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ブログの読者さんと現地の友達が起こしてくれた奇跡


こんにちは!神田です。



日本にいる時は自分の地毛ってどんな色でしたっけ?て忘れるほど常にカラーをしてました。


この旅が始まって2年、さすがにカラーを旅中にし続けるわけにもいかず、もう1年以上黒髪です。


人ってなれるもので、今の黒髪があまりに普通になって、髪の毛茶色にするとか緊張しますね。て感じです、今。


でもせっかくなので染めさせていただきます、日本に帰ったらすぐ♪


服に選択肢があるとか、髪の毛何色に染めようかなーとか、今日の靴はー。とか考えれるって幸せーーーーー!!




おわり










2018年3月10日(土曜日)
【中国】 深圳 ~ 【香港】




朝、目を覚ましてiPhoneを見る。



ブログの読者さんからの1通のメール。



ゆうべジミー君の家に帰ってきてから、寝る前に酔っ払いながら読んだこのメール。


添付されていたリンクには、あの韓さんらしき人の電話番号と、角落客桟を売りに出すという内容の文章が書かれていた。





2015年、角落客桟、韓というキーワード。




漢字は知らなかったけど、あのカンさんである可能性はものすごく高いんじゃないか。


大理で再会することができず、この広大な中国でカンさんを探し出すことはもう不可能だと諦めかけていたところに来たこのメールが、今大きな希望となって膨らんでいる。


か細い糸がわずかに繋がった感覚がした。




今日が中国ビザ最後の日。













「ぴぃぃぃやああああああああ!!!!!」



「タッタラー!!タッタラー!!あひゃあああああああああああああ!!!!」



するとそこに小動物2人が飛び込んできた。









ジミー君たちの娘ちゃん2人。


オモチャをギター代わりにして弾く真似をしながらウキャー!!って大喜びしてはしゃぎ回ってる。

元気が弾けまくっている。


人懐こいことこの上ない子たちだなぁ。


平和な人たちに囲まれて育ってきたのが本当によくわかる。






手を引かれて部屋の外に出ると、2人がタッタラー!!って絵本をたくさん持ってきて、ソファーに座った俺の膝の上によっこいしょって登ってきて、さぁ読んでちょうだい!!という表情。

ぷにぷにして可愛いなぁ。


子供の匂いがして胸が締めつけられるくらい愛おしく感じる。










「スタール!!パイナッポー!!」



「エレファーント!!ペングィーン!!」



「アイライクジラーフ!!!」



2人ともまだ5歳と3歳なのにすでに英語の発音がめっちゃネイティブレベル。


中国では幼稚園からすでに英語の勉強を始めるらしく、もはや彼女たちの時点で中国人の大人たちよりヨユーで英語が喋られる。


町で英語が通じなくて困ったら、幼稚園の子供に通訳を頼むといいよって、ジミー君が笑ってたのが面白かった。







「グッドモーニーング。ルームサービ~ス。」



外に出かけていたジミー君とウーピンちゃんが帰ってくると、朝ごはんを買ってきてくれていた。


これはこの辺りの伝統的な朝ご飯なんだけど、まだ食べたことなかった?と言うジミー君。





ワンタンの皮みたいなぺろぺろしたものとひき肉が入ってて、ニンニクやショウガの効いた濃いめのタレがかかっている。

ツルッといけるこの食べ物。


うん、美味しい。
















ご飯を食べながら、あの話を切り出した。




「ジミー君、俺が大理で中国人の男の人に助けられた話したやん?」



「ああ、内モンゴルの人だよね。今回大理で会えなかったっていう。」



「そう。それで、このウェブページ見てもらえる?」



「………………ホテルを売るっていうことが書いてあるね。もしかして、この韓っていうのがフミの恩人なの?」



「いや、まだわからないんだけど、その可能性は高いと思うんだ。」



「わかった、任せてくれ。」




そうジミー君が言い終わる前に、すでにウーピンちゃんが電話をかけていた。



し、心臓に悪い…………


マジか…………


もし3年前と同じ番号だったら、これでカンさんに繋がる…………



ジミー君が言うには、中国人はそうポンポンと電話番号を変えるようなことはしないので、今もこの番号の可能性は高いとのこと。


ジミー君たちと一緒で良かった。

中国人の死ぬほど優しい友達と今一緒だということがたまらなく心強い。




ああああ!!!!緊張する!!!!!


