こんにちは!神田です。
国によって、外に出た時のにおいが変わるから不思議。
言葉で表現するのは難しいけど、国のにおいが必ずある気がするなー。
インドはもれなくカレーのにおいがたちこめてます!
おわり
2017年11月5日(日曜日)
【オーストリア】 ウィーン ~ シュタイアー
ウボゲエエエエエエエエエエエエエ!!!
二日酔い死ぬうううううううう!!!!
って、あれ?
そうでもないな。
なかなかしんどいけど吐くほどじゃない。
豆澤さんと飲んだ次の日は、お、お願いだからひと思いに楽にさせてください………って神に祈るほどの二日酔いになって1日廃人っていうのがいつものパターンだったのに、今日はそこまででもないな。
昨日早めに帰ってきたからかな。
よーし、それじゃあキビキビと早起きして朝シャワー浴びて豆澤さんにモーニングコールして優雅に朝食を食べようかな!!!
プルルル、プルルル、
「フミー、朝ごはん食べるかー?俺もう下におるでな。」
「あううう…………はいいい…………すぐ行きますううう……………」
普通に起きるのが遅すぎて豆澤さんにモーニングコールしていただいて超寝起きで無様に返事をするという、二日酔いじゃないのに廃人レベルの朝ですよお母さん。僕立派に育ちました。
頭ふらふらしながらちょっと準備をして1階の朝ごはんスペースに行くと、もうすでにご飯を終えていた豆澤さん。
す、すみません……………
俺たちと違って朝からシャキッ!!としている豆澤さん。
豆澤さんってどんなに飲んでも次の日の朝ってバチッとしてるよなぁ。
すごく立派な美味しい朝ごはんを食べて、コーヒーを飲みながら昨日買っていたデメルもいただいた。
すごく濃厚でガツンとくるチョコレートケーキ。
これぞチョコレートケーキイイ!!って感じ。
デメル本店のケーキ食べてこの感想とかどうしましょう僕。
もちろん美味しかったです!
「ほな行こかー。」
豆澤さんの飛行機は10時発。
同じヨーロッパなのでイミグレーションチェックなんかもないので9時に空港に行く感じで出発。
ぼやぼやした頭で一本道を走っていく。
吐いてはないけどそこそこの二日酔い。
ここで事故って豆澤さんに何かあったら打ち首獄門さらし首ウンコかけの刑だ。
めっちゃ集中してハンドルを握り、無事ウィーン空港までやってきた。
「フミ、カンちゃん、ありがとうな。日本帰ってきたらまた美味しいとこ連れてったるわ。」
オーストリア滞在わずか18時間ですぐにパリに戻る豆澤さん。
超タイトなスケジュールの中、こんな俺たちのためにと思うと感謝してもしきれない。
また豆澤さんに遊んでいただけるような男にならなきゃなぁ。
いや、違うか。俺は俺のままでいないとダメだよな。
胸を張って豆澤さんの前にいられる人間でいよう。
豆澤さん!!
今回も本当に楽しくて有意義な時間をありがとうございました!!!
めっちゃ勉強になりましたし、勇気づけられました!!
残りの旅、後悔しないよう最後まで気合い入れてやってきます!!!
パリまで、そして日本までお気をつけて!!!
僕らも帰ったらランニングじゃなくてウォーキングします!!
「はああああ………でかいイベントが終わったね……………」
「そうだねー……………また豆澤さんに会えたなぁ。これでオーストリアも本当に残すところあとわずかだね。」
「でもまだ大事なやるべきことがいっぱい残ってるから最後まで気を抜かずにいこう。」
「そうだね。ちゃんと全部計画通りにいくといいなぁ。」
「さぁ!!ヨーロッパラストスパート!!最後まで気合い入れていくぞー!!!」
そしてホテルに戻ってものすごい勢いでベッドに潜り込んで何の躊躇もなくキャンディークラッシュ!!
