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チルドレンホーム最期の日


こんにちは!神田です。



もう今年もいよいよカウントダウンが始まりましたね!!!



私たちは大掃除も年賀状も年越しそばもなし。


そしてその上シンガポールにいるせいか年末感ゼロです。気温30度です。




日本の四季に慣れているせいか、非日常のような毎日の中にいるせいか、旅中は1年の行事がいつの間にか終わってしまう感覚です。


ちょっともったいない気分です。




おわり








2017年12月11日(月曜日)

【インド】 アラコナム ~ チェンナイ













「フミ~、ナオ~、ドントゴ~、プリ~ズ。」



朝からカデルがやってきて俺が寝てるベッドに座って嘆いている。


俺も名残惜しいけど、でももうツレの家ですからね。


いつでも遊びに来られると思うと、そんなに別れも惜しくない。



「すぐに日本で会えるやん。またインド来るし。」



「そうだけどさぁー…………よし、インドビザはまだあと4ヶ月くらいあるよね。チキンカレーを毎日作るからインドネシアには行かないでタミルでどっか遊びに行こう。」



「カンちゃん、荷物パッキングできた?」



「できたよー。」



「フミ~、ナオ~、ドントゴープリ~ズ。」






カデル面白いなぁ。


もう本当ただの昔からの友達って感覚。

つい日本語で話しかけてしまうほど馴染んでる。











「フミー!カンダー!ギードーサ!!」



リビングに行くとママが俺たちのためにギードーサを用意してくれていた。


俺たちがギードーサが好きだと言ってたのを覚えててくれて、最後の朝ご飯に焼いてくれるなんて………………


コショウがたっぷりきいたオムレツも。










「ママありがとう!!めっちゃ美味しい!!」



「フミ~、またいつでも帰ってくるのよ~。ここはフミたちの家だからね~。」



パリパリした脂っこい薄い生地を口に入れると甘い香りが鼻に抜ける。


トマトグレイビーの酸味が優しく食欲をそそる。



ニコニコして本当に可愛いカデルママ。

大好きだなぁ。



インドの、タミルのご飯は本当に最高だ。

もうすっかり口に馴染んだ。















荷物を準備して外に出ると、車が用意されていた。

ドライバーのかたがフロントガラスを拭いて待っている。


今日はパパとカデルがチェンナイまで送っていってあげると言ってくださっており、ありがたく車に荷物を積み込んだ。




パパが助手席に座り、俺とカンちゃんが後ろに詰めて座る。


あぁ、これで今回の旅で長いこと過ごしたアラコナムとも、カデルの家ともバイバイだ。



やっぱりちょっと寂しいな。







車のエンジンがかけられる。


ゆっくりと動き出す車。



窓の外で手を振ってくれてる笑顔のママ。




その横に立ってるカデル。







って、え?カデル?





ちょ、なにしてるのカデル?





車に乗らずにニコニコしながら手を振ってる。




急いで窓を開けた。




「え、カデル行かないの?!」



「あぁ、本当はチェンナイで人と会う約束してたけどキャンセルされたからね。また日本でねー。」




ちょっ!!!

さっきまであんなにドントゴーって言ってたやん!?


やっぱマイペース!!!





いやー、でもそんなカデルが好きだよ。

旅が終わってもこれからもよろしくな。



日本でのビジネスが上手くいって可愛い日本人の女の子をゲットできることを祈ってるよ!!


フジソバサイコー!!!

























