スポンサーリンク ウィントフックの治安怖いっていうかレンタカー仲間見つかるか!!! 2017/5/13 2017/04/24~ ナミビア, ■彼女と世界二周目■ 2017年4月27日(木曜日)【ナミビア】 ゴバビス ~ ウィントフック9時になってもタクシーは来ない。心配性のカンちゃんは9時を10分過ぎたあたりからソワソワしだす。あんな口約束で本当にちゃんと来てくれるのかなぁ。忘れてるのか、それとも他の仕事が入ったからほったらかされてるんじゃないか、確かにドライバーの名前も番号も聞いてないのでいくらでも無視できるけど。でもシェアタクシーのドライバーなんてそんなもんだろう。そのうち来るよ。彼にとってもいい仕事なんだし。太陽の下に広げていた夜露で濡れたテントもカラッと乾いた。朝からミルクティーも飲んだ。今日はいい天気だな。ひなたにいると暑いくらいだ。そうしてタクシーを待ってる俺たちの前を大きなクジャクがヒョコヒョコ歩いていく。こんなに近くでクジャク見たの初めてだよ。柵の向こうではダチョウが長い首を伸ばして草を食べてる。ダチョウの向こうをピョンピョン跳ねながら走っていくのは真っ直ぐな2本の角を持った鹿みたいな動物。そういえばあの動物の名前はオリックスっていうみたいだ。カンちゃんが、もう無理じゃない?って言い出したあたりで1台の車がキャンプ場にやってきた。お、きたきた。9時40分か。別に悪びれる様子もなく爽やかな笑顔でハーイ!と俺たちの荷物を積み込むドライバーの兄ちゃん。タクシーはもう1人客を拾ってウィントフックへ向けて走る。荒野の中の一本道を時速140キロでぶっ飛ばしていく。周りに広がるのは低い草木の生えた平野。たまに低い山が寂しげに取り残されている。あの山の向こうには何があるだろう。明日にはレンタカーだ。たくさん見に行ってやるぞ。そうして1時間半くらいでウィントフックの市街地に入ってきたんだけど、こいつはビビった。半端じゃない都会!!!!ピカピカの高層ビルが立ち並び、すべての建物がコンクリートとガラスの近代的なもの。整備されたアスファルトの道路、モールと立体駐車場、ファストフードチェーン、ゴミの落ちてない地面!!なんだこれ、ただの先進国じゃねぇか!!あばら家で砂にまみれて魚売ってたおばちゃんたちなんてどこにもいない。ナミビアすげぇぜ…………タクシーの運転手さんにグーグルマップで道案内しながら進んでいき、無事宿の目の前に到着。値段は昨日お巡りさんと話していた通り130ドルだ。1090円。ホテルまで迎えに来てもらってホテルの目の前まで送ってもらい、マジでドアトゥドアでこの値段なら全然悪くない。やってきたホテルはカードボードボックスというバッグパッカー宿。ウィントフックで日本人が行く宿はだいたいこのカードボードボックスかカメレオンという宿だ。明日から始まるレンタカー周遊のために日本人のシェアメンバーを探しに来たんだけど、気の合う日本人いるかなー!!!刃牙かジョジョかゆまちゃんの話で盛り上がれたらいいなぁあああああ!!!!!皆無。誰もいない。日本人1人もいない。欧米人と現地の黒人さんしかいない。うわー、本当縁ないー。ウケるー。まぁゴバビスで延泊しすぎたのがいけなかったんだけど…………結構他の旅人さんたちはよそのホテルにもメンバー探しに出かけたりするらしいんだけど、そこまでする気もないし…………まぁ今は昼間だからみんな出かけてるだけかもね!!夜になったら泊まってる日本人たちも戻ってくるよね!!メンバー探しは今夜しかないけど、気の合う人とはすぐ仲良くなれるもんね!!というわけでテント設置。地面が固い土…………寝づらそう…………値段はキャンプサイトで1人110ドル。920円。ああー、ゴバビスのゴバロッジ、いい宿だったなぁ。ちゃんと寝られるかなぁと思いながら狭いテントサイトにテントを立てていると、そこに欧米人の女の子がやってきた。「ハーイ、今着いたところ?実は最近宿の中で盗難があってね、ドミトリーでパソコンが盗まれたのよ。だから大事なものは置いて行かないほうがいいわよ。」彼女たちはドイツ人の女の子たちだった。わざわざ知らない俺たちのためにそんなことを教えに来てくれるなんてやっぱりドイツ人は優しいなぁ。盗難があったのはドミトリー部屋。それはよくあることっちゃよくあることだけど気をつけるに越したことはない。俺たちもレセプションの人にお願いしてパソコンをセーフティー金庫に入れてもらった。宿自体は綺麗。プール付きの中庭にはバースペースもある。ワイファイも結構早めだ。荷物を置いて落ち着いたら早速町歩きに出かけた。ていうかとにかく都会!!!!ピカピカのビルがズゴンズゴン立ってて道もめっちゃ綺麗!!