「いやだよおおおお!!!出たくないよおおおお!!快適だよおおおお!!!ゴロゴロゴロ。」
「気持ちいいよおおお!!ゴロゴロゴロ。」
11時のチェックアウトの1秒前まで気合いでホテルをしゃぶりつくして、仕方なく出発。
あああ……………
やっぱり若干頭がふわふわするな……………
刺身食べながら日本酒の熱燗を二升なんて、昨日は夢みたいな時間だったなぁ……………
もうこのまま今日は車を止めてのんびりしてもよさそうなところなんだけど、
今日は今日で大事な予定が入ってる。
これからオーストリア最後までなかなか予定満載だ。
車を走らせウィーンの街を通り過ぎていく。
あー、ヨーロッパ綺麗だなぁ。
こんな古い街並みが何百年も前から変わってなくて、でも中に住んでいる人たちやその文明度はどんどん変わっていってて、それが世界屈指のハイレベルなんだもんなぁ。
本当に不思議で、面白くて、奥が深くて、いればいるほど味わいが増してくるところだよ。
「もうこのオーストリアともバイバイだねー……………寂しいなぁ……………いいところだったね……………」
「ねー。そして路上も稼げるんだからすごいよねぇ。」
「ねー、ヨーロッパに居場所を見つけられて良かったよ。いやー!!本当稼がせてもらった!!!アヒョウ!!!ボヒュッ!!!!」
「ふ、フミ君どうしたの!?!?どうしたの!?!?」
「キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!」
「ど、どうしたの!?!?なに!?!?」
「お金えええええええええ!!!!」
「………………かぺえええええええええええええええええええええええ!!!!!!」
ジャックナイフターンでドリフトしながらUターンしてウィーンの街を爆走!!!!!
やっちまったああああああああああ!!!!!!
ホテルの部屋の金庫にお金全部入れたまんま!!!!!!
全財産放置!!!!!
ヨーロッパでの苦労の結晶がああああああああああああ!!!!!!
ルームキーパーのおばちゃんが金を懐に入れてしらばっくれてそんなもん知らないわ~とかムカつく顔で言ってきたらこの世の終わりくらい臭いウンコ投げつける!!!!
いやあああああああああああ!!!!
ホテルの金庫ってどういうシステムなのおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!
40分くらいかけてホテルに戻り、レセプションで忘れ物したから鍵かして!!と言って猛ダッシュで金庫を開ける!!!!!!
中にお金は!!!!!
ある!!!!
お金ある!!!!!
あるううううううううううううう!!!!!
はぁはぁ………………焦るわ……………
部屋はすでに綺麗に整えられていたけど金庫はそのまんまだった。
あー、よかった………………
まぁこのヨーロッパで盗られることはまずないだろうけど、これでなんかあって紛失したらヨーロッパの苦労が水の泡になって絶望して笑いながらドナウ川に身投げしてワインの肥やしになるところだったわ………………
とにかくお金は戻ってきたものの、おかげで大幅に時間をロスしてしまい、今日の約束に結構遅れてしまった。
急いで走り、2時間かけてやってきたのは………………
池田さんの家!!!
来すぎ!!!!
この前も旅するにこいちとお邪魔させてもらったばっかりだったんだけど、ちょっと大事な用事があってまた池田さんのところに戻ってきた。
池田さん!!いつもいつも相談に乗っていただき、親身に僕らのことを考えてくださって本当に本当にありがとうございます!!!!
