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栃木の秘境は温泉だらけ







リアルタイムの双子との日常はこちらから






2006年 5月18日




久しぶりにファントムの中で目を覚ました。


コンビニのトイレで歯を磨いたら、さぁ栃木県スタートだ。


やっと旅に戻ったぞおおおおおおおおお!!!!



















佐野市の『開華』、宇都宮の『四季桜』の蔵元にお邪魔し、今日もお酒の勉強。


いやぁ、日本酒面白い。



他にもどっかオススメの蔵元教えてもらおうと、宇都宮でフラッと酒屋さんに入ってみた。


人見酒店ってとこだ。






「あらーーーー!!ウチの息子も同じように車で寝ながら九州四国に行ってたのよー!!同じように酒蔵を回ってー。特約とってきたりしてー。よし、いい蔵紹介してあげるから!!」



するといきなりドアの向こうからダックスフンドのジンくんが飛び出してきて俺の足にしがみついてきた。



「コラ!!ジン君!!あ、もしもしー、人見酒店だけどもぉー。なんか九州から蔵巡りしてる青年が来てるんだけどー、そっちやっていいかなー?」




優しいおばちゃんに紹介してもらったのは河内町の『澤姫』。





畑道の先にある蔵元に着くと、大黒様のような恰幅のいいお爺さんがいた。



「一升1万円以上するような、お金持ちしか相手にしないような酒を作ってる蔵はどうかと思います。技術があるんだから、その技術で普通酒のレベルを底上げしていかないといけないんです。」



ものすごく丁寧に、俺の質問にたくさん答えてくれる大黒様はここの社長さん。


現在は息子さんが全国で初の20代の杜氏となり、米、水、酵母、すべて栃木産のものだけを使用した酒造りをしており、出来上がると即完売の売れ行きなんだそうだ。



「純米だけじゃなく、アル添にも美味しいものはありますから。色々飲み比べてみてください。」



土産に純米吟醸の無濾過生原酒をいただいた。


1時間以上もこんな訳のわからんガキに付き合ってくれて、ホントめっちゃいい人だった。


社長ありがとうございました!!!









栃木初日の夜はセンジ君の家にやってきた。


もう何度も訪れたこの西方町。


この6ヶ月たくさん遊んだセンジ君とも今夜でバイバイだ。



ストイックな生活をして、自分の道をこれでもかと探究している彼からは本当に多くの刺激をもらった。


せっかくの旅だ。

もっともっと日本を勉強するぞ。



あー、お気に入りのグイ呑みで日本酒。最高だ。
















翌日。


センジ君の家で目を覚まし、くそまずいカップ焼きそばを食べていざ出発。


ここから先は知人が1人もいない未踏の地だ。














まずは自然豊かな鬼怒川沿いを走り、川治温泉というところにやってきた。


2200万年前の海底火山の噴火で出来たという龍王峡は、巨岩と絶壁の峡谷。


深山に囲まれた谷間を清流が流れていく。


温泉郷であるこの辺りは200円、300円の日帰り温泉も結構あるが、雨が降ってきたのでとっとと先へ。























壇ノ浦の合戦で負けた平家の落人は、源氏の追っ手から逃れるために全国各地のとんでもない山奥に逃げ込んだ。


そうした平家の落人たちが拓き、連綿と子孫を繋いだ秘境の村が、日本には今も現存している。


宮崎県の椎葉という町もそうだし、ここ栃木の湯西川もそう。


















この湯西川ではそうした歴史にちなみ、平家大祭、琵琶の語りなんかもたびたび行われているそうだ。


町の中心の小さな橋からは、川沿いに並ぶ旅館の露天風呂が丸見え。


明治か大正にでもタイムスリップしたような感覚になるほど人里離れた静かな山里だ。



昔の落人の暮らしを再現した平家の里っていう茅葺きの家を見て回って、湯西川を後にする。






























すさまじい山道を慎重に走っていると、雨が激しくなりだした。


やばい。



どしゃ降りの中、対向車が1台もやってこないボロボロに荒れた道を進んでいくと、霧まで出てきやがった。





標高は1500m近い。


ガードレールもない道の下は切り立った断崖。



『絶景 What a beautiful place』



って汚い看板があるけど、霧でまったく見えない。










どうやらここは瀬戸合峽というところみたいだ。


霧の隙間、崖のはるか下に吊り橋が見える。



行きたい気持ちがムクムク湧いてきて、専用道路みたいな急勾配の真っ暗なトンネルを500メートルほど進み、ダムまでやってきた。



「コラァアアアア!!!ここ入ったらダメだっぺー!!」



怒られて閉め出された。
















バケツをひっくり返したような雨だったが、次第に弱くなり、ホッとしながらハンドルを切る。



日も沈み、青暗くなった湖畔を走っていく。


波ひとつ、波紋ひとつない水面。



湖で龍を見たとか、水神様が水の上に立っていたとか、そんな言い伝えを真に受けてしまいそうなほど神秘的な雰囲気だ。






湖にかかる橋を渡っていると、湖面の遠くの方に小さな影が見えた。


水鳥か?


違う。


V字に波紋を作りながらゆっくりとこっちに近づいてくる船をよく見ると、それは1人乗りの小船だった。


おじさんが乗っている。


こんな音もない、静まり返った広大な湖の上にポツンとおじさん1人。






どこに向かっているのか。


不思議な夢の中の光景のようだった。












鬼怒川の源流に近い川俣に到着したころにはすでに真っ暗になっていた。


旅館の脇にある橋の上に車を停め外に出ると、さっきまでの雨のせいか、下を流れる川が轟音をあげている。



川辺にはこれまた旅館の露天風呂が丸見えになっている。


ここのメインはなんといっても間欠泉。



すぐ近くに電光掲示板があり『7』の字が光っている。

間欠泉の次の噴射までの時間を示しているようだ。


真っ暗な展望所に1人たたずみ、川の方をじっと見つめる。





すると、いきなり岩の隙間からフワーと無音で白い柱が伸びた。

高さはだいたい15m。


もっとシュワワー!とか音がするのかと思ってたのに、予想外に無音なのが不気味だった。



20秒くらいでその柱は霧と化してなくなってしまい、掲示板に新たに『50』の字が光った。








川俣から日光に抜ける道はさらにひどかった。


車内灯をつけ、マップルの全日本地図を見ながら道を確認するんだけど、この山道の道幅は地図の中でも1番細い線。


とんでもない山道を怯えながら走っていく。


伸びた木の枝が車体を擦る。





今日の4つの温泉郷、すごい場所だった。

この近代化している現代によくあんな手つかずの大自然の中に住んでるな。

ほんとにお伽の国に迷い込んだような1日だった。




戦場ヶ原を駆け抜け、日光の町に戻った。






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