諦めかけていたカンさんと繋がるかもしれない!!!!










が、電話は繋がらなかった。


正確には繋がるけど電波が届かないか何かで通話できる状態にないということだった。



あああ、カンさん、今どこにいるんだ。


内モンゴルなのか、それとも北京か、上海か、それとも中国じゃないどこかの国なのか。





ゆうべカンちゃんと話した。


もし、もしカンさんと連絡が取れて、カンさんの居場所が分ったなら、会いに行こうって。


ものすごく遠い場所じゃなければ、中国国内ならば、韓国で金を貯めて日本に帰る前に会いに行こうって。


どこにいようが、中国国内だったら探しにいける。

見知らぬ町にいるカンさんの元に行き、会ってあの時のお礼を直接言いたい。


この2年の旅の最後に、広大な中国へ恩人を探しに行く冒険が待っているんじゃないかと、胸が高鳴る。




でも電話が繋がらない。



やはり3年前の番号は古すぎるのか…………

ホテルを売り、大理を離れたことで色んなものを一新したのかもしれない。




が、頭の回転が早いやり手のウーピンちゃん。

今度はすぐさま電話番号からwe chatでアカウントを探し始めた。


中国人はマジで90パーセント以上がwe chatをやってるんじゃないかってくらいアカウントを持っている。

もちろんカンさんも持っているはず。


ならば電話番号からアカウントにたどり着けるかもしれない。







調べていたウーピンちゃんが、ひとつのアカウントを見つけだした。



これってそうじゃない?

スマホの画面を見せてくれるウーピンちゃん。



胸がざわめく。


今度こそか?たどり着いてしまったかもしれないのか?