ゴミ全然落ちてない!!人も洗練されてる!!もうマラウィまでの貧しいアフリカって感覚はここにはないなぁ。宿から歩いて10分くらいのところにあるショッピングモールはもう完全に先進国のものだ。値段もそう。物に溢れ、人々はATMマシーンの前で長蛇の列を作っており、お金を使う気満々だ。ブランド品のお店も当たり前のようにあるし、そしてこの町では白人さんもマイノリティーではなくかなりたくさんいる。ここでは完全に俺たちがビンボーズ……………とりあえずまずはお昼ご飯。だいたいファストフード屋さんで50~60ドルくらいが相場だ。500円くらい。ゴバロッジで食べたステーキが美味しすぎたのでここでもステーキを食べてみたけど、まぁもちろん値段通りかな。ゴバロッジのステーキは本当エクセレントフードだった。そして驚いたのはモールの反対側の出口。ここがメインのエントランスだったみたいなんだけど、入り口を出た瞬間、めっちゃくちゃ久しぶりのホコ天のショッピングストリートがのびていた。ぬおおおおおおお!!!!!!路上できるじゃねぇか!!!!!!両側に建物が並び、お店が連なっており、道幅も程よく騒音もない!!!!ここがこの街の中心部らしく、人通りは申し分なし!!!!完全に路上におあつらえ向き!!!!「カンちゃんこれ出来そうじゃない!?」「そうだね。でも治安大丈夫かなぁ。」そう、ちょっと気になるのはやっぱり治安の問題。最近ネットでもちょくちょく見かけるんだけど、ウィントフックでは旅行者を狙った強盗が結構起きているらしく、日本人宿の周りでもやられた人がいるという話を聞いている。ケニアのナイロビからそんなに治安の悪いところに行ってなかったのでだいぶ油断してしまっているけど、すでにここはアフリカの中でも特に治安の悪い南部アフリカ地域だ。いくら先進的で洗練されたように見えても、極悪なやつらがウヨウヨいるって思っておかないと。「うーん、やめといたほうがいい気がするなぁ。」「そうだなぁ。あー、前回の俺1人の時だったらきっと迷いなくやってただろうなぁ。カンちゃんがいると無茶しなくなるからいいわー。」路上はもうちょっと様子を見るとして、それからバスチケットを買いに行った。ナミビアレンタカー周遊のあとはウィントフックから南アフリカのケープタウンに向かう予定。ついに、ついにあの喜望峰のある町だ。アフリカ旅の終点にもうすぐたどり着く。もちろんケープタウンからまだ南アフリカのヨハネスブルグまで行かないといけないのでゴールではないんだけど、やっぱり岬ってやつは達成感がある。南アフリカの最南端、いや本当は最南端じゃないんだけど、最南端とされている大陸のどん詰まりまで行って、このエキサイティングだった旅を振り返ろう。旅人として、やっぱり喜望峰って言葉はデケェよなぁ。楽しみだ。ウィントフックからケープタウンへは色々バス会社があるらしいんだけど、1番メジャーなのはインターケープという大きな会社。色んな都市に国際長距離バスを出しており、設備も良いけど値段もするってやつ。このインターケープだとだいたい900ナミビアドル、7600円。移動は22時間くらい。シーズンや予約時期でだいぶ値段が変動するみたいで、直前に買ったりしたら13000円とかするみたいなので早めの予約が大切。そんな中、カンちゃんが見つけてくれたのがベイリーズレオライナーってやつ。ここが最安クラスみたいだ。ネットで調べてみたところオンライン予約ができるようなサイトがないみたいなので直接オフィスに買いに行くことにしたんだけど、これがなかなか辺鄙なところにある。本当にこんなところにオフィスなんてあるのか?ってくらい町から離れた寂しい道沿いに、ポツリとひとつの雑居ビルがある。ウェストケアメディカルセンターって建物。謎だけどこの雑居ビルの2階の端っこにベイリーズレオライナーのオフィスがあった。こんな目立たないところ、ネットの情報がなかったらゼッテーたどり着けねぇ…………いやまぁでも、とりあえずたどり着けたしよかったよかった。レンタカー周遊の前にちゃんとバスチケットを買っておくというこの準備の良さ!!さすが俺たち!!完璧!!ヒョウ!!バスオフィス開いてねえ。思いっきり鉄格子閉まってる。ドアには営業時間17時までと書いてある。今15時。なんでよーーー…………すると隣のお店から兄さんが出てきたので、ここっていつ開くの?と聞くと、電話かけないと来ないよと言われた。「電話持ってないの?かけてあげようか?」「え!本当!ありがとう!!」「いくらくれる?」「じゃあいいです。」ええええ、ナミビアって裕福な経済国じゃないのかよー。兄さんは綺麗な服を着ており、知的な雰囲気だ。