こんにちは!神田です。
やっとこさ風邪が治りつつあります。
大理での6日間、ずっと風邪だったなー。もったいない。
でも中国は寒さ対策がしっかりされてて嬉しい!
しっかり布団に毛布にその上電気毛布がひとつひとつのベッドに設置されています。
ポットのお湯は欠かさず用意されてるし、日本では毎日欠かさず白湯を飲んでいた私としては嬉しいかぎりです♡
旅中はコーラとか飲む機会も増えちゃうから、デトックスもされるし体もあったまるし一石二鳥です。
おわり
2018年2月13日(火曜日)
【ラオス】 ルアンパバーン
スリーピングバスなのに普通のバスより眠れんかった。
まずめっちゃ跳ねる。
バスって1番後ろの席が1番跳ねるので大丈夫かなぁとは心配だったんだけど、案の定めっちゃ飛びまくった。
ラオスは道がまぁまぁガタガタ。
そしてリクライニングが中途半端に160°くらいなので滑って下にずり落ちてしまう。
さらにカーブのたびに隣のドイツ人男性と体が触れ合うので落ち着かない。
おかげでほぼ眠れないまま7時間が経ち、バスはルアンパバーンに到着した。
バスが到着してもみんな寝ぼけてて誰もバスから降りていかない。
いやぁ、分かるよ、これは疲れたよね…………
朝もやで白んだ空の下、ターミナルにはいくつかのバスが並んでいる。
すぐそこに里山が見えて、少しホッとする。
やっぱり田舎のほうが落ち着くな。
バスを降りるとすぐに軽トラトゥクトゥクが声をかけてくる。
このバスターミナルからルアンパバーンの町中まではだいたい2キロちょい。
30分もあれば歩けるけど、夜行バス明けの体には少ししんどい。
しかし値段がとんでもなく高い。
1人4万キープ(510円)。
たった2キロで、しかも乗り合いトゥクトゥクでこれはさすがに足元見すぎやろ。
でも他のバッグパッカーたちや大学生たちはみんなトゥクトゥクに乗り込んでいく。
俺たちは別に急ぐこともないのでとりあえず一服。
今行っても宿が空いてるかもわからんし、それにここから動く前に次の町へのバス情報を調べておくのが大事。
バッグパッカーたちがいなくなり、さてそろそろ動こうかなと荷物を担ぐと、地元民を乗せた乗り合いトゥクトゥクが2万キープ(260円)だよーと声をかけてくる。
半額なったけど、でもこれでも高いと思う。
とりあえずまずはチケットオフィスで次の町であるルアンナムタ行きの情報を調べた。
ルアンナムタはラオス北部の山の中にある小さな町で、中国との国境にほど近い場所にある。
なかなかの辺境の地らしく、山に閉ざされた地域なので70以上もの少数民族が暮らすエリアなんだとか。
そんな僻地を抜け、山の先にある中国を目指すなんてロマンのあるルートだ。
未舗装の道、ガードレールもない崖の上、いくつもの山と谷を越えた場所に現れる中国のマイナーな国境。
そんなイメージ。
が、そんなハードな冒険たと思っていたら、
ビビることにこのルアンパバーンから昆明までの直通の国際バスが出てるやん。
なんや、そんなピューンって行けるような感じなのか。
ちょっと拍子抜け。
でもせっかくの面白そうなルートなのに直行で行ってしまうのは味気ない。
どうせならこの辺境の地を楽しみながら中国を目指すことにしよう。
今はドキドキ優先で。
ルアンパバーンからルアンナムタへのバスは11万キープ(1420円)。
1日1本で、朝の8時半発。
所要時間は7時間。
ちなみに写真見返してたら、ビエンチャンからも昆明行き出てました。
ビエンチャンから昆明、540元(8900円)。
ルアンパバーンから昆明、380元(6300円)。
あとビエンチャンからルアンナムタ行きもありました。2万キープ(2580円)。
ビエンチャン~ルアンパバーン、2320円。
ルアンパバーン~ルアンナムタ、1420円。
直行にするか刻むか、悩みどころですね。
明日の朝にルアンナムタに行くチケットをゲットしたらのんびり町に向かって歩いた。
ラオスの田舎の風景が楽しくて、いい散歩コースだ。
それにしても一気に漢字が増えたなぁ。
もういたるところ漢字まみれ。
人の顔もほとんど中国人に近い。
中国とか、チベット寄りの浅黒い肌。
中国に近づいてきて、もう相当この辺りは中国の影響を受けている。
陸路で刻んで国境に向かうと、こうした人種と文化の混ざり合いを感じられてすごく興味深い。
少しずつ顔や言葉が似通っていって、国境付近ではもう国籍以外の違うところなんてほとんどなくなる。
人の営みを肌で感じられる。だから陸路は面白い。
途中、道端にあった屋台で朝ごはんに優しい麺を食べた。
道路向かいを小僧さんが真面目な顔をして歩いて行く。
托鉢終わりなのかな。
屋台の横の席ではバッチリメイクの女の子が上品に麺をすすってる。
ラオスの女の子の伝統衣装はサロンを巻いたようなスカートなんだけど、これって体のラインが出て清楚なんだけどすごくセクシーなんだよなぁ。
麺を食べ終わった女の子はこっちを見てニコッと微笑み、スクーターに乗ってブウウウンと仕事に出かけていった。
何気ない朝の光景。
いつも通りの1日が今日も始まる。
ていうかルアンパバーンってこんなに宿高かったか?
