こんにちは!神田です。
車で寝てると言うと、大抵「大変ねぇ」とか「強いねぇ」みたいな反応をされます。
が!!!ほんとに快適なんです。
私もフミくんも巨漢じゃないからっていうのが大きいかもしれません。
今乗っている車は、去年のヨーロッパレンタカーでもずっと一緒だったシュコダのファビオっていう車です。
この車は後ろがフルフラットにはなりません。
ちょうどお尻あたりに1段上がる段差があります。
それがまたちょうどいい。
イギリス周遊してる時に借りたワンランク上の巨大な車は完全なるフルフラットにだったんですが、逆にその時は日々腰痛に悩まされて結構大変でした。
痛くて夜中に目がさめるほど。
なぜか腰痛持ちのフミくんは快適に眠ってましたが・・・。
ネットで調べると、車中泊では腰を曲げることが大事らしく、フルフラットで下に薄いマットしか敷いていない上に、真上を向いて寝ていたことが腰痛の原因だったみたい。
その時は横向きに眠って常に腰を丸めるようにしたら腰痛はましになりました。
今のその段差はうまーく腰を曲げてくれて、しかも少しの坂で眠ってもお尻が引っかかって下に落ちていかない!
だから私たち、かわいそうじゃないですよーー!と声を大にしていいたい。
おわり
2017年8月7日(月曜日)
【スイス】 ブベイ ~ シオン ~グラルナーアルプス
ういいいいぃぃぃぃぃい…………………よく寝たあああああ……………
ってなんじゃこりゃあああああああああああ!!!!!!!
鼻緒ブチ切られとる。
ゆうべ寝る時にドアの外に脱いだままにしていたサンダルの鼻緒が何者かによって食いちぎられとる。
い、1週間くらい前に買ったサンダルなのに誰だコノヤロウオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!
すると向こうの森のところでこっちを見てる生き物発見!!!!
あの茶色の体!!!
キツネのヤロウか!!!!
待ちやがれボケ!!!毛皮剥ぎ取ってヨーロッパの冬に向けてマフラーにしてやる!!!!
うわぁ、可愛い。
待つどころか向こうから近寄ってきて足元でこっちを見上げてくる。
めっちゃ可愛い。
でもエキノコックス怖いから触れない。
エキノコックスってヨーロッパでもあるのかな?
ていうかこの景色なんですか?
神でも降臨する系のやつですか?
この湖の名前知ってますか?
レマン湖ですよ?
ヤバくないですか?レ、マン湖ですよ、女子高生のお嬢ちゃん。
こりゃマジでヤバイわ………………
あのチャップリンが人生最後の場所に決めた風景だもんなぁ……………
わーいってやってるカンちゃんのほうにもテクテク近づいていくキツネ。
ちなみに僕はロリコンではありません。
チャップリンはスーパーロリコンです。
さてーーー!!!
アルプスのど真ん中でアルプスの湧き水で作った辛ラーメンでございます、農心様。(辛ラーメンの会社)
そろそろスポンサーになってください。
朝から気合い入れたら早速エンジンをかけて山を滑り降りた。
今日は待ちに待ったアルプス巡りの1日!!!!
スイスのアルプスのど真ん中を車で駆け抜けるぞおおおおおおおお!!!!!
もうこの道マジでパナい。
大山脈の中に伸びる一本道なんだけど、その両側にはマッターホルンをはじめとして、アイガー、メンヒなんかの超有名な山がズゴンズゴンそそり立ち、山好きからしたら聖地以外のなにものでもないエリア。
こんなところを大好きな人を隣に乗せて自分でドライブできるなんてエキサイティングにもほどがある!!!
うわあああああ!!!!天気が最高だよおおおおおおおおおおお!!!!!
これ以上ないほどのドライブ日和!!!!
イヤッフウウウウウウウウウウ!!!!!
レマン湖沿いを走り、やがて湖が見えなくなると一気に山々が険しさを増してきた。
ギザギザと尖った岩山の先端が天を深々と突いており、遠近感がおかしくなるほどのダイナミックさ。
あの山はどれほどの大きさなんだ?
