2004年 7月31日
朝焼けの中、青森市に向けて走った。
暑くてまったく寝られなくて、ハンドルを握る腕が重い。
原野にかかる朝霧、三途の川のような野辺地湾。
朝のこの荘厳さはいつ見ても神聖な気持ちにさせてくれる。
青森市に到着し、リタに電話をした。
いつもは三沢でアクセサリーを売ってるリタだけど、今はねぶたによって人出が増している青森市に勤務地を変えているとのこと。
そんなリタに面白いものを見せてやろうと呼び出し、サンロード青森というショッピングモールにやってきた。
すでに始まっていた坂本サトルのライブ。
この前まで全然知らなかった人なんだけど、ここんところよくラジオで流れてるもんだから興味が湧いてて、そこにきて今日無料ライブがあるということで青森まで見にきたわけだ。
完全ギター弾き語りで10曲くらい。
さすがプロ。
めっちゃ上手くていい曲だった。
それから喫茶店に行ってリタと喋った。
外国に行くべきだというリタ。
私は日本語を勉強したいからここに来た。
その土地で見て、聞いて、感じるのが1番勉強になるという。
こんなことも言っていた。
イスラエルはユダヤ教なんだけど、私は一切神を信じない。
トラブルが起きた時、それを乗り越えるのは神の力ではなく自分自身の力だと。
外国人でもこんな考えの人間がいるんだってことを知れてなんか嬉しかった。
それから三沢に戻り、七夕で賑わう町の中、路上で歌った。
「おー!!ジョー!!今日最後なんだろー!?また三沢寄れよー!!」
クラブ「ミスティ」のママ、タエちゃん、おヨネちゃん、そして「ナイス」のママと飲みに誘ってくれたお姉さん。
みんなみんなありがとう。
また必ず三沢に戻ってくるから!!!
翌日。
また今日も2時間くらいしか寝てない。
暑いよおおおお…………
もうマジでやってらんねぇ……………
早く秋来てくれ…………
そんな毎日寝不足の状態で八戸にやってきた。
今日は全国でもかなり有名なお祭り、八戸三社大祭の日。
500円の臨時駐車場にファントムを止め、メインストリートに行ってみると、道の両脇の歩道にビッシリとガムテープやブルーシートで場所取りがしてある。
八戸の人からしたらこの場所取りも毎年の風物詩なんだろなぁ。
開始時間が近づくにつれ、巨大な山車が次から次へと市役所前に集まってきた。
すげー!!なんだこのド派手な山車は!!!
もはや山車かどうかもわからんようなケバケバした装飾。
この山車こそが八戸三社大祭の呼び物。
ただでさえデカいのに、それがガンダムみたいに、プシューーーー!!ウィィーーーーーン!!と音を出しながら部分部分が飛び出し、どんどん巨大になっていく。
めっちゃ機械。
後ろに倒れていた頂上の扇みたいなものが起き上がると、10メートルくらいの高さになった。
極彩色の装飾が青空に映える。
1721年に始まったこのお祭り。
当初は市内の3つの神社が神輿行列を始めただけだったが、有力な商家が屋台に人形を乗っけて行列に参加するようになり、それが現在の形になっていったそうだ。
現在お祭りは、
初日の前夜祭、
2日目の神輿との運行、
3日目の山車だけの運行、
4日目の行列のお還り、
5日目の後夜祭という日程。
それぞれに見どころがあり、特に後夜祭では、運が良ければ山車の上で太鼓を叩くことができるかもしれないとのことだ。
こんなデカい山車の上にあがれるなんていい経験だな。
総数27台の山車が、神輿とともにメインストリートを流れて行く。
ところどころ電線のあるところは、プシューーーー!!と頭を折りたたんで、下をくぐり、通り過ぎたら今度は白い煙幕をプシューーー!!と吹き出して最大形になって進んでいく。
それぞれに趣向を凝らした山車は、桃太郎やかぐや姫、壇ノ浦の合戦、ヤマトタケルのクマソ征伐など色んなモチーフをもとに製作しているが、振動でぐらんぐらん揺れるその姿は高校の時の文化祭の課題製作みたいだった。
ガンダムみたいなめっちゃロボットで、テーマもバラバラだとあんまり地域性が感じられなくて感動しないかな。
お疲れ様。
17時半くらいには観客もゾロゾロと帰り始めた。
メインストリートを過ぎると電線が多くなり、最終形態になれないのであまり見応えがないみたいだ。
俺もこの辺でファントムに戻った。
お祭りを堪能し、この夜は102号線で山の中に入って行き奥入瀬のあたりにある焼山ってとこにやってきた。
今夜はここで寝よう。
青森に来たら必ず来ようと思っていたこの場所。
明日、その目的を果たすぞ。
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