こんにちは!神田です。
フミくんはもし話が大好きです。
もし〜したらどうする? もし俺が〜だったらどうする?
妄想でひとり黙って考え込んでることとかもあります。
そういうのからいろんな創造力が高まってるのかもしれません。
おわり
2017年10月9日(月曜日)
【オーストリア】 リーエンツ
オーストリアの中でもトップ5に美しいと思う町、リーエンツ。
イタリアとの国境にほど近い場所で、ギザギザとした険しい山々に囲まれた大自然のど真ん中にある。
周りを見渡したら必ず山が視界に入ってくる。
民家が散らばるおだやかな農地の山があれば、その反対側には岩肌がむき出しになった断崖絶壁の壮大な山がある。
リーエンツ、マジで綺麗だよなぁ。
いつもの駐車場に車を止めて町に歩いて行くと、路地の横に現れる謎のド派手な建物。
このエルビスさんに挨拶して路上に向かうのがいつもの恒例行事。
パイセン!!俺今日も頑張ります!!
ムーディーブルース便利なスタンド!!!
そんでそのエルビスさんの下にあるケバブ屋さんがいつもの行きつけ。
ここめっちゃ美味しい。
ゆうべもリーエンツまで来てここで晩ご飯にドネルを食べたんだけど、オッちゃんが、戻ってきたんかー、来週も天気いいからみんなチップ入れてくれるわー、って言ってくれた。
もうこの町の人たちともだいぶ顔見知りだなぁ。
オッちゃんにあんなことを言われてワクワクしながら町にやってくると、ホコ天には全然人がいなかった。
おおお…………こりゃビビるくらい閑散としてるやん…………
この前、9月頭に来た時は、肩が当たるくらい人で溢れかえっていたのに、シーズンが終わったらこれもん。
冬になったらまたスキー客で賑わうんだろうけど、今が1番観光客が少ない時期なのかな。
まぁ今が12時ってのもある。
このリーエンツはイタリアに近いことでシエスタがあり、どのお店も12時から14時まではお昼休憩に入る。
なので人通りも15時くらいから多くなってくる。
のんびりやるかな。
気になるのはいつもいるローカルの路上シンガーの女の子。
前回来た時、俺たちにはいい顔をしながら裏では役所の人に俺たちの文句を言っていたということが分かり、めっちゃガッカリした。
彼女とはモメたくない、でも路上は誰のものでもない、誰でも自由に路上でパフォーマンスをすることができる。
文句なんか知ったこっちゃない。
とは頭で思っても、やっぱりあんな事実を知ってしまったら会うのも気まずい。
どういう顔したらいいかわからん。
多分向こうもそうやろう。
なんでこんなことになっちゃうんだろうなぁ。
会ったら会ったで、その時考えるか。
まぁ、会わないことを願うけど。
「ハネスさーん!!お久しぶりです!!」
「おー!!2人とも元気だったかい?今回は何日滞在するの?」
「今回は3日です。それでもうリーエンツには戻らずにインドに行きます。これが最後です。」
「そうか………残念だな。後でまたワインを飲みに来るんだよ。」
お世話になってるワイン・リキュール屋さんの店主であるハネスさんに挨拶し、今日もホコ天の真ん中で路上開始。
人通りは少ないけど、天気が良くて、静かで音が響いて、とてもやりやすい。
パラパラとコインが入り、ささやかな拍手がおこる。
すでに顔見知りの町の人が笑顔で手を上げてくれ、俺もそれに笑顔で返す。
もうすっかりオーストリア全体がホームのような感覚になってきてる。
暮らすように旅をする。
外国でそんな旅をすることが憧れだったけど、今ようやく少しはできてるのかな。
場所を変えながら3時間。
結局ローカルシンガーの女の子は今日は路上には来なかった。
もしかしたらローシーズンになって、平日は出てないかもしれんな。
そろそろ終わろうかなと思っていたら、ちょうどハネスさんがやってきて早くおいでーと言ってくれた。
荷物をまとめて遊び行くと、ワインやリキュールのボトルがたくさん並んだお店の中ではいつものように地元のオッちゃんたちがグラスを傾けていた。
ここはお酒の販売店なんだけど、こうやってオッちゃんたちが毎日集まって1杯2ユーロ、260円でワインを飲みながらおしゃべりしているというみんなの社交場みたいになっている。
俺たちが中に入ると、オー、ジャパニーズシンガーと挨拶してもらえ、もうすっかり常連さんたちとも顔見知りだ。
前回一緒に飲んだオッちゃんたちもいる。
「白ワインでいいね!」
ハネスさんがニコニコしながら白ワインのグラスを2杯持ってきてくれたのでお金を払おうとすると、それはやめるんだ、いいね、と頑なに受け取ってくれない。
ハネスさん……………すんません!!ご馳走様です!!!