そこにはwe chatのアカウントが表示されていた。

名前は韓。


そしてその下の自己紹介みたいな一言コメント欄にこんな言葉が書いてあった。





「夢は逃げない。逃げるのはいつも自分だ。」




涙が溢れそうになった。



その言葉を見た瞬間に、あの大きくて、たくましくて、草原の匂いがするカンさんの笑顔が蘇った。


間違いない。絶対そうだ。


カンさんに間違いない。


なんてカンさんらしい真っ直ぐな言葉なんだろう。

困ってる人をほっておけない、正義感と誠実さと向上心に溢れたあの人。


そしてそれが日本語で書かれてあったことも、アカウント主がカンさんであることを証明していた。



「フミ!!!ミラクルだよ!!!この広い中国で1人の人間を探しあてるなんて奇跡だ!!!」



「ジミー君!!ありがとう!!本当にありがとう!!!」



「でもまだ連絡がちゃんと取れるかどうかはわからない。俺たちに任せて。ちゃんと中国語でフミたちのことを説明して連絡して、それで返事があったらすぐに報せるから。」



いつもクールなジミー君が我が事のように興奮してくれている。


確かにアカウントは見つかっても、これがもう過去のアカウントで現在は使用していない放置されたものかもしれない。

まだカンさんにたどり着いたわけではない。



俺たちはビザが切れるので今日中に香港に出ないといけない。


でも、心から信用できるジミー君にこのことをお願いできることが頼もしかった。


ジミー君は俺たちの状況を完璧に理解してくれている。

中国人のジミー君から中国語でメールを送ってもらえたら、それが1番わかりやすいはず。


大丈夫、心配しないでフミたちは香港に向かえばいいからと言ってくれるジミー君。


本当にありがとう。


あの日イタリアのシチリア島で出会った2人が、こんなにも大きな存在になるなんて思わなかったよ………………
















とにかく今はランチに行こうかと、少し部屋でゆっくりしてから外に出かけた。













昨日は幼稚園に行ってた娘ちゃんたちとも今日は一緒で、みんなで手を繋いで近所のお店へ。

やってきた立派なレストランは回る円卓で、これぞ中華料理屋さんって感じのお店。


うー、いつも良いところ連れてってくれてありがとう…………









配膳された器類を手慣れた様子で洗っていくウーピンちゃん。


これって中国人がよくやることなんだけど、中国ではまずお椀やお皿がビニールでパッキングされた状態で出てくる。

なかなか潔癖だなぁと思うんだけど、中国人ってここからさらにお茶をかけてお椀やお箸を洗う。


めっちゃ清潔。









ジミー君たちがやるのはわかるんだけど、痰吐いたりゴミまき散らかしたりどこでもタバコ吸いまくる人たちはもっと先に清潔にするとこあるくない?って思わず突っ込んでしまいそうになる。







「フミはこのチマキのお話を知ってる?」



ジミー君が葉っぱに包まれたチマキをあけながらそう言う。





「昔ね、紀元前のころなんだけど1人の詩人がいたんだ。彼はとても人々から愛されていたんだけど、ある日彼は川に飛び込んで自殺をしてしまった。悲しんだ人々は彼の沈んだ川にこのチマキを投げ込んだんだ。なぜかというと、川の魚にエサを与えて満腹にさせて、彼の体が魚に食べられないようにするためだったんだ。今ではこの伝説が元になったお祭りが開催されていて、中国でも最大級の大きなお祭りなんだよ。」





ジミー君のそうした人情味溢れるお話を聞きながら美味しい料理をいただいた。


どれも本当に本当に美味しい。













あぁ、今回の中国は一度も体調を壊すことがなかったので、世界三大料理の中華をめちゃくちゃ堪能することができたなぁ。


あー、日本に帰っても美味しい中華屋さんで回鍋肉食べたいな。









ていうか昼間っからワインですよ。





ジミー君、ヨーロピアンやなぁ。

しかもやっぱりグラスは持参!!


おかげで昼からいい感じにほろ酔いになってしまった。

この赤めっちゃ美味しい。





「フミは学生時代はどんな生徒だった?音楽は独学なの?」



「そうだよ、独学で勉強した。学生のころは音楽ばっかりやってて勉強しないし、学校をさぼってフラフラ遠出したりしてたなぁ。」



「へー、どうして?」



「んー、まぁ退屈だったからかな。ジミー君はどんな学生だったの?」



「僕は人とコミュニケーションを取るのが下手な学生だったよ。真面目にやってたからいつも学年のトップの成績だったけど、でもあまり外にも出てなかったかな。ナイーブで考え過ぎてしまう繊細な若者だったよ。フミは昔からどんどん外に出てたんだね。」



「そうなんだ。頭が良いってのはめっちゃ分かるけど、コミュニケーションを取るのが下手だったってのは想像できないなぁ。だって今すごく周りに友達がいるじゃん。昨日にしても。」



「それはウーピンちゃんの影響なんだよ。ウーピンちゃんは典型的な重慶レディーでね、物怖じせず誰にでも話しかけるし、自分の意見をどんどん言う。僕からするとそれが周りを傷つけないかヒヤヒヤするんだけど、ウーピンちゃんは誰からも愛されるんだよ。結婚して10年経って、ウーピンちゃんの影響で僕も社交的になれたんだよね。」



