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清里、久遠寺、ハイペースだけど山梨県完了!!







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2005年12月7日 【関東後半 山梨県】





朝イチ、141号線を北上し、向かったのは清里高原。





真っ白に輝く雪原を登っていくと、やがてメルヘンチックな建物が並ぶ富良野によく似た高原の町に着いた。


建物の鉄板屋根が懐かしいな。







まずはこの町の1番の名所である清里寮へ。


1938年、アメリカからポール・ラッシュさんという人が日本にやってきた。


キリスト教の布教と青年育成のため、まだ当時はなーんにもなかったこの清里高原にキャンプ場を整備したポールさん。


第二次大戦で強制送還されたものの、終戦とともにまた日本にやってきて活動を続行。


日本の将来のために酪農を提案し、牛をアメリカから送ってもらったり、若者たちに農業の指導をしたりと、生涯にわたり日本の未来のために力を注いで82歳で永眠。


清里の父といわれ、地元の人たちに愛された方だったそうだ。


戦後の日本の復興はこのポールさん抜きでは語れないとまでいわれている。








そんなポールさんが活動の拠点としていたのがこの清里寮。


今はレストラン・宿泊施設として開放されている。


ポール・ラッシュ記念館では特別展で白旗史郎さんの山岳写真展をやっていた。



つーかポールさんの話より白旗さんの写真の方がはるかに感動的だ。


日本アルプス、いくつか登りたいなぁ…………






ところで日本人はいつも2番煎じ、3番煎じで、先駆けというものがあまりないように思う。


こんな昭和初期に外国行って地元の人たちと仲良くやりながら、相手国のために何かを成すなんてことが日本人に出来るだろうか。


俺が知らんだけかな。


キリスト教の隣人愛の教えが人を強くするのかな。











長野と山梨の県境、静岡もか。


このあたりの県境はほとんどが山脈の稜線に沿って引かれている。


中部と関東を分断する巨大な壁、日本アルプス。


日本の背骨の名にふさわしく、標高第2位の北岳をはじめ、聖岳、荒川岳、塩見岳、間ノ岳、仙丈岳などなど、3000メーター級の山々が日本海側から太平洋側まで連なっている。





この登山家にはたまらないロマンの秘境はあまりにも険しく、見渡すだけで圧迫感につぶされそうだ。


富士山は独立してるからそんなに怖くはないけど、あのアルプスに体一つで突っ込むのは相当な覚悟がいりそうだ。





そんな大自然に閉ざされたエリアなので、地図上の細い道路はほとんど冬季閉鎖。




名前がかっこよくて行ってみたかった夜叉神峠もだめで、なんとか南から遠回りして行ってみる。


日本アルプスの谷間を走る37号線。



もしかしたら行けるか?と思ったんだけど、やはり最後の集落、奈良田でゲートが閉まっていた。



いやー…………最果てって感じだ。



秘湯、西山温泉を散策して早いとこ谷から逃げ出した。











翌日。







よっしゃ!!!!!


今日は山梨県のメインのひとつと思っていた久遠寺からだ!!!!





日蓮宗総本山、身延山久遠寺。


長い石段を登ると本堂に着いた。









人はほとんどいない。


幾棟も並ぶお堂。


廊下を歩いているといたるところから聞こえる読経の声。


今日の説教師は研修生のほにゃららさん。


辛い縦社会でのし上がっていくんだな。





思ったのは、これだけでかい寺院だとただの会社だなってこと。


事務所では坊さんが袈裟姿でパソコンをいじっている。


本山、末寺からの上納金は1日一体いくらくらいになるんだろう?


景気に左右されない銀座の三羽烏は医者、大学教授、坊主とどこかで聞いたことがある。


日蓮上人の墓所と住居跡を見て門を出た。













下部温泉街を見てから中富町の西島で和紙の工房に見学に行ってみた。


和紙の特徴はきれい、強い、しなやかってとこらしく、1000年以上昔の文献がいまだにきれいに原型をとどめているのはやはり和紙だからなんだそう。


洋紙ではすぐにボロボロに風化してしまうんだって。





作り方はまず、木の枝の皮やらなんやらを釜で煮込み、1日寝かせる。


それに水、木の根から採取したノリを混ぜ漉く。


乾かして圧縮して完成。


季節は冬が向いている。






純粋な和紙は環境にも優しい。

必要な分の皮を切り取っても、次の年になれば同じだけ成長して伸びてるんだそうだ。



ヨーロッパなどの外国の製紙業のようにむやみな大量伐採をしなくても済むんだ、と語る紙漉き職人さん。


しかし後継者がおらず参っているとも言っていた。


紙漉きは人間国宝がいるほど高度な技術を要する伝統文化。


お隣の六郷町は印鑑の町だし、雨畑では硯が有名。


森の国日本の美しい紙、そして各地に息づく伝統工芸品がこれからもなくならないことを祈る。









そんな山梨県のシメは……………やっぱりワインだよな。


サントリーのワイナリー『登美の丘』にて見学だ。





係員のかわいい神谷さんとマンツーマンで工場を歩いていく。


うざいほど質問しまくったせいで30分のコースが1時間もかかってしまったんどけど、それでもかわいい神谷さんはお時間おかけしまして申し訳ありませんと謝ってくる。


マジ普通にかわいい。





シャトーマルゴーやらドメーヌなんちゃらなんていうあれは醸造所の名前だったんだな。


ブドウ栽培から醸造・出荷まで全てやってるところをシャトーといい、他の醸造所からタンクで……………


もういいか。

ワインの本じゃねぇんだからやめた。







さて、これで山梨県終了。


不十分ではあるが今はこのペースでいい。


出会わなければ、足が止まらなければ、縁がなかったんだと思えば悔いもない。


この調子でトラブルなしで順調に行けば、計算では再来年の春にはゴールできるはずだ。



気合い入れて進みまくるぞ!!!!






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