スポンサーリンク 古都トロギルと宮崎のキャバクラ 2017/3/2 2017/02/15~ クロアチア, ■彼女と世界二周目■ 2017年2月19日(日曜日)【クロアチア】 スプリト ~ トロギルドブロブニクにはもちろん行くんだけど、せっかくクロアチアのアドリア海沿いに来たんだからせめてもう1ヶ所くらいは美しい町に行っておきたい。どこがいいかなぁと地図を見てみると、海沿いにポツポツと色んな町がある。きっとどれもハズレのない美しいところなんだろうけど、どこがいいだろ?そう思っていたところで、宿のママがトロギルに行くならここのバス停からよーと言っていたのを思い出した。まるでスプリトに来た人はみんなそこに行くわよーくらいのオススメの仕方だ。地図を見てみるとトロギルはこのスプリトからほんのちょっとしか離れていないところにあり、しかもネットで調べると古都トロギルとして世界遺産に登録されているよう。おお、こりゃ行かない手はない。ということでトロギル、行ってみるか。快適だった宿、ルームズセンターを出て、港のほうにあるメインバスステーションとは別の北側のバスステーションへ向かう。新市街にあるそのバスステーションには観光客の姿はほとんどなく、ローカルの短距離バスの発着所みたいだ。古びた市バスが並んでいる。トロギル行きのバスは30分おきに出ておりすぐに見つかった。値段は1人21クーナ、340円。海沿いを走って行くバス。左手にはきらめく海、右手には岩肌をむき出しにした山が壁のようにつらなっている。乾いた風景と海の組み合わせが中東の雰囲気を思い出させる。道沿いには廃墟が多く見られた。大きな工場跡の建物がたくさん並んでいるんだけど、それらが全て廃墟になって太陽の下で時のうつろいを告げている。クロアチアは美しい国だけど、国の経済としてはまだまだ。落書きも多いし、インフラも整っていないところが目につく。そんな郷愁を誘う海沿いの一本道を走っている時、フェンスの脇に見覚えのある木があった。暖かい日差しの下で可愛らしい花をつけているその木は桜だった。薄ピンクではない、ほとんど白に近いその可憐な花びらが廃墟の横で咲いている様子が、どこか懐かしかった。今年最初の桜。今年は桜を見ることができた。そんな日本的な風景を過ぎていくと、今度はなにやらたくさんの人が道路沿いを歩いていた。ただの郊外の住宅地なのになんだろ?と思ったら、向こうのほうに教会が見えた。あ、日曜のミサか。今まさにミサが終わったところだったようで、教会の前にはオメカシした老若男女がたくさん集まってお喋りしていた。俺にとってどこか懐かしいこの風景が、きっと彼らにとっても懐かしい原風景なんだろうな。トロギルのバスステーションには1時間ほどで到着し、そこから歩いて宿を目指す。市街地から20分ほど離れているけど、アイルランドで荷物をたくさん送って身軽になっているのでこれくらいなんてことない。トロギルはスプリトよりも小さな町で、ほんと少し歩いただけで建物が減り、農地が広がるのどかな光景になった。洗濯物が風に揺れて、工事現場でユンボが道路を掘り返している。いいなぁ、子供の頃に友達の家に行ってた道みたいだ。そんな畑が広がる農地の中にまさに友達の家みたいな宿、アパートメンツティノはあった。「ハーイ、ナオだね待ってたよ。部屋はここだよ。」優しそうなオーナーのおじさんが中庭に面した1階のドアを開けてくれると、めっちゃ興奮してしまった。ソファー、テレビ、ダイニングテーブル、キッチン、廊下があってバスルームと寝室。キッチンには食器やグラスが全て揃っており、レンジもオーブンもなんでもある。寝室のベッドはキングサイズ。もうただの家。余裕で1ヶ月くらい住める。そして玄関を開けるとサンサンと降り注ぐアドリア海の太陽。こりゃ洗濯物も一瞬で乾くわ。ここに2泊しかしないなんてもったいないなぁ。値段は1泊186クーナ、3000円。この世界遺産の町のアパートメントタイプの部屋が1泊3000円なんてウルトラ安い。ちなみにこうした宿はいつも僕らはアゴダでとってます。一般的にアゴダは個室に強くて、ホステルワールドがドミトリーに強いですね。僕らは2人なのでアゴダのほうが合ってます。荷物を置いたらノンビリ町歩きに出かけた。今日は日曜日。内陸ヨーロッパの日曜日はほぼゴーストタウンになるので路上はお休みだ。あー、このサイクルいいなぁ。予定が組みやすい。トロギルの旧市街は、海峡に浮かぶ小さな小島に形成されており、その島の中にグシャっと古い町並みが密集していた。