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17年ぶりに旅のスタート地点へ

こんにちは!神田です。



今、人生で一番髪短いです。

いままでなかなかいろんなヘアスタイルしてきましたけど、ショートだけは勇気が出ず
したことなかったんです。

小3の時はマッシュルームカットでしたけど。

ショートが似合うのが相当美人とか、小顔とか、てイメージです、私の中では。
だってもう顔丸出しやし、あれだけ短くしてしまったらアレンジでどうにかなるってもんでもないし。

美人でも小顔でもないのにしてしまいました。

フミくんは喜んでます。ショート大好きな人なので。
なんかフミくんがショート好きやからショートしたみたいに思われるのは嫌系の女ですが
してしまいました。




おわり



 



「うおらアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!神田テメー分かってんのかコノヤロウ!!!!おおおう!!!???分・かっ・て・ん・の・か・コンチクショオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアア!!!!!!」



「はい!!分かっております!!」



「きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!え!?!?なに!?!?何が分かってるの!?!?ねぇ教えて!?!?何が分かってるのか教えて!?!?」



「はい!!今から私たちは沖な、」



「ブチ殺すぞコラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!テメー言っていいことと悪いことがあるって子供の頃にお父さんお母さんに教えてもらわなかっちゃりられれろれられ!!!!だいたいなんだそのショートカットの髪型は!!!可愛すぎて抱きしめたくなるじゃねぇかあああん!!ホ~ラ誰もが~振り返るよ~君のことを~、今も変わらず俺~君に~恋してる~。」



「ほらー、ちゃんと荷物まとめたー?自分の下着とか靴下とかバッグに入れましたかー?」



「ヒイイイイイイイ!!!!!怖い!!!僕怖い!!!あまりの楽しさに髪の毛が全部むしり取れてズルムケンチュになって燃え尽きた灰になってしまわないか怖いンチュ!!!」



「はいー、そろそろ出発しますよー。ビーチサンダルも忘れないでくださいねー。」



「イイイイイイイイイイイイイイイイイイヤッホオオオオオオオオオオオオオオオオオオオウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!」









しんご可愛い。







というわけで寝不足のむくんだ顔でノソノソと家の鍵をしめる。


そして隣のおじちゃんの家の玄関に、ちょっと数日家をあけますとメモを入れ、車に乗り込みました。









ブーーーーン。











ブオオーーーーーン。












そして4時間後………………










「か、か、かか、かかか、か、神田さん………………つ、ついに来てしまいました…………こ、ここはどこですか!!?!?」



「金丸さん!!この空気はまるで東南アジアです!!この熱風、湿度、そして人々の顔もバリ島とかタイとかの雰囲気です!!ここは……………………沖縄です!!」









あれは17年前。


日本の全てを見てやるという思いで宮崎県の美々津町から日本一周の旅に出発し沖縄に渡った世間知らずの年齢、わずかに20歳。


船で本島の本部港に到着し、すぐにヒッチハイクで那覇の国際通りに行き、よっしゃゲロ稼いで美味いもん食ってやるぜ!!と張り切って路上でギターを鳴らして歌うも、何このゴミ的なチンカス?みたいな顔で見られるだけで驚異的なまでに稼げず、泣きそうになりながら野宿したら戦後最大級とかいう超大型台風が沖縄に直撃してずぶ濡れになって吹っ飛ばされそうになって、暴風雨の夜を寝床を探してさまよってた愚か者の年齢、わずかに20歳。



あれ辛かったよなぁ………………


マジでしんどかった。

それまでも、高校生の時から野宿しながら色んなところに行ってたけど、さすがにアレは心折れそうになってた。


平和通りアーケードの中で野宿して、あまりに腹が減っていきなりそこらへんのお店に入って何か食べさせてくださいとかお願いしたり、


わらにもすがる思いで出会い系サイトにメールしたら奇跡的にウチに泊まる?っていう女の人からメールが来て、フオオオオオオオオオオ!!!!セックスウウウウウ!!!って狂喜乱舞しながら指定されたマンションにダッシュしてドキドキしながらドアを開けたらマジでめっちゃエグいオカマのオッさんが出てきてマジ世の中怖いってなったり。



