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尾崎豊はマラウィで流行るのか



2017年4月6日(木曜日)
【マラウィ】 チティンバ





ローカルなホテルに泊まるとワイファイがない。





そりゃ電気のない掘っ建て小屋の中でバケツで体洗うような原始的な宿にワイファイなんかあるわけない。


充電ができるだけでもすごいと思わんとな。




おかげでネットのチェックができてないけど、それも結構心地いい。


カンちゃんと2人きりのアフリカ旅に浸れるのは貴重な時間だ。


メールをくださってるかたにはすぐに返事ができず申し訳ありません。



















朝からゆったりしたアフリカンレゲエが流れる宿。

ドレッドのラスタマンに朝ごはんを注文すると出てくるのはゆうべと同じ煮干し風味のビーフシチューと豆のスープ、それに白ご飯のメニュー。



うっま!!!!

連続だけどめっちゃうっま!!!




いやー、これ美味いわー…………

これ日本あったら食べるわー。




値段は2500クワチャ。アフリカのご飯は主食の量がめっちゃ多いので2人でちょいどいいくらいだ。

これで370円だから安い。


















ご飯を食べたら早速傘だけ持って宿を出発。





燦々と太陽が照りつける集落には小さな商店が数軒並ぶだけで、暇そうな人たちがそこらへんの日陰に座っている。



たまに乗り合いバンがやってくると、その日陰から魚を乗せたザルを持ってダッシュしてバンに群がるおばちゃんたち。


バンに乗っている人数よりも多いくらいのおばちゃんたちが一斉に群がって車を取り囲む様子はなかなか壮絶だ。



ちなみに俺たちも昨日おばちゃんたちからおつまみ用に魚を買ったけど、アジくらいの魚が10匹で1000クワチャだった。150円。


味はまぁ日本のものと同じかな。


骨は多い。




バンがすぐにおばちゃんたちを振り切って走り出し、おばちゃんたちはまた定位置へとぞろぞろ戻っていく。


1台のバンで売れる魚は数匹だ。

それでもそのラッキーに期待しておばちゃんたちはまた別のバンに向けてダッシュする。





いやぁ、このゲームのルール謎だわぁ…………

















さてー、それじゃあハイキング行ってみるかなー。





目の前に伸びる未舗装のガタガタ道。



草が生い茂る荒れた道が深い山の中に続いている。




これを10キロか…………





地図を見ると相当なヘアピンカーブが連続しており、高低差もすごそう。


でもそんな山道の先にも村があるんだよなぁ。


これがアフリカの普通なんだよなぁ。




俺たちもエスカレーターとか動く通路とかセグウェイとか使ってないで少しは彼らを見習わないとな。


足が退化するわ。



よっしゃ!!歩くぞー!!
















10分後、絶望的に疲れてへたり込む2人のアジア人。









足退化しすぎ…………





「つ、疲れた…………」



「しんどい……………太陽暑い……………」




日陰に座り込んでもう帰ろうか?とか言いそうになっていると、下からジープがガタゴトいいながら上がってきた。



あ!!!車来たし!!!!



ガッタガタの地面にひっくり返りそうになりながら登ってきたジープの荷台にはたくさんの人が乗っており、これがリビングストリニアに行く公共の移動手段みたい。



俺たちの前を無情に通り過ぎていくジープ。



あー、乗せてええ………と手を振ると笑顔で手を振り返してくる黒人さんたち。




そういう意味じゃねぇええええ………………









「頑張ろうか……………」



「うん…………絶景見に行こうか……………」



早くも足がプルプルしてきてるけど、10キロ先に待ってる絶景のために頑張って歩いた。




















道は悪く、水が勢いよく流れたであろう溝が道をえぐっていて、大きな石がむきだしなっており、こりゃ確かに大きなバンとかでは登っていくのは不可能だ。


四駆のジープでも気をつけて走らないと溝にタイヤがはまるか、崖から転落だ。


あながち昨日の兄ちゃんの言ってたことは間違いじゃないのかな。





道はひたすら続いてる。


ヘアピンカーブがギザギザと山肌を刻み、どんどん標高を上げていく。


眼下に広がるマラウィ湖の景色はすでにとても美しい。


緑の大地の中にぱらぱらと民家が散らばり、どれほどマラウィの人たちが湖と密接に暮らしているのかがわかる。


湖の向こうに見える山並みはモザンビークだ。














巨乳原石ハンターのあんなちゃーん。この山、綺麗な石だらけだよー。








こんなんとか、







こんなんとか、







こんなんとか、







こんなんとか、





キモっ!!!!




原石かなんかわからんから捨てたけどいっぱいあったよー。














ていうかマジ死ぬ………………


地元の人はマッシュルームファームまで2時間かからないくらいかなー、って言ってたのに、俺たちすでに4時間以上経ってる。



へばって休憩しまくってるからってのもあるだろうけど、それにしてもアフリカの人たちどんだけ健脚なんだよ……………







そんな時、道端で魂抜けそうになっていると、いきなり横の藪から地元の兄ちゃんがズバッと出てきた。


おおお、すげぇところから出てくるなと思ったら、どうやらヘアピンカーブのショートカットの山道を登ってきたみたい。


こりゃ大回りしなくていい分、かなり時間短縮になるだろうな。





兄ちゃんは手に5リットル入りの水ボトルを持っていた。


しかも両手にひとつずつ!!



