こんにちは!神田です。
インドネシア料理が続いて、フミくんは胃がもたれているようです。
味はフミくんも大好きって言ってるんですけど、なんせなかなかの油を使うんですよね、インドネシア料理。
私はその脂っこいインドネシア料理にキューピーマヨをつけて食べるのが一時期流行ってて、日本に一時帰国した時に別件で血液検査したら、
まさかのメタボリックシンドロームですね。て診断されました。
若干26歳の頃です。
おわり
2017年12月5日(火曜日)
【インド】 チェンナイ
最近、金銭感覚が若干イカれ始めてるので良いもの食べにホテルにやってきました。
ヨユーこきすぎですね。
だってめっちゃ安いんだもん。
なんぼ良いもの食べても2人で500円とかなんだもん。
ヨーロッパのケバブ1個分だもん。
ヒイイイイイ!!ケバブ食べたい!!!
ヨーロッパが恋しい!!!
でも今日もすっごいカレーです。
インドでは、ていうかタミルではかな、大衆的な食堂よりランクの高いレストランのことをホテルと言います。
宿泊するホテルもホテルだけど、レストランもホテル。
人が集まって座れて滞在できる場所、みたいな意味でホテルって使ってるみたい。
今日やってきたラトナカフェは、ホテルの中では少し安めのお店。
大衆食堂とレストランの中間みたいなところ。
店内にはエアコン室とノンエアコン室があり、エアコン室だと値段が少し上がる。
ノンエアコン室は天井でファンが回ってるだけなのでムワッとしており、ローカルの人たちばかりだ。
俺たちが店内に入ると、当たり前のようにスタッフからエアコン室に案内されそうになった。
断ると、嘘だろ!?みたいに驚かれる。
外国人はみんなエアコン室に入るんだろうな。
今の季節ならノンエアコン室で充分。
注文したのはミール。
品数が多くて、どれも美味しく、たくさんのサンバルやグレイビーをかけてご飯を食べた。
こりゃ大満足。
90ルピー、160円と、他のお店よりも少し高いけどそれだけの価値があるミールだ。
あー、美味しかったー。
インドっぽい靴屋さん。
物はいいのにディスプレイひどすぎ。
ちょっと高かったらやめといた。
人そこらへんで寝すぎ。
仙人。
ゴミの川に住む野良ブタ家族。
この穴の中が家。
そんないつもの道を歩いてチルドレンホームに到着。
もう本当いい加減にして欲しいんだけど、バサンタさんがまったくもって子供たちのサイズを調べてくれない。
明日やる、今度やる、すぐやる、って言って毎日毎日引き伸ばしてる。
もう何回もしつこくお願いしてるのになに考えてるんだよ。
おとといに、本当に明日は教えてくださいねって、めっちゃ念を押しておいた。
そして昨日チルドレンホームに行ったらまた調べてなくて、もういい、もう限界だわと自分で子供たちを集めてその場でサイズを調べた。
パルティバンが手伝ってくれてみんなの足のサイズを調べたんだけど、最初からこうすれば良かったんだよな。
おかげでゆうべのうちにスポーツショップを回ってある程度の目星をつけることができた。
そんで今日、ホームにやってくると、パルティバンが何かの紙を渡してきた。
それはプリントアウトしたホームの子供たちのサイズ表だった。
なにやらパソコンの中には子供たちのデータが入っているんだそう。
それをようやく今日の午前にバサンタさんがプリントして持ってきたみたい。
なにそれ!プリントアウトするだけやん!!
なんで10日以上もかかったの!?
