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ユウキとセンジ君と東京ぶらぶら








2006年7月28日 【北海道~神奈川県】





今日から富良野の一大イベント、北海へそ祭り。


あー、去年もこの祭りの時に富良野を出発したよなぁ。



短い滞在だったけど、やれるだけのことはやった。


また近いうちに旅人バスをグレードアップしに戻ってくるぞ。


中田のおばさんに見送ってもらって富良野駅から千歳空港に向かった。


中田さんありがとうございました!!!














羽田から横浜、三ツ境と乗り継ぎ、ユウキの家に着いたころにはもう夜になっていた。

仕事から帰ってきたユウキと一緒にビールを飲む。


俺の富良野での話を懐かしそうに聞くユウキ。


ユウキは今、神奈川で仕事をしている。






すぐに関西に戻って旅を再開しないといけないのだが、出発は火曜日にする予定だ。


今回の北海道のために三重県から東京まで送ってくれたトラックドライバーの山口さんが、火曜にまた仕事で横浜に来る。


その帰りの道のりに乗せてもらう手はずになっている。


それまでユウキと東京巡りだな。










翌日。





仕事が休みのユウキとバイクで東京にやってきた。


原宿をぶらぶらして、夕方に浅草に向かう。



東京のど真ん中をかけぬけ浅草橋に着いたら、そこから先が通行止めになっていた。


今日はあの隅田川花火大会。


江戸中期から行われている日本で最も古い花火大会で、下町の隅田の流れに映る花火がそれはそれは風情があって………………


なんて期待していたんだけど、まぁとんだアホだった。





人多すぎ。

規制しすぎ。

汚すぎ。

ビル高すぎ。



以上の理由でこの花火は俺の中でワースト1位に見事ランクイン。




ビルが高すぎてわずかな隙間に見え隠れするだけで、なんとか見える所に行こうとしてもバリケード規制。


仕方ないからそこらで立ち止まって見ていると警察が拡声器を持って「立ち止まらないでください!!!歩いてください!!!」とギャーギャーわめきたてる。


空を飛び回るヘリコプター。

空襲のような爆音。

まるで映画『ゾンビ』のように閉じ込められた街を行ったり来たりする群集たち。




うん、二度と来ない。











クソつまらんかったね、とユウキとぼやきながら北千住にやってきた。


駅前で合流したのはあの懐かしのセンジ君。


髪を伸ばし、和柄のTシャツを着こみ、見るからにアーティスティックな雰囲気を醸し出している。


最近では子猫の皮しか使わないという京都の幻の三味線、柳川三味線に興味津々なんだそうだ。



「年間60万匹の犬猫が保健所でガスで殺されてるとよ?馬鹿どもが軽い気持ちで飼うから。ファッションくらいにしか思ってねーとよ。ロハス馬鹿どもは。大きくなったから捨てる、子供産んだから捨てる、それで俺が猫の皮剥いで楽器作ってますって言ったら嫌な顔するとよ。動物保護法でも殺しちゃダメなんて決めやがって、自国の文化を大切にしようとかほざきながら文化を滅ぼそうとしてるからね。日本の建築にしてもそうよ。文化財、国宝、とか言うくせに改修の時はメートル法でやれとかうんたらかんたら。」



センジ君、相変わらずやね。








3人で電車に乗り、根津という目立たない駅で降り、さらに下町の古い住宅地の中に入っていくセンジ君。


空き巣でもやるつもりなのかなとついていくと、どう見てもただの民家にしか見えない家の前に到着。


中に入ると、普通の家の使っていない部屋って感じの雑然とした室内。


壁には見たこともない数々の民族楽器がかけられていて、カウンターにも見たことのないラベルのボトルが並んでいる。





これお店か。


ここは世界中の銘酒、珍酒を飲ませてくれるお店なんだそうだ。






早速注文してみた。


インドネシアかどっかの原住民が原始的な方法で作っているやつを分けてもらったという、名前もない怪しげなスピリッツ。


うげぇ!!きつい!!


