こんにちは!神田です。
韓国にいると、さすが日本人もめちゃくちゃいます!!!!
フミくんとひそひそーって何か話してると真横の人が日本人でびくっ!てなったりします。
周りの人に言葉が理解されないのが当たり前だったこの2年間。
ほんと気をつけないとうっかり心の中の言葉を口に出して言っちゃったりします。
たぶんこれ、旅人あるあるのはず!!
帰国したら当分気をつけないと大変なことになります。
おわり
2018年3月8日(木曜日)
【中国】 陽朔 ~ 桂林北 ~ 深圳
朝起きたら超いい天気ですよね。
天気予報見たら今日からずっと晴れですよ。
いやぁ、うららかな気候ですなぁ。
こんな天気の下で見たら、漓江と山々の景色もさぞかし綺麗なんだろうねぇ。
空の青と山々の緑と雄大な漓江の流れと、くそうっ!!!昨日あんなとんでもない目に遭ったのに!!!!
びしょ濡れで凍えながら何十キロも走って、挙句スクーター動かなくなるとかめっちゃ楽しすぎたわ!!!
まぁ昨日見た漓江は、あれはあれですごく雰囲気あったけど。
ザ・水墨画だったなぁ。
完全に仙人住んでた。
いやぁ、いい思い出作れたなぁ。
これでもう桂林大満足だ。
あとは深圳の大都会に行って友達と遊んで、それで中国締めくくりだ。
あっという間の3週間。
やっぱり中国は最高に旅を感じさせてくれるとこだった。
宿の女の子にお礼を言って出発し、昨日見つけたお気に入りのお店で朝ごはん。
中国ってナスめっちゃ美味しい。
青空の下を歩いて歩いて新幹線駅へ行くバスターミナルへ向かう。
路上市場を通り過ぎ、バスターミナルに到着するとすぐにバスは出発。
値段は来る時と同じく20元(340円)。
いい天気の下で見る陽朔の景色はとても綺麗で、本当に不思議な地形だ。
ボコボコと山がそそり立ち、遠近で濃淡がついている。
いいところだったな。
この辺りの地形を満喫しようと思ったら桂林よりも陽朔のほうが断然オススメです。
ガラーンとした陽朔の駅からまずは桂林へ戻る新幹線に乗り込む。
相変わらず快適な車内で、わずか30分ほどで新幹線は桂林北駅に到着。
構内を歩いて乗り換えの通路を通って別のプラットホームへ。
それにしても中国の駅の待合スペースはものすごく広い。
これなんでかって、プラットホームで電車を待つことができないからだと思う。
中国の駅は空港みたいな感じで、出発の20~30分前くらいにゲートがオープンして、チケットチェックをしてから初めてプラットホームに入ることができる。
新幹線じゃなくても、普通電車でもそう。
なのでみんなこの待合スペースでゲートが開くのを待ち、オープン前になると長蛇の列ができ、大混雑。
すごいシステムだよなぁ。中国だけじゃないかな、このシステム。
チケットチェックとか荷物チェックとかボディーチェックとか、本当中国の電車のセキュリティーは徹底してる。
車両に乗り込む際にもまだチケットチェックがある。
何回すんの!?
新幹線に乗り込み、チケットに番号が書いてるので指定の席に行くと知らん人たちが座ってる。
そこ僕たちの席ですけど?って言うと、あっちの席に座ってねと言うおばちゃん。
どうやら5人くらいの家族で、チケットの指定席がバラバラだったので勝手に動いてみんなで近い席に座ってるという寸法。
うん、めっちゃ自己中。
まぁ気持ちは分かるので席を譲るとして、おばちゃんたちの本当の席に行くと、もちろんそこにも知らん人が座ってますよね。
なんで?ねぇなんで?
なんでみんな守らんの?指定席やん?
みんなで勝手に座りまくったらぐちゃぐちゃになるのわかるやろ?