あまりにデカくてよくわからんなる。
地図を見ると、方角的にあの山の向こうにモンブランがある。
モンブランとかマジでビビる。
マジでモンブランがすぐそこにあるとか、俺そんなところにいるんだよなぁ。
「いやー、ブラックモンブランのパッケージに写ってるあの山の本物がすぐそこにあるなんて信じられんなぁ。俺こんなところまで来たんだなぁ。」
「ブラックモンブランてなに?」
「キエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!な、な、ななな、なな、な、なにを言ってるんだこのキャラ顔さんは!!!!!!ブラックモンブランを知らないとか言っていいことと悪いことがあるっちゃらりりれるろり!!!!あの日本で最も美味しく最も大衆的で最も偉大なアイスクリームを!!!!!!」
「アイスクリーム?知らへん。大阪にはないよ。」
「大阪にはないぃ!?!?嘘つけそんなこと信じん!!!!ブラックモンブランはアイス界の皇帝だぞ!!!50円だったのが60円になった時、当時の子供たちがどれほど絶望したか知らないのか!!!回りのクッキーがポロポロ落ちるから気をつけて食べないとダメなんだぞ!!!!当たり付きだぞ!!!」
「スイカバーなら食べとったよ。」
ブラックモンブランって九州以外では売ってないそうです。
知ってましたか?回りのチョコを先に食べていた派の九州のみなさん。
マジビビりますよ。
ちなみに現在は90円らしいです。
スイカバーが発売されたとき革命が起きたよねー、めっちゃ流行ったよねーってそんな話をしながらまっすぐな道を快調に走っていると、やがて少し大きめの町に入ってきた。
山に挟まれた隙間に建物が密集しており、ちょうど真ん中に小高い山があり、頂上にお城が見える。
アルプスの壮大な山並みの中にポツリと立つ中世のお城の姿があまりにも印象的なこの町の名前はシオンという。
せっかくだから、ちょこっと歌ってみようかな?
スイスに入ってあんまり稼げてないし。
というわけで町中に入っていき、車を止めたらギターを担いで中心部のホコ天にやってきた。
アルプスエリアの中にある町らしい町はこのシオンくらいで、ここから先はマジで険しい山ふところになる。
この最後の町で少しでも稼げたらいいんだけどなー…………
が、人まったくいない。
結構立派なホコ天なのに人全然いない。
あー、はいはいそうですか、そうですよね。
ここはスイスの中のイタリアエリアですもんね。
シエスタですよね。
そんで夜の18時くらいから人がたくさん出てくる流れでしょうね。
い、今考えるとなんて歌いにくい生活リズムだろう………イタリア……………
カフェは一応オープンしており、店員の女の人がお客さんに対してグラッツェーって言っている。
「こりゃダメだねカンちゃん。もう今日は路上やめようか。」
「そうだよそうだよ。こんなに天気いいんだもん。これはドライブを楽しみなさいってことなんだよ。それにイタリアエリアの町でやるんだったら、ドイツエリアでやったほうがいいよ。」
その通り。
よし、今日は路上のことは考えずに思いっきりこのアルプスを満喫するか。
車に戻ってエンジンをかけた。
麦茶パックで作った麦茶美味しい!!ザビエルありがとう!!