話を聞きながら、本当にステキな2人だなって思えた。

美男美女で、オシャレで、頭が良くて、ビジネスセンスもあって、そして人から好かれる2人。


こんな2人みたいな中国人の友達ができて、すごく嬉しい。

そして今回の滞在で、さらに深くジミー君たちとの絆を深められた気がした。



「フミが日本に帰ってお店を始めたら必ず遊びに行くよ。ていうかお店をやるなら深圳でやったらいいよ。今深圳は日本食ブームだし、ビジネスチャンスはたくさんあるよ。」



「えー、深圳かー。それもアリかもしれないなぁ…………」



「ははは!!一緒にビジネスをやったらきっと楽しいよ!!」


















マンションに戻り、荷物をまとめた。


ジミー君たちもまたスーツケースに荷物をまとめている。

本当はすでにウーピンちゃんの故郷である重慶に里帰りしてるはずだったのに、俺たちに合わせて日程をずらしてくれた2人。


今日、俺たちが出発するのと一緒に、ジミー君たちも飛行機に乗るみたいだ。




そしてジミー君の兄弟が迎えにきて、みんなで車に乗り込み、深圳の街中を走って香港との国境にやってきた。


深圳は国境に面しているので、この街の中にボーダーが現れる感覚がいつものことながら不思議な感覚だ。

まぁ中国人のジミー君たちからしたら、同じ国なのに国境があるっていう意味でもっと不思議な感じなのかもしれない。



「それじゃあ、またいつでも遊びに来るんだよ。カンさんのことは必ず連絡するから。」



「フミ!!ナオちゃん!!いつでもウチに泊まりに来てね!!」









握手して、ハグして、固く再会を約束した。


今度はもうミスはしない。

大事な縁を切らないよう、大事な友達とこれからも繋がっていられるよう、努力しなきゃな。


ジミー君、ウーピンちゃん、マジでマジでお世話になりました!!!!


これからもずっとよろしくね!!!

この人生の中でまたみんなでたくさん遊べることを願ってるよ!!!!





ジミー君たちの車を見送り、荷物を担いで振り返ると、そこは人で溢れる国境カスタム。

出境、の文字が見える。


よっしゃ!!!!!


次の国だ!!!!!




















中国のイミグレーションカウンターで出国スタンプらしきものをもらい、川の上を歩いて香港側へ。

まるで都会の大きな駅の中を歩いているかのような国境越えだ。






香港側についたらイミグレーションカウンターで別紙スタンプをもらい、中国と香港の微妙な関係を想像しながらもこれで香港入国!!!!


うおおおおおお!!!!ラスト2ヶ国ううううううううううえうううう!!!!!



「ビビる!!!神田さん!!あとラスト2ヶ国ですよ!!!香港もたった5日なのであっという間に最後の韓国です!!!」



「韓国に着いたらソッコーで靴を買ってサムギョプサルをチャプチェで挟んで美味しくいただかせていただきます。サムギョプウウウウウウウウウウウウ!!!!!2年前に日本を出国した時からずっと韓国でご飯食べるのが夢だったのにもう目の前!!!!」



そう!!2人とも辛い韓国料理が死ぬほど好きなのでずっと韓国に行くのを待ち焦がれていた!!!!

でも韓国は最後の国になるのでまだまだめっちゃ先だなぁって思っていた!!!!


ヨーロッパで韓国料理屋さんを見つけても、めっちゃ値段高いので必死に我慢してたなぁ。



それがもう目と鼻の先!!!!

怖い!!!!

辛いの食べ過ぎてお腹が崩壊してお尻からトリプルパワーゲイザーが繰り出されるかと思うと怖くてテンション上がってくる!!!

アンディーボガード強い!!!




でもその前に香港!!!


前回の一周中では香港に3泊しかしなかった。

ヤクザ…………じゃなくてオジキの家に泊めていただき、最後の日は現地の日本語教室の人たちと仲良くなって、セクシーエロい女の子にエヘ!!!!えへへぇ!!ってなって、もちろんなんもなくその教室で寝かせてもらい、台湾に向かった。


死ぬほど死にかけたあの下痢地獄がこの香港で完治し、路上規制の厳しかった中国から解放され、自由な空気が漂う香港の大都会の中でひたすら歌いまくったよなぁ。


香港は中国に比べて経済力が格段に上がり、そして物価も跳ね上がる。

もちろん人々の平均給料も中国からグンと上がるので、路上が稼げる!!!


今回も中国で苦戦しまくったこの鬱憤を香港で爆発させて歌いまくってやる!!!!!


ていうか稼げなかったら本気で所持金ヤベェ!!!!

