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旅人と浮浪者の違い。あと石垣島でダイビング







リアルタイムの双子との日常はこちらから







7時に目が覚めると、おさむオジイが「食えっ!!」とみそ汁とおにぎりを買って持ってきてくれた。


二日酔いプラス寝ぼけながらおにぎりにかじりつく。



何年も世界中を旅してきた56歳のおさむオジイは身寄りもなく、今は石垣島でバイトしながらなんとかこの宿に居座ってるみたい。


お金ないのに、バイト代が入ると湯水のようにバラまいて、そしてまた宿の主人に怒られながら宿賃を安くしてもらって、バイトする。





ここまでいろんな安宿をまわったけど、沖縄の安宿にはだいたいそういう人がいる。


年金で宿代を払いながら何年も住んでいる人。

日雇いのバイトをして釣ってきた魚ばかり食べている人。

いいお爺ちゃんが身寄りもなく、ひっきりなしにやってくる若い旅人達に人生を語る。


沖縄っていう内地から離れたこの場所には、ワケアリの人や堕落して流れ着く人を引き寄せる怖い自由さがある。





俺も旅に出てわかった。


人生は何でも出来る。


どこにだって行けるし、どこでだって生きていける。


それはすごく辛いことだけど、ちょっと見方を変えてそれに甘えれば、すごく楽でもある。






チマチマと金の計算ばかりして、食いたい時に食わず我慢ばかりして旅が終わった後の定職や結婚のことなどを考えている俺。


空き缶や空き瓶なんかを拾い集めてそれを小銭に代えて公園にダンボールを広げて眠る浮浪者。


今日、明日のことだけを考えて生きる旅人と、何年も先のことばかり考えて生きる旅人。


本当の旅人っていったいどっちだろう。






いろんな場所を野宿してまわり、道端で死んだように眠る老人たちを見て、


「俺はこいつらとは違う。」


と軽蔑の目で見下しベンチで横になる俺は、通行人たちの目には全く同じに映っているんだと思う。



でも明らかに違うものは目。


沖縄でいろんな旅人を見て、生きてる目と死んでる目、すぐにわかるようになった。


俺の目はどうだろう。














8時半に昨日予約していたダイビングショップの迎えが来て、港から10人ほどのダイバーを乗せた船が出発。


今日はマンタのいるポイントにもぐるらしい。


体験ダイビングは料金1万5千円で結構迷ったんだけど、沖縄に来たらやっぱり1回くらいはダイビングをしといたほうがいいよな。








ポイントに到着して、一般のダイバーたちが潜った後に、呼吸の練習をし、16kgの装備を装着。


シーズンも過ぎたので体験ダイビングの申し込みも減り、今日はインストラクターとマンツーマンで潜れるみたい。




ゆっくりと海の中に潜っていくと、まさに別世界だった。



テレビでしか見たことのない熱帯魚達が、珊瑚のすき間をゆうゆうと泳ぎまわっている。

色や形、1つとして同じものがない珊瑚の山脈。


ガボガボと気泡が輝く海面に向け浮かび上がっていく…………






インストラクターの兄ちゃんが俺の背をたたき、指をさした。


その先には巨大な変なヤツがはばたいていた。



「マンタだ!!」



珊瑚の上をゆっくりと翼を動かしながら泳ぐマンタに、ダイバー達は水中用のケースをかぶせたデジカメで写真を撮りまくってた。


周りを見ると、3匹、4匹、5匹くらい悠然とはばたいている。


すげーーーー!!!


珊瑚にしがみついて眺めていた俺のすぐ1mくらい頭上をズゴーっと通り過ぎていき、ガボッガボッと興奮する俺の気泡をお腹に当ててくれた。


インストラクターの兄ちゃんがマンタとの写真を撮ってくれた。







あっという間に船にあがると、1時間5分も潜っていたらしい。



「体験で1時間以上潜れるなんてなかなかないよー!!」


「体験でマンタ見るなんて贅沢すぎるよー!!」



ベテランダイバーたちの話ではこんなにたくさん、というか、マンタ自体見ることのできるポイントなんてなかなかあるものではないらしい。

かなりラッキーだ。








他のダイバー達は3ダイブするらしく、俺は1ダイブで我慢した。


もう1回潜ると追加で3000円もする。


料金に含まれている弁当を食べ、そこからはシュノーケリングした。


ダイビングもいいけど、シュノーケリングもかなりおもしろかった。



結構深いところまで潜れるし、上から貝なんかを見つけて採ってくることもできた。



海も綺麗だしマンタも見られたし最高だったな。


これで1万5千円なら大満足だ。



ただ胸にイルカのタトゥーを入れた、いかにも海愛してますみたいなインストラクターさんが船の上から吸ってるタバコを投げ捨てたのにはめっちゃビビった。







 







夕方に港に戻ってきて、少しでも宿代を浮かすために昨日の宿「あやぱに」に荷物だけ預かってもらいに行くと、ちょっとした民謡ライブをやっていた。


さすが石垣島。



「おー!!ギターの兄ちゃんもなにかやってくれー!!」



と言われ2~3曲歌うと、タダで色々と飲み食いさせてくれた。



「荷物ずっと置いといていいよ。持ってくときは勝手口から入って勝手に持ってって。」



それで預かり代が200円。安い。








港で寝ようと思ったが、今日は風が強いので商店街のアーケードのベンチに宿を決めた。


石垣島にはこのままもう少しいることになりそう。


というのも沖縄に来て最初にできた友達のショータ君が今石垣島で住み込みのバイトをしており、そこで働かせてもらることになりそうだから。



でも条件が今月いっぱいは働かなきゃいけないとの事なんだよなぁ。


さすがに長いよなぁ…………


でもここでがっちり稼げば、九州内は働かずに移動できるだろうし…………



あぁぁぁ、蚊が多いよぉぉぉ…………


うわっゴキブリまでいる…………


野宿しんどいな…………



別にすぐこのまま鹿児島に行ってもいいんだけど、残り6万3千円じゃ内地に戻る頃にはほとんど文無しになってしまう。


1日7千円のバイト代で28日までの間に15~17日でも働ければ10万以上は貯まるはず。


やっぱりここで働いといたほうがいいよな。





ひと気のないベンチで作りかけの曲の仕上げをした。


アーケードに響くギター。


ここは石垣島。夜の0時。








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