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美濃、美並、郡上。岐阜を一気に駆け上がっていく。








2006年3月20日 【岐阜県】




美濃は1300年の歴史を持つ和紙の里だ。


まずは和紙の里会館にやってきて、500円払って中に入った。




ちょうど全国和紙画作家展というものをやっており、和紙独特のやわらかで温もりのある絵がたくさん展示してあった。


常設展示の方は、紙作りの工程から歴史、文化、そして現代作品の展示などがあり、紙漉きの実演も見学できるという充実した内容。



和紙というのは、まず原料のガンピの内皮(木の内側の柔らかい皮)をとってきてそれを煮込み、乾かして固形にしたものを木槌で叩いたりして繊維をほぐす。


そこに水に入れて撹拌し、トロロイモのねばねばを混ぜ混んだらようやくあの漉く作業になる。



漉く実演を見せてもらったが、漉く技術はもちろんすごいんだけどそれよりも紙を漉く機械『簾桁』を作ってる職人の技術に感心したな。


職人が作った物で職人が物を作る。



1人職人がいなくなればたくさんの職人が仕事を失ってしまうなんて、伝統工芸は薄氷の上だ。










全国を渡り歩いて人々の救済のために12万体もの仏像を彫り続けた旅のお坊さん、円空。


よく彫刻刀の箱の写真に円空仏が使われたりしてるよな。


そんな円空さん、実はこのすぐ近くの美並町の生まれ。


なんと彼の最後の12万体目の仏像が、近くの円空記念館に展示されているという。



すげぇ!!!!

そりゃ見るしかねぇ!!!



というわけで円空記念館到着!!!




閉館日!!!




クソが!!!



しかも256号線から群上に抜けようとしたら早速1発目の冬期閉鎖!!!


おかげでものすごい迂回をせんといかんなり大幅時間ロス!!!


クソが!!!!



あー、うまくいかないとムカついてしょうがない。


毎回全部うまくいくように動きたいんだけどなぁ。









結句全然先に進めないまま、今夜はコンビニの駐車場でストップ。


仕方ないので曲作りでもするか。


200円の唐揚げを買って、この前入手した知る人ぞ知る大阪の銘酒『秋鹿』で1人乾杯。


旨口なのに辛口の切れ、独特の苦味。


マジうめぇ。


はぁー、今夜は1人で酔っ払いのブルースだ。











翌日。






今日はまず、美並ふるさと館で山村の歴史を学ぶ。


林業を生業としていた山師たちの暮らしぶりや実際の道具の数々の展示を見て回った。


いかだによる丸太の鉄砲出しなど、かつての林業の壮絶さがうかがえる。





まぁホントはこっちはどうでもよくて、本命はこの施設に併設してある『円空ふるさと館』。


ここを見るために昨日は早くストップしたからな。



1633年に美並村に生まれた円空は、子供のころからこの施設のすぐ横にあるお寺に出入りしており、そのため大人になってから彫り上げた仏像がここにはたくさん残っていて、93体が展示してある。


うおー、これが本物の円空仏かあああ…………


まるで農機具の1つじゃないのか?ってくらい素朴な円空の仏像。



ん?注意書きがある。



『仏像は見るものではなく拝むものです。』



おっと、見学じゃだめだ。


新長谷寺のお坊さんの言葉を思い出す。


そうだよ、ちゃんと心から拝まないとな。




それにしても円空仏って普通のツルッとした仏像とは違ってボコボコ角ばってて、まだ彫ってた途中なんじゃねぇか?っていう荒削りさだ。


しかし、一見雑に見えてもどこか優しく暖かい微笑み。


対面していると包みこまれるようだ。


この素朴さの中に民間信仰の心があるのかな。




人々の幸福を願って日本中を回り仏像を彫り続けた円空さん。


すさまじい人生だ。


人間こんな生き方もできるんだけど、それを鼻で笑って毎日働いてるだけの人にはなりたくないな。



「兄ちゃん!!こっち来い!!」



事務所のおじさんが手を振ってる。


なんだ?と中に入ると、テレビでワールドベースボールクラシックの決勝の最中だった。


地元の農作業中の人たちも集まっていて仕事ほっぽりだしてみんな釘付けになっている。


日本が活躍してるってのは聞いていたけど、まさか決勝まできてるなんて。


しかもあのキューバをリードしてるやん!!






「おお!!どうです!?」



「おう!!1点追加したぞ!!」



他の来館者たちもチケット売り場の小窓から覗いている。



「わーー!!」



「おー!!やったー!!」



「めでたいなー!!」



ふるさと館の中に歓声と拍手が鳴り響いた。


王ジャパン、世界一決定だ。










美並を後にし、お次は水の町として有名な郡上市にやってきた。





400年の歴史がある郡上おどりで有名な4万4千石の郡上藩で栄えた城下町。


町中は城下町の名残を見せる古めかしい民家が並び、中心を流れる吉田川から引かれた生活用水路が家々の玄関先を流れており、心地よい水の音が風情を引き立たせている。


そののんびりとした空気に、望郷の想いが浮かんでは消える。









そんな町の中心部にある『さんぷる工房』は日本唯一の食品サンプルの観光店。


日本中の食品サンプルの大半をこの郡上市が生産しているらしく、お店の中に並べられたたくさんの面白いサンプルが結構笑わせてくれる。





食堂の入り口に並ぶ天丼とかのサンプル。

子供のころはまだ色んな食堂やレストランの入り口に見られたよなぁ。


黒ずんで変形して、日に焼けて値段が全然見えなくなってるショーケース。



遠い昭和の風景だ。

























郡上の隣町、和良にあった戸隠神社に立ち寄りつつ、今日は一気に北上し、白鳥というところまでやってきてここでストップ。


ここまで山に入ってくると、さすがにスキー場だらけで残雪も多い。


だいぶ山奥まで来たつもりだけど、岐阜の山はまだまだここから。

これからが本番だ。


この先の山の奥地に、数々の名所観光地が散らばっている。

すっごい楽しみだ。




白鳥にあった中華料理『みん』のミソラーメン、うまい。











その夜、美香から電話が入った。


最近、おじさんの体調がかなり悪いらしい。




「…………万が一のために……………結婚式だけは見せてあげたいんだ……………」



泣きながら言う美香。


そうだよな。


男として生まれて親となったからには、娘の結婚式は絶対に見たいよな。



前々から考えてはいたが結構本気で考えないといけなさそう。


おばちゃんも朝から晩まで働いて心労も察するにあまりある。


私が支えないと…………と力なく言う美香。





今すぐ俺が帰れば少しは力になれる?


じゃ、旅をやめるのか?


夢に描いた日本一周がもう後半に差しかかっているこの段階で?






……………どうしたらいいんだよ。



あんなに簡単だと思っていたのに、生きていくってなんて難しいことなんだろう。


老人たちはこの苦しみを、もっと大きな苦しみを乗り越えているんだよな。


生きていくしかないんだよな。




リアルタイムの双子との日常はこちらから





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