日本帰った時にお金全然ないことになってしまう!!!!


喉がエグれるまで歌ってやるぞ!!!!!!














ボーダーから電車で向かったのは香港のど真ん中、モンコック。

電車代は1人43.5香港ドル(590円)。





シンガポール並みに綺麗な電車でモンコックに到着すると、





半端ない人の数!!!!

さすがは世界1の人口密度を誇るエリア!!!!


でも秩序がある!!!




エスカレーターの立ち列と歩き列がちゃんと別れてる!!!こういうところに人々の先進性っててると思う!!!




そして駅を出て地上に上がると、もうとんでもない人でごった返していた。









うごめく人々、そびえ立つ近代的な高層ビル、香港らしい頭上にせり出した看板がこうこうとネオンをつけて光っている。













そんなむせかえるような活気の中、早速通りの角にストリートミュージシャンがいたんだけど、なんと欧米人!!!

白人の兄さんがアンプからオケを流して軽快にギターインストを弾いている!!!!


うおおお!!!アジア圏に白人バスカー!!!

もうこれがこの香港のインターナショナルさをこれでもかってくらい物語っている!!!!


見渡せば歩いているのは中華顔だけじゃなく、日本人、韓国人、欧米人、黒人、アラビク、とにかくありとあらゆる人種が混ざり合ってる!!!!


さっきまでいた閉鎖的な中国からの変化がすごすぎる!!!!


そして人々のファッションもまた大きく変わった。


中国のあの保守的なものから、みんな奇抜な髪型やテレビで見るような最新の服装に身を包んで颯爽と歩いている。


缶ビール片手に歩いてる人もいるし、中国でほぼ見なかった物乞いの姿もある。


なんて自由な空気なんだ!!!

世界屈指の超大都市の活気に溢れてやがる!!!













そんな街中を歩き、とにかくまずは宿に入ろうと、モンコックにある新興マンションという安宿ビルにやってきた。

バックトゥザネイチャーさん!!ブログの情報参考にさせていただきました!!!!





ブログに書かれていた通り、迷路みたいなアリの巣みたいなビルの中に入り、エレベーターで上に上がる。

これ全部宿の看板。




マジで安宿の巣窟。



でもビルの中には宿だけじゃなく、普通の民家もある。








こうしたアリの巣みたいな巨大マンションにものすごい数の人が住んでいて、地上だけじゃなく地下にもものすごい数の人々が共同生活しながら住んでいて、そうした人たちのことをネズミ族とかなんとか言うらしい。

香港はとても狭い面積に街がぎゅっと圧縮されていて、それが人口密度世界1のエリアを作り上げている。






そんなアリの巣の中に目当ての宿発見!!!!


アップルインってとこ!!!


多分相当安い部類の宿のはず!!!!



ヨロシャス!!!!!




「1泊150ドルだよ。」



「オッケーベイベー!!!個室が2000円ですね!!!中国からしたら高いけどまぁ香港なのでこれくらいって感じですね!!!チェックインしくよろ!!!!」



「いや、ドミトリーだよ。」



「ぶふぅ!!!超ウケるんですけど!!ですよねー!!!バックトゥザネイチャーさんのブログにもドミトリーで850円くらいって書いてたし、2人で2000円ならちょっと値上がりしてそんなもんかなって感じですよね!!!じゃあチェックインしくよろ!!!!」



「1人の値段だよ。」




「全然ウケないー。」






なんだとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!


ドミトリーが1人2000円!?!?


なんなのそれ!?!?


寝具が全部テンピュールなの!?!?


バックトゥザネイチャーさんの記事の倍以上やん!!!!!


ウソやん!!!ビビる!!!!!



レセプションの横に貼ってあるワイファイパスワードを瞬時に覚えて外に出てネット接続!!!!!


うへええええ!!!!!VPNに接続しなくてもネットが使えるうううううううううう!!!!


楽すぎるううううううううう!!!!





