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会津は日本の原風景







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2004年 5月28日



起きてソッコー朝風呂。


木賊温泉最高。









目の前で釣りするオッちゃん。





一応混浴ですよ?







さて、南会津を走ってるとよく見かけるL字に曲がった茅葺きの民家。


会津のような豪雪地帯では馬などの家畜も寒さにやられてしまうため、家畜用のスペースを家の中に作ってやってることでこういう形になっているんだそうだ。


こういう家のことを曲がり屋という。









舘岩の前沢曲り屋集落では、今もごく当たり前に人が生活しており、大内宿のような観光観光した雰囲気とは違った自然な時の流れがあった。


会津は日本の原風景だな。









めっちゃローカルな豆腐屋さんがあったので豆腐で昼ごはん。











昭和村は、何でこんなとこに住んでるんですか…………?って思ってしまうほどの僻地。


あまりにも田舎で、道が崩れたら完全に孤立してしまうぞ?









カラムシという植物を原料にしたカラムシ織り、天狗さんが恵んでくれた冷湖の霊泉は緑のコケがとても美しい。

姥捨て山もあるみたいだが昭和村はこのへんにして北上。








集落の家々を見てみると、傾斜の急な鉄板屋根になっている。

瓦屋根があまり見当たらない。


道の中央には水を噴射する穴が空いており、そのせいかこのあたりのアスファルトは錆色に染まっている。


南国育ちの俺からしたら雪国の景色がとても新鮮だ。






これまたかなりの秘湯という玉梨温泉を過ぎて沼沢湖。


その湖畔を通って柳津町にやって来た。


真っ先に向かったのは福満虚空蔵尊圓蔵寺。





その昔、空海が大陸で手に入れた霊木を帰国後、3つに分けて海に流したところ、千葉、茨城、そしてこの柳津に漂着し、その木で彫り上げた菩薩像を本尊とした。


これが三大虚空蔵尊。


んー、ロマンに溢れた逸話だ。





この辺りの寺の鈴はほとんど鰐口。


鰐口とは賽銭箱の上にかかってる緒を振って音を鳴らすあれだ。


そしてその鰐口から下がっている大綱に、褌一丁の男たちが我先にとよじ登るすさまじい奇祭が、この寺の七日堂裸参りという祭り。


1月の7日に行われる冬の会津の風物詩だ。



参道のいたるところで売っているのは粟饅頭。


粟で包んだアンコの饅頭だ。


1個75円。


これは美味い!!!!





犬可愛い。







暖簾に惹かれて飛び込んだのは会津微細彫刻の店。


小ぢんまりとした店内で、仙人のようなおじさんが作業机に向かっている。



「九州から!?そーかいそーかい。コーヒー入れようか。」



微細彫刻っていう名の通り、ものすごく小さな木に彫刻するのがここの名物。





どれだけ小さく彫刻できるかに腐心するおじさん。

マジで砂粒。


ウソだろ~、とルーペで見てみるとしっかり笑ってる大黒さん。


ハンパじゃねぇ。


小さなやつはゴマより小さい。


でも跡目がいないと親父さん悩んでたな。













そしてとうとう会津地方最大の街である会津若松に突入。


通りには漆器屋や金物屋が並び、城下町の趣を色濃く残している。


うわー!極め甲斐があるぜー!