もうそっから先はザ・アルプスという景色のオンパレード。
牧草、山並み、教会、気持ちよく走るサイクリストたち。
ただただため息出っぱなし。
綺麗すぎて写真撮りすぎて、写真の整理だけで気が遠くなる。
そしてアルプスの面白いところは大自然の美しさだけではなく、そこに生きる人たちの暮らしもアルプス的であるというところ。
ドイツ、オーストリア、イタリアなど、これまで見てきたどのアルプス地域とも違う民家の作りをしており、すごく個性的で面白い。
木組みが基本なんだけど、どの家の木材も古びて歪んでおり、雪と太陽に焼けているのか、くすんだ色味がすごく味がある。
こういう建物の中間に隙間を作ってる高床式住居みたいな建物が多く見られ、すごく印象的。
これらの古民家はパンを作るためのライ麦の貯蔵庫だったようで、柱を支えている平べったい石はネズミ返しになっており、貴重な穀物を守るための人々の知恵だ。
家屋を見ると、厳しい雪国で暮らす人々の生活を垣間見ることができる。
こんなウルトラ山の中の綺麗なところでずっと昔から代々生きてきたんだなぁ…………
すげぇ人生だなぁ…………
アルプスすげええええ…………………
アルプスの民の暮らしを眺めながらゆるやかな谷間の一本道を走り続けていくと、オーバーゴムスという小さな村からいきなり山越えが始まった。
こっからがアルプスの本領発揮だ。
いくつものヘアピンカーブを曲がりまくり、一気に高度を上げまくっていく。
ブンブンとうなりをあげるエンジン。
あまりに回転数を上げてしまい、少しゴムが焼ける匂いがするくらいの坂道。
やがて森林限界を超え、周りには岩肌をむき出しにした山々が広がり、万年雪が太陽の光を浴びて輝いている。
崖の上から見晴らすと、自分たちが登ってきた道が眼下にウネウネと歪んでいる。
雲が近く、空が近く、あまりの気持ちよさに何度も車を脇に寄せて外に降りた。
マジで羽が生えて飛べそうなほどの開放感。
やっべええええ……………すげすぎる………………
はるか向こうまで続く、壮大な山の連なり。
まるで登山家にでもなったような気分だ。
未知の世界へと心を震わせるこの感覚。
こんなにすごい山の風景はチベット以来かもしれない。
この山道、007シリーズでカーチェイスの撮影が行われた場所みたい。
そりゃこんな大パノラマやったらジェイムスボンドも走るわ。
山を降り、谷底の集落を駆け抜け、またヘアピンカーブを登っては峠を越え、谷底へ降りる。
そのたびに目を見張るような景色の連続で、ひたすらにアルプスドライブは最高でしかない。
天を突く山々のフォルムはどれも芸術的な美しさで、ここに世界の自然のすべてが集まってるんじゃないかとさえ思えてくる。
仏教徒の俺だけど、神が創造したこの世界、なんていう言葉がしっくりくるほど、あまりにも神々しい風景だ。
あ、牛きた。
「カンちゃああああああん!!!!牛いっぱい来たあああああああああああ!!!!」
「うわああああああ!!!牛に囲まれるううううううう!!!!」
めっちゃ普通に道路をのしのし歩いてるアルプスの牛たち!!!!大きい!!!!
そんな牛の大群が止まっている俺たちの車に近づいてきて、真横に来たところでヌゥっと横を向いて車の中をのぞいてきた。
か、可愛いけどデカすぎて怖ええ!!!!
みんな首に立派なカウベルをつけており、歩くたびにゴロンゴローン、ゴロンゴローンと低いベルの音が鳴り響く。
ベルによって音も違い、遠くから近くから、様々な音が重なり合ってハーモニーになる。
これがアルプスの民の音風景なんだろうな。
それにしても牛近すぎ!!!!
やっとこさ牛の大群が去り、また坂道をどこまでも登り、しばらくして峠まで来たところで車を止めた。
眼下に広がる凄まじいまでの大自然。
ガッポリとエグれた地球の底から風が吹き上げてきて、視界の広さに遠近感がおかしくなりっぱなしだ。
「神田さん、今日の寝床はここでよろしいでしょうか?」
「ひいいっ!!!車中泊最高すぎてオシッコ漏れる!!!」
ていうか寒い!!!
アルプスのど真ん中なので気温は13℃くらい!!!
夜になったら10℃きる!!!
でも嬉しい寒さだ。
こんな山の上なのに、車の中でカンちゃんと抱き合って眠れるなんて最高すぎるよ。
カンちゃんが作ってくれた焼きそばを食べ、ビールを飲む。
アルプス最高。
ヨーロッパ車中泊旅、万歳。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
イギリスのホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!
自然系ではイギリスのホワイトクリフもめっちゃ綺麗でした。イギリスは古城ばっかりってイメージ。
どうもありがとうございます!!