「パパ、本当にありがとうございました。どうかお元気で。」



「フミ、ナオ、いつでも戻ってくるんだよ。」



チェンナイのホテル前まで送ってくださったパパにお礼を言ってホテルに入った。


いつもの定宿SIUホテルなんだけど、今日はお客さんが多かったみたいでいつもの部屋が空いていなかった。


そんで別の部屋に案内されたんだけど、ここはいつもの部屋よりひと回り小さくて、荷物を置いたら結構狭くなってしまうほど。



あぁ、長いことお世話になったけど、ずっと良い部屋をあてがってくれてたんだなぁ。


今日でこの宿も最後か。


本当良い宿だった。









それから近所にあるお気に入りのレストランにお昼のご飯へ。


ここはとても人気のベジ料理屋さん。


ゴビがあったので注文してみたんだけど、これが今回のインドの中でもトップ3に入るほどウルトラ激ウマだった。









ゴビってのはカリフラワーのことで、インドではベジタリアンの人が揚げ物にしたりして食べている。


これが食感が唐揚げに似ていてかなり美味しいので、日本人の間ではゴビはとても人気があるんだよな。




そんでここのゴビマンチョリアン。


マジで味つけがタダの酢豚。

酢ゴビですよ。



2人してヤッバ!!これヤッバ!!って言いながら大興奮して食べた。


焼き飯もいい味つけだったし、超大満足。



これで値段は155ルピー、270円。

1人135円。


最高。



あー、このお店なんでも美味しいわー。


大衆食堂よりもちょっと良いところなので接客もしっかりしてるし、メニューも多くて嬉しい。





でもトイレは地獄だけど。


トイレは宿でしましょう。

ここでトイレ行ったら必ず後悔します。


ご飯だけなら超オススメです。



















さて、この世の終わりみたいなトイレで自尊心を少し失ったところで、裏通りにある人気の揚げ物屋さんにやってきた。


路面に出した大きな鍋で大量のサモサを揚げており、その揚げたての美味しいサモサを求めて今日もたくさんの人が集まっている。


ここに来たのはあれを買うためだ。





ジャレビ。





映画ライオンの中でサルーが欲しがっていたあのジャレビ。





ただの自己満でしかないのはわかってる。

マジでスーパー自己満。


あの映画の中のサルーにジャレビを買ってやりたいと思った気持ちを、スラムの子供たちで発散したいって寸法だ。




それが何の効果があるのか。別になんもないかもしれん。


でもこの数週間、毎日のようにあのスラムの子供たちに会って、挨拶を交わして、ほんの少しだけど時間を共有してきた。


それだけでもなんかの縁だ。




ジャレビって量り売りするものだから100個っていう概念はないんだけど、でも俺の感覚で100個くらいのジャレビを大量に買い込んだ。


それと、昨日プリントした写真を持ってバスに乗り込む。


これが最後の32Bのバスだと思うと気が引き締まった。


後悔のないように子供たちと過ごそう。

















コルッククペットの駅で降り、いつもの道を歩き、インド人に混じって踏切をくぐり、バス停に住んでる仙人の前を通り、異臭の川を越えるまでに30分。









いつものスラムに入ると、歩道の真ん中でお婆さんが寝転んでいて、一瞬死んでるんじゃないか!?とドキッとしてしまった。


向こうではゴミだらけのハエが舞う広場で服もろくに着ていない子供たちが遊んでいる。



すぐ横のゴミ処理場の焼却施設から立ちのぼる煙でこのあたり一帯は常に白く霞んでいる。

それがこの貧しい町をより不気味に演出している。







でもまぁそんな場所ではあるんだけど、慣れたもんでもうスラムっていう言葉を書くのも違和感があるくらいに馴染んでしまってる俺たち。


全然危険なんか感じないし、それどころかめっちゃ平和やんって思ってしまう。


貧しいことはかなり貧しいけど、ここの人たちにはそれを卑屈に感じさせない温かい人間味がある。


笑顔があふれた明るい場所だった。



ここで優しくしてくれた人たちに少しでも恩返ししよう。




「ハーイ、ジャレビ好き?」




「ん?ん?なになに?なにー!!」




「なになに!!どうしたのどうしたの!?」




「どうしたのおおおおおおおおおおお!!!????」




「うひゃほおおおおいい!!どうしたのおおおおおおおおおおお!!!????」




1人の子にジャレビをあげようとすると、一瞬にして近所の子供たちがスーパーダッシュしてワラワラと集まってきた!!


おおお!!みんな元気やなー!!


