みんな英語わからんから説明もできんし。
戻っておばちゃんに抗議すると、おばちゃんがデカイ声で、そこ空けてあげて!!と叫び、ようやく座ることができた。
いやぁ、こういうこと今までたくさんあったなぁ。
インドとか、バングラデシュとか、インドとか、インドとかで。
インドばっかりやん…………
香港と韓国ではこんなこともまず起きないだろうな、
みんな当たり前にちゃんと席を守る。
そんな普通の常識が通じない国が世界にはまだまだたくさんあって、そういう場所にたくさん行ってきた。
思い返せば、この2回の世界旅が映画のように頭の中に浮かんでくる。
毎日毎日、知らない場所で、たくさんの顔が俺のことを見ていた。
いろんな顔があったな。
いろんな人生とすれ違った。
胸が少し苦しくなる。
やっぱり今も俺は旅に恋してる。
相変わらずめっちゃ快適な新幹線は時速250キロで中国大陸をかっ飛ばし、普通電車なら13時間かかる距離をわずか3時間で深圳北駅に到着した。
ラオスから入って、中国南部をぐるっと回り、東側の端っこまでたどり着くのに3週間。
いやぁ、中国デカすぎる。
大都会のピカピカした駅の中を抜け、地上に上がり、周りをキョロキョロ。
再会を約束している友達がこの辺りに迎えに来てくれてるはず。
ちょっと緊張するなぁ。
久しぶりっていうか、そもそも2日しか一緒に過ごしたことないんだもんなぁ。
どんな感じで話してたっけ。
すると人ごみの中に、シュッとした1人の見覚えのある男性の姿を見つけた。
あ、いたいた。
「ジミー君ー!!久しぶりー!!」
「ワオ!!フミー!!久しぶりだね!!」
「あー!!ウーピンちゃんー!!元気にしてたー!?」
「アー!!ウェルカムシェンチェンー!!」
そう、再会したのはジミー君ウーピンちゃんカップル!!!
去年の6月にイタリアのタオルミナで路上してるときに声をかけてくれ、意気投合して一緒にシチリア島ドライブをした2人!!!
ツアーの団体旅行がほとんどの中国人観光客の中で、ジミー君たちは2人でレンタカーをしてヨーロッパを旅行していた。
中国人の平均月収って多分6~7万円くらいのはずだから、普通にシチリア島の120ユーロくらいするホテルに泊まってた2人はきっとかなり成功してるんだと思う。
こうやって3週間中国を旅してみて、今思えば2人がどれほどモダンなカップルだったかってことがよく分かるなぁ。
ジミー君は英語ペラペラでグラフィックデザイナー会社の社長。
ウーピンちゃんは欧米のワインを輸入して中国で販売する会社をやっている。
2人ともすごく美男美女で、オシャレで洗練されてて、中国人独自の理解しがたい癖なんかも全然なくて、マジでいい人たち。
あー、そうだよそうだよ。
ジミー君って本当に会話が上手で、あのシチリアの時も話が尽きなくてすごく楽しい時間を過ごせたよなぁ。
緊張なんかすることなく、お互いにとてもいいペースでミニトリップも楽しめたし。
マイペースで、物怖じせず、誰にでも積極的に話しかける天真爛漫なウーピンちゃんのことも大好きだ。
今回、俺たちが深圳に行くよとジミー君にメールしたのが2週間くらい前だったかな。
すごく喜んでくれたジミー君たち。
本当はこの日にウーピンちゃんの故郷の重慶に里帰りする予定だったのに、俺たちのためにそれをズラしてくれた。
イタリアでたった2日しか過ごしてないけど、フミは古くからの友達みたいに思えるんだよって言ってくれるジミー君。
中国にそんな友達ができたことがすごくすごく嬉しい。
「さて、それじゃあご飯を食べに行って、それからウチに行こうか。」
大都会の中を颯爽と歩くジミー君とウーピンちゃんは本当に洗練された都会っ子。
イタリアで見たときはヨーロッパ仕様にしていただけで、本当はジミー君たちも地元の中国で会ったらいきなりめっちゃすごい痰を吐いてビビるくらい大声で話してるかもしれんよ?ってカンちゃんと話してたけど、まぁジミー君たちはそんなことしませんね。
めっちゃスマートです。
そりゃヨーロッパが似合います。
そうして颯爽と駅ビルの地下駐車場に入って行く2人。
電車で迎えに来てくれるのかなぁって思ってたけど、さすが2人は車を持ってる。こんな大都会なのに。
そんで車にやってくると…………
「さ、それじゃあ荷物はトランクに入れよう。」
BMW!!!!!
めっちゃ大きなセダンのBM!!!!!
ゲロ金持ちやん!!!!なんなのジミー君!!!!
シートめっちゃ革張り!!!
なんかボタンとかめっちゃいっぱいある!!!
「カンちゃん!!ヤバイです!!なんですかこのVIPな車は!!!」
「私こんなすごい車乗ったの人生で初めてかもしれません!!」
すると、地下駐車場の柱に貼ってあるQRコードにケータイをかざしているウーピンちゃん。
「ジミー君、あれ何してるの?」
「ああ、駐車場代を払ってるんだよ。we chatで。」
なにその時代の先端行きまくってる感じ!!!
we chatすげぇ!!!もはやただのSNSじゃない!!!
