こんにちは!神田です。
ヨーロッパの人って基本優しいです。
もちろん、アジアでもアフリカでも、人は基本優しいって思います。
でも、ヨーロッパの人、ほんとに優しいです。
在住の日本人の方もそう言ってたので、多分旅行者目線じゃなくても優しいです。
その理由のひとつに子育てが関係あるのかなって。
子供をどなってる親とかまず見ないし、基本子供に対していつもにこにこ。
最近子供を叫ぶように叱っているお母さんを見ました。
ヨーロッパの方ではないようでした。
そして3歳くらいの子供は大泣き。
道行く人はみんな足を止めて振り返り、ひとりの女性が「落ち着いて。そんな風にどなったらそりゃあ子供もなくわよ。どうしたの?」て英語で声をかけていました。
そのお母さんは興奮してほっといて!!!て感じになってました。
その子供はいつか自分の子供をそんな風に怒るのかな。
自分が怒られてきたように。
そしてヨーロッパの人は、優しく接するから優しく育つことが多いのかな。
そんなことを思いました。
おわり
2017年10月13日(金曜日)
【オーストリア】 フェルトキルヒ
車から出ると青空が輝いている。
散歩の人たちが犬を連れて農道を歩いて行く。
遠く見える山は緩やかな稜線を描いていて、チロルの山並みの激しさがだいぶ落ち着いている。
日差しは暖かいけど、気温はだいぶ低いな。
車内の窓ガラスがびっしり結露しており、中で人が寝ていたのが丸わかりだ。
スイスとの国境エリア、フォアアールベルク州にまた戻ってきた。
フォアアールベルク州といえばブレゲンツにある韓国料理屋さんのオキムスさん!!!
またオキムスさんに来ることをめっちゃくちゃ楽しみにしていた!!!!
あの焼肉、半端なく美味しいんだよなー!!
心置きなく焼肉とキムチとナムルとか食べまくるぞー!!
と意気込んでここまでやってきたんだけど、ちょっと値段が気になったので前回オキムスさんに行った時の日記を読んでみた。
「確か30ユーロくらいじゃなかったっけ?飲み物入れて。」
「そうだっけ?もうちょっとしたような気がするんだけど……………うわ………50ユーロだって。チップも入れて。」
6500円だと…………
去年の俺たちは何をセレブみたいなご飯を平気で食べてやがるんだ…………
旅人がやっていいことと悪いことがあるやろ…………
でもあれ美味しかったよなぁ…………
日記にも大満足って書いてるし……………
でもさすがに50ユーロはちょっとなぁ…………
「神田さん…………やっぱりオキムスさん、やめときましょうか………」
「そうですね…………50ユーロはビビる値段ですよね…………」
「もうちょっとしたら東南アジア入るし、それまではケバブで頑張りましょう。」
「うん!!インドカレー楽しみ!!」
オーストリアが終われば、インドのカレー、インドネシアのナシゴレン、シンガポールのホーカー、タイ屋台ご飯、ベトナムフォー、中国ご飯、韓国料理、
ただの天国。
ハズレゼロ。
しかもそれが全部2~3ユーロで食べられるんだもんなぁ。
毎食が楽しみで仕方ないだろうな。
ヨーロッパでアジアご飯を食べようと思ったらめっちゃ高くつく。
もう少しだからケバブとピザで我慢しないとな。
というわけでカンちゃんの作ってくれたパスタを食べてからフェルトキルヒの町にやってきた。
山に囲まれた地形のフェルトキルヒなので、町全体が紅葉に包まれていてたまらなく美しい。
トンネルの上の古城、町の城門、川沿いの塔、中世のままの姿を残したくすんだ町並みが、赤や黄色の鮮やかな木々に彩られて、息を吹き返したみたいになっている。
いやー、秋のオーストリア最高。
町中のホコ天にやってくると、程よい感じで人が歩いており、いつものカフェ広場でもたくさんの人たちがテラスに座ってくつろいでいる。
前回来た時は、ジプシーファミリーのバンドが毎日のようにいたので今回もいるかなぁと思っていたんだけど、やっぱりシーズンが終わったら路上は静かなもんだ。
今日は俺の独壇場だ。
と思ったらいつも同じ場所にいるアイルランド人のアコーディオンおじさんが定位置で細々とアコーディオンを鳴らしていた。
もはやライセンスも取ってないし、禁止時間も守ってないけど、めっちゃ古株のこのおじさんは特別な存在って感じだ。
もはやこの町の守り神なのか?っていうレベル。
邪魔しちゃいけない。
警察署でライセンスを取ったら、のんびり演奏した。
広場に音が響くと、カフェテラスの人たちがやってきてコインを入れていってくれる。
いいなぁ、フェルトキルヒは本当に心が落ち着く。
すごくリラックスして演奏できるよ。
ところで、金丸さんっていつもどんな曲を演奏してるんですか?って質問をたまにいただくことがあります。
僕も路上演奏のバスキングで旅したいんだけど、外国でどんな曲をやればいいかわからないです、っていうご質問。
せっかくなんで備忘録もかねてちょっと書き出してみようかな。
【レギュラー】
★lodi(CCR)
★雨を見たかい(CCR)
★let it be(ビートルズ)
★wish you were here(ピンクフロイド)
★if tomorrow never come(ガースブルックス)
★country road(ジョンデンバー)
★heart of gold(ニールヤング)
★stand by me(ベンEキング)
★yesterday(ビートルズ)
★imagine(ジョンレノン)
★hotel califolnia(イーグルス)
★sound of silence(サイモン&ガーファンクル)
★einen sutarun(ニックP)
★your song(エルトンジョン)
★wonderful tonight(エリッククラプトン)
★take it easy(イーグルス)
★ruby tuesday(ローリングストーンズ)
★風に吹かれて(ボブディラン)
★leaving on a jetplane(ジョンデンバー)
★you were always on my mind(エルビスプレスリー)
