こんにちは!神田です。
もう今年も師走がやってきましたね。
2017年もたくさんの国に行って、たくさんの素敵な出会いに恵まれて、
たくさん考えた1年でした。
楽観的なのに、深く考えてしまう。ていうややこしいところがあるので、シンプルに生きていきたいなと思うこの頃です。
2017年も残しあと少し。
最後まで精一杯2017年を駆け抜けたいと思います。
おわり
2017年11月20日(月曜日)
【インド】 チェンナイ
昨日の手ごたえのないシェルターホーム訪問ですっかり落ち込んでしまっている朝。
というか昼前。
思いっきりふて寝。
うーん、もっとこう、寄付をする意思がありますよー、というのをアピールしたほうがよかったのか。
あの感じだと、ただの旅行者が旅行の途中で1日見学しにきました、くらいの感じにしか見られてなかったんじゃないかな。
彼らのために何かお手伝いさせてください、ボランティアさせてくださいって気持ちはしっかり伝えたんだけどなぁ。
でもなぁ、寄付しますよーってのを最初に言って物で釣るってのも嫌らしいしなぁ。
どうすればいいんだろう。
あぁ、凹む……………
でもまだ1ヶ所目。
チェンナイにはまだまだたくさんのシェルターホームや団体が存在する。
足使っていかないと。
次に目星をつけたのはチェンナイ市内の北側にあるストリートチルドレン、ワーキングチルドレンを支援する団体の場所。
カデルが言うには北側は貧しいエリアが多く、治安もそんなに良くないのであまり立ち入らないほうがいいということだった。
うん、それこそ行くべきところ。
貧しいエリアには必ず施設の充実していないシェルターがあるはず。
わざわざ危険は犯したくはないけど、虎穴に入らずんば虎子を得ずだ。
気合いを入れて宿を出発した。
外に出ると地面が濡れていた。
午前中に雨が降っていたみたい。
排水がちゃんとできていないのであちこちに水たまりができていて、ムワッとした異臭が立ち込めている。
ありとあらゆる汚いものを含んだ汚水をハネながら走っていくバイクやトゥクトゥク。
その水しぶきが足にかかってもひとつも気にしていないインド人たち。
ゴミが下水道に詰まりまくったりしてるんだろうな。
雨が降るたびに孤島になる屋台。
どうやって近づけばいいだろう。
お客さん来るのかな。
いや、来るか。みんな足濡れるくらい気にしないか。
汚水が溢れる町を眺めながら、ボロいローカル食堂でお昼ゴハンを食べた。
プレーン焼きそばが50ルピー、86円。
チリチキンが70ルピー、120円。
インド人ってめちゃくちゃ量を食べるので、どこのお店でもひとつのメニューが半端なくデカイ。
なので俺たちは2人で分けてちょうどいい。
お肉料理をたくさん食べても1人1食100円なんだからインドさすがだよなぁ。
ちなみに料理を作ってるこのおじさん、塩とかの調味料を指でつまんで入れてるんだけど、その後に横の水入れで指をバシャバシャと洗っていた。
ピンクのやつ。
ああ、その水入れは調味料を取った後に指先を洗うためのものなんだー、一応そういうこともするんだなぁと思って見ていると、おじさん、おもむろにその水をオタマですくってザバッと料理中の鍋の中に入れた。
そして無駄に華麗に炒め物に混ぜていい感じに仕上げてお皿に盛った。
おいコラ?
それ指洗う水やろ?
塩とかマサラとかチリとかコショウとかが指についたときにジャバジャバって洗うやつやろ?
なんでなの?
ねぇ、なんで?
塩とかで味がついてるからいい出汁になってございますとか言わんよね?
その手、オシッコついても洗ってないやろ?
牛叩いたりして洗ってないやろ?
なんでそんなに手際が華麗なの?カレーが好きだからなの?