町に向かう途中にあった現地民向けっぽい宿で値段を聞いてみると、まずここが12万キープ(1540円)。
まぁまぁ、バッグパッカー向けの安宿のほうがおそらく安いだろうと、記憶を頼りに前回泊まった宿までやってきた。
あー、そうそうここだったよね。
確か600円くらいで個室に泊まった気がする。
ここに泊まってる時に死ぬほど体調を崩し、一緒に旅していたカンちゃんが限られた調味料を使い、市場で野菜を買ってきて野菜炒めを作ってくれた。
下痢と発熱で立つのがギリギリみたいな体調だったので、栄養を摂るためにって野菜炒め。
あれが初めてのカンちゃんの手料理だったんだよなぁ。
そう考えると思い出深い宿だよなぁ。
「ダブルルームは15万キープ(1930円)だよ。」
えええええええええ!!!??
ちょ、ちょっと待って!!!!
600円くらいだったよ!!確か!!
それが3倍以上!!!!
マジで!!?!???
しかし宿の兄さんも、これが普通の値段だよーっていう雰囲気。
ボッてるような様子はない。
それからも町の中のバッグパッカー宿を手当たり次第に聞いて回ったけど、どこも恐ろしい値段。
20万キープ(2580円)、25万キープ(3200円)、
もはやそれを超えると30ドルだよ、38ドルだよとアメリカドルで値段設定をしているという恐ろしさ。
外国人向けすぎ。
4000円超えてるよ…………?
ここラオスだよな…………?
めっちゃ安そうなバッグパッカー宿を見つけたけど、そこもミックスドミトリーで5万キープ(640円)。
プライベートになると一気に3000円とかになる。
ど、どうなってんだルアンパバーン…………
ここ3年で値上げしすぎやろ…………
ルアンパバーンはラオスの中でも世界遺産の町として大人気の観光地。
歩き回って見てたら、あんなに高い宿でもどこもほとんど満室状態という繁盛ぶり。
すっげぇバブリーなことになってんだなぁ…………
もうマジでどうする?ってカンちゃんと話し合い、結局最初に聞いたバスターミナルと町の真ん中くらいにある宿に戻ってきた。
まぁワイファイとかは期待できないけど、安かったからいいか、と受け付けすると、なぜかさっきおじちゃんに12万キープって言われたのに別のおばちゃんは10万キープ(1300円)と言う謎の割引き。
っていうかこっちが本当の値段だったのかな。
しかもワイファイあるやん!!!
部屋めっちゃ広いやん!!!
エアコンまでついてるやん!!!
