スポンサーリンク マラウィといえば金田君とガンジャとラスタの町 2017/4/24 2017/04/05~ マラウイ, ■彼女と世界二周目■ 2017年4月7日(金曜日)【マラウィ】 チティンバ ~ カタベイアフリカの交通事情はすっごい簡単で、道路沿いに出てれば乗り合いバンがひっきりなしに通るので2秒で目的地への車に乗ることができる。バスターミナルに行ったり、バス停を頑張って探す必要もない。道路沿いが全部バス停みたいなもんだ。今日も朝から宿を出てすぐ目の前の道路沿いに立っていたら、向こうから走ってきた乗り合いバンがしゅーっと目の前に止まった。本当、バスとタクシーの中間みたいな乗り物だな。ただ死ぬほど詰め込まれるけど……………マジで狭い………………ううう………窮屈だなぁとぎゅうぎゅう詰めになってるときにふと真横を見ると、隣の女の人が思いっきりおっぱい出して赤ちゃんに母乳をあげている。超目のやり場に困る……………今日の目的地はマラウィの中でも屈指の観光地であるという噂のカタベイという町。マラウィ湖沿いのビーチリゾートらしく、欧米人が好きそうなクラブとかがあるパーティタウンなんだそう。さらにこのカタベイから、マラウィ湖に浮かぶ2つの小さな島に向けて船が出ているらしく、カタベイを訪れた人の多くがこれらの島に遊びに行くんだそうだ。おそらくマラウィに来た旅人のほとんどが行くであろうカタベイから島旅という王道コース。楽しめるかわかんないけど、この国に来たからには行ってみようかな。いやー、こいつはもしかしたらカタベイで日本人の女子旅人と遭遇なんて可能性もありそうだぞ。あ、どうも!島には行かれるんですか?いやー、僕も2つの島に行こうと思ってるんですよ……………こっちのね!!って言って日焼けしたワイルド系の女の子バッグパッカーのタンクトップを強引に脱がして、2つの浮島をアイランドホッピング!!なんてことを考えるフリをして今後の安倍政権の行く末について憂慮していると、いきなり何やら渋滞が出てきた。山の中の道路脇にすごい数の車やトラックがどこまでも並んで止まっている。なんだ?こんな山の中の寂しい一本道でなにがあったんだ?事故かなにかか?俺たちの乗ったバンはその渋滞の横をすり抜けてどんどん前に進んでいったんだけど、ついにふんづまってしまった。これ以上先には行けないみたい。なんだぁ?一体なにが起きてるんだ?すると道路の向こうで歓声が上がっているのが聞こえた。目を凝らして見てみると、なにやら200メートルくらい向こうで車が土にハマって動けなくなっていた。エンジンをうならせる車の周りに男たちが群がって一生懸命車を土の中から救出しようとしている。そうしてなんとか車を土の中から押し出した。これか……………そうだ、数日前にリビングストニアに行こうとして車が来ずに何時間も待った理由のひとつに、橋が崩壊して車が通れなくなってるっていう話があった。それがこれか。確かに道がぶっ壊れており、応急処置でそこに土を盛ってはいるものの、ちゃんと土台なんかも入れてないので、ぐちゃぐちゃに沈んで沼みたいなぬかるみになっている。そこに勇敢なドライバーが勇気を出して突っ込み、案の定ハマって動けなくなり、地元の男たちが歓声を上げて車を押してあげる、という状況になってるみたい。この道はマラウィの北部を走る大動脈。日本でいったら国道4号線みたいなもんだ。それが雨のせいで橋が崩壊して、すでに数日もの間、復旧が行われていないなんてとんでもない大問題だよ。交通も経済も大打撃を食らうはずなのに、まだこんなにほのぼのとみんなで車を押してるんだなぁ。「ブラザー!!シスター!!さぁ行くぞ!!」バンのドライバーが俺たちに声をかけると、乗客のみんなが車を降りていく。そしてみんな荷物を持ってぞろぞろと歩いた。どうやら徒歩であの崩壊部分を越え、反対側で別のバンと客を入れ替えるという作戦みたいだ。うん、それがいいわな。でも大型トラックとかガソリンのタンクローリーとかは、もう完全にお手上げ状態で足止めをくらっている。一体いつになったらこの道は開通するんだろなぁ。足元グッチャグチャの泥まみれにして、こけそうになりながら荷物を抱えて橋を越え、反対側で30分ほど地元の人たちに混じって待ち、ようやくやってきた乗り換えのバンに乗り込むことができた。そうして走り出したはいいけども、道のいたるところに脱輪したりぬかるみにハマった車やトラックたちがいる。