マジ吐きそう。
でも味はとても美味しい。
おじさんの雑菌が全て注入されてます。
この人たち菌とかどうでもいいんじゃなくて、菌が好きなのかな……………
これでお腹壊してないんだから俺のお腹もつよくなったもんだなぁと思いつつバスに乗り、ロイヤプラムというエリアにやってきた。
見た目はそこまで治安の悪さは感じないかな。
いつものインドの風景だ。
まずはチャイを飲んで一服して気持ちを落ち着かせる。
ふぅ…………どういう風に話せばいいだろ。
ボランティアや寄付を本当に必要としている施設なのかな。
俺たちが行く意味はあるのかな。
何かできることがあればいいんだけど。
ドキドキしながら住宅地の中に入っていき、その住宅の中にひとつの入り口を見つけた。
ここだ。
ここがarunodaya centerだ。
玄関から覗くと、中いた女性が招き入れてくれた。
事情を話すと、その女性スタッフがマザーと呼ばれるこの団体の責任者のかたに電話をかけてくれる。
どうやらマザーは現在外出しているよう。
俺たちが電話を変わってボランティアに来ましたという話をすると、30分ほどで帰るから待っといてくれない?ということに。
もちろん待たせていただきます。
静かな部屋の中、椅子に座らせてもらっていると、俺たちの手持ち無沙汰を見た女性スタッフが気を利かせてこの団体の報告書冊子を持ってきてくれた。
オールカラーで、写真やグラフなんかがたくさん使われた、かなりしっかりした感じの冊子だ。
そこには、前年度に私たちがどのような活動をしたのか、どのような成果を上げたのか、などといった報告が細かくまとめられていた。
【何人の子供たちを引き取った】
【そのうち何人がフリースクールに通うことができています】
【何人がドライバー、エンジニア、テーラーなどの職に就くことができました】
といった内容。
一件、外国人からの寄付のことも書かれていたし、フランス人ボランティアが来て英語とフランス料理を教えてくれました、といった記述もある。
彼らが保護している子供たちの多くは、親がいなかったり、片親で面倒を見てもらえなかったり、ネグレクトや暴力、性的虐待を受け心に傷を負った子供たち。
そういった子供たちが家を出て、そしてストリートチルドレンになっていくみたい。
親から労働を強いられているワーキングチルドレンもいるし、レイルウェイチルドレンなどの家族とはぐれてしまった迷子の子供もいる。
この団体はそういった子供たちを引き取り、シェルターホームで共同生活させ、自立への道を与えているわけだ。
細かくまとめられた冊子を見るからに、かなりしっかりした場所なのかなと思う。
ちゃんと全ての情報がもれなく共有されていそうで、信用できそうな団体だ。
しばらくすると責任者であるマザーと呼ばれる女性が帰ってきた。
知的そうな雰囲気を漂わせたその女性は、一目で人格者であることがわかった。
2階にあるマザーのオフィスに通され、そこでお話をさせていただいた。
寄付をさせてください!!というのはやはり初っ端から言うのははばかられたので、自分がどうしてここに来たのかというところから、インドのストリートチルドレンや恵まれない境遇の子供たちに何かできることはありませんか?という質問をさせてもらった。
マザーは流暢な英語で受け答えしてくれる。
ただめっちゃ小声であんまり何言ってるか聞こえない……………
静かな個室にいるのにほぼ聞こえない…………
根性で聞き耳を立てながらお話をうかがう。
「それで、お2人は何のプロフェッショナルですか?何を子供たちに教えてもらえますか?」
おお、そういう感じなのね。
ただ施設に行って子供たちと一緒に遊んでくれればいいです、といった他の施設とはちょっとわけが違う。
ちゃんと子供たちに何を教えられるかというところを重視してる。
そもそもこういった団体には、JICAとかクリスチャンのグループとかから公式に派遣されてくるボランティアが一般的で、俺たちみたいな飛び込みボランティア希望者ってのはほとんどいないみたい。
確かに身元も保証されていないし、どこの馬の骨とも知れんやつらがいきなりやってきたら警戒するのも当然っちゃ当然か。
昨日行った施設もそういった理由であまりこちらに踏み込んでこなかったのかもしれない。
こちらの建物自体はオフィスだけらしく、チェンナイ市内にたくさんあるチルドレンホームや様々な活動をまとめる総合事務所みたいなところのよう。
スラムとかの貧しい地域でも活動されているらしく、スタッフの女性たちはみなとても忙しそうだ。
ただ全員すごくフレンドリーで、この謎のアジア人を優しく笑顔で迎えてくれているのを感じる。
なんとか自分たちの思いを話させてもらい、最終的にひとつのチルドレンホームを紹介してもらえた。
明日の16時ごろ、そこに行ってみてくださいとのこと。
子供たちは日中はフリースクールに行っているので、16時くらいがみんな帰ってくる時間みたいだ。
訪問した後は電話でどうだったか報告してくださいね、と言うマザー。
うん、ちゃんとしてる。
信用してもらえたかはまだわからないけど、とにかく明日行く場所を確保することができた。
マザーに挨拶して建物を出ると、ふつふつと気合いが入ってくる。
どんな小さなことでもいいから、子供たちのためにできることを見つけられたらいいな。
それからバスに乗って宿方面に戻ろうとしたんだけど、まぁインドのバスは乗り方が難しすぎる。
グーグルマップでバス停の場所を調べても、バス停マークがあるところにバス停がない!!!