それなのにこんなことを言われて驚いてしまった。兄さんは俺がいいって言ったのに電話をかけてくれる。そして英語でやりとりしてくれ、お客さん待ってるよと相手に伝えてくれた。「はい、しばらくしたら来るみたいだから。」「そっか、ありがとう。じゃあこれ。」5ナミビアドルを渡したらちょっと不服そうな顔をしたけど、サンキューと言って去っていった兄さん。10秒の電話なら40円くらいのもんだろう。それから待つこと1時間。バスオフィスのスタッフは来ない。チクショウ!!もう16時だぞ!!来ないんじゃねぇか!?「うーん、さっきの兄さん、電話するふりして本当は誰とも喋ってなかったんじゃない?それで話してあげたからはいお金ちょうだいっていう作戦だったんじゃないかな。」「えー、そんなことするかなぁ。もうちょっと待ってみる?」ひたすらぼーっと待っていたらそんな嫌なイメージが浮かんできてどんどん大きくなっていく。お金を最初に請求してきたのも、俺たちにもわかるように英語でやりとりしていたのも、怪しさ満点だ。うーん、まんまとお金取られたのかなぁ。いくら経ってもスタッフはやって来ず、とうとう1時間半が経って、もう諦めて宿に戻ることにした。南アフリカ行きのバスは最悪レンタカー周遊が終わってからまた買いに来ればいいか。あー、時間もったいないことしたねーと雑居ビルを出て宿に向かって歩き出した。するとその時、向こうから1台の車が駐車場に入ってきた。「ハーイ、バスチケットを買いに来てたのは君たちかいー?」「え?スタッフさんですか?もしかして、誰かから電話受けてましたか?」「ああ、ちょっと前に電話があったけど忙しくて遅くなったんだよ。さ、オフィスでチケットをあげるね。」きゃあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!殺してええええええええええええええ!!!!!兄さんごめんんんんんんんんんんんんんん!!!!!!「ほ、本当に電話してくれたんだ!!!疑ってしまったー!!」「ねー、良かったねー。」まさか帰り始めた瞬間にスタッフがやってくるというこのタイミング。朝と一緒やん。諦めかけたところで上手くいくんだよなぁ。そうしてようやくバスチケットをゲット。ウィントフックから南アフリカのケープタウンまで650ナミビアドル、5500円。ベイリーズレオライナーは水曜、金曜、日曜の週3回の運行。出発は5月7日の夕方16時半で、到着は翌日の昼過ぎだ。完璧!!!チケットも買え、それからぼちぼち宿に帰った。宿の周りは中心部から外れた寂しい場所にあり、少し警戒心を上げて歩く。別に昼間は明るくてなんてことない普通の道なんだけど、最近ウィントフックで外国人を狙った強盗が頻発しているなんて話を聞いたらどうしても警戒してしまう。カンちゃんと手をつなぎながら、周りをキョロキョロと見回し、後ろを振り返って誰もついてきていないのを確認しながら宿に向かった。そうして普通に宿に帰ってきて、まぁヨユーだねーと買ってきたお惣菜を温めにキッチンに行くと、欧米人のおじさんがいて料理を作っていた。「ハーイ。」「ハーイ、なんか最近宿の中で盗難があったみたいですね。パソコンの。」「ああ、そうだね、それに韓国人の女の子もね。足を怪我してる子を見なかったかい?」「え?見てないですけど、何かあったんですか?」「3日ほど前にね、韓国人バッグパッカーの女の子が町から帰ってきてて、宿の前で強盗に襲われたんだよ。足を怪我して、荷物も盗られて、パスポートもなくしてしまったんだ。2人も夜の外出はやめといたほうがいいよ。」はい、路上の計画、ものすごい勢いで却下。おじさんがこの宿に滞在している数日の間にこうした強盗被害の話を何件も聞いているんだそう。ゼッテーやりたくねぇこの町で……………前の俺ならやってたかなぁ。きっとやってただろうなぁ。音楽は無敵だって言って。今でもそれは疑ってないけど、もうあんな無茶はしたくない。俺に何かあったらカンちゃんが悲しんでしまう。ひよったのかなぁ。でもそれも一種の強さなのかなぁ。2人の力を合わせてトラブルを全部回避していきたいな。ていうかもう夜だし日本人旅人が宿に帰って来てねぇかなああああああああああぉぉあ!!!!!!!軽快に話しかけて仲良くなってレンタカーをシェアしてなんならゆまちゃんみたいな子と相乗りしてナミブ砂漠に行けたりなんかしたらもう俺のデューンがデューンして45!!宿に日本人1人もいない。絶対おかしい。めっちゃ日本人集まる宿のはずなのに。というわけで明日からのレンタカー周遊、2人ぼっち確定。ああああああああああ!!!!!運転気をつけよおおおおおおおおお!!!!!