ふざけてるわー……………
まぁとにかくこれでサイズは手に入った。
今夜と明日の午前中で、頑張れば全部揃えられるはず。
そしたら明日には全てホームに持ってこられるぞ。
「パルティバン、シューズのメーカーはスターインパクトでいいんだよね?」
「うん、ベクターよりもスターインパクトのほうがクオリティが良いんだ。」
「15個でいいんだよね。」
「うん、15個だね。」
サイズ表を見ると、サッカーチームに所属している子供は15人。
つまり、買ってくるのは子供たちのスパイクのみということ。
パルティバン誠実だよな。
ここでパルティバンが自分の分のスパイクを1個こっそり足してたって俺たちには分からない。
16個買ってきて、パルティバンも新品のスパイクを履くことができる。
なのにパルティバンはそれをせずに子供たちの分だけを俺に教えてくれた。
他の寄付品に関してもパルティバンは、フミたちが決めてね、とちゃんとこちらに決定権を与えてくれる。
強引に色んなものを要求してきたりしない。
パルティバンは本当にここの子供たちのことを考えている。
彼らを愛し、彼らを指導し、ちゃんとまとめている。
優しいし、真面目だし、誠実なこのパルティバンを見ていれば、きっと子供たちも脇道にそれることはないはず。
本当にいい見本だ。
それから外でみんなで縄跳びをした。
子供たちがイヤッホオオオオオオウウ!!!っと大興奮して集まってきて、みんなで押し合いへし合いでロープの中に入ってくる。
いくぞー!!とロープを回すと1回目で足が引っかかってコケて、みんなで揉みくちゃになってお前どけやあああ!!お前が邪魔すんなやあああ!!!と本気の喧嘩がすぐに始まる。
次は俺の番だよおおお!!!俺だよおおおお!!!消えろボケ!!死ね猿!!!フミ!!次は僕の番だよね!!そうだよね!!と全員がやりたい放題。
わがまま大将のユリアッチは毎回必ず自分が加わってないと気が済まない。
全員を突き飛ばして外に出して自分だけが縄跳びしようとする。
なのですぐに乱闘が始まり、やめろおおおおお!!!となんとか制してまたロープを回すと、1回目で足が引っかかって乱闘。
そこにベヌゴバルがハニャホニャホヘエエ~と変な顔して踊り込んできてみんな爆笑。
みんなアホほど元気。
元気すぎる子供たちにはこれくらい疲れる遊びくらいがちょうどいい。
縄跳びを終えたら今度は英語の授業。
今日は体のパーツの英単語のお勉強をやってみた。
みんな結構知ってるんだけど、知らない子は全然わからない。
「はーい、じゃあこの部分は英語でなんて言うー?この口の中の白いやつねー。じゃあスティーダル書いてみて。」
「うーん……………」
ざ、斬新な答えで………………
そんな感じで盛り上がっていたんだけど、今日少し早めに授業を切り上げた。
そして、ついにあれを取り出した。
リコーダー。
日本から持ってきた100本のリコーダー。
その残り17本。
日本の人たちから譲り受けた、思いのこもった大切な大切なリコーダー。
これをあげるのは、やっぱりこのホームの子供たちしかいない。
「ワーオ!!すげぇ!!」
「すげぇ!!フルートだ!!!」
「フルートフルート!!!!ジャパニーズフルート!!!」
みんな大興奮して集まってくる。
俺たちの手から早速奪い取ろうと手を伸ばしてくる。
その手を振り払って前に座らせる。
このリコーダーたちだけは簡単に渡すことはできん。
ストリートチルドレンに音楽を教えたい。
そして彼らが物乞いをしなくても金を稼げるようになってもらいたい。
初めてインドに来た時、コルカタの路上で出会ったストリートチルドレンと触れ合ってそう感じた。
あれが原点だった。
同じ路上で生きる者として、彼らにもっと尊厳を持ちながら金を稼ぐ方法があるということを教えてあげられると思った。