これがいつもやってるレギュラー曲たちです。
だいたいこれを隙間なくやったらぴったり1時間くらいになります。
【準レギュラー】
★Proud mary(CCR)
★Bad moon rising(CCR)
★Who’ll stop the rain(CCR)
★Tequila sunrise(イーグルス)
★Desperado(イーグルス)
★Georgia on my mind(レイチャールズ)
★Like a coat from the cold(ガイクラーク)
★something(ビートルズ)
★Hey jude(ビートルズ)
★Eight days a week(ビートルズ)
★Hard day’s night(ビートルズ)
★while my guitar gently weeps(ビートルズ)
★So far away(キャロルキング)
★You’ve got a friend(キャロルキング)
★Ol’ 55(トムウェイツ)
★Shiver me timbers(トムウェイツ)
★After the gold rush(トムウェイツ)
★we’re all alone(ボズスキャッグス)
★The water is wide(カーラボノフ)
★Your only lonely(J.D.サウザー)
★Rose(ベッドミドラー)
★South city midnight lady(ドゥービーブラザーズ)
★Hoesty(ビリージョエル)
★Dead flowers(ローリングストーンズ)
★Free bird(レイナードスキナード)
★I shall be released(ボブディラン)
★Johnny B good(チャックベリー)
★Mr Bojangles(ジェリージェフウォーカー)
★Circle game(ジョニミッチェル)
★No waman, no cry(ボブマーリー)
★Three little bird(ボブマーリー)
★Besame mucho(アンドレアボチェッリ)
★Un beso y una flor(ニーノブラーボ)
★Goodbye to romance(オジーオズボーン)
★On the road again(ウィリーネルソン)
★Mamas don’t let your babies grow up to be cowboy(ウィリーネルソン)
★I walk the line(ジョニーキャッシュ)
★your my sunshine(ジミーデイビス、チャールズミッチェル)
★Happy Chistmas(ジョンレノン)
★Nenjukkle peidhidum(インド、タミルナドの曲)
他にも色々あるけど、こんなもんかな。
これらはリクエストがあった時とか、気が向いた時にたまにやります。
でもあんまり有名じゃない曲はどうしても反応が薄くなります。
僕が町を歩いていたとして、路上ミュージシャンが好きな60~70年代のフォークロックを歌っていたら、嬉しくなって足を止めます。
その人のオリジナルソングをやってたら、それがよほど上手くていい曲でなければ足は止めないと思います。
歩いてる人の足を止めさせるのって相当大変です。
なので、かつてオール日本語、しかもオールオリジナルで旅してた村上ショーさんはマジですごいなと思います。
あの人すごく上手いですからね。
これってどんな曲をやるのか、人それぞれだし結局は自分の好きな曲をやるのが1番なのかなと。
もちろん稼ぎを優先的に考えた選曲も、バスキング旅にはとても大事なこと。
稼げる=お客さんに喜んでもらえてることなので、どんな曲がウケるのかを分析するのもバスカーの腕なのかな。
ひとつ言えるのは、ビートルズは世界中イケるってことです。
ちなみに日本では拓郎、陽水、かぐや姫、河島英五、村下孝蔵なんかの日本フォークをやってます。
ライブハウスではオリジナルです。
「ハーイ、ちょっといいかしら?」
しばらく歌っていると、1組のご夫婦が話しかけてきた。
イタリア人のご夫婦なのか旦那さんは英語が1ミリもダメ。
奥さんがかろうじて英語が喋れて、それでお話を聞いた。
なにやら旦那さんがピアノを弾いて歌を歌う人らしく、あなたと一緒にやってみたいんだけどどう?ということ。
もちろん楽しそうなのでいいことなんだけど、どんな演奏をする人なのかわからない。
すると旦那さんがスマホのビデオで自分の演奏を聴かせてくれた。
うん、めっちゃ上手い。
めちゃくちゃ上手いオペラを歌ってて、ピアノもバッチリ。
バッチリっていうかほぼプロ級。
こんな大声量のオペラに俺の生ギターが入ってもなんもできん。
オペラに合わせられるような技術的なことできん。
どうやら旦那さん、路上は今までやったことないみたいなんだけど、俺の演奏を聞いてやってみたくなったみたい。
自信満々な感じで、俺とやったらもっともっと稼げるぜと言ってる。
それで稼ぎは折半でどうだい?と。
んー、オペラとやるなんて相当厳しいし、俺なんかとやるくらいなら別々のほうがいいと思いますよと言うと、ギターケースの中のお金を見て、俺とやったらこんなもんじゃないぜ、これじゃあナッシングと同じだぜ、と言う。
いやいや、自信満々やな。
そこそこ入ってますよ。
確かにプロ級っていうかマジでどっかで仕事でやってる人なのかなってくらい上手いし、これで路上やったらめっちゃ稼げるとは思う。
お兄さん、すごく上手いから僕と一緒じゃないほうがいいと思いますよと言うと、そっか、残念って感じで去って行った。
オールマイティにできなくてごめんなさい。
そんなこんなありながらのんびり歌って今日は3時間でフィニッシュ。
路上を終えたら車に戻ってドルンビルンへと向かった。
さぁ、明日は勝負の土曜日。
ドルンビルンのサタデーマーケット。
世界屈指に稼げる2時間のためにこのフォアアールベルクまで来たと言ってもいい。
それくらいドルンビルンのサタデーマーケットは稼げる。
持てる経験を総動員して明日のドルンビルンに臨もう。