本当に小さな島で、歩いて5分くらいで対岸まで出てしまうんだけど、島の中が本気の迷路になっていて地図がなかったらソッコーで迷子になってしまうレベルだ。この迷路の旧市街地域には車は入り込めず、細い細い路地が蜘蛛の巣のように入り組んでいる。すべての建物が遺跡のように古めかしく、クリーム色の石で統一されており、現実味のない光景だ。地面の石畳は長い年月の間、踏み削られてピカピカに光っている。建物に狭められてわずかにのぞく空に洗濯物がはためく。もう本当に映画のセットのために作ったんじゃないかって思えてくるほどよくできた、これぞアドリア海の町って雰囲気だけど、これが地元の人には当たり前の町なんだよなぁ。映画で再現される町は、本当は今も世界のあちこちで人々の暮らす町。対岸には綺麗なプロムナードがあり、木造の帆船が並んでその向こうに海に向かったお城があった。旧市街を囲む城壁はスプリトほどの規模ではないが、凝縮された美しさはさすが古都の風格がある。本当にタイムスリップした感覚になる。そんなひなびた、時の止まった町を歩き、腹ごしらえしようとご飯屋さんを探してみるが、今がローシーズンだからか、時間がシエスタ中だからか、町のほとんどのお店が閉まっていて人もほとんど歩いていない。どうしようかなと思っていると、橋を渡ったローカルエリアのほうに小さなファストフードショップを見つけた。というわけでカンちゃんが久しぶりの久しぶりのチキンケバブバーガー、俺が頼んだのはイカフライバーガー。どっちも20クーナ、320円。スプリトよりだいぶ物価下がるな。やっぱり田舎はなんでも安い。ていうかこのイカフライがマジでめちゃくちゃ美味かった。まぁ日本だったら居酒屋でどこでも食べられるようなものだけど、そのカリッとした揚げかたと味つけが絶妙すぎてもう本当揚げ出し豆腐食べたい。唐揚げも。つくねも。シメサバも。地鶏モモ焼きも!!!!!日本の居酒屋行きたあああああああああああいい!!!!!!宮崎の居酒屋って本当食べ物美味しいんです。地頭鶏のモモ焼きはちょっと高いけど、ブロイラーのやつなら1000円くらいでいけます。鉄板にたまってる油をたっぷりつけて柚子胡椒を乗せて食べて、口いっぱいに炭焼きの香りと旨味が広がったら黒霧島をロックでちびり。あ!!たまらん!!よだれズビッ!!新鮮な日向灘の海の幸、太陽をいっぱいあびた緑黄色野菜、数々の困難を乗り越えてきた日本トップクラスの宮崎牛、どれも他県にはないものだと思っています。居酒屋で思いっきりそれらの美食を堪能したらソッコーで万葉に行ってお仕事なにしてるんですかー?何してるように見える?キリッ!!(無職)という超楽しい会話でこの上なく盛り上がり、そのあと軽くバーに行ってカルアミルクでも飲んで、最後に升本で15辛食べてむせて鼻からこんにゃく麺が飛び出して泣く。あぁ、久しぶりに万葉行ったら今でも楽しいかなぁ。万葉ってキャバクラなんですけど、アホみたいな10代のギャルしかいない店じゃなくて年齢層高めの美人ばかりのお店です。日本に帰ったらカンちゃんに、ちょっと知り合いのライブハウスに挨拶行ってくるわーと言いつつこっそり万葉に…………!!そしてポケットに風華ちゃんの名刺を入れてたのを忘れてて家に帰ってカンちゃんに殴られる。ていうかイカフライ、マジで美味い!!!揚げ物ばっかりしかないのに揚げ物がビビるほど美味しくなかったイギリス!!全員クロアチア来てイカフライ食べて!!!ウルトラ美味いから!!!あああ………めっちゃ幸せだぁ……………美味しい食べ物…………降り注ぐ太陽…………美しい水辺の古都…………クロアチアはヨーロッパの宮崎!!どこからツッコめばいいかわからない。それからものんびりと旧市街を歩き、お城の横にあるグラウンドでサッカーの練習をしてるのをオッちゃんたちに混じって眺め、ぼちぼち宿に戻った。久しぶりのキッチンのある宿なので何か作ろうと、スーパーで食材を買ってカレーを作ることに。秘蔵のルーがずーっとバッグの中で埋もれていたのをついに使うときがきた。金丸家のカレーはニンニクたっぷりのポークカレー。神田家のカレーは茄子の入ったビーフカレー。カレーはそれぞれの家庭の味がめっちゃ出るけど、カンちゃんの料理はすごく美味しいのでなんでも口に合う。ウーパールーパーみたいな顔してテキパキと作ってくれるから可愛い。「うっま!!!めっちゃ美味い!!お米もバッチリ!!美味すぎる!!」「やったー!!イェーイ!」ただ単に幸せです。旅って贅沢です。