土砂崩れが道を半分以上ふさいでいたり、もし当たったらひとたまりもないような巨大な落石がゴロンゴロン落ちてたり、マラウィの道はなかなかスリリングだ。こういうのを見るといかに日本の道が安全に作られているのかがマジでよくわかるよ。日本は安全だなぁ。チティンバからムズズまで3000クワチャ、450円。そんなインフラの脆弱なマラウィ。橋を越えてからは順調に走ってくれ、しばらくして大きめの町に入ってきた。ここはムズズという町で、マラウィでも3番目に大きな町みたいだ。いつものように人々が地面の上で品物を売るどローカルなボロボロマーケットの前でバンを降りると、一瞬にしてバンの客引きたちに群がられる。「カタベイだろ!?どうせカタベイ行くんだろ!?さぁこっちだ!!」と客引きたちにめっちゃ強引に荷物を引っ張られるのをふりほどき、とりあえず銀行ATMでお金を降ろし、それからシャンプーなんかを買いにお店を探して歩いたんだけど、驚くべきものを発見。うおー!!ショッピングセンターあるし!!!!すげええ!!といっても中に入ったらただのスーパーマーケットなんだけど、このアフリカでは超絶先進的!!!うおお!!全ての商品に値札がある安心感!!ぼったくりの心配なし!!すげぇなぁ、すぐ目の前にはズタボロのローカルマーケットがスラムのように広がってるのに、目の前にこんなピッカピカのショッピングセンターがあるんだよなぁ。確かにここで買い物してる人たちはみんな服も綺麗だ。スーパーで買い物するって、マジでごく普通のことなのに、それがアフリカだとめちゃくちゃオシャレなことみたいだ。「ハーイ、ガンジャいるかい!?」すると金田君がマリファナを売りつけようとしてきたので、一緒に歩いてカタベイ行きのタクシー乗り場まで連れて行ってもらった。金田君。このムズズからカタベイまでは乗り合いバンで1000クワチャ、150円。乗り合いタクシーなら1500クワチャみたいだ。225円。乗り合いタクシーならバンみたいにあちこちで客を拾わないので時間的にかなり早いし、スーパー世紀末オンボロカーではないので乗り心地もすごくいい。75円プラスなら乗り合いタクシーのほうが絶対いい。ふかふかクッションの快適な日本車によるドライブを1時間。車は小さな田舎の入江に到着した。田舎とはいっても、昨日までいたチティンバと比べたらかなり賑やかで、人もかなり多い。お店もたくさん並んでいるし、マーケットも広く、こりゃ楽しそうだ。そんな人ごみの中に早速欧米人の姿が見えた。ゆるいタイパンツを履いていかにもアフリカ旅をしてますって感じだ。このカタベイはビーチリゾートということだったけど、イメージしていたほど開発されたパーティータウンって感じではなく、ただの小さな港町だ。もっとケバケバしたクラブとかが並んでるのかと思ってたけど、いたって飾らない雰囲気なのに安心した。「ハーイ、ウェルカムトゥカタベイ。もう泊まる宿は決めてるの?」そこに現地のオッさんが声をかけてきた。「いや、まだ決めてないです。」「だったらマヨカだよ。マヨカがこの町でベストのホテルだよ。心配しなくていい、さぁレッツゴー。」いきなりめっちゃ連れて行こうとしてくるのでかなり怪しい。もうタンザニアから何日もネットをつなげていないので事前にホテルなんかを調べることができていないけど、このオッさんは信用できない顔をしてる。「この町にはマヨカとバタフライとビッグブルーっていう宿があってね、マヨカがベストなんだ。僕はマヨカでもうずっと働いているからね。」「値段はいくらですか?」「キャンプで5ドルだよ。でもバタフライも同じ値段。ドミトリーだとマヨカが11ドルで、バタフライが13ドル。マヨカのほうが安いからさぁレッツゴー。」クソ怪しい顔して言ってくるので、いやいいですと断り、自分たちで確かめて決めることにした。マヨカとバタフライは同じ場所にあるようで、バス乗り場から歩いて20分くらいの町外れにある。静かな森の中にコテージがたくさん散らばっており、先日のエコビレッジみたいな感じの作りらしい。どっちに泊まるかなーとボチボチ歩いていると、坂道の途中に木と草でできた掘っ建て小屋がいくつか並んでいるところにさしかかる。「ハーイ、ブラザー、コニチハー、アリガトー、」その掘っ建て小屋は全部お土産物屋さんで、木彫りの像やポストカード、アフリカらしい風景画などオシャレで可愛いものがたくさん置いてある。全部手作りみたいで、味があって確かにいいお土産になりそう。へー、こりゃいいなぁと思ったんだけど、ポストカード1枚いくら?