こんにちは!神田です。
オーストリアでは、生まれた星座とか干支で性格を判断したりするみたいです!
オーウ、何月生まれなのね・・・そりゃあ大変だわ。
とか言われておもしろいです。
日本人はもっぱら血液型で判断することが多いですよね。
海外では血液型なんてまったく気にしない!て国が多いと思いますが、
いざ血液型を聞いてあなたの血液型はこんな人が多いって言われてますよ〜
とか話すと意外と当たってたりして楽しんでくれます♪
おわり
2017年10月30日(月曜日)
【オーストリア】 クラーゲンフルト
もうマジで寒い……………
車の中の水が若干凍ってる………………
この前池田さんにいただいたお布団のおかげでなんとか車中泊できてるけど、さすがに寒くて何度も目が覚めた。
俺たちの寝袋はくっつけてひとつの大きな寝袋に出来るタイプなので、そうすると背中もカバーされるし空気が閉じ込められてだいぶ暖かい。
最近はそれでしのげていたけど、いよいよ厳しくなってきたなぁ。
オーストリア寒いなぁ。
でもこれもあと10日の辛抱。
もう少ししたら一気に気温30°Cの国だ。
カレーまみれの。牛まみれの。クラクションまみれの。
絶対インドで運転したくねぇな……………
あー、でもカレー楽しみ。
寝袋の中でもぞもぞしながら、寝ぼけてるカンちゃんのほっぺたをムニムニムニムニ揉みまくって、それから朝ごはん。
カンちゃん特製ツナマヨパスタ。
めっちゃ美味しい。
しかも安上がり。
これならガス代含めて1人70セントくらい。92円。
ダシもきいてるし、そこらのお店で食べるよりよっぽど美味しい。
「カンちゃんこれ日本帰っても定番メニューで作ってね!!」
「日本で作ったらもうちょっと上手くできる!!」
てなわけで寒い寒い言いながら2人くっついてパスタを食べ、エンジンをかける。
今日もいい天気だ。
すごく心が軽い。
クラーゲンフルトの町に着いて、住宅地の無料エリアに車を止めたらのんびり歩いて町に向かう。
街路樹の枝にはもうあまり葉はついておらず、アスファルトの歩道に落ち葉が絨毯のように降り積もっている。
それをシャクシャクと踏みながら歩くカンちゃん。
手をつないで青空の下を歩く。
市バスがバス停に止まり、待っていた人たちを乗せて走っていく。
公園の遊歩道、ヨーロッパの石像、建物、
空気が済んでおり、全てが鮮明に目に入ってくる。
気持ちいいな。
ヨーロッパがこんなに近い場所になるなんてな。
今日もクラーゲンフルトのホコ天は大賑わい。
たくさんの人が歩いていて、気持ちがはやる。
よーし、今日も気合い入れて歌うかー。
が、歌い始めて10分くらいで警察がやってきた。
「ハロー。身分証見せてもらえるかい?」
パスポートを見せながら話していると、どうやらクラーゲンフルトでは12時~14時の間は路上禁止時間になってるみたいだった。
親切にルールの書いた紙をくれたんだけど、内容はこんな感じ。
★グループは4人まで
★15歳以上
★毎日10時~12時、14時~19時まで
★他の路上ミュージシャンと50メートル距離を取る
★学校、教会からも50メートル距離を取る
★お店前や車道の邪魔にならないようにする
★30分ごとに最低50メートル移動する
★アンプ禁止。オケやパーカッションはどうしても演奏に必要な場合のみオーケー
★パフォーマンスの値段設定禁止。お気持ちのみ
うん、まぁいつもの同じ感じかな。
ただパーミッションを取りに行かないでいいのは楽チンで助かる。
というわけでギターを置いて14時まで待ってから演奏再開!!!
するとスタートしてから10分くらいして向こうのほうから演奏が聞こえてきた!!!
な、なんだこれ!?
めっちゃ音が混じってわけわからんことになってしまい、さっきまでパラパラ入っていたチップがそこから一切入らなくなった。
ちょ!!ええ!?どこ!?
ギターを置いて通りを覗いてみると、すぐそこで座ってクラリネット吹いてるバスカーがおる!!
その距離20メートルくらい!!
近すぎる!!
おおおい!!それはさすがに近すぎるだろ!?
しかも相手はクラリネット!!管楽器は音がデカい!!
さらにスピーカーでオケを流してやってるもんだからベース音もドラム音も聞こえてきて完全に太刀打ちできない!!
いや、一応ルールではオケは有りって書いてるけど、それならアンプ使ってるのと変わらんと思う……………
しかしそんなん言ってもどうしようもないので大人しくクラリネットバスカーから離れた場所に移動。
ぬうう………俺のほうが先に始めたのに…………
幸い他のパフォーマーはいないので場所はいくらでもある。
クラリネットの音が届かないところまで行って再開すると、またパラパラとチップが入り始める。
うん、そんなに爆発はしないけどクラーゲンフルトはコンスタントに反応をもらえる町だ。
通りでは高所作業車がバケットを伸ばして仕事しており、頭上に電飾の線を飾りつけている。
そうかー、もうクリスマスシーズンだな。
もう少ししたらヨーロッパ名物のクリスマスマーケットがどこの町でも始まり、ホットワインの屋台が湯気を上げだす。
ピシッと冷えた澄んだ空気に、クリスマスイルミネーションがキラキラと瞬き、人々はみな寄り添い、過ぎ去っていった今年1年を振り返る。
去年のクリスマスはイングランドだったな。
1年で色んなところに行ったな。
幸せそうな人たちの中で、ジョンのハッピークリスマスを歌った。
食べ物もなく路上で震えて眠る人たち、
戦争に焼け出され故郷を失った人たち、
人生の悲しみに打ちひしがれてる人たち、
旅中に見てきたすべての人たちに、できることならば少しでも心安らぐ救いの1日でありますようにと心を込めて歌った。
たくさんの人が笑顔でコインを入れていってくれた。
サマータイムが終わってすっかり暗くなった17時の町を歩いた。
イルミネーションがささやかに町を飾りつけている。
心が軽い。
でも少し苦しい。
時間はあっという間に過ぎていく。