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厳島神社で広島フィニッシュ!!








2006年11月15日 【広島県】




広島市内の建造物は、原爆によりほとんどが灰燼に帰したため、歴史的文化財はほとんど残っていない。


しかし山麓という条件が幸し、難を逃れたお寺もある。


それが市北部にある不動院だ。





知らない町の片隅、生活感が漂う路地を歩く。


閑静な住宅地に埋もれるように建っていた重文の楼門をくぐると、目の前に赤茶にくすんだ巨大な金堂が鎮座していた。





唐風様式では国内最大級という威風堂々とした国宝建造物。

なんとも心を穏やかにしてくれる。




それから平和公園から西に走った人通りも少ない道沿いにある中華そば屋『つばめ』へ。


んー、トンコツ鶏がら、細麺の典型的な中華そば。


うまい!!







広島の街を背に、青く光る瀬戸内海ぞいを走っていく。


さぁ、広島最後にして最大の名所といえる神の島、日本三景、安芸の宮島でラストだ!!



宮島というのは地名。

島の名前は厳島。


島なもんだからもちフェリーで渡らなければいけない。



フェリー乗り場の近くまでやってくると、おーおー、賑わってるねー。


さて車を止めるところは………………



クソ高ぇ………………


でもちょっと離れれば500円ってところもあるな。


デジカメとメモ帳を持っていざフェリー乗り場に行き、往復340円の乗船券を買い、すさまじい人数のジジババたちとともに出港。





宮島といえば赤の大鳥居。


島に近づくにつれ青い海面に立つその姿がはっきりと見えてきた。


鳥居があって島に社殿があるんだから、この海が参道になるわけだな。







悠久の昔、神々が宮島に降臨。


推古天皇元年593年に海水が満ち干きする中に社殿を建造。


現在の社殿は1198年、平安末期に平清盛が造営したものだ。


船で向かうというスタイルは極楽浄土に渡るイメージだという。





あっという間に島に上陸。


ターミナルを出るといきなり鹿が待ち構えていた。


奈良公園のものと同じく神鹿として保護されているのだが、土産物屋の品物をかっぱらったり弁当食べてる人のとこにきて顔を弁当に突っ込んできたりと、まったくもって迷惑なやつらなんだそう。




古い小さな集落を歩いていく。


参道はすさまじい土産物ストリートだが、1本脇道に入れば当たり前の生活が営まれている。


聖地で産まれ、聖地で暮らす。


虹の足元なんてどこにもない。







プラプラと歩いていくと、木格子民家の向こうに朱が鮮やかな五重塔が見えてきた。





丘の上に建つ室町時代建立の五重塔で、その横に豊臣秀吉建造の千畳閣がズシリと座っている。


この千畳閣は娯楽好きの秀吉によるものだが、建造途中で秀吉が死んでしまったため、未完のままなんだそうだ。


それしてもこの存在感は見るものを圧倒する豪壮さだ。









丘を降り、300円を払って厳島神社社殿に入る。


今は潮が引いているため地面が見えているが、いつもは有名な海水に浮かんでいる姿だ。


そして逆に干潮時には大鳥居にまで歩いていける。






あの大鳥居。

足が土に埋まっているように見えるが、実はドンと地面に置いてあるだけなんだそうだ。


よく流れたり倒れたりしないな。







それにしても美しい。

厳かな雰囲気の回廊は、歩いているだけで平家琵琶の悲しい音色が聞えてくるようだ。


その音色をかき消してくれるのが、走り回る修学旅行生たちの笑い声。


我慢しながら神妙な気持ちで本殿にお参りしていると、横で外国人ツアーのガイドが大声で説明をがなりたてている。


国宝の世界遺産だもんな。


観光地で静寂を求めるのはムリな話だ。





いや、それにしても美しく妖しい。


ここで春と秋に能楽が奉納されるらしいが、より一層日本神道の宗教美を堪能できることだろうな。


是非一度観てみたいもんだ。







次に宮島民族資料館へ。


ここには宮島の歴史、庶民の暮らし、神社の年中行事などの説明が展示されている。


中でも見入ったのが、厳島合戦のコーナー。



戦国時代、安芸国を中心にはばをきかせていた毛利元就。


中国地方には大内氏、尼子氏というビッグネームが他にもいたので、しばらくなりをひそめていたのだが、元就54歳の時にチャンス到来。


尼子とか別に興味ないしー、とザビエルに布教を許可したり明や朝鮮との交易に精を出していた大内義隆が、テメーたるんどるんじゃボケー!!と家臣の陶晴方に謀反で殺されてしまう。