でもこれが酒なんだよな。


人間はどんな閉鎖的な場所に住んでいても必ず酒と楽器を作る動物らしい。




マスターの民族楽器の知識はハンパじゃなく、何の皮だと何、どこの島だと何、とかそんなマニアックなお話をたくさん聞かせてくれた。


ていうかセンジ君、どうやってこんなレアなお店見つけてるんだよ。








次に向かったのは新宿。

今日はもうオールナイトコースだ。


土曜の夜の人とタクシーでごった返す、アジア1のネオン街、歌舞伎町を歩く。



一口に歌舞伎町といっても、広大な区画に広がる飲み屋街はいろんなポイントがあるようだ。


キャバ・ラウンジが連なる呼びこみウジャウジャの若者の通り、ホストだらけの通り、戦後から何も変わっていないのであろうモルタル造りの建物が並ぶゴールデン街、ホテル通り、そして暇人とホームレスと路上ミュージシャンが集まるコマ劇前広場。


通りに合わせて色んな人種がいる。




路上にカラオケ機材を持ってきてボウイを熱唱しているお兄さん。


ぐったりと横たわる無数のホームレス。


合コン中ですって感じの大学生たち。


どう見ても高校生だろ?って感じの汚い女の子にスカウトマンやホストが声をかけている。



この林立するビルの中でヤクザとマフィアの抗争。

シャブを打つ風俗嬢。

カオスという言葉がこんなに似合う街は日本にない。








そこからオフィスビル街の間を抜け、ネオンを背に歩いていく。


向かっている先は………………そう、あの場所。


しばらく行くと歌舞伎町ではないネオン街の明かりが見えてきた。

角を曲がるとちょっとした飲み屋街があった。


なんか雰囲気が違う………………



え!!

えぇ!!!?



交差点にフンドシ一丁のボディビルダーが立ってる!!!


驚愕して見ていると目が合った。


ニッコリと笑って胸筋をピクピクさせてる。



その横では5~6人の集団がスカートをまくり上げてモッコリした股間を見せあってキャーキャー言ってる。


そう、ここは同性愛者たちの聖地、新宿二丁目。


ホモ、ゲイ、レズ、オナベ。


普段社会の中で馬鹿にされ自分を殺して生きている人たちが、ここでは全てを解放できる。


みんななんとも素敵な笑顔で体を触り合っている。


ものすごく怖い。




電信柱のポスターには普通の若い男が寂しそうな表情で甘えん坊なポーズをとっている写真が貼ってある。

この人一晩いくらって感じで。



その下の求人案内には、


『即日アルバイト可 5~15万』



という文字。

内容を想像したくない。



孔雀のように着飾って太ももをさらけだしている上島竜平似のおじさん。


うつむいて抱き合ってる外国人女性。


手をつないで歩いているスーツ姿のおじさん2人。




すごい。


別にこういう人たちを否定はしないけど、この状況に混じっていると感覚が狂ってくる。


でもこういう人たちの文化って社会の中に確実に根付いているんだよな。


俺はまだまだ視野が狭い。

人間は複雑だ。





1人でいるとゲイに誘われるという公園があったので、ジャンケンし、負けたユウキを公園に置き去りにして遠くからセンジ君と監視。


超ドキドキ。

きっとユウキはもっとドキドキ。


東京カオス楽しいいいいい!!!!








ゲイさんのお眼鏡にかなわなかったのか、誰からも声をかけてもらえないユウキを励まし、仕方なくそこら辺の普通のバーに飲みに行き、店を出たら今度はマフィアの巣、新大久保に向かう。



しばらく歩くと看板の文字が日本語じゃなくなってくる。


新大久保は日本有数のコリアンタウン。


ちょっと前まではコリアンの立ちんぼがたくさんいたらしいが、今はそんなに見かけないな。


在日の方たちが定住し、完全に町を形成している。





人間どこでも生きていける。


人間は自分だけの物差しでは計れない変わった動物だ。


そしてそんな人間を丸ごと飲みこんでいる東京は、なんて闇の深い街なんだ。




リアルタイムの双子との日常はこちら






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