買ってきたジャレビを子供たちに配りまくった。


小さな手でジャレビをつかみ、恥ずかしそうに口に運ぶ子供。


モジモジしながらサンキューって言ってくれる子供。


みんなジャレビを食べてくれる。

甘い味にパッと顔が明るくなるのが嬉しい。


























ジャレビってそんな高級なお菓子ではない。

きっとこのあたりの人たちでも普通に買えるものだ。


でもそれでいい。

高級じゃないといけない、なんてことはない。


この目の前の笑顔に、そんなもんかよ、なんて不満は微塵もない。

























そしてジャレビをあげなから写真も配った。









































今まで撮ってきた写真にうつってる子供を探し出し、写真をあげるとめっちゃ喜んでくれる。


おばちゃんたちが来て、あー、これはあそこの子やねって言って呼びに行ってくれたりするので、ほとんどの写真を本人に渡すことができた。



あんだけ写真を撮られることが大好きな人たち。


きっと大事にしてくるはず。










































そして近所を回ったら最後のホームへ。





中に入ると、遊んでた子供たちが俺たちを見るなりフミイイイイイイ!!!!ナオオオオオオオオ!!!!と絶叫しながらこっちにダッシュしてきた。


今日のためにヒゲを剃り、髪を下ろしていつものニットキャップをかぶり、ブーツを履き、俺なりに身だしなみを整えてきた。


今までと違う俺の服装にグッドグッドー!!と興奮してるみんな。


ヘアーがグッドグッドー!!って引っ張ってくる。



おい、それはやめろ。




ダメだぞって言ったら、ソーリーフミ!!と素直に謝ってくる。


すると周りの子供たちも、フミに変なことするなや!!って怒ってる。




最初のころからしたらものすごい違いだ。


前だったら、ヤメロヤメロ~~ベロベロベロ~!!っておちょくってきてたあいつらが、こんなに素直に言うことを聞いてくれる。


少しは俺に対して敬意を示してくれてるのが分かる。




あぁなるほど、と思った。


パルティバンが子供をコントロールできているのは、叩いて怖がらせて恐怖心を植えつけているからではない。


子供たちから敬意を持たれているからなんだ。



ちゃんと向き合い、理解し合い、彼らのことを尊重することによって、彼らは自然と相手がどういう人間かを判断していく。

なめられているうちはまだまだ努力が足りんってことなんだな。



子供たちは自分をうつす分かりやすい鏡だ。

































みんなにジャレビを配り、そして作ってきたアルバムを見せるとマジで大興奮してる。


いつもの1.5倍くらいのテンションの高さ。













みんなを外に連れ出して縄跳びをやると、もうみんながみんが絶叫してえらい騒ぎ。


何回跳んだとか関係なしに、俺がチャンピオンー!!俺やしー!!俺がチャンピオンやしー!!お前ボケ死ね!!うるせぇ猿!!!ぎゃああああああああああああ!!!!っと転げまわってる。


今日が最後ってことで目一杯俺たちと遊ぼうとしてくれてるのかなと思った。















そんな中、1人ブランコに元気なく座ってるベヌゴバルがいた。


みんなが暴れ狂ってる中で笑顔もなく暗い顔だ。


いつもなら先頭きって暴れまくってふざけて変な動きをしてみんなを爆笑の渦に巻き込むあのベヌゴバルがどうしたんだ。






カンちゃんと横に行ってハローと声をかけてベヌゴバルの肩を抱いた。


嬉しそうにするベヌゴバル。




「フミ、ナオ、………フライター?トゥモロウ?フライター。ジャパン?」



「そうだよ。明日飛行機に乗るんだ。でも行くのは日本ではなくてインドネシアだよ。」



「ノー。ノットゴー。」




そう言われた瞬間、目頭が熱くなった。


おい、ベヌゴバル…………


お前バカ野郎コノヤロウ…………


泣けてくるじゃねぇか…………



あのアホタレベヌゴバルが、一生懸命苦手な英語を喋って俺たちに行かないでくれと言ってくれた。




最初はマジでムカついてカツオってあだ名をつけてたベヌゴバル。


でも本当は寂しがり屋で、素直な良いやつだってことはすぐに分かった。



それからってものベヌゴバルとの距離感もつかんで、毎日こいつに会うのが楽しみだった。

たくさんいる子供の中で、このアホタレが1番可愛く思えていた。



そんなベヌゴバルが俺たちとの別れを惜しんでくれてることがたまらなく嬉しかった。













しばらくするとホームの責任者であるバサンタさんがみんなを広間に集めた。


円になって座り、俺たちもそれに混ざる。














「フミ、ナオ、今日が最後なのよね。」



「はい、そうです。」



「この数週間どうだった?」



「とてもいい経験ができました。また必ずこの場所に戻ってきます。」



今日の朝にヘッドオフィスのマザーに電話して最後だということを伝えている。


また時間がある時にメールでホームでの思い出を送ってねと言っていたマザー。



本当にマザーはキッチリした人だ。









すると、なにやらガサゴソやっていた子供たちが、何かを俺たちに渡してきた。








マジかよおおおおお……………


おいいいいい…………


感動しまくるやんかああああああ…………




渡されたのは綺麗な鳥の絵が描かれた紙。


セロテープで2枚が貼り付けられており、開いて中を見ると、そこにはホームの子供たちの名前が書かれていた。






「サンキューフミ!!ナオ!!!」


「サンキューフミ!!ナオオオオ!!!」




全員が大声でそう言ってくれる。




みんな、マジでありがとう。

本当に本当にありがとう。



あー、感動止まらんわー……………













「よーーーし!!!!みんな!!最後の英語の授業やるぞーーー!!!!」



「イェーイ!!イングリッシュクラース!!」




これが最後に俺たちが彼らに教えられること。


いや、また戻ってくるから最後ではないか。


てことはこれは俺たちからみんなへの、次に会うときまでの課題だ。





ホワイトボードにジェントルマンと書いた。



俺がジェントルマンたるものを子供に教えるなんておこがましいことこの上ないのは分かってる。


でも、ほんの少しは分かってるつもりだ。


まだまだ俺自身、実践できてはいないけど。




「第1!!挨拶!!ジェントルマンは人にキチンと挨拶をする!!礼儀正しく人と接することだよー!!」
(アフリカでハウアーユー攻撃にあんまり上手く答えられなかった男の発言)



