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大歩危小歩危、そして祖谷の山奥へ








2006年10月17日 【徳島県】





大股で歩いても小股で歩いても危ないという意味の大歩危・小歩危の渓谷はなかなかの美しさだ。










山深いこの山城は妖怪の里とも言われており、あの有名なこなきジジイもこの地方出身とのこと。





山の中、赤ちゃんの泣き声が聞こえて探してみると森の中に赤ちゃんがいる。


おー、よしよし、とおんぶしてあげると、どんどん重くなってきて、めちゃくちゃ重くなって、離そうと思ってもしがみついて離れず、ついには押し潰して殺してしまうというめちゃくちゃ怖いやんなにそれ。


妖怪マジ怖い。





でも妖怪話なんていう民話とか伝承が多く息づく地方ってのは、人間の営みの豊かさが感じられて旅してるものとしてはとてもワクワクする。




奥小歩危温泉にて久しぶりのお風呂。





400円で渓流美を眺めながらの天然温泉。


んー、贅沢。









そこからさらに山に入り、秘境中の秘境といわれる祖谷地方へ。





祖谷川が何万年もかけて削ったV字の巨大峡谷が広がる山地だ。


昔旅人たちがこの断崖絶壁の先っぽで度胸試しに立小便をしていたという逸話がある。


200メートルもある断崖の先に立つわけだから無論今では柵が設置されているし、絶対にやってはいけないのだが、そんな逸話を聞いてやらないわけにはいかない。


ジュースを飲みまくってセルフタイマーをセット。


ダッシュで崖の先端まで走ってシンボルの小便小僧と連れションとしゃれこもうとするが、ダッシュ→構え→出す、をタイマーの10秒以内にこなすのはどんながんばっても俺にはレベルが高すぎた。


他の観光客に、



「今からおしっこカマすから写真撮って下さい!!」



なんて変態なことなかなか言えない。


仕方なく写真は諦めて200メートル落差のオシッコ。


爽快!!










それから祖谷を代表する名所、かずら橋へ。


きこり唄が聞こえてきそうな大自然に溶け込むように、祖谷川にかかるかずらで結われたこの橋。









この地方は平家落人伝説の地なので、追っ手から逃れるために切り落としやすい橋として造られたものなのだという。


山で生きる人間の知恵が集約されたすばらしい文化財だ。





有料だが、反対側から渡れば払わなくてもすむ。

でも維持費のためにちゃんと500円払おう。










剣山の麓の東祖谷はここからさらに山奥にある。





ひっそりと山あいに佇む民家は、800年前の平家落人の暮らしがそっくり現代に続いているかと思わせる。


四国第二の高峰はすでに紅葉が始まっており、にわかに色づいた木々が去年の富士五湖を思い出させた。


四季のうつろいってなんて心を打つんだろう。


これが『もののあはれ』ってやつなのか。




この日は食堂『まつうら』で中華そばを食べてストップした。









翌日。






さて今日はいっぱい走るぞー。


まずは百名瀑の雨乞いの滝の美しい姿を見て東へ走る。





遍路中最大の難所、12番焼山寺から13番に向かう遍路道を走っていると、そこら中にぐったりしてる遍路さんの姿があった。


ああ、俺もこの山道にはぐったりしたよなぁ。


みんなまだまだ先は長いよ!!

頑張って!!






徳島は実はラーメンが有名みたいだ。


その中でも隠れ名店と名高い噂の支那そば屋『たかはし』へ。







田舎の裏道にあるので相当わかりにくいが、このコッテリスープと豚バラの相性は一食の価値アリ。






それにしても、遍路中にお世話になった人たちに1軒ずつ顔を出して回ると、みんな口を揃えて、



「優しい顔になっちゅー。」



と言ってくれる。


お遍路を回ると顔が晴れやかになると聞いてはいたが、そんな型にはまってる自分がちょっと嫌だ。








順調にアクセルを踏みつづけ、那賀町へ。


そこから霧越峠を越えて百名瀑の『轟の滝』を見に行こうと思ったら、路面決壊で通行止め。


とんだ時間ロスだ。


四国の山側はほんとに時代から置き去りにされた放置地域だ。




仕方なく大回りして日和佐まで戻り、海陽町からのルートで轟神社へ。


荘厳とした雰囲気立ち込める境内を歩き、崖に囲まれた薄暗い歩道を奥へ行くと、岩場の割れ目に白い何かが見えてきた。


これが百名瀑の轟の滝か。





落差58メートルは四国一の大きさ。


神官さんたちの修行場にもなってるようで、崖の割れ目に怪しく白い筋を落とす神秘的な姿が深く心に焼きついた。

いい滝だ。








ここから先がキツかった。

マジでキツかった。


轟神社から高知に抜ける近道を発見し、ラッキーと思い入り込んだが運のつきだった。


そこはもうとんでもない悪路。





峠を越える山道なのだが、まず舗装されていないゴツゴツの砂利道。


ガードレールがない。


土砂崩れで道がふさがっている。


水で地面が削られ溝だらけ。


溝にはまったら一巻の終わりだ。




この前、熊野古道の林道でパンクしてどしゃ降り雨の中、タイヤ交換した泣きそうな記憶がよみがえる。


あああ、もう、暗くなってきやがった。


うわっ!!


でかい岩が道の真ん中に落石して通れなくなってる!!





真っ暗な中、車を降りてヘッドライトで照らしながら根性で岩を押す。



くそ重い!!

俺なにしてんだ?


うわ、鹿の親子がこっち見てる。


やっと登りきったと思ったら今度は下りのほうがさらにハードコース。



うぅ、林道なんて嫌いだ………………








結局高知の山奥、魚梁瀬に出たときには20時になっていた。

日本三大美林という魚梁瀬の天然林まで今日中に見たかったんだけどなぁ。


馬路村でスベスベの温泉に入って、ようやく安芸市の町まで降りてこれた。


あー、町の灯りだー。

落ちつく。






遍路中、この安芸でも歌った。


あの時飲みに連れて行ってくれた方たちに挨拶したくて電話を入れたが、ほんとに来てくれるだろうか。


いつものビルの前でギターを構える。



「おーい、やっちゅーかー。」



あ!!

由美さん!!


松島奈々子似のナミオさん、それにカズキ君親子まで!!



雑居ビルの人たちも店から出てきて、お遍路終わったんだーと声をかけてきてくれた。


みんな覚えててくれたんだ。


嬉しくて、演奏にも力が入る。





それからみんなで飲みに行った。


つながりってほんとに大事にしていきたいな。


みんなありがとう。







リアルタイムの双子との日常はこちら





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