いやー、どうせ明日またバスターミナルまで行かないといけなかったから、バスターミナル近くに宿を確保できて逆に良かったわ。
静かでめっちゃいい宿。
ルアンパバーンの宿、めっちゃ高くなってるんでこの宿オススメです。
夜行明けで疲れてるけど、ルアンパバーンは1泊だしせっかくなので早速町歩きに出かけた。
ボロボロの小屋や民家が並ぶローカルエリアを抜けて行くと、しばらくしてメコン川沿いの観光エリアに到着。
まずは前回歩いてなかった川沿いの道を散歩してみた。
茶色い水がたゆたう大河、メコン。
いくつかのボートが停泊しており、欧米人観光客を乗せたボートが何艘か動いている。
対岸にはジャングルが広がっており、チラホラとあばら屋が見える。
あの向こう側にはきっと手つかずの田舎があるんだろうな。
前回はタイとの国境から船に乗ってこのメコン川を下ってきて、2日かけてルアンパバーンまでやってきた。
茶色い水とジャングル、その中に散らばる小さな集落の風景をよく覚えている。
川沿いは静かな通りになっており、斜面にせり出していくつものカフェやレストランのテラス席が作られていた。
川に面して開放的な見晴らしが楽しめ、こんなところでゆっくりご飯食べながらビールなんか飲めたら最高だな。
前回はこんなところ来る余裕なんかなかったけど、今回はステキなシチュエーションをどんどん楽しもう。
夜になったらここらで晩ご飯を食べようかな。
道路の反対側はオシャレなカフェとレストラン、それにゲストハウスがまばらに続いている。
ラオスらしい、ちょっと中国っぽいテイストの混ざった木造の家屋がお店になっており、やはり欧米人のお客さんがイングリッシュブレックファーストを食べたりしてる。
本当ルアンパバーンにしてもビエンチャンにしても、おそらくバンビエンにしても、ラオスは旅好きな欧米人まみれだ。
川沿いにどこまでも歩いて行くと、支流との合流点で道がグルリとU字にカーブしており、その先に面白い橋があった。
竹で組まれた橋が、か細く川の上に架かっていて今にも崩れ落ちそう。
その上を現地の子供が渡っていき、対岸の岩場でキャーキャー言いながら水遊びをしている。
これぞ東南アジアといった風景に心が和む。
ただやっぱりここも欧米人がたくさんいて子供たちと遊んだりしていて、ちょっと雰囲気がない。
んー、俺も同じ観光客でローカルの景色を損ねてる1人だもんなぁ。
旅してる時点で旅に求めるものを自分で壊してるんだからどうしようもない。
上から見ていると、どうやら外国人があの橋を渡るには通行料がいるみたいだった。
現地人にとっての当たり前がお金になると知ったら、現地人の暮らしはきっと変わる。
U字カーブからルアンパバーンのメインストリートを戻って行く。
ここはルアンパバーンの古く美しい寺院がいくつも並ぶ歴史地区になっている観光の中心地。
両側にはやはり観光客用のハンバーガー屋さんとかピザ屋さんが並んでいるけど、ラオスらしい素朴なお土産物屋さんもあるし、現地の人向けのボロい食堂もある。
脇道を覗いてみると、生活感溢れる民家の前に洗濯物が干してあったりして、ここが昔からの生活エリアだってことがわかる。
夜になったらこの通りはナイトマーケットの出店で埋め尽くされ、たくさんの人出で賑わう。
いやぁ、懐かしいなぁ。
この通りでギターかき鳴らして歌ってたよな。
この顔、3年半前からずっと欲しいんだけどなかなか高くて買えない。
まぁ、ベヘリットは自然といつの間にか手元にあるものだそうだし…………
マッサージ、10ミリ先。もう越えちょる。
観光客向けのラオスフード料理教室が人気で、いたるところでやってる。
歩いていたら現地の人で賑わうボロい食堂があった。
歩道に思いっきりテーブルと椅子が広げられていて、真ん中にオバちゃんがデンと座って全ての料理を作っている様子。
家の一角でやってるようなローカル感とオバちゃんの風格が気になって、ここで食べてみることに。
メニューはただひとつ、いさぎよくカオソーイのみ。
そう!!あのカオソーイ!!!!
前回、俺をこの世の終わりみたいな下痢地獄に叩き落としたラオスの伝統料理、カオソーイ!!!
1ヶ月半もの間、毎日少なくとも20回以上はトイレに行くという恐怖の日々を過ごしたよなぁ…………
おかげでラオス、インド、中国はずっと死んでた。
トイレットペーパー持ち歩いて、いつも道端に隠れてしゃがみこんでた。
本当、カンちゃんの肩を貸してもらわないとマトモに歩けない時とかあったよなぁ。
ブログの読者さんからも、医者に行ってくださいとか、胃腸にはこういうものが良いですよとか、たくさんのありがたいメールをいただいたなぁ。
根性で路上はやってたし、観光もしていたけど、万全の体調で回れてたらもっともっと楽しめてたと思う。
あの地獄を味わわせてくれたカオソーイ!!!!
本当はもう見たくもないけどここで逃げたら男が廃る!!!
