こんにちは!神田です。
フミくんの髪ももうさすがに限界がきていて、もはやスチールウールです。
そこらへんの女性よりも長く伸びた毛にトリートメントをするわけでもコンディショナーをするわけでもなく、
ブラシなんて通そうものなら、痛みで発狂してます。
そんな私たちに朗報が!!!!
もうすぐ行くあの国で、在住の日本人美容師さんが私たちふたりの髪を切ってくれると!!!!!!
いやーーー1年4ヶ月も髪を触ってないなんて乳飲み子の時以来じゃないでしょうか。
早くすっきりしたーーーーい。
おわり
2017年12月4日(月曜日)
【インド】 チェンナイ
チルドレンホームに向かう途中、バスの窓からいつも見る路上で暮らす家族がいる。
道路の高架下、車が行き交う交差点の中で、その家族が暮らしている。
お父さんとお母さんと小さな子供と赤ちゃんの4人。
確かに雨はしのげるかもしれないけど、こんな道路上で暮らしてるなんて、もっと静かな場所を選べなかったのかと思ってしまう。
クラクションもうるさいだろうし、排気ガスも直で吹きかけられるし、それに車に轢かれそうで危ない。
でも、インドではよく道路の中央分離帯の細いブロックの上で寝てる人とかを見る。
なんでわざわざ、寝返り打ったら死ぬ、っていう根性だめしみたいなところで寝てるのか謎でしかないけど、もはやまったく気にならないことなんだろう。
いつもバスの窓から見るあの家族。
ほんの2~3秒のうちに通り過ぎてしまうけど、毎日必ず目に入ってしまう。
ろくに服も着ていない子供がアスファルトの上に横たわっている。
周りの柵とかには衣類やビニール袋がかけられていて、長いことあそこに住んでいるのがわかる。
チルドレンホームにいる子供たちは綺麗な服を着ている。
いや、綺麗ではない。古びて黒ずんでいるけど、一応ちゃんと洗濯はされている。
ご飯だってホームのおばさんが毎日作ってくれているし、安全に建物の中で眠ることができている。
そして俺が寄付を考えているのは、このホームの子供たちだ。
あの高架下の子供にではない。
毎日あの道を通る間の数秒が、複雑な気分にさせる。
ホームに入ることができている子供たちよりも、あの家族のほうが今まさに本当に助けを必要としているんじゃないのか。
俺が何かすべきなのは、あのアスファルトに横たわってる子供にじゃないのか。
では、今バスを飛び降りて、あの家族の元に行き、俺に何ができる。
わからん。わからんわからん。
きっと色々ある。
でも怖い。
そこに踏み出せないのは、まだ結局色んなものを背負い込む覚悟がないから。
俺の想像もつかないような彼らの感情に触れることから逃げてるから。
それにホームの子供たちだって、あの施設がなければ行き場もなく路上で暮らすしかなくなる子もいるはず。
あんな高架下で暮らしていても、親がいないホームの子供よりはもしかしたら、もしかしたらたくさんの愛情に触れているかもしれない。
ヨーロッパ最後に、オーストリアで聞いたセントマーティンの伝説を思い出す。
雪の中で震えていた物乞いに、自分の着ていたコートを半分に裂き、かけてあげたという話。
自分の持つ物の半分を分け与えるのは相当なことだけど、でも、いっても物をあげることは簡単だ。
大変なのは、それと同時に自分の中に彼らとの関係性が入り込んでくること。
どんな小さな関係性でも、それは胸の中でやがて大きくなる。
世界の全ての恵まれない人を救うことなんかできない。
自分の出来る範囲で誰かに小さな手助けをする、それでいいはず。
でも考えれば考えるほどに、遠ざかるような気がしてしまう。
本当なとてもとてもシンプルなことのはずなのに。
バスはまた数秒で高架下を抜ける。
すると少し解放される気がする。
見えなければ楽なことが世の中にはきっとたくさんある。
ホームに着くと、子供たちが退屈そうに指ビリヤードをしてた。
俺を見るとパッと笑顔になって駆け寄ってくる。
これどう?って感じで手に持ってたロープを見せると、ワサントクマールがスキッピー!!!と声を上げた。
縄跳びってスキッピーっていうんだな。
庭に行って大きくロープを回す。
元気よくジャンプするワサントクマールやフレビン。
すると学校から帰ってきた他の子供たちが、うわあああ!!何やってんのおおお!!!って猛ダッシュで走ってきた。
僕も僕もおおおおおお!!!!って本気で順番の奪い合いをして大騒ぎ。
が、みんなめっちゃ下手くそすぎて誰も10回以上跳べない!!
5回も跳べん!!!
へ、下手すぎるやろ…………
しかし何度も何度もやってるうちに、次第にコツをつかんできて、10回を超えるようになってきた。
スティーダルなんか45回も跳んだ。
「スティーダルすげぇぞ!!!」
「ウエエエエエエエイイイ!!!」
「次僕うううううううう!!!!僕うううううう!!!ミーミーミー!!!」
「ミーミーミー!!!!ミイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」
みんな全身全霊でロープを跳ぶ。
下手くそで体歪んでるし、地面にひっくり返ったりして、それで笑い疲れてるくらい笑ってる。
全身全霊で生きてる。
世の中の恵まれない全ての人を救うことなんかできない。
俺が今できること。
それは目の前の子供たちと関わっていくことだ。
彼らとの関係が俺の人生の中に入ってくることを恐れずに。