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北関東の年越しは大平山へ







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指の痛みを我慢しながら仕事を終え部屋に戻ると、美香はバイトでいなかった。



お風呂にお湯が溜めてある。


洗濯物がきれいに畳まれてる。


コンロには肉じゃが。



昨日のことをすごく気にしてるみたいだった。


美香、俺もごめん。

気をつけます。









師走の北関東はものすごく寒い。


平野なので風が強く、枯野にススキが広がり、とても寂しげな風景だ。


そんな風景の中、バイトに明け暮れる日々だったけど、休みの日には色々出かけたりもした。






水戸に行って天狗納豆ってとこの納豆資料館で納豆の勉強。


ふむふむ、納豆はこうやって誕生したのか。



ていうか納豆勉強する意味ある?


いや、まぁ日本一周してるならなんでも勉強しなきゃな。





一粒(いちりゅう)っていう1パック450円もする納豆を買って食べたんだけど、うーん、450円の価値…………




大洗って港町に行って、イエローポートってとこで人生で初めて回転寿司を食べてみたりもした。










海鮮が有名な町らしく、どれも信じられんくらい美味しかった。

回転寿司屋さんって回ってるの食べるんじゃなくて板前さんに直接注文して握ってもらうのが常識なんだな。




あとは歌がめちゃくちゃ上手い由ちゃんと土浦の一大風俗街、さくら町に行って、嫌がる由ちゃんと無理矢理一緒に路上で歌ったりもした。


弦を押さえる指にヒビが入ってるのを根性で我慢してギターを弾き、27000円も稼ぎ、ヤクザに怒られそうになってソッコーで逃げたり。


そんな由ちゃんの誕生日に美香と手作りしたキモいケーキ。












年の瀬が近づくと雪が降り出し、北関東の平野は見渡す限りの白一色になった。


雪に埋もれた足場材をかき出し、トラックに積み込む。


先輩のオッさんは朝からコンビニでウィスキーと梅酒とサキイカを買い、これがあったまるんだっぺよぉーとか言いながら現場に着いて車の中で酒盛りしてる。


震えながら足場を組むが、働いていたら汗をかくほど温まってくる。


足場の上から眺めるだだっ広い関東平野。


青く抜ける空がとても清々しくて気持ちよかった。
















クリスマスが終わり、俺も誕生日が終わって22歳になった。

バイト先の忘年会やら餅つきやらも終わり、仕事始めは1月の6日から。


美香は帰省でいないので俺1人で北関東の年越しをどうしよう?ってことになったんだが、栃木のセンジ君もこっちで年越しをするとのことなので遊びに行くことにした。



途中、酒屋で石岡の地酒のあらばしり生酒を買い込んで、西方町へ。



「せーんじくーん。あーそーぼー。」



「来るの早いよー。」



綺麗な小川が流れる脇にあるボロい木造民家。


玄関を開けるといつもの伽羅の香り。


テレビもない古い民家にデスメタルが流れる。




料理の支度をしてくれていたセンジ君の特製しいたけ鍋を食べながら静かな部屋で2人、色んな話をする。


大晦日の格闘技では曙がカエルがひしゃげたように負けていた。









夜も更け、真っ暗な外に出ると静寂が寒さに張り詰めていた。


ファントムに乗り込み、大平山へ向かった。


栃木市の大平山神社は慈覚大師創建の神仏融合の神社で、特に徳川家光から篤く崇敬されていた初詣の名所とのこと。



山道を登っていると歩道にズラズラと人の列。

本堂に着いたはいいがすごい人だかりだ。





でかすぎず、小さすぎない境内には、去年のお札を焼く炎が立ち昇り、日本の正月の原風景を演出している。


県警上等と刺繍した特攻服姿の兄ちゃんや、ミニスカートで嬌声を上げる女の子たち。


さすがはヤンキーのメッカ、北関東。





2004年、平成16年、22歳。


どんな出会いが待っているのか。

全ては自分の選ぶ道の上。


どんどん北上するぞ。


みちのく東北、極寒の北海道、楽しくなりそうだ!












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