と聞いたら1500クワチャと言われた。ポストカード1枚225円て。高いのでパス。面白かったのは、町から歩いてくる間にレゲエの人たちをたくさん見かけること。ラスタカラーの服を着て、ドレッドヘアーにひげを生やしたレゲエマンたちが裸足で過ごしている。ゆるい町だなぁ。そんなハンドクラフト通りを歩いていると、左手にこれこそレゲエでござるみたいなカフェがあった。店の名前はこれみよがしにワンラブ。原始的な作りの店が高台にせり出しており、店自体が展望台みたいな感じだ。すげぇな、吹き抜けでめっちゃ気持ちよさそうやん。表の看板にキャンプサイトという文字を見つけたので、ちょっと値段を聞いてみようかな。そんな店内にエイリアンみたいな頭のラスタマンがいた。頭に巻いた布の中にドレッドヘアを収納しているので後頭部が盛り上がってめっちゃエイリアンになってる。「あ、どうもー、表にキャンプできるって書いてますけど、泊まれますか?」「ノープロブレムさブラザー。こっちだぜ。」これ以上ないくらいラスタカラーで身を固めた年季の入りまくったラスタマンが店の裏の山に連れて行ってくれたんだけど、そこにはいくつかの掘っ建て小屋がたっていた。ど、どんなところで寝るんだ?ラスタマンだからってめっちゃ自然回帰なところなんじゃないか?とおそるおそるついていく。「ここで寝てくれてオーケーさ。今からちょっと掃除するから待っててね。」小屋の中を覗いてみると、意外にもそこには立派なテントがたっていた。テントの中には大きなクッションが敷いてあり、しかも周りに屋根と壁があるので雨風も心配ない。うおー、めっちゃいいじゃん、なにこの秘密基地感。ワクワクしてくるよ。いきなりラスタマンにワラを渡されて、はいこれで寝てねとか言われなくてよかった。しかも値段は4000クワチャ。2人で600円。「ラスタマン!ここに泊まらせてください!」「めちゃくちゃウェルカムだよブラザー。ハハハー。」「そういえばこの町ってやけにラスタマンが多いですけど、どうしてですか?」「ハハハー、俺が先生なのさ。俺がこの町にラスタを広げたんだ。ジャーの教えをねー。」「そうなんだ!あなたが1番の古株なんですね!」「そう。いっぱいご飯を食べて、いっぱい吸って、いっぱい働く、これがハッピーライフさ。」うおお………いっぱい食べていっぱい働くってのは日本でもよく言うけど、そこに平然といっぱい吸うが同じレベルで並んでくるってのがすげぇ………筋金入りのラスタマンだぜ…………というわけでマヨカとバタフライにたどり着く前にワンラブに泊まることになり、荷物を置いて町に出かけた。夕闇が迫る港町は仕事終わりの活気に満ちていて、たくさんの人が通りに出ている。でも観光客の姿は本当にたまに見かけるくらいで、ビーチリゾートとはいっても町がこっちに合わせてくれてるケバケバしい観光地ではなく、こっちが町に合わせるパターンのやつだ。チャラいクラブというかは景色のいい海辺にリラックスできるカフェがあって、みんな大騒ぎではなくまったりするためにこの町に来てるみたいだ。そりゃラスタマンの教えが根付くのもうなづける。吸いまくりタウンって感じだ。「うっま!!この魚うっま!!」「あ!!美味しい!!みりん干しみたい!!」そこらへんのレストランで晩ご飯を食べたんだけど、さすがに港町なので魚が美味しくて、しかも日本の味付けみたいだ。こりゃ美味しい。そさて満腹になってのんびり歩いて宿に帰っていると、暗がりの中にチカチカ光るものが見えた。あ、ホタルだ。水辺の木々の下に無数の光がチカチカしてる。いいなぁ、カタベイいいやん。のんびり歩いて宿に戻り、吹き抜けに座ってレゲエを聴きながらまどろんだ。ほどよい冷たさの夜風が気持ちいい。犬のスリッピーが俺たちのところに来てぺたんと寝転がる。ラスタマンがニコニコしながら煙を吐いている。いいなぁ。マラウィ、面白いなぁ。~~~~~~~~~~~~~~~~~~スペインのホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!サグラダファミリア行ってみたいいいい!!!あと前回貧乏すぎて食べられなかったバスクのタパス巡りしたいいいいい!!どうもありがとうございます!!オランダのホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!このマラウィでもマリファナは合法じゃないのに、アムステルダムはすごいですね。どうもありがとうございます!!