「ホナそれはまた明日やるとしてご飯食べようか。お腹空いてるか?」
「バタバタしてて朝からなんも食べてません!!!お腹ゼロマックスです!!!」
「よっしゃ、ホナ割りしたが濃かったら言いや。」
「い、い、いいい、いい、いいい、い、池田さん、こ、こ、これ、これはまさかとはおもおもおもおもおもおもおもおおおおお!!!!!!!」
マジで死ぬ。
ちょっと走馬灯見えた。
超絶奇跡。
神のスキヤキ、降臨。
「ケペエエエエエエエエエ!!!美味しいよぉ!!美味しくて美味しくて髪の毛が吐くほどほど傷んでることを忘れ去ることができるよおおおおおおおおお!!!!美容院行きたすぎてウケる!!!!」
「はははは、神田さん、そんなに大喜びしてちょっと大げさじゃないかな。たかがスキヤキくらいでそこまで取り乱して、顔が丸くなってますよ。まるでベヘリットじゃないですか。因果律によって選ばれし者みたいな顔をしてますよ。本当困ったなぁ、ははは。あれ?おかしいな。幽界(かくりょ)が見える。」
もうなんか何だろう。
どうしよう、俺いいのかな、色々。
うわあああ……………言葉にならん…………
美味すぎて嬉しすぎて何も言えない……………
雨の日も風の日も来る日も来る日も歌い続けたヨーロッパでの日々がマジで全部1発で報われるほどの美味しさ。
それは池田さんの優しさがこもってるからだと思う。
池田さんの料理には池田さんの心がこもってる。
だからこんなに体に染み渡って、満たしてくれるんだ。
あああ………………死ぬほど美味い……………
「昔ガラスやってた頃、日本の会社から人が来るとな、みんなこっちに何日かおるとすぐ日本食が恋しくなって池田さんなんか作ってくださいーって言いよんねや。それで作ったるとみんな喜んでな。よーけ作ったでー。」
そっかー、そうやってたくさんの人たちに手料理を振舞ってきたんだなぁ。
みんな池田さんのご飯食べて大喜びしてたんだろうなぁ。
信じられないほどの奇跡ご飯をいただき、白和えや山芋をつまみながらビールを飲む。
昨日もあんなにたくさん飲んだのに、美味しいご飯で飲むお酒はどうしてもススんでしまう。
そして池田さんとラウラさんのお話も相変わらず面白い。
リアルなヨーロッパの話がたくさん聞かせてもらえる。
この前、あの有名な都市バルセロナがあるカタルーニャ地方がスペインから離脱して独立国になるという案が可決された大ニュースがあったんだけど、なんとこの独立案を先導していた人にスペインが逮捕状を出したんだそう。
スペインからしたら、めちゃくちゃ観光客が来る稼ぎ頭のバルセロナが国から離脱するなんて何勝手なこと言ってんだ?そんなもん許すわけねぇだろって感じなのかな。
先導者の人は現在ベルギーのブリュッセルに逃げてるらしく、この先どうなるかはまだよく分からないみたい。
カタルーニャが独立国になったら、EUとかシェンゲンとか色んな関係で大変だろうなぁ。
バルセロナ在住の人とかどうなるんだろ。
他にも、スーパーのバイオの野菜は高いって話をしたら、これまた色々教えてもらった。
ヨーロッパの多くの人たちは健康志向なので、農薬なんかの規制がかなり厳しく、色んな基準をクリアーしたバイオ製品がすごく人気がある。
値段はだいたい1.5倍くらい。ものによっては2倍くらいするかな。
アメリカにモンサントっていう世界的に大きな農薬会社があるんだけど、そういった基準でモンサントはヨーロッパで使用するのは禁止されていたそう。
でもそのモンサントを去年にドイツの農薬会社が買収。
そしたら使用オーケーになったみたい。
モンサントってのはベトナム戦争で使用されていた枯葉剤を製造していた悪名高い会社。
ドイツではだいぶ反対運度もあるそう。
日本の放射能汚染にしてもそうだけど、安全な食の基準を信じられる国で暮らしていきたいな。
まぁ俺たちはいつもバイオは高いから買わんけどね。
「これ磨いとったから。だいぶ綺麗になったやろ。」
食後に池田さんが出してきてくれたのは、大きなカウベルだった。
オーストリアを回っている時、いつも聞いてきたカウベルの音。
車中泊の夜、チロルの山々のいたるところからゴロンゴロンと聞こえてくるその穏やかな音がカンちゃんは大好きで、どうにかカウベルをお土産にしたいと話してた。
そこで池田さんにどこかファーマーズマーケットとかで売ってるところ知ってますか?と相談したわけだけど、ファーマーズマーケットで本物のカウベルを買おうと思ったら意外にも30~40ユーロするみたいで、それは高いからやめとくか……………ってことになった。
が、なんと池田さん、わざわざ近所の農家さんに聞いてくれ、もう使ってないサビまみれの古いカウベルを譲ってもらってくれた。
しかもそれだけじゃなく、そのサビを磨いてピカピカにまでしてくれて……………………
もう信じられないくらい優しすぎる……………
池田さん、本当にありがとうございます!!
このカウベル、日本でお店を作ったときに玄関につけたいと思います!!
お客さん来るたびにオーストリアのこと思い出せるなんて最高です!!!!!
あー、もう幸せすぎる………………