12月7日 金曜日
【クロアチア】 ドブロブニク
コツコツコツ
ガヤガヤガヤ
旧市街に入る城門の橋の下で目を覚ました。
頭の上では人々が楽しそうに歩く音。
誰もその足の下で人が寝てるとは思わないだろうな。
歩く音が気になりあんまり眠れなかったけど、寝袋を出ると素晴らしい景色が広がっていた。
ここはアドリア海を代表する古い町、ドブロブニク。
よーし、晴れ渡る空の下、探検開始!!!
海に突き出るように巨大な城郭が形成されているこのドブロブニク。
ぐるりと完璧なまでの城壁で囲まれており、その中に古い町が残っている。
城門をくぐって中に入って行くと、
もう勘弁して(´Д` )(´Д` )
あー
あー
いー
ふー
もー
すげー
一言で言うと、もう、です。
もう!!!
何これ!!!!
真ん中を大きなメインストリートが通っています。
その両側に、子供が悪ふざけで書き過ぎてしまったあみだのような迷路が広がっています。
迷路の中にはバーやカフェがひしめいています。
もう。
旧市街は高低差が激しく、無数の急な階段が建物の間を伸びています。
ホテルに荷物を預けて身軽な状態で散策することをオススメします。
決してキャリーバッグを抱えながら回ってはいけません。
もう!!!!
とにかく、もう!!です。
そして物価もこの旧市街の中だけ東京です。
おそらく見晴らしの良いであろう城壁の上にあがれるのですが、1000円です。
バーガーが30クーナします。
同じく有名観光地であったスプリットの倍です。
ビールに至っては500円します。
ゲロ高いです。
平均月給7万円の国のくせに!!!
自分のGDPわかってんのか!!
まぁこの観光収入がクロアチア紛争の一因でもあったんだよな。
そして店員の態度も基本悪いです。
さっさと決めやがれみたいな感じできます。
さ、さすが超有名観光地!!(´Д` )
まぁスーパー綺麗とは言っても、これといった見所はありません。
旧市街の中を歩き回ればOKです。
旧市街の外に結構高い岩山がそそり立っているですが、そこからの眺めはきっと素晴らしいでしょう。
明日元気があったら登ります。
ケーブルカーで一気に頂上まで行けるみたいですが、この調子だと信じられない値段が予想されるので超無視です。
さて、メインストリートへ。
スプリットと同じくツルツルの石畳。
ツルツル具合が、毎年半端ない数の観光客がすり減らしてきたんだろうということを想像させます。
こんないい感じの通りなのに他に路上をやってる人はいません。
たぶんシーズン中には世界中からパフォーマーが訪れるんでしょうが、今なら独り占めです。
シーズン中はここを人が埋めつくすんだろなあ。
早速、路上開始。
おー、このシチュエーションたまんないな。
真っ白な町の中、歌うアジア人。
こりゃあ、絵になる。
そしてさすが東京並の物価。
入る金額がでかい!!
20クーナ札がバンバン入る。
アジア人観光客の姿も久しぶりに見た!!
あー!!日本人が話しかけてきたーーーーー!!!!!
日本語久しぶりいいいいいいいい!!!!!!!!
あ、あれ?
なんか日本語が下手になってる。
群馬からアドリア海をぐるりと旅していらっしゃる上品なご夫婦としばし歓談。
1曲歌うと、頑張ってねとお札を置いて去っていった。
足元を見ると、
5千円札。
ごごごごごごごごごががごごごごかたなやまなはなやらペピパ(´Д` )(´Д` )(´Д` )
さすが日本人。
日出ずる国。
おじさんおばさん、大事にパスポート入れに保存しておきます!!
その後も結婚式やってたカップルがギター貸してって言ってきて、新郎さんの歌う素敵すぎる愛の歌を聴いたりしながらの楽しすぎる路上。
本日のあがり。
400クーナ
2ユーロ
5000円
ドブロブニク最高ー!!
観光地最高ー!!
わあ、住もうかな。綺麗だし、稼げるし。
嘘です。早く帰らないと彼女が待ってる。
スプリットにしてもここにしても、クロアチアのアドリア海沿いは夢のような場所だな。
いつか彼女と一緒に来たいな。
Wi-Fi欲しさにバーでゲロ高いビールを飲みながら、ブログの更新やらなんやら。
金曜の夜のバーはたくさんの人たちで賑わっている。
ここは夢の中の町、ドブロブニク。
夜中にバーを出ると雨が降っていた。
石畳が濡れて光っている。
急いでゆうべと同じ城門の橋の下へ。
逃げこんだはいいが、風が強くて中に雨が吹き込んでくる。
橋の上の水がバシャバシャと伝わって流れてくる。
寒い。
暗がりに身を潜めて、ひたすら雨が止むのを祈り続ける。
しかし、祈りも虚しく雨が流れてきて橋の下に水たまりができ始めた。
荷物を担いで他の場所を探して歩いた。
雨が激しさを増す。
その中を歩く影ひとつ。
風が強くてよろける。
雨が髪の毛を伝って首筋に流れる。
夢の中でもこんなひどいことがよく起こるよな。
びしょ濡れになりながら歩き続けていると、海からそそり立つ崖の上に小さな芝生を見つけた。
急いで階段を降りてテントを張った。
寒さに震えながらテントの中でキセルをふかした。
風でテントがたわむ。
俺の世界も歪む。
まるで坂を転がり落ちてるみたいだ。
怖い。
濡れた服を脱いで寝袋に潜りこんだ。