リベンジしてやろうじゃねぇかコンチクショウ!!!!
おうおう!!!お久しぶりですなカオソーイこの野郎!!!
麺が入った優しいスープの上にピリ辛の肉味噌みたいなものが乗せられ、そこにパクチーなんかの葉っぱをトッピングした東南アジアらしい郷土料理みたいな顔して実は恐怖の胃腸破壊兵器!!!
てんめぇこの野郎、お前のせいで路上で歌いながら何回下痢漏らしたと思ってんだチクショー…………
東チベットの5000メートルの草原の上で何回しゃがみこんだと思ってんだ…………
てめぇを乗り越えなければ俺は先に進めない!!!
お前をスープまでたいらげて腹の中で見事消化吸収してあの積年の恨みを晴らしてやる!!!!
ていうかもしまた壊したらマジシャレにならんけど!!!!
あの地獄だけはマジでもう何があっても2度と味わいたくない!!!!
また体がガリガリにコケてズボンがゆるゆるになって肋骨が浮いて、毒手に侵された刃牙みたいになって、カンちゃんに、病院だよぅっ!!!って叫ばれてしまう!!!!
本当あれはマジでシリアスプロブレムだった!!!!!
やっぱ怖えええええええ!!!!!!
普通にめっちゃ美味しいです。
なにこれ?こんな味だったっけ?
あんまり美味しくて一瞬で完食。
カオソーイめっちゃ美味しいやん。
このおばちゃんのカオソーイが特別美味しいのかな。
いやー、ヨユーですね。
もはやインドとアフリカを乗り越えてきた僕の胃腸は鋼の強さを持つようになりましたよ。
とかいって明日死ぬほどお尻からパワーゲイザーが止まらなくなったらどうしよう…………
ハシゴするつもりで2人で1杯を食べ、それから俺のお腹を実際に破壊してくれたあのカオソーイ屋さんにも行ってみたんだけど、なんかさっきの1杯で結構お腹いっぱいになってしまったのでやめといた。
このスウィーツっていうかパン、めっちゃ美味しい。
それから川沿いで見つけたオシャレカフェでラオスコーヒー。
ラオスコーヒーって結構有名なやつだよな?
ローカルの豆を扱ってるお店らしく、お客さんもあんまりいなくてゆっくりできて、良いところ見つけた。
コーヒーすごく美味しい。
嬉しいー、贅沢ー、とオシャレなカフェに来られてカンちゃんもご機嫌。
女子は本当カフェが好きですね。
ワイファイもサクサクで、少し溜まっていたブログ関係の作業をして、カンちゃんは今後のルート上の宿探しや移動手段のリサーチ。
カンちゃんの下調べ、要所をついてて素晴らしいです。
いつも完全に任せられます。
奥さんが旅人&英語ペラペラだと非常に重宝します。
ひとしきり作業したらさすがに夜行明けで疲れてきて、ここらで宿に戻って一休みした。
夕方になり、眠ってるカンちゃんを起こしそろそろ出かける準備をした。
ルアンパバーンと言えばプーシーの丘。
町の真ん中にある小高い丘の上にちょっとした仏塔があり、そこからこのルアンパバーンの町とメコン川に沈む夕日を眺められることで、まずほとんどの観光客が日没の時間にそこに登るという人気のスポットになっている。
広大なジャングルと雄大なメコン川、まばらな集落、その中に散らばる寺院の姿を一望できて、あそこはラオスのラオスらしさをとても感じられる場所だった。
前回のルアンパバーンでももちろん行っているんだけど、もう一度あの景色を見てみたい。
というわけで陽が傾く町の中を歩き、中心部にやってくると、すでにメインストリートでナイトマーケットの準備が行われていた。
現地の女性たちが色とりどりのお土産品、手工芸品、アクセサリーなんかを地面に並べており、いい感じ。
これはプーシーの丘から降りてきてからゆっくり見て回ろう。
メインストリートの真ん中から丘に登る石段を上がっていく。
途中に入場料を払うところがあり、そこで1人2万キープ(260円)を払い先に進む。
なかなか急な石段だけど、そんなに段数もないので、背後に沈んでいく夕日に急かされながら登り、すぐに頂上までやってきた。
そこにはものすごい数の観光客がひしめいていた。
すげぇ!!!前回来た時こんなにいっぱいいなかったよな!?