それを日本で呼びかけ、賛同してくだったかたたちが、もう使わなくなったリコーダーを俺に預けてくれ、合計100本になった。
これでインドでストリートチルドレンたちに音楽を教えられる。
これでもっと金を稼いで、食い扶持を得て、そして家族も助けてあげられる。
が、実際はとても難しくて、路上でストリートチルドレンにリコーダーを配ったところで親がリコーダーを売り、子供たちに演奏を教える時間もとれず、結局なにひとつ変えることはできなかった。
路上での活動がめっちゃ難しいと判断し、それからは孤児院や貧しいフリースクールに行き、そこにリコーダーを寄付して回った。
子供たちが音楽に触れ合う機会を、少しは与えることができたと思う。
でももともと想像していたイメージとは遠くかけ離れていた。
リアルタイムで路上で生きる子供たちを俺が直に助けるというのはとてつもなく難しく、とてつもなく大きな責任が伴う。
多分それやってたら俺がもたないと思う。
根性出して、人生かければ、色んなことができるかもしれんけど、やっぱり正直なところ自分の人生は大切だし、すべてをストリートチルドレンのために捧げるような聖人にはなれない。
できる範囲で、っていう逃げ道を作ってないと彼らに関われないなんて卑怯なのかもしれん。
でもそうすることで息の長い支援ができるはず。
「みんなー、このフルートはね、日本の子供たちがくれ、」
「フミイイ!!フルート!!ミーミー!!!」
「ミイイイイイイイ!!!フルート!!プリーズプリーズ!!!」
「プリーズフミイイイイ!!!フルート!!!」
「静かにしろおおおお!!!座れ!!!座れ!!!座れって言ってるだろ。おい座れ。座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ座れ。」
「フルート!!」
「プリーズ…………」
「シットダウン。」
「…………………」
大興奮しているのをやっとのことで鎮め、みんなを座らせる。
まったく、今からみんなに配るんだから我先に奪いに来なくてもいいのに、やっぱり他の奴らを押しのけてまで早くもらいたいんだよな。
インド人だよなぁ。
「これは日本の子供たちがみんなにプレゼントしてくれたものだからね。日本の子供たちにありがとうって言って。」
「アリガトオオオオオオ!!!」
「アリガトオオオオオオ!!!」
「それじゃあ絶対に破ったらいけないルールがあるからな。ひとつ目、これで喧嘩ごっこしない。ふたつ目、これで人を叩かない。分かった?」
「わかったああああ!!!じゃあフルートちょうだいいいいいいいい!!!!」
「ぎゃああああああ!!!俺が先いいいい!!!ミーミーミー!!!!」
「ミイイイイイイイイイイイイイ!!!!」
マジでどうもならん。
2秒。
あんだけ叫んで座らせたのに2秒で立ち上がって突進してきて俺の手からフルートを奪い取ろうとしてくる。
順番を守るってこと。
譲り合いの心を持つこと。
そういうところを1番教えていきたいなぁ。
まぁそっからはめちゃくちゃですよね……………
いくら吹き方や運指を教えても、めちゃくちゃに吹きまくって、ビイイイイイイイイ!!!!ビイイイイイイイイ!!!!!っていう騒音大会。
まったく言うことを聞かなくて無法地帯。
1人、フレビンクマールだけ真面目に俺の話を聞いて興味を持ってくれ、一生懸命ドレミの練習をしている。
そしてかろうじてちゃんと音が出せるようになった。
褒めてあげると、恥ずかしそうに笑って喜んでるフレビンクマール。
それを見て、僕も褒めてえええええ!!!と俺の耳元に来て思いっきり吹いてビイイイイイイイイ!!!というとんでもない音を立てるクソボケ。
ああああああ!!!!言うこと聞けやオラァアアアアアア!!!!!