そんな絶望的な数日を過ごし、やっとの思いでたどり着いたのが泊にある南風っていう安宿。


その宿で出会った優しい人にお前死にそうな顔してるぞって言われて2000円をいただき、そのお金でやっとこさ、やっとこさありつけたマトモなご飯。



今考えたらどうにでもやりようがあるシチュエーションだったけど、当時の旅経験ゼロの田舎もんにはマジでスリリングな綱渡りの日々だったんだよなぁ。


人と出会い、感謝し、戸惑い、腹を立て、毎日が感動的で、毎日感傷的になって。


宙ぶらりんな感覚、自分で何もかもを決めないといけない不安、


故郷の額縁の外に出て、初めて世界の中に飛び込んだ時の無限の広がりに対するめまい。


どんな道を選んでもいいっていう、とてつもない自由。


紛れもなく僕の旅人生のスタート地点、それが沖縄でした。





あれから17年。



こんなに沖縄に来てなかったのは、きっと僕にとって沖縄がデカすぎたから。


最初の経験がデカすぎて、なかなか気軽にもう一度行こうって気にならなかったんだよなぁ。

あの旅はあれで完璧だったから、上書きされるのがもったいないというか、純粋なままでとっておきたかった。




ようやく、あの日々に上書きする時が来た。


それにふさわしい理由が出来たから。






















レンタカーを借りて道路に出る。



久しぶりの沖縄はあまりにも新鮮。

建物が内地と違いすぎる。


コンクリートの建物ばっかりで、どこを見てもカクカクしてる。

バルコニーが広くて、建物の屋上に広いスペースがある。


この風景は本当にタイとかバリとかインドとかにそっくり。









古びた建物も多くて、色あせた看板とか、はげた商店の壁とか、なんだか取り残された感がすごい。


島という孤立した環境をバリバリ感じる。





植物も全然違うし、人々の顔も全然違うし、マジで沖縄って東南アジア諸国と混じり合った地域なんだなって色んなことに思いを馳せてしまう。


旅中に見ていた、国境近くに行くほどみられる人種と文化の混ざり合い、あれがめっちゃある。



日本も意外と広いんだよなぁ。

色んな歴史の上に成り立ってるんだよなぁ。


って、ヌオオオオオウウウウウ!!!!




キュルキュルキュルキュルキュルキュル!!!!!














マジで事故りかけました。



ハウウウウウウウッ!!!!!


ギャリギャリギャリギャリギャリギャリ!!!!














ハァハァハァ…………


やっぱなんか東南アジアっぽい…………













何度も事故りかけながら車を走らせて1番にやってきたのは………………



ここ………………











はううううう………………






















ぜ、全然美味しくない………………





美味しくないのかよ!!!!






いや、美味しいですよ!!


美味しいです!!



でもあの頃のイメージがデカすぎるんですよね…………


3日間くらいロクに飲まず食わずでフラフラと町をさまよい歩き、死にそうになってるところでやっとありついたルビーのC定食。


そりゃあもうこの世にはこんな美味しいモノがあるんだって感動しながらガッツいて泣きそうになったもんです。



本当はただの安い大衆食堂の雑なプレートですよ。

別に特別なものなんて何も入ってないです。

でも20歳の若造にはすごく美味しく感じられたもんです。





あれから17年。

それなりに色んなモノを食べて舌も少しは肥えました。


今となってはもうこのC定食に感動はしないけど、20歳の頃の自分がこれを食べて感動していたあの気持ちをこれからも忘れずにいたいな。







南風もちゃんと元の場所にありました。





中身はめっちゃ変わってたけど。





昔は玄関を入ったらすぐに大広間があって、そこで若い旅人たちがグデーって吹きだまってた。


でも今回中を覗いてみたら、大広間は潰されて、部屋のドアが並ぶ通路になってた。

お客さん増えて部屋を増設したんだろな。


なんかスッキリしてて、昔のあの乱雑な旅人宿感がなくなってスタイリッシュなゲストハウスって感じだ。



もう玄関のドアには、イカダ作って島巡りする仲間募集中!!とかっていう頭の悪いステキな張り紙は見当たらない。

















今回は国際通りとか首里城とかの有名観光地にはまったく用事はなし。


大都会の那覇を出て北へ向かって走っていく。


道路脇にはたくさんの英語の看板。


ただそれらは日本人向けの英語看板ではなく、アメリカ人向けの英語看板。


そういうお店がめちゃくちゃたくさん並んでる。



アメリカンパブ、アメリカンカフェ、ハンバーガー屋、雑貨屋、


色んなお店があって、ふと反対側を見るとどこまでもフェンスがのびている。


米軍基地がこんなにも当たり前に町の中に存在することがめっちゃ違和感。

でもこれが沖縄なんだよなぁ。


日本で1番アメリカ軍に侵入されてる土地ってことを如実に感じられるよ。





東南アジアの空気、

孤立した島の閉塞感、

米軍基地だらけ、

琉球王国の文化、


沖縄ってマジで内地の人間からしたら異国感ハンパない。


でもそれを言ったら沖縄差別みたいになるから気をつけないといけないんだけど。

































地図を見ながら北に向けて走り、オシャレエリアである北谷を過ぎ、読谷に到着。


沖縄って限られた土地にたくさんの人口がいるためか町の中に坂が多く、住宅地の中もアップダウンが激しい。


そんな細い坂道が入り組む住宅地の中を進んでいく。



んー、すごいところだなぁ…………


こんなところに作ろうとしてんのかよ…………





いやいや、それを言ったら俺の店もすっごい田舎なんだけど、この沖縄の都会の住宅地の中ってのはもうめっちゃ奥深い迷路って感じ。

完全にここを目指してこないと、たどり着くどころか目の端にかすめることもない。


いやぁ、勝負しようとしてるなぁ。


やっぱ勝負してるやつらはかっこいいよ。










ようやく、住宅地の中に目的地の建物を発見。




細い脇道からさらに入り込んだ、かなり目立たない場所にひっそりと佇む外国人住宅。


外国人住宅ってのは文字通り米軍関係のアメリカ人用に作られた、アメリカ式の住宅のこと。


沖縄には今もこうした外国人住宅がたくさん存在していて、一般住宅として使っている人もいれば、今風のオシャレなカフェやレストランに改造している人もいる。


正直、見た目はあんまりイケてる雰囲気ではないんだけど、外国人住宅なんてこれぞ沖縄って感じだし、やりようによってはいくらでもオシャレに改造できるから、カフェをやりたい若者たちの間ではちょっとしたブームになってたりするみたい。