仏塔の周りがちょっとした展望台になっているんだけど、あまりに人が多くて押し合いへし合いくらいの密度。
そんな群衆がカメラを構えてる先には、今まさに山の向こうに沈もうとしている太陽があった。
かすむ山並み、大地にたゆたうメコン川、ルアンパバーンの旧市街、それらを黄昏の薄いピンクがぼかしている。
ああ、綺麗だな。
これぞラオスって思える素晴らしい景色だ。
誰もが目の前の雄大で幻想的な光景に見とれていた。
その時だった。
群衆の中から誰かの怒鳴り声が聞こえた。
え?と思って声の主を探すと、人だかりの中で現地のおばちゃんが上を見上げて猛烈な勢いで怒っている。
なんだなんだ?
ただ事じゃない勢いだぞ?
おばちゃんが見上げている視線を先を見てみると、仏塔の上に登っている観光客たちがいた。
より素晴らしい夕日を求めて仏塔によじ登り、そこに腰かけてのんびりと景色を楽しんでいる数人の観光客。
そんな観光客に向かっておばちゃんは激怒していた。
「カムダウン!!!!ノークライム!!!」
「リスペクトブッダ!!!リスペクトラオス!!!」
「カムダウンンンン!!!」
どうやら仏塔によじ登っていることを怒っているよう。
そりゃまぁそうだ。
ここはテーマパークではなく、宗教施設。
現地の人たちが古から守ってきた精神が宿る神聖な場所。
外国からの観光客なのでそこを全て理解することはなかなか難しいけど、尊重することは当たり前だ。
まぁ当然だよな、と思って見ていたんだけど、
なんとその観光客たち、一切仏塔から降りてこない。
それどころかおばちゃんのことを無視して、何言ってんのかしら、みたいな感じで穏やかな顔つきで沈んでいく夕日を眺めている。
おいおい、そりゃいかんだろ?
こんだけ現地の人に怒られてるのに、それを無視って、どういうつもりだ?
おばちゃんは下から、ブッダを敬いなさい!!!早くそこから降りなさいーーー!!と叫んでいる。
なのにみんなマジで無視。
登っているのは欧米人観光客。
若い白人の女の子、男、なんなら10歳くらいの子供を連れたお母さんもいる。おじさんおばさんもいる。
欧米人だけじゃない。
韓国人の若い兄ちゃんたちもいる。
その韓国人の兄ちゃんたちもおばちゃんのことを無視してカメラで夕日の写真を撮っている。
同じアジア人なのに。
しかもあろうことかその韓国人、仏塔の上でタバコをふかしていた。
さっきこの展望台に入るところに禁煙マークの看板があったのに。
さらにマジでビビったのは、下から怒っているおばちゃんのことを欧米人の女の子2人が上からスマホで動画を撮っていた。
ニヤニヤ笑いながら。
バカなアジア人がなんか言ってるわよって感じだ。
そんな異常事態をよそに、夕日が山の向こうに静かに沈んでいく。
そして夕日が完全に山の陰に姿を消した瞬間、観衆から、ヒュウウウウ~!!!フオオオオウ!!という歓声と拍手が起こった。
おい。何がヒュウウウウだ?
なんだそのクソみたいな歓声は?
おい、上に登ってるクソ欧米人。
アジア人が教会の中で小便したらどう思う?
よくヨーロッパの教会の中でアジア人観光客が帽子をかぶっていることに対して、教会の中では帽子を脱ぎなさいって注意するだろ?
おい、子供づれのおばさん。
子供にどんな教育したってあんたがそんなじゃロクな子供にならんぞ?
見た目とても良識のありそうな人なのに。
おい、上に登ってるクソ韓国人。
お前ら同じアジア人だろうが?
なんでそんなことできんだ?
だから韓国人は、とか言われるんだぞ?
外国の文化を理解してなくて無礼なことをしてしまうのは旅行者ならば時には仕方ないこと。
前もって勉強していっても、普段の習慣が出て、失礼なことをしてしまったりする。
でもその時に現地の人に注意されて、そこでキチッと謝って正していけばそれでいいと思う。
俺たちは旅行者。
外国からの観光客。
その国その国の文化や伝統、歴史を目の当たりにしたくて他国に旅行に行く。
その国のことをリスペクトする気持ちがないのなら外国に行く資格なんかない。
ラオスに来てハンバーガー食べるのはいいよ。ピザ食べればいいよ。
サムギョプサルも食べればいいよ。
俺だって日本食食べるし。
クラブで大騒ぎしてもいいよ。
でも現地の人に怒られたらやめようよ…………
しかも宗教的なことだよ?