もうどうにもならんくて困り果てていると、オフィスで勉強していた高校生の年長組が来て、ソーリーだけどうるさいから止めさせて、と言われてしまった。
そりゃそうだよな………マジごめん……………
はーい!!もう終わりいいい!!!リコーダー返してえええ!!と言うと、みんななかなか返したがらない。
わがまま大将のユリアッチは、何としても返したくなくて隠し持っている。
早く返せと言っても、プリーズ、プリーズウウウ………と懇願してくる。
なんで?なんも言うこと聞かないくせになんでそんなに懇願できるの?アホなの?インド人なの?インド人か。
この小さい頃からちゃんと教えてなきゃルールを守らなきゃいけないこととか学ばないよなぁ。
するとちょうどそこに外出していたパルティバンが帰ってきた。
すぐに大人しくリコーダーを俺に返し始める子供たち。
クソオオオオ……こいつらー…………
「フミ、みんなちゃんといい子にしてた?」
「いや、いつもの感じだよ。パルティバンの前では大人しいけどね。」
「そうか。おいお前らー。全員集まって座れー。」
パルティバンの少し怒った雰囲気を感じたのか、すぐにピシッと集まってきて座る子供たち。
パルティバンがタミル語で何かをみんなに伝えている。
フミたちがどうしてここにいるのか、そしてこれからみんなに何を寄付しようとしてるのか、そういった内容だと思う。
パルティバンが電卓を取り出し、サッカースパイク15個分の金額を打ち込んでみんなに見せた。
すると目をひんむく子供たち。
他にもパンツや肌着、様々なものの値段をみんなに見せる。
驚いた顔でシーンと静まっている。
そしてまたパルティバンに何か言われると、全員が口々にフミ、ソーリー、ソーリーフミ、ソーリーナオ、と謝ってきた。
お前らちゃんと謝るんだとパルティバンが言ってくれたみたいだ。
正直、これは嬉しかった。
足長おじさん的に、陰からこっそりと支援する、という無償のやりかたは、自己顕示欲の強い俺にはまだ無理だ。
やっぱり感謝されたい気持ちはある。
見返りなんかいらないけど、ありがとうって言ってもらいたいって思う時点で見返りを求めてる。
それに、いつの間にか誰かから寄付されてました、ふーん、で終わるんじゃなくて、実際に触れ合った人が、自分たちのためにお金を使って応援をしてくれたという記憶って大事だと思う。
すっかりおとなしくなっている子供たちが俺のことを見てくる。
彼らは今どんなことを思ってるのか。
「フミ、何かみんなにメッセージはあるかい?」
パルティバンがそう言ってくれた。
う、うーん、なんかお別れの日みたいだな。
でもせっかくなんで喋らせてもらった。
「みんな夢はある?将来何になりたい?何がしたい?」
パルティバンが横でタミル語に通訳してくれる。
ドクター!!エンジニア!!フットボールプレイヤー!!と答えるみんな。
みんなちゃんと将来の夢がある。
「俺も子供のころ夢があった。それは旅をして遠い遠いところに行くこと。知らないところに行くこと。そして今、俺はその夢の中にいる。みんな分かる?夢は諦めなかったら、必ず叶う。だから自分を信じろ。」
話しながら自分でちょっと恥ずかしくなる。
昔、子供のころ、大人たちに散々言われてきた使い古されたこのセリフ。
諦めなければ夢は叶う、自分を信じろ。
そんな大人の言葉なんてビビるくらい信じてなかったよなぁ。
右から左でまったく胸に響いてなかったと思う。
はいはい、くらいの感じで大人たちのそのつまらない話を聞いていた。
なのに今俺はあのセリフを言っている。
だって真実だから。
これ以上ないほどの本気のメッセージだから。
子供たちが真剣な瞳で俺のことを見て、うなづいている。
彼らは日本の子供みたいにスレてない。
必ず頭のどこかにこの言葉が残ってくれたと信じる。
みんな、必ず夢は叶うぞ。
諦めたら終わりだぞ。
叶わなかったり、途中で止めようって思ったんだったら、それは本気でやりたかったことじゃないんだよ。
だから、その本気で打ち込める夢を見つけような。
ウーバーを呼んで乗り込み、みんなに手を振って町に戻った。
そして昨日話をしていたスポーツショップに行ってサッカースパイクを手配した。
今在庫が足りないから、明日の午前中には揃えとくということだ。
スパイク15個分のお金を払った。
みんなの喜ぶ顔を見られるかと思うと、気持ちのいいお金の使いかただった。
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群馬のホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!
温泉行きたい…………うどん食べたい…………
群馬泉っていうお酒が昔お気に入りだっただなぁ。
帰ったら群馬また遊びに行こう。
どうもありがとうございます!!