前回、ウウウウ~~って言って触らせてくれなかった犬とももう友達。
「今回はどこに行ってたんだい?」
「えーっと、あれからはバッハウに戻ってウィーンにインドビザの申請に行って、あ、この前田舎の村でシュトルムってお酒を飲みました。」
「あー、シュトルムかい。あれは若いワインでね、ワインみたいなものっていうのかな。砂糖がいっぱい入ってるから飲みすぎてすぐお腹を壊してしまうんだよ。」
俺たちのオーストリア旅の話をすると、そこから会話が広がってみんなで色んなお話をした。
オッちゃんたちみんなが、この外国人の話を聞いてくれ、それをツマミにお酒を飲んでくれるのが嬉しい。
「あ、そうそう!!それとこの前ローリングストーンズのコンサートも行きましたよ!!」
「お!!シュピールベルクに行ったのかい!?ものすごい人だっただろ?もうミックは何歳になったんだい?」
「74歳です。チャーリーは76歳です。」
「ハハハー!!もうお爺さんだねー。でもこのリーエンツにもよく有名人がコンサートに来るんだよ。ジミークリフも来たし、スティングも来たし、僕が見た中で最高だったのはジェスロタルだね!!」
「いやー!!あれは最高だったなー!!」
ここに来るとあんまりみんなとのお話が楽しくてつい2杯目に突入してしまう。
ハネスさんも飲ませ上手ですぐに勧めてくれる。
常連のオッちゃんたちもみんな英語が喋れるし、知的な人たちばかりで会話が弾む。
あー、いいなぁ、こんな地元の空間に混ざれて嬉しいなぁ。
「日本と中国は仲はいいのかい?日本人が中国に旅行に行っても問題ないかい?」
「あー、戦争のことがありますからね。今の世代は問題ないですけど、お爺ちゃんお婆ちゃんの世代ではまだ日本のことが嫌いな人もいます。中には日本人禁止ってホテルもありますし。」
「それは本当かい!?なるほどなぁ。どこの地域でもそういう問題があるんだね。ドイツとフランスもそうでね、ドイツ人がフランスに旅行に行くと僕ら世代では結構嫌な目で見られたりするんだよ。でもオーストリア人って言ったらなんの問題もないんだけどね。」
そうなんだなぁ。
そりゃこんだけ戦争まみれで、しかも陸続きで隣同士だったら色んな確執があるよなぁ。
ヨーロッパは侵略の歴史だ。
ジョーク話からそんな歴史の話なんかもして、今日はこの辺でおいとますることに。
ハネスさんが、前回の日曜日に君たちとの約束を守れなかったからご飯を食べに行かないかい?って誘ってくれたんだけど、そんなの気にしないでください!!とやんわりお断りさせてもらった。
ハネスさんいい人だなぁ。
このリーエンツという山の奥にこんな楽しい空間を見つけられて最高に嬉しいよ。
帰りにスーパーで買い物して車に戻った。
夕日が山を照らしてとても綺麗だった。
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名古屋のホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!
昔、名古屋の錦3丁目の路上で歌おうとしたら、地元の人に注意されて、ここはダメだけどあっちの住吉町?だったかな、あっちならいいよって言われて、歌ったことがありました。
どこの国でもそういう路上禁止エリアってありますね。
ところで名古屋嬢の名古屋巻きの定義ってなんですか?
どうもありがとうございます!!