中国ですっかりVPNに慣れてたなぁ…………





すぐにアゴダとかブッキングドットコムとかで香港のホテルを調べてみると、マジでどこも驚愕の値段!!!


ツインの最安が286ドル(3860円)!!!!


オシッコ崩壊!!!!



中国の宿1000円でめっちゃ綺麗だったのに!!!!!

いきなり4倍!!!!!


ほ、香港ってそんな宿高いの…………?


ていうかバックトゥザネイチャーさんのブログを見る限り、ここ数年でめっちゃ値上げしてるってことやん…………










どうあがいても286ドルのところが最安なので、仕方なくそこをアゴダで予約し、疲れてるけど頑張って歩いた。


メインストリートのネイザンロードを南下し、無数のビルの前を通り、人ゴミにまみれながらようやく30分かけて予約した宿の前に到着。














こ、これ…………チョンキンマンションじゃねぇか…………


おいおい、あの有名なチョンキンやん…………



噂に名高い香港のスーパー安宿ビル、チョンキンマンション。


ボロボロの安宿が集結したアリの巣ビルで、値段が安いことで治安も良くなく、普通の旅行者はもちろんバッグパッカーですら避ける人もいるという魔界の入り口ですよ。


もうビルの前にやってきた時点でここだけ人種全然違うもん。


めっちゃインド人おるもん。


ソッコーで近づいてきて小声でマリファナマリファナ言ってくるもん。







意を決して中に入ると、もうそこはマジでインド。









インド人まみれ!!!!

インド人が溢れてて、カレーと香辛料の匂いが充満しててカデルの鼻ヒゲしか浮かんでこない!!!!





カレー屋が軒を連ね、換金屋がそこらじゅうにあって、奥のほうには黒人さんもめっちゃいる。


インド時々アフリカ、それがチョンキン。



あんまりすごいのでキョロキョロしてインド人見てたら、インド人に何見てんだ?って言われた。


インド人に何見てんだって言われた!!!!!!!


1番死ぬほど人のこと凝視してくる人種なのに!!!!!!


いやぁ、都会インド人だわぁ…………









ドーサ屋さんとか超懐かしい…………





ジャレビもあった。





エロ本もあった。








もうとにかくすっげぇカオスで、前評判に偽りなしって感じのチョンキンマンション。

かなりデカくて、ブロックごとにエレベーターが分かれており、どのブロックにも安宿の看板が溢れている。





宿の数パネェ…………





そして全部のエレベーターの前に、人が行列を作っている。


なんでだ?と思ったら、エレベーターがめっちゃ狭くて1度に5人くらいしか乗れない様子。


それで16階まであるのでものすごく時間がかり、回転が間に合わずに行列ができてしまっているよう。


うおおお…………古いビルやなぁ…………








そんな行列に俺たちも並び、やっとこさ乗り込んでEブロックにあるエベレストホステルというところにやってきた。









受け付けは当然のごとくインド人ですよね。

怪しい臭いしかしない…………



受け付けをしようとすると、なにやらこのEブロックからDブロックに行ってくれと言うインド人。

チョンキンマンションのあちこちにこのエベレストホステルの部屋が散らばっているらしく、そっちに案内するとのこと。


開いた部屋をどんどん買って客室を増やしていってるんだろうな。






そんでDブロックの10階の部屋にやってくると、チェックインかと思いきやそこでインド人と値段交渉が始まる。



「オーケーいいかい?この部屋は今日はウィークエンドプライスだから286ドル(3860円)。でも平日は200ドル(2700円)でオーケーだよ。何泊するんだい?私は君たちにスペシャルプライスをプレゼントするよ。」



めっちゃ早口に流暢な英語でまくしたててくるインド人。

訛りからしてタミル人。聞いたらポンディシェリ出身らしい。


あああ、南インドの人なのになぁ…………


顔が死ぬほど胡散臭いなぁ…………




「香港には5泊する予定です。」



「オーケー!!リッスン!!よく聞くんだ。5泊ならばモアディスカウントフォーユーだよ。これは君たちだけのスペシャルプライスなんだ。週末プライスの286ドルが2泊、そして平日プライスの200ドルが3泊。合計1172ドル(15800円)だね。でも僕は特別ディスカウントでここから引いて1100ドル(14800円)にしてあげるよ。さぁ、お金を払うんだ。」