1番デリケートなところやん。
確実にリスペクトせんといかんところやん。
それを怒ってる人のことを笑いながらビデオ撮るて…………
夕日が沈み、群衆がまばらになってきてから、仏塔の周りに張ってある鎖に、この仏塔に登らないでください、という英語の注意書きが下がっているのを見つけた。
確かにあの群衆じゃ見えんかったわな。
まぁ怒られた時点で降りなきゃダメだけど。
もっと大きな看板を展望台の入り口にキッチリ表示して、登ったりタバコ吸ったやつからは容赦なく5万円くらい罰金とるべきです。
美しい歴史ある寺院が残る宗教都市であるルアンパバーンが、一部の欧米人やバカなアジア人に踏み荒らされないことを祈ります。
モヤモヤした気持ちで丘から降りてきたけど、こんな気持ちのままだとせっかくの美しいルアンパバーンがもったいないのでこの夜を楽しまないとな。
すでに辺りは暗くなってきており、ナイトマーケットの準備も進んでそれぞれのお店にライトがついてとても綺麗だ。
露店が道を狭めており、たくさんの観光客がひしめいてショッピングを楽しんでいる。
これがどのお土産のなかなか個性的で面白い!!
東南アジアに入ってこれまで色んなマーケットに行ってきたけど、このルアンパバーンのナイトマーケットに出ている品々はひと味違う感じで、つい手にとってしまいたくなるようなものばかり。
陳列もオシャレだし、どれも可愛いし、こりゃ短期旅行ならいっぱい色々買ってしまいそうだ。
そんな中、ひときわ目を引いたのがこれ。
ものすごく精緻な立体の切り絵。
船とか花とか、マジで半端なく細かく切られており、どうなってんだ?ってめっちゃマジマジ眺めた。
しかもこれ、なんと飛び出す手紙だった。
二つ折りの手紙を開いたら中から立体飾りがが起き上がってくるやつ。
それの切り絵バージョン!!
超すげぇ!!!!
超すげぇけどそんな欲しくない!!!
うーん、誰かに手紙送ってこれが中から出てきたら確かにびっくりするだろうな。
ナイトマーケットを見て回り、美味しそうなご飯がひしめくバラックのローカル屋台街を散策。
どこも串焼き肉や魚のバーベキューをやっていて、もくもくと煙が上がる狭い路地の中、観光客たちがテーブルについてビールを飲んでいる。
あんまり串焼きの豚が美味しそうだったので、混雑から抜けだして観光客が来ないローカル屋台で豚を食べてみた。
もうこれが尋常じゃないくらい美味しい。
味付け完璧。ジューシーさ完璧。炭焼きの匂い最強。
そこらの商店で買ってきたラオビールを飲みながら豚串をかじるとビビるほど美味しい。
「うっま!!!うますぎ!!なにこれヤバくない!?!?」
「ヤッバイ、ビビる、マジどうしよう。美味しいいいい!!!」
この大きさでたったの1万キープ(130円)。
いやー、やっぱりローカル屋台はいいなぁ。
懐かしいラオス鍋。
それからメインストリートの喧騒を離れ、昼間見たメコン川沿いのレストラン通りにやってきた。
うん、こっちは静かだし明かりも少ないし、いい雰囲気だ。
テキトーにひとつのレストランに決めて、斜面にせり出したテラスに座る。
目の前には静かにメコン川が流れており、川面に浮くボートや、対岸の明かりがちらついている。
いいなぁ。
さっき嫌な気分になってしまったけど、静かな景色と美味しいビールが心を落ち着けてくれる。
俺もまだまだ至らない点があるけど、あんな風にならないように誠実に旅していかないとな。
「カンちゃん、明日はだいぶ山の中に向かうね。寒くなるだろうから風邪ひかないようにしないとね。」
「うん、ヒートテック着ていこ。調べてみたらなかなか面白そうな町だから、1泊だけじゃもったいないかもなー。」
さぁもうすぐ中国。
世界の常識がなかなか通用しない、中国という常識の中に飛び込んでいくぞ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
福岡のホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!
この前の山小屋で豚骨ラーメン欲はまぁまぁ解消されました。
なので今度はもつ鍋が食べたいです。
帰ったら福岡の友達とか読者さんともつ鍋大会なんかできたらいいなぁ。
どうもありがとうございます!!