「イェース!!挨拶挨拶ー!!」



「第2!!清潔な身だしなみ!!ジェントルは汚れた服を着ないよー!!ちゃんと洗濯して、ちゃんとシャワーを浴びて歯を磨こう!!」
(シャワー1ヶ月なし、パンツ2ヶ月洗わないという記録を持つ原人の発言)



「クリーンにするー!!」



「第3!!お年寄りを敬う!!お婆さんがバスに乗ろうとしていたらどうする?」
(これはまぁまぁできてる……と思う)



「手をかすー!!」



「第4!!女性をリスペクトする!!女性を軽視したらいけないよー!!」
(ゆまちゃん最高)



「ナオに優しくするー!!」



「第5!!弱い人たちを助ける!!みんなは強い男だ!!弱い人たちをいじめるんじゃなくて助けるんだよ!!ダルーシュとかギディオルのこといじめたらダメだよ!!」
(ジプシーといつもバトルしてたなぁ………)



「助けるー!!サポートするー!!」



「最後!!第6!!正直であること!!嘘をついてはいけないよ!!うしろめたいことのないよう生きていこう!!」
(傷つけてきた人がいっぱいいるなぁ…………)



「正直ー!!嘘はつかないー!!」








「分かったー!?これがジェントルマンだよ!!みんなここで生きてる仲間だ!!助け合って、立派なマンになろう!!」



「マンになるー!!フミー!!インドネシアまで飛行機いくらなのー!!!」



「マンマンー!!飛行機の中ってどんななのー!!」




自分で言いながら、俺だいたいできてねぇなぁ………って思ってた。


特に俺が彼らの年齢の頃なんてクソガキもいいところで、やりたい放題やって人を傷つけてきた。


自分を律する力が全然なかったんだよな。




でも今は、少しはマシになったと思う。

たくさん傷つけて、たくさん泣かして、たくさん失望されて、たくさん打ちひしがれて、たくさん優しくされて、たくさんの愛をもらって、少しずつ人を理解するということを学んできた。


昔は見てくればっかりを気にして生きていたけど、今は内面がどれほど人間の魅力となるのかということを考えられるようになった。


そうなることで人生はこんなにも豊かになるんだと実感できている。






マジで俺はまだまだの人間。

だからもっともっと成長しよう。


そのためにもっともっと人間を知ろう。


きっと人生は、これからもっと面白くなる。





だからみんな、一緒に優しい男になろうぜ。


みんななら必ずなれるよ。
















ウーバーを呼ぶと、あと5分で到着するとアイフォンに表示された。


1人1人と握手し、バイバイと手を振り、ついにホームの外に出る。



パルティバンがいつものように見送りに出てきてくれた。


それと一緒にもう1人見送りに来てくれるやつがいた。




ベヌゴバル。



悲しそうな、何か言いたそうな顔で俺のことを見ている。


いつものふざけた顔はそこにはない。






ウーバーが近づいてくる。


フミー、また会いに来てくれよとパルティバンが言ってくれ、ハグした。


インドではあんまりハグの文化はないけど、この気持ちはやっぱり握手では足りないと素直に思えた。


パルティバン、マジでマジでありがとう。

パルティバンのおかげで子供たちとの距離を縮めることができたよ。


また会おうな。







横で泣きそうな顔をしてるベヌゴバル。


おい、ベヌゴバル、お前らしくねぇじゃねぇか。

お前はいっつもおどけてみんなを笑わせるムードメーカーだろ。


お前がそんな顔すんなよ。

これからもみんなを、このホームを明るくしてくれな。




ベヌゴバルにハグした。


細い体にはそれなりに筋肉がついている。


立派な男の体だ。


なんだってできる強い体を持ってる。


様々な感情が湧き出る心を持っている。




育ってきた環境は不平等だったかもしれない。

でもそれで天井を決めたらいけない。





その命で、この世界を生き抜いてやろうぜ。


壁ぶち抜いてやろうぜ。


不平等をぶっとばしてやろうぜ。





ベヌゴバルの目を見つめ、到着したウーバーに乗り込んだ。


顔が歪んでるベヌゴバルが力強く手を振ってくれた。


俺も手を振った。







明日、インドを出発だ。






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