「いや、ちょっと待ってください。いい値段だとは思いますけど、今手持ちがないんですよ。今夜の分はあるので、それだけ払って、残りの分は明日まとめて払いますね。」



「リッスン。それはできない。なぜならばここのボスは気分によって値段を変えるからだ。だから明日もまたこのスペシャルディスカウントプライスを君たちにプレゼントできるかはわからない。だから今5泊分まとめて払うんだ。さぁ、お金を出して。」



「インド人やなぁ…………理屈は分かったけど、今ほんとに香港ドルないんですよ。だから明日まとめて払いますから。心配しなくても1泊で別のホテルに移ったりしませんよ。確かに安いと思うし。」



「分かった。別に外貨でも問題ない。香港ドルじゃなくてアメリカドルでもユーロでもなんでもオーケーだ。今ここで計算して代金と差し引くことができるから。さぁ、なんの外貨を持ってる?出すんだ。」




カツアゲやん…………


インド人やなぁ…………


胡散臭いことこの上ない祭りの実行委員長みたいな顔してるけど、確かに値段は安い。

さっきの最安レベルかと思ってたアップルインのドミトリーが1人2000円だったのを考えると、個室で2700円は格安だ。



「スイスフランを持ってます。」



「よし、ルック。これはグーグルのレートだ100スイスフランだったらこの香港ドルだね。これは正規レートだよ。確認してみてくれ。」



うん、確かに現時刻の正規レート。


ここでは換金手数料は取らずに、とにかく全泊分のお金をゲットしたいみたい。



「分かった。じゃあフランで払うからもっとディスカウントして。」



「よし!!オーケーだ!!ウィークエンドプライスを全部無しにして5泊全部200ドルの1000ドル(13500円)で手を打とう!!これでどうだい!?スペシャルプライスフォーユー!!さぁ早く金を出して!!」



最初の値段から3000円以上安くしてもらえたので、これならいいだろうとお金を払う。



ちなみに値段交渉始めてから20分かかってます。

超しんどいです。




「さぁ、ここが2人の部屋だよ。」



見せてもらうとダブルベッドとシングルベッドがテトリスみたいにくっついて置いてある部屋。





噂通りなかなか狭いけど、まぁ旅人なら別に問題はないかな。


バスルームはビビる狭さ。







「ただ明日部屋を移ってもらわないといけない。この部屋は3人部屋なので明日2人部屋に移ってもらうよ。今夜は2人部屋が埋まってるからサービスで大きい部屋をあげるね!!」



そう言うインド人。


あぁ、まぁそういうことなら明日部屋を移るのは仕方ない。

荷物を動かさないといけないのは面倒くさいけど、そこは安い宿だし我慢するかな。



とにかくやっと着いたー!!と荷物を降ろしてトイレに入って大きいほうをして水を流す。




はい、水が流れない。


ぶち壊れてやがる。


舐めんなボケ!!!トイレの水が流れんのは我慢できるか!!!!



すぐに文句を言いに行くとこう言うインド人。




「そう!!そうなんだよ!!伝え忘れていたね!!トイレの修理をしないといけないから明日部屋を移ってもらわないといけないんだよ!!!」



おいコラ?

どっちだ?


なんでそんなにその場しのぎの嘘が好きなの?


嘘に嘘を重ねて最終的にカレーを食べるのが特技なの?



本当インド人はどこ行ってもインド人やなぁ…………




でもどこ行ってもインド人のカレーは美味しいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!










カレー懐かしいいいいいいいいいいいいい!!!!!!



よっしゃ香港始まり!!!!!!!






~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

タイのホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!


もはやタイが結構前のことのように感じられる!!!アユムさん今日も元気にジム行ってマンゴータンゴ行ってるのかな。


どうもありがとうございます!!






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