路が流れている。
薄暗い外灯の下を子供たちが楽しそうに駆け回っていて、下町の原風景に少しデジャブすら覚える。
懐かしい、誰かの故郷の風景。
いいなぁ、急激な経済発展を遂げているジャカルタだけど、こういう昔ながらの下町はきっと変わらずにここにあり続けるだろうな。
そんな裏路地をしばらく歩き、やってきたのはこのお店。
俺の餃子。
「いやああああああ!!!白飯食べるうううううえ!!!」
餃子ですよ神田さん。
神田さんが大好きな餃子屋さんです。
カンちゃんの好みをよくわかってる高原さんとアユミちゃんのめっちゃ最高のチョイスです。
しかもかなり美味しくて人気のお店なんだそうだ。
日本で少し前に俺の~~っていうお店が流行ったけど、ここはそのブームのだいぶ前からやってるみたい。
賑やかな店内に入るとほぼ満席で、座っているのが日本人のサラリーマンばっかりなことに驚いた。
おじさんサラリーマンたちがビールを飲みながら餃子食べてタバコを吸っている。
ただの新橋の居酒屋!!!
新橋で飲んだことないけど!!!
みんなジャカルタで働いてる日系企業の駐在員さんたちで、お店の中に日本語が飛び交っていてもう完全にここ日本やん。
ジャカルタは今ものすごい数の日系企業が進出しており、駐在員の数も半端じゃない。
家族も合わせたら相当な日本人が暮らしているので、日本の飲食店もうなるほどある。
しかも物価がめっちゃ安いんだから、給料をしこたまもらっている駐在員さんたちはみんなセレブな暮らしをしてるんだろうなぁ。
現地採用社員、ゲンサイとは違い、日本の本社からやってくる駐在員さんたちはやはりゲンサイさんとは格が違うらしく、かなりいいお給料をもらい、住むところもすっごい高級なところを会社負担で用意してもらい、運転手付きの車も用意してもらえる。
その他もろもろ手当てもあるみたいだし、マジで王様みたいな感じだ。
いっつも高級なお店でご飯食べたりしてるんだろうなぁ。
なんなら駐在さんはローカルなお店でご飯を食べてはいけませんよー、というお達しが会社からあるんだそう。
昨日アユミちゃんたちと行った屋台のサテーなんか、駐在さんたちからしたらよくそんなところ行くねーって感じらしい。
まぁ衛生環境のよくないところでご飯を食べ、体調を崩して業務に支障をきたしてはいけないってのもあるんだろうけど、それにしてもすごい。
そして駐在員さんの奥さん、駐妻さんたちもみんなセレブな生活をしてるみたい。
こっちでは何でもしてくれるお手伝いさんを月数千円で雇うことができるみたいで、しかもそのお手伝いさんたちは数年単位で駐在員さんの家を渡り歩くのでみんな日本食がめっちゃ上手になるらしい。
掃除もご飯もなんでもしてくれる生活に慣れてしまうので、また自分で何もかもしなくていけない日本に帰るのが憂鬱になるって話もあるんだそうだ。
駐在さんが派遣される国で、危険手当がつくのはブラジル、インド、インドネシアとのこと。
しかし他のふたつに比べてインドネシアは治安もいいしご飯も美味しいし、それでいて日本からも近く、居心地がいい。
駐在さんたちにとってはインドネシアは狙い目の国なんだそうだ。
そりゃその3カ国の中だったらヨユーでインドネシアが狙い目だよな。
ここまで色々総合してみると駐在さんって、お金がいい、全部支給してもらえる、外国で生活できる、なにそれいいことばっかりやん、って思ってしまう。
でもそれは俺みたいな旅人の考えであって、当たり前だけどお気楽なわけではないはず。
俺たちみたいな旅好きからしたら海外で暮らすことにほとんど抵抗はないけど、別に海外に興味なんかなくて日本で生活したい人からしたら外国駐在はそこそこ苦痛の日々なのかもしれん。
友達にも会いにくいし。
親にも会いにくいし。
駐在さんもきっと色々苦労してるだろうなぁ。
と、そこにゲンサイのアユミちゃんがやってきた。
バリに2年、ジャカルタに8年住んでるアユミちゃん。
そりゃもうインドネシア語バリバリで、英語もいけるし何より仕事が敏腕で、ゲンサイにもかかわらず駐在員並みの待遇を会社から受けているというのし上がりぶりらしい。
中にはさらにすごい人もいて、東南アジアではコネというものがものすごく強いので、各方面への半端ないコネクションを持っていることで日本人駐在員よりも給料をもらってる現地人のゲンサイさんもいるらしい。
すげぇなぁ。
でもやっぱりこっちで日本人と会うとみんな最初に、駐在ですか?ゲンサイですか?って聞いてくるんだそう。
駐在さんは駐在さんでやっぱりプライドがあるんだろうな。
アユミちゃんとアユミちゃんの上司さん、そして高原さん、5人で今日もワイワイと楽しく食べて飲んだ。
周りに飛び交う日本語の話し声。
餃子とビールとテーブルでタバコ。
あー、もうここは日本が幅をきかせる東南アジアなんだな。
日本人としての誇りを感じるけど、その分恥じない行動を心がけないとな。
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タイのホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!
インドネシアまで来たことでタイまでもう少し!!
トムヤムクンが待ってるぞー!!
どうもありがとうございます!!