こんにちは!神田です。
欧米の男性がしゃがむと、9割確率でお尻の割れ目が見えます。
ズボンを浅めに履いてるわけでもないのに。
アジア人よりも、割れ目が深いんだと思います。
おわり
2017年10月11日(水曜日)
【オーストリア】 リーエンツ
「うううう……………死ぬ…………もうお酒一生飲まない…………」
珍しくカンちゃんがスーパー二日酔い。
寝てる間も何回も外に吐きに行き、朝までに13回吐いたみたい。
吐きすぎて鼻からゲロが出たらしい。
鼻からゲロ吐く人初めて見ました。それが嫁でした。幸せです。
「あううう…………しんどい……………」
俺もカンちゃんほどではないけどなかなかしんどい。
マジで昨日は飲み過ぎた…………
空きっ腹にビールとワイン入れすぎたわ…………
2人でうめき声をあげながら布団の中でもぞもぞして、昼前くらいにようやく少し楽になってきたので行動開始。
カンちゃんがとてもご飯作れるような体調じゃないので外で食べることにした。
ケバブを。
「うううう…………重いよおおお…………」
「仕方ないよ。今日でリーエンツ出発だからこれがラストご飯なんだから。おいちゃんー、ドネル2つくださいー。」
「あいよー。」
いつも前を通るたびに挨拶している大好きなケバブ屋さん、マルマリス。
ここのケバブを食べずしてリーエンツを出るわけにはいかない。
「あー、美味しい。ケバブ美味しいなぁ。なんで日本で流行らないんだろ。マクドナルドには行列できるのに。」
「あうあうあー……………」
廃人みたいな顔してケバブ食べてるカンちゃん。
あの食いしん坊神田さんが気持ち悪くて最後まで食べられなかったのを俺が全部平らげた。
あー…………やっぱ蕎麦食べたい……………
王将の醤油ラーメン食べたい…………
2人してズタボロで町にやってきて、ハネスさんのところに挨拶に行った。
ケロッとしてるハネスさん。
「大丈夫かい2人とも?ごめんな、こんなに二日酔いになってしまうまで飲ませちゃって。昨日は歌ってくれてありがとうね。ピーターも喜んでたよ。」
ピーターて誰ですか………
全然記憶にない…………
今日も天気は最高の秋晴れ。
こんな体調だけど気合いで歌いましょう。
うん、声は悪くない。
体はしんどいけどちゃんと歌える。
そんな俺の横でパソコンを触る気力もないカンちゃんが燃え尽きた灰みたいにうなだれてる。
鼻からゲロ吐くとか面白すぎて歌いながら思い出し笑いしてしまうわ。
今日は全体的に人通りが少なくてパラパラとしか反応をもらえないまま2時間半でフィニッシュした。
結局この3日間やって最後までローカルシンガーの女の子を見かけなかったな。
どうしたんだろうな。何かあったのかな。
俺たちはこれでリーエンツを離れる。
もしかしたら、なんか上手いこといって彼女と仲直りできるかもしれん、ってかすかな期待をしていたけど、それも無理か。
このまま一生会うこともないかもしれないと思うと、あんまり気持ちいいもんではない。
ギクシャクしたままで終わりなんて。
ともあれ最後にハネスさんのところにお礼を言いに行った。
「おー、最後のライブお疲れ様。さて、白ワインでいいよね?」
「ひいいいいい!!!」(ムンク神田)
「ははは、冗談だよ。2人の顔見てたら今日は完全に飲めなさそうだよ。」
ハネスさんとお知り合いになれたことで、本当に毎回楽しい時間を過ごさせてもらえた。
役場の仕事もしてるハネスさんなので路上に関してもすごく心強かったし、なにより毎日お店の中で地元の人たちとお喋りする時間が本当に楽しかった。
あー、これでリーエンツも最後か。
「いつかまたリーエンツに遊びに来るんだよ。その時は冬に来るといい。僕がスノーボードを教えてあげるよ。オーストリアの雪は素晴らしいんだよ。」
「わかりました。ちょっと遅くなってハネスさんが80歳くらいの時に、ハネスさんー、スノーボード教えてくださいーって来るかもしれないですけど。」
「あっはっはー!!いつでも待ってるからね。元気に旅するんだよ。」
ハネスさん!!本当にありがとうございました!!!
いつか必ず一緒にスノーボードしましょう!!!
リーエンツを出て、山に向けて車を走らせた。
明日から本格的なチロルに突入していくわけだけど、すでにリーエンツ周辺の山々の雄大さっていったらため息しか出ない。
そびえ立つ屏風みたいな山並み、岩肌を剥き出した断崖絶壁、ギザギザと尖った頂。
その足元にはささやかな町や村が広がり、教会の塔が物言わず立ち尽くしている様子はまさにファンタジーの世界。
オーストリアではバッハウが1番美しいとは思うけど、このリーエンツからグロースグロックナー山を越える峠道も素晴らしく美しい。
麓にあるフェルトの町。
ここに暮らしてる人たちはいつもどんなことを思いながら周りの山々を見渡しているだけろう。
路地の向こうに見える青い空、教会の塔、古めかしい町並み、
なんの共通点もないはずなのに、ここに住む人たちのことを思うと郷愁が胸にじわりとしみてくる。
ここに住む誰かと友達になれるかな。
そして向こうも、遠い日本の人と友達になれたりする人生ってどんなだろう?とか思ってくれてないかな。
夕闇迫る町。
家々の煙突から煙から上がっていた。