ていうか極めるとかの前に金がやばすぎる…………


もうビビっているわけにもいかない。


久しぶりの路上をやるぞ。








若松の繁華街、栄町でギターを抱える。


人は少ないがその分ライバルはいないようで、みんな親しげに話しかけてくる。


ユウキも、立ち止まる人と宮崎弁で話している。




「このイス使いなよ。でギターケース広げて日本一周ってのをアピールしないと。」



すぐ横の串焼き屋のご夫婦がさっきからずっと聴いてくれている。


なんて親切な方たちだ。




それにしても女の子がめっちゃ色白。


パンツ見えまくりだし。

夕方に町に入ってからすでに4パンツゲットしてる。


若松はパンツの町。








日付が変わるまで歌うとなんと1万円までいってしまった。


やっとなんかまともなもんが食える。


ここんとこずっとインスタントばっかだったからな。



「いつでもここで歌っていいから!」



串焼き屋『串ぜん』のご夫婦に手を振って近所のスーパーの駐車場に寝床を決めた。





高校生の時から九州中のネオン街で歌ってきて、たくさんライブやって、俺には歌があるという自信があった。


それが崩れそうになってたこの1年半。


今日みんなの笑顔を見て思った。



やっぱり俺には歌がある。



歌い続けるんだ。















翌日。


会津は温泉の、特に秘湯の宝庫。


温泉好きには垂涎ものの源泉かけ流し露天・野天風呂が、山々の超悪路の先の谷間にひっそりと点在している。



今日はアクセスの簡単な湯野上温泉の無料24時間の共同風呂へ。






素朴な温泉街の間を抜け、遮断機のない踏切を越え、ものすごい急角度のヘアピンカーブを曲って坂を降りていくと川原に出た。


絶壁の岩肌を滑る急流の脇に四角く掘られた穴があいてる。



ただの穴。


え?これ?



頭上の鉄橋を2両編成のローカル電車がガタンゴトン走っていく。

すぐ横にはかなりの水量の滝。



まさに秘湯中の秘湯だ。

目隠しはもちなし。


地元のおっちゃんたちと朝風呂きめこんで若松に戻った。
























古い建物が並ぶ若松の町に戻ったら、まずは飯倉山へ。


戊辰戦争の時、会津藩警護のために狩り出された16~17歳の子供部隊、白虎隊。


戦いの最中、この飯倉山から市街地を望むと、居城の鶴ヶ城の辺りから火の手。


落城してしまった、もう駄目だと20人みんなで自刃したというストーリーは有名な話だ。






なんか広場で白虎隊の物語を演じてる人。1人で。






重要文化財のさざえ堂がめっちゃすごかった。














次に市街地からすこし離れたとこにある如来堂へ。


だだっ広い田園風景の中にポツンと建っているこの如来堂は、戊辰戦争で新撰組が新政府軍と死闘を繰り広げた舞台。


新撰組が会津藩預かりになり、このお堂の前で野営をしている時に奇襲をかけられたんだそう。


土方歳三は一旦引いて体勢を立て直そうと主張するが、斉藤一はここで逃げるなんてできるかボケ、と最後の戦いに臨み全滅。


全滅といわれているが実は斉藤一を含む数名は生き残ったという説も有力だ。


若松には他にも新撰組ゆかりの地がたくさんあり、今年の大河ドラマの影響もあり町は誠の字一色。








嬉しいことに会津地方は地酒がたくさん。


『鶴の江』の蔵では林ゆりさんという女性杜氏さんが醸す「ゆり」というお酒を飲んだけど、フルーティーで女性的なお酒だった。



次の『宮泉』はもう完璧に観光地。





入館料300円で、蝋人形が酒作りしている蔵の中をツアーの爺ちゃん婆ちゃんがガヤガヤ歩いている。


おかげでまともに相手をしてもらえないので土産物の漬物を食べながら試飲しまくった。







そして今日も栄町で路上をやった。


怖い人、酔っ払った面倒なおじさん、おばさんの集団、顔を覚えててくれたキャバ嬢、夜の盛り場のいつものメンバー。


声を振り絞って歌う。



「お!兄ちゃんうまいなぁ。よっしゃこれ飲め!『会津娘』っつー酒だ。うめぇぞー!」



お店からコップに入れた日本酒を持ってきてくれたおじさん。


ギターを抱えたまま路上で飲み干すと喉の奥が熱くなった。


たまらなく美味しかった。


ここは東北なんだなぁ。






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