そのスキに元就、大内氏の領土を次々と陥落。


なにしてんだ小物があああああ!!と陶晴方はもちろん激怒。


しかし冷静な陶晴方はまずは毛利軍に琵琶法師にバケさせた間者を送りこむ。


情報を得ようとしたのだが、そこは元就の方が1枚上手。


すぐにその琵琶法師が間者と見抜く。



「あーあー、んっんー、あー、陶さんに厳島に陣取られたらやべぇよなー。」



とわざと嘘の情報を流す元就。


まんまとひっかかった陶晴方。


得意げに厳島に陣を敷いたところを元就が奇襲。


2万の陶軍をわずか4000の軍勢でぶっ潰した毛利元就の武勇は瞬く間に全国に広まり、大内氏の領土を手中におさめた元就の前には尼子氏はもはや敵ではなく、中国地方の覇者として戦国時代に君臨したわけだ。


そういった歴史を頭に置きながら史跡を回ると、また一段と臨場感があって、ただの雑木林でさえテーマパークと化す。






一通り島を回って満足して港に戻ると、悔しい情報を耳にしてしまった。


なんと!!


今日!!


島の霊山、弥山の頂上にある弥山本堂で、火のくすぶる薪の上を裸足で歩く火渡り行事が行われていたとのこと。


もう16時。


ちっくしょおおおおおお!!!

もう終わってるよおおおおお!!!!



しかもあとから知ったのだが、昔から『弥山登らずして宮島を語るなかれ』とまでいわれるほど弥山には多くの史跡が点在しているといいやがる。


しかも時間の都合上入らなかった厳島神社宝物館には、日本最古の甲冑や国宝中の国宝といわれる平家納経などの貴重な文化財が展示してあったという。




あーあ、まったくもって不充分な回り方だったな。


しかしまぁ、出会わなかったということは縁がなかったということで………………


いや悔しい!!









ちょっとだけ後ろ髪を引かれつつ、国道2号線で広島県を脱出し、中国地方最後の県、山口県に突入した。


最初の街、岩国市に入る。


幹線沿いだから子供のころから岡山に里帰りする際によく通った街ではあるが、車から降りたことはない。


アメリカ軍の基地があり、さびれた雰囲気にどこか親しみのわく町並み。





駅前を歩いてみると、商店街の真ん中にドでかいストラトキャスターの看板がかかったライブハウスを見つけた。


その名も『ロックカントリー』。


なるほど、岩国ね。


聞くと24時までやっているという。


よし、路上を終えたら遊びに行ってみるか。







町のわりに大きなネオン街の真ん中で声を張り上げ、山口県最初の路上は8000円でフィニッシュ。


そこに1人の女の人が話しかけてきた。



「ウチ路上好きなんじゃー。子供おるんじゃが、いつかやりたいんよのぉ。」



話していると、彼女さっきのロックカントリーに何回か行ったことがあるらしい。


そういうことならと一緒に行くことに。







地下への階段を下りると、これぞライブハウスって感じの広くて暗い店内が広がっていた。


若くて気のいいマスターと一緒に来たトモちゃんと3人で盛りあがる。



「え!!プレイヤーさんなんですね!!いやー、是非是非よろしくお願いします。うちはもう色んな人にやってもらいたい店なんで。ジャンルなんてこだわりませんから!!」



マネージャーの女性もとても腰の低い方。


山口県、いきなりいいお店と出会えたな。







24時までのお店なのに気付いたらいつのまにか2時30分になっていた。


トモちゃんを見送り、マスターのアツシ君にファントム号を運転してもらい彼の家に行くことに。


と、その前にすき屋でメシを食ってドライブ。



「ちょっと金丸さん聴いてもらっていいですか?俺が作ったラップなんです。でもトラックしか入ってないけぇ歌いますね。」



と、運転しながらマジのラップを始めるアツシ君。


うん、うまい。


迷いのなさが言葉を通じて伝わってくる。


ラップは迷いがあるとガタガタになってしまうもの。



暗闇の山道を走るファントムの中、アツシ君のドライブをテーマにしたラップ。


いいね、熱いぜアツシ君。



「だって出会いってマジヤバイじゃないですか。思わぬところで広がっていくし。あ、今日はウチ泊まってくださいね。俺にできることってそんくらいのもんですし。俺も色んな人にお世話になってるから周りの人にしてあげたいじゃないですか。あ、この次の曲がヤバイんですよ。歌いますね。イエ、ア、」



頭が下がるよ!!

アツシ君!!





【広島県編】



完!!!!!




リアルタイムの双子との日常はこちら





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