実際、ここまで走って来る間にも何軒か外国人住宅のオシャレカフェを見かけた。












住宅地の中にひっそりと佇む、穴場カフェって感じ。

どこもだいたい手書きの看板とかが置かれていて手作り感に溢れてて、それが南国の自由な空気と相まって冒険心をあおる。




ただ…………




沖縄ってそんなオシャレカフェをやりたい人たちが日本全国から集結してくる超絶激戦区なわけじゃないですか…………


一撃で写真集の表紙を飾れるレベルのフォトジェニックカフェが島中にひしめいてるわけですよ。


そのせいでどこの物件もかなり賃料が高い。

美々津なんて比べ物にならんくらいの都会値段設定。


その中で勝負かけるってのは相当勇気のいることだと思います。


んー、こいつはセンスが問われるぜ…………










そんなめっちゃ怖い勝負をかけようとしている人たちがこの2人!!!!!



「イェーイ!!沖縄来たよー!!」



「金丸さんカンちゃんようこそ沖縄にー!!」




会いすぎ!!!



ご存知!!世界一周夫婦の旅するにこいち!!



世界一周を終え、富山で期間工をしてお金を貯め、沖縄に移住!!


先日ついに物件を見つけ、クラウドファンディングをスタートし、現在7月のオープンに向け店づくり真っ最中!!!



長年の夢だったカフェオープン!!!

その場所に彼らが選んだのがこの読谷!!!!

しかも外国人住宅!!!


我が事のようにハラハラする!!!!


怖くて吐きそう!!!!


吐きそうだからダンベル!!!




重くて吐きそう!!!



「よおおおおっしゃあああああああああああああああああああああ!!!!!血ヘド吐くまで働かせていただきましょうかあああああああああああああああああ!!!!!さああああ!!!丸ノコのマジシャンと呼ばれるこのDIYの申し子である私に一体君たちは何をさせてくれちゃうわけですかなあああああああああああああああ!!!!!」



「金丸さんとりあえずこいつで!!」






なんですかこれ?


オジイ自慢のやつじゃないですか?


戦後復帰を迎えた頃はみんなおんなじ夢を見たやつじゃないですか。




うわー…………沖縄に友達いるー…………


17年前はマジで何ひとつなくてひとりぼっちでさまようことしかできなかった町なのに…………

まぁ17年もあったら色んなことあるよなぁ…………







ていうかノリ君コーヒーの淹れかた神すぎ。









完全にラピュタの雷じゃないですか。




やべー…………

味ももちろん最強。












夕方になるとポツポツと人が集まってきた。


今夜はこの作りかけのお店の中で旅にこプレゼンツの旅トークイベント。

久しぶりに僕とカンちゃんに旅の話をする機会を与えてくれたノリくんとユキちゃんに感謝しかない。




19時になるとたくさんの人がお店の中に集まってくれた。

旅にこの友達だけじゃなく、僕のブログの読者さんもいる。


うわぁ…………17年前はオカマのおじちゃんの家に迷い込んでプルプル怯えてたただの世間知らずの田舎モンだったのに、それがこんなにたくさんの人の前でお話しさせてもらえるようになったなんて。


人生何が起きるかわからんなぁ。






あれから本当に色んなところに行ったなぁ。

本当にたくさんの出来事があった。

そして本当にたくさんの人たちと出会ってきた。


沖縄でズタボロになりながらも夢を追いかけて、この世の果てを追いかけて、ひたすら旅を続けてきたからこその今夜。


国際通りのクラブで踊り、ひとりぼっちで波の上ビーチのコンクリートの上で寝たあの夜をよく覚えてる。



うーん…………

あの時ノリくんこの沖縄にいたんだよなぁ。


ランドセル背負って。


あの時の俺のこと見て、ヤベェこんな終わった人間には絶対なるまい、って思ったりしなかったな。


それが沖縄では出会わずにエジプトのカイロで出会って、今こうして一緒に旅の話をしてるんだもんなぁ。


沖縄は俺の旅のスタート地点。

いやぁ…………感慨深いわ…………













たくさんお話しさせてもらって、ユキちゃんの美味しいブラジル料理の振る舞いがあって、そしてたくさんお酒も飲んで、


世界一周に行くのが夢、なんていう小学生の男の子とお喋りなんかして、


結構飲んで記憶もあいまいです。


な、なんか宮崎でウチのお店の改修工事をしてた時にお手伝いをしてくれた見覚えのある方がいたようないなかったような…………




とにかく!!

最高の沖縄初日でした!!


長くなってきたから沖縄後半は次の更新で!!


リアルタイムはもう宮崎に帰ってきてまたお店の仕事に追われる毎日です!!