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お父さんとお母さんが出会ったのは青森の山の中







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2004年 8月2日



朝イチ、山の中を車を走らせていく。


森に囲まれた狭い坂道を登っていくと、そこには古ぼけた建物があった。



ここは奥入瀬ユースというユースホステル。


青森に来たら必ず行こうと思っていた場所。






このなんてことない殺風景な建物。


なんでこんな場所に来たのかって、俺にとってはなかなか重要な場所なんだよな。



なんせここは25年くらい前にお父さんとお母さんが出会った場所だから。






宮崎県のお父さんと岡山県のお母さん、それぞれリゾートバイトでこの奥入瀬ユースにやってきて、まさにここで出会ったそう。


宮崎と岡山なんだから普通なら絶対出会わない2人が、紆余曲折あってこの場所で巡り会うってすごいことだよなぁ。


ああ、この雑然とした玄関を、今の俺くらいの歳だったお父さんとお母さんが掃除とかしてたのかぁ。






「すみませーーーん!!!すみませんーーーー!!!」



玄関で声をかけてみたんだけど、誰も出てこない。


誰もいないのにドア全部開いてる。


共同生活って感じの生活感が漂っていてこれぞユースって感じなのかな。


ユース泊まったことないけど。





もしかしたら数十年前からの管理人さんとかがいて、その写真をお父さんたちに送ったら喜ぶだろうなと思っていたんだけど、10分くらいしても人の気配すらないので諦めた。


まぁここに来られただけで満足だ。


ここでお父さんとお母さんが出会ったから俺がいる。











さて、今日は黒石のねぷたがあるので車を走らせて町にやってきた。


テキトーにそこら辺のお店の人に時間を聞いてみた。



「すみません、今日のねぷたって何時からですか?」



「あああー、あのですね、今日の合同運行、中止になったんですよ。」




えええ!?


マジで!!?


なんでもゆうべの運行の時、下り坂にさしかかったところでねぷたを引っ張っていたトラクターが横転して、死者1人、重軽傷4人という大惨事が発生したんだそうだ。


新聞にも大きく出ていたみたい。



なんてこった……………


お祭りムードでぐつぐつ沸騰しているこの青森県で、今まさに深い絶望を味わってる家族がいるなんて悲し過ぎるよ…………








かなりブルーになってしまったんだけど、旅は止められない。


黒石の隣にある平賀っていう町ではねぷたが行われるということだったので急遽そっちにやってきた。


世界最大のねぷたを売りにしている平賀ねぷたは、今日と明日の運行とのことだった。





19時からということで、近くの本屋の駐車場で日記を書いていると、いきなり俺のことを呼ぶ声がした。



「ヘイ!!ジョー!!what are you doing here!!」



見ると、リタの友達のイスラエル人、リゴンとサリートだった。


偶然にも家がこの近くで、コインランドリーに行く途中とのこと。


遊び来い遊び来いと強引なので、お祭りの後に行く約束をした。








そして19時になりお祭りが始まった。


人生初のねぷただ!!!



青森とか弘前のに比べたらそんなに有名ではないこの平賀ねぷたは、地元の人たちの祭りといった感じで、観光祭りではない温かさが感じられてすごく好印象。









ねぷたは前にも書いたように、ねぷたい(眠たい)がなまってできた言葉。


眠気を払うために川に灯籠を流したのが始まりで、それから七夕の祭り行列に手持ちの灯籠を持って歩き、次第に巨大化していって現在にいたる。


あの印象深いねぶた絵は、主に三国志や水滸伝などを題材に描かれており、専門の絵師が青森には50人ほどいるらしい。


ねぷたは1週間も運行するとボロボロになってしまうので、毎年作り替えるため絵師さんの仕事がなくなることはないんだそう。


毎年賞を取るような人気の絵師さんは年に15台も描くんだって。














笛に太鼓、鐘のお囃子、そして、


「やーーーやどーーー!!」


というヤケクソのような掛け声が町に響き渡る。



この扇ねぷたも八戸の山車のように可動式になっており、電線のあるところでは台座がウィーーーーンと縮み、電線をくぐるとまた伸び上がる。


上部は横回転するようにできており、介錯ロープを持った人たちが思いっきりグルングルン回すところが見ものだ。


観客サービスで思いっきりねぷたを傾けてくれたりもしてる。


大盛り上がりで歓声が上がる。


















平賀ねぷたは台数30台くらいだったかな。


最後にはささやかだけど花火も上がり、夏の夜空を彩った。


こりゃいい祭りだわ。











祭りを終え、黒石の町に戻ってきてイスラエルのみんなと待ち合わせして彼らの家にやってきた。


彼らのグループはだいたい10人くらい。


青森県内の主要都市にそれぞれ溜まり場みたいな家があり、それぞれ配置を決められて各地の繁華街でアクセサリーを売っている。



イスラエル人が日本でこうした商売を始めたのは25年くらい前のことらしい。


今やどんな小さな町でも、飲み屋街に行くと必ずイスラエル人がアクセサリーを売っている。


イスラエル人はみんな旅が大好き。

そして日本が好き。


だから旅をしない日本人が不思議なんだそうだ。




青森の片隅で7人のイスラエル人に囲まれてなんとなく英語を喋ってる俺。


ここどこだ?ってふと不思議になるよ。













翌日。



クーラーも扇風機もない家でイスラエル人たちと雑魚寝で目を覚ました。


暑い…………





しばらくすると外出していたこのグループのボスであるアロンが帰ってきた


ヘブライ語で何やら怒ってるアロン。


どうやら表に止めてある車のロックをしていなかったことを怒っているよう。



アクセサリー類は全部車の中に置いてある。

盗まれることが稀にあるらしく、ロックし忘れていた人はアロンに罰金1000円を払っていた。










昼にみんなと別れて弘前にやってきた。


もちろん今日も今日でねぷた。

青森はこの時期ねぷた三昧だ。


弘前ねぷたは青森の三大ねぶたのひとつで、今日の19時からスタート。


色々と準備をして時間を潰し、弘前城の裏にある穴場の駐車場、マックスバリューに車を止めて、いざ出発。










ゆうべの平賀ねぷたと同じ扇型のねぷたが市内を運行していく。


なんだかこっちは元気がないように感じたな。


平賀の掛け声はもはやケンカをしてるんじゃないかってくらい強烈だったけど、弘前のはかなり大人しい。













でもねぷた絵は細部まで細かく、そしてダイナミックに描かれており、より日本画のイメージが強いものだった。


同じねぷたでもそれぞれに特色がある。


弘前のは汗をまき散らすど迫力、というより上品で女性的なものだった。





















祭りが終わって弘前市内の繁華街に行ってみると、


お、やってるやってる。



ねぷたの活気で湧く町の中、シャニーとリゴンが頑張って通行人に声をかけていた。


24時くらいまで2人のとこを行ったり来たりしながらお喋りをして車に戻った。



「ブラジルの女はサイコーだぜ!!」



そう言っていたリゴン。


いつか俺もブラジル行けるかな。









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