ものすごくたまにあったとしても、すでに使われてないバス停だったりしてバスが全然止まらない。
カデルにシムカードを入れてもらってるのでネットでバスを調べられるんだけど、ナンバーがあまりにも多すぎてどれがどこに行くのかなんてひとつもわからん!!!
結局めちゃくちゃ歩きまくってるうちに暗くなってきてしまい、ヤバイヤバイと急いでバス乗り場を探しまわった。
アフリカに行ってきた俺たちからしたらインドはそこまで、そこまでは治安は悪くない。
いきなり後ろから石で頭カチ割られて荷物取られたり、車が突っ込んできて跳ね飛ばされて気絶してるところをレイプされる、なんて恐ろしいことはインドではまずない。
でもやはりインドは世界の中では治安の良くない国。
女連れで夜出歩くのは避けないといけない。
周りに気を配りながら歩き、ズタボロのカオスの中でバス乗り場を探す。
帰宅ラッシュのチェンナイは洪水のような人の波。
道路は車やバイクやトゥクトゥクで埋め尽くされ、たぎるような活気で胎動している。
そんな道路に、一応グーグルマップに表示されている6Dのバスを発見。
走っているバスに駆けよって飛び乗る。
「アンナスタチューまで行きたいです!!」
バスの料金係りのおじさんにそう言うと、オーケーオーケーと言ってくれ、お金を払う。
はぁ、やっと帰れる………………
と思ったら全然違う場所で降ろされる。
全然違うやん!!めっちゃ離れてるやん!!ってグーグルマップを見せながら言うと、あっちに歩いたらアンナスタチューだよと指差すおじさん。
いや、1.5キロくらい離れてるやん…………
もう勘弁してくれよ……………
それからまた暗い道を頑張って歩き、やっとこさ宿のエリアまで帰ってくることができた。
はぁ、疲れた………………
ヨーロッパだったらどこのバス停に何番のバスがあと2分で到着します、っていうのが正確に分かってたのになぁ……………
公共の乗り物なのにひとつも正しくない情報がグーグルマップに表示されるってどいうことだよ…………
逆にすごいわインド。
市内をちょこっと移動するだけで疲れ果て、汗だくでドロドロになってる俺たちの前に、アルコール販売店がある。
インドではお酒は宗教的な理由と経済的な理由でほとんど飲まれていない。
でもたまにこうしたお酒屋さんがあるので一応ビールとかウィスキーとか買えることは買えるんだけど……………
まぁ値段がめっちゃ高い。
650ミリのビールが140ルピーもする。240円。
オーストリアで飲んでたビール、80円とかだったよなぁ。
買えんこともないんだけど、1食90円の国でビール1本240円は高すぎるわ。
あぁ………こんなに汗だくになって体が火照ってるところに冷たいビールを飲んだら死ぬほど美味いだろうなぁ…………
って思いながら、酒屋の前を通り過ぎる。
インドにいるうちは断酒かな…………
ヨーロッパでいっぱい飲んだ分、デトックスしよう。
大人しくリムカと焼き飯とチリチキンを買って帰り、宿で晩ご飯を済ませ、水シャワーで体の汚れを落としたら、近所のチャイ屋で夜チャイ。
最近夜チャイにハマってます。
健康的。
さぁ、明日も気合い入れていくぞ!!!
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中国のホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!
中国の田舎も色々ハードだったよなぁ。
インドとは違うハードさが中国の旅にはあります。
それでもインドに比べたら可愛いもんだけど。
どうもありがとうございます!!