本当、中国でのwe chatの普及具合はとてつもないもので、国民のほとんどがやってるし、レストランとか行ってもwe chatで支払いできるお店がめっちゃ多い。
we chatでなんでもできるから都会では現金を持ち歩く人もあんまりおらず、なんなら路上パフォーマーも前にQRコードを置いていて、we chatでチップをあげられるようにしてるらしい。
よし!!俺も前にQRコード置いて、可愛い女の子の連絡先をゲットして、幼な系中国ガールの揚子江に俺のラストエンペラーをフギフギしたい!!
なにここ?
え?なんですかこれは?
えっと、なんか真ん中で琴弾いてる女性がいますけど…………?
宮廷ですか?
フギ的なアレですか?
「フギ君!!じゃなくてフミ君!!なんかすごいところすぎてビビる!!」
「俺も怖い!!琴弾いてるよ!!高いところで!!!」
「さぁ、それじゃあ乾杯しようか。」
するとおもむろにワインボトルを開け始めるジミー君。
車から持ってきた自前のワイン。
「え?い、いいの?持ち込み代とかいらないの?」
「問題ないよ。」
「ていうかグラスも車から持ってきてたよね?」
「あぁ、店のグラスは良くないからね。」
カッコよすぎる!!!
ワインへのこだわりパネェ!!!
っていうか俺たちが行ってた激安の田舎の食堂からの格差がすごすぎてビビる!!!!
ジミー君たち成功者すぎる!!!!
もう料理美味しすぎますよね。
美味しくないわけないですよ。
宮廷だもの。王族食べるようなやつだもの。
全部ビビるくらい美味しいです。
スパークリングワインもめっちゃ美味しいです。
これまでほどぼどに節約しながら中国を回ってきたけどいきなり頂点です。
中国の富裕層にお邪魔いたします。無職だけど。
お店にはジミー君のビジネスパートナーのルーカス君もいて、5人で色んな話をしながらご飯を楽しんだ。
イタリアから後の旅、ジミー君たちのその後。
ジミー君はあれからずっと俺のブログをグーグル翻訳を使って読んでくれていて、話さなくても色んな旅のことを知ってくれていた。
外国人が読んでくれてるなんて嬉しいなぁ。
ジミー君は本当に俺たちのやってるバスキングの旅をすごいと思ってくれているようで、周りの友達や若者に話して宣伝してくれ、すでにたくさんの人たちが俺たちの知っているみたい。
明日はそうした人たちを集めてちょっとしたパーティーをするからね、たくさんのフミたちのファンが来るよ、というジミー君。
ま、マジか。
そんなことになってんのかよ。
「中国ではまだこうした世界の旅が一般的じゃないんだよ。でも若者たちはフミたちみたいな旅に本当に興味がある。明日はそういう若者たちにフミの経験をシェアしてあげて欲しいんだ。」
中国はなかなかの鎖国国家。
古くからのしきたりとか風習とか考えかたがまだまだ根強くて、それに従うことが正しいことという意識なんだろうな。
少し前の日本みたいに。
でも都会の若者たちはどんどん考えかたがオープンになっていってる。
外国の文化を取り入れて、新しい価値観を作り出そうとしている。
中国ももう少ししたらどんどん海外に旅に出る若者バッグパッカーが増えていくのかもな。
お店の人がウーマンズデーでカーネーションくれた。
こういうのも都会って感じだなぁ。
超贅沢なご飯を終え、ルーカスと別れて俺たちはジミー君たちの家へ。
たどり着いたのはめっちゃ大きなコンドミニアム的なやつですか。
スマホでwe chatを開いてそれでQRコードを読み込んでガチャッつってエントランスのドアを開けるジミー君。
近代的すぎる。
そして玄関のドアを開けると、いきなり小動物たちが襲いかかってきた。
「イヒャホオオオイイ!!イヒャホオオオイイ!!」
「タッタラー!!ワアアアアイイ!!ワアアアアイイ!!」
そこにいたのはジミー君たちの娘ちゃんたち。
ウルトラ可愛い!!!!!
手を上げて万歳しながら飛び跳ねて、本当小型犬が大興奮して暴れまわってるみたいな感じで全身で俺たちが来たことを喜んでくれてる。
可愛すぎる!!!!
なんだこの天真爛漫で人懐こくて笑顔全開の子供たちは!!!!
もうまったく人見知りすることなく俺たちの手を握ってきて、うひゃー!!ウヒャハー!!と飛び跳ねてる。
部屋には子供たちのことを見てくれていたお友達さんがいたんだけど、この前のヨーロッパの時にしても、ジミー君たちって子供が全て!!って感じではなくて、自分たちの時間が欲しい時は子供たちを親や友達に見てもらったりしてる。
日本だったら、自分の子供を放ったらかして、なんて白い目で見られそうだけど、そのほどよく自由な感じが俺はすごく共感するなぁ。
「さ、フミたちはここで寝てね。荷物はここ、飲み物はここ、全部好きに使っていいから。それじゃあ向こうのアパートに行こうか、」
ぐおおおおおお!!!ジミー君ありがとおおおおおおお!!!!
こんなプライベートのアパートに泊めてくれるなんて嬉しすぎる!!!
ていうかこのコンドミニアムの中になんと3つの部屋を持っているというジミー君たち!!!!
もうどんだけ成功してんの!?!??!!
そして別のアパートにやってくると、そこはめっちゃオシャレなオフィス。
大きなマックがあって、デスクがあって、本棚があって、しかも全てがめっちゃ整理整頓されている!!!
あらゆるものが水平直角に整然と置かれており、めちゃくちゃ綺麗!!!!
ジミー君とウーピンちゃんの性格を表すように几帳面で理路整然!!
そして部屋の中に置かれているものも全てめっちゃセンスがある。
壁の絵や照明や椅子まで、全部すごくデザイン性が高くて、これぞデザイナーのオフィスって感じ。
フランスの漫画とかある。
こういうのもデザインの参考にするみたい。
ジミー君の会社のコピー的なやつ。
いい言葉。
古い中国の漫画も、この部屋で見たらめっちゃオシャレに見えてくるから不思議だ。
これらはジミー君のお仕事作品の一部。
ポスター、カタログ、お店の看板、会社のロゴ、商品パッケージなどなど、ジミー君のお仕事をほんの少し見せてもらったけど、どれもめっちゃクオリティーが高くてカッコいい。
いやぁ、マジのプロだわー…………
ジミー君すげええええ…………
そしてデスクにはウーピンちゃんの写真。
愛妻家ー…………
っていうかウーピンちゃんめっちゃ美人ー…………
「か、カンちゃん…………ひそひそ…………お土産渡さなきゃ…………」
「ひそひそ…………は、恥ずかしいかも…………この2人の部屋にこれ置いてもらえるかな…………ひそひそ…………」
こんなオシャレ極まりない部屋、乗ってる車はBMW、バッグはヴィトン。
そんな2人にこの前陽朔で買ったワインボトルケースがショボすぎる気がしてなかなか取り出せなくてモジモジ。
もっと良いもの買ってくりゃよかった!!!!
でも思い切って渡したらすごく喜んでくれたジミー君。
はぁ、良かった。
子供たちと遊び、子供たちが寝てからはビールを飲み、赤ワインをあけ、ジミー君と遅くまでお喋りした。
頭のいいジミー君。
英語は完璧、ほどよくユーモアがあって、失礼に当たらないよう言葉を選んでくれる空気を読んだ受け答え。
本当会話が上手。
たくさん質問してくれ、俺たちもたくさん質問して、お互いの距離が縮まっていく。
楽しいなぁ。
こうして中国で、中国人の友達と時間を過ごしていると、やはりカンさんのことが頭に浮かんでくる。
カンさんとは会えなかったけど、こうして新しい大好きな友達が中国にできたことで、心に空いた隙間が埋まっていく気がする。
カンさん、中国の人はみんな優しいです。
みんな本当に素朴で、暖かくて、人を助けることを当たり前のことだと思ってる人たちです。
カンさんのように。
あの日カンさんに教えてもらった心。
ずっと大切に胸にあります。
「フミ、2日しかいられないなんて短いなぁ。もっと深圳にいたらいいんだよ。」
「うーん、本当はいたいんだけど、ビザが明後日までだからね、香港に出ないといけないんだよ。」
「そうかー。でも1回香港に出たらまた中国に戻って来られるんじゃないかい?ニヤリ。出来ることならみんな一緒にウーピンちゃんの故郷の重慶に行って、またイタリアの時みたいに4人で旅行ができたらいいんだけどね。重慶はとても特別な面白いところなんだよ。」
ジミー君と話してると、本当に古くからの友達みたいに思えてくる。
気兼ねなく話せ、でもお互いを気遣う距離感がとても心地いい。
あー、中国やっぱりいいとこだよなぁ。