こんなもん持って村から登ってきたのかよ…………

根性違うわ……………




「マッシュルームファームに行くの?」



「うん。そうだよ。」



「もうすぐそこだから、こっちだよ。」




そう言って2人の兄ちゃんはまた道路から森の中に入っていく。


俺たちもそれについて森の中の岩場を登った。








「2人は何歳なの?」



「15歳だよ。」




若っ!!




俺が15歳の時、電車に乗って高校に通っていた。


確か美々津から日向高校までは15キロくらいかな。


あの道のりを毎日歩いて登校とか考えられん……………


しかもアスファルトの平坦な道ではなく、ガッタガタの登り山道。



修行でしかない……………





私らのころはねぇ、朝から2時間歩いて学校に行ってたのよ~とかって言う爺ちゃん婆ちゃんもいるけど、今の時代そんな通学してる人ほぼいないんじゃないかな。




15歳で15キロ離れた村に水をゲットしに行く青春時代かぁ…………




自動販売機で100円玉でぬくもり買って熱い缶コーヒー握りしめて盗んだバイクで走り出してる場合じゃねぇよなぁ…………



盗んだ牛で走り出してミルク絞ってぬるい生乳握りしめて自由になれた気がした15の夜なのかなぁ。



牛盗んだらダメだけど。



牛は神様とか言う民族いるから殺されかねんよな。



日本のバイクもダメです。





「15歳かー、すげぇなぁ。ん?どうしたの?」



「ちょっとごめん、ハァハァ、重いからさ。」



歩いているとそう言って10リットルの水を地面に置いて手をぷらぷらさせる兄ちゃん。


そりゃそうだよな。重いよね。


屈強なアフリカ人でもそうであってくれてちょっと嬉しかった。




















「ここがマッシュルームファームだよ。じゃあねー。」







ようやく森の中にマッシュルームファームの看板が出てきて、兄ちゃんたちはここからさらに5キロ先のリビングストニアの村へと歩いて行った。


兄ちゃんたちありがとうね!




さて、死ぬ思いをしてやってきたマッシュルームファーム。


やっとたどり着いたー!!と思ったんだけど、ちょっと考えるのは昨日のドイツ人グループのこと。



彼らはマッシュルームファームではなく、もうひとつあるエコビレッジであるルクエに泊まると言っていた。



ルクエはここからまだ30分ほど先にある。



景色はどっちも同じような絶景だけど、マッシュルームファームのほうが少し安くて節約したい人はマッシュルームに行くようだ。




昨日みんなが電話して確認していた話では、マッシュルームファームは予約で満室という人気なんだそう。



こんなクソ山奥の秘境なのにすげぇなぁ。


やっぱり欧米人はこういうアドベンチャー系の場所が好きだよな。




うーん、と悩んだんだけど、やっぱり彼らに会うためにマッシュルームファームではなくルクエのほうに行ってみることにした。




















30分ほど歩いていくと、ルクエの看板が見えてきた。








そこから森の中に入っていき、どんどん斜面を下にくだっていくと、しばらくして木々の中にいくつかの建物が見えてきた。



建物と言ってもそれこそ弥生時代の高床式住居みたいな小屋。


それが森の中に散らばっている。


これらが宿泊用のバンガローか。


めちゃくちゃ自然と共存するような作りだな。











しかもキャンプサイトもすごい。

ちゃんとひとつのテントサイトごとに屋根がかけられており、これなら雨の心配もない。





テーブルもあり、ほとんど個室みたいなもんだ。







そんな森の奥にメインの建物があったんだけど、これがヤバかった。



「おおおお!すげー!!」



「きゃああああ!!綺麗ー!!」















山の斜面に舞台作りでせりだしたカフェスペースは、まさに絶景独り占め。






どこまでも広がる山々のゆるやかなうねりと、その向こうに見えるマラウィ湖のおだやかな湖面。


マジで空を飛んでいるかのような素晴らしい景色だった。



噂の空中ブランコも!!






こりゃすげぇわ。

なんてところに作られてんだよ。



アドベンチャー好きの欧米人がひっきりなしにやってくるわけだわ。











「ハーイ!また会えたね!!下から歩いてきたのかい!?オーマイゴッド!!大変だっただろ!?」




そんなカフェスペースに昨日のドイツ人グループのメンバーがいた。




「めっちゃ疲れたよーー!!みんなもゆうべ大丈夫だった?雨降ってきたんじゃない?」



「そうだね、降ってきたしガタガタ道だし大変だったよ。でも今はこの通り天国さ。」




みんなあれから無事に到着できたみたいだ。よかったよかった。



それにしてもいい人たちだなぁ。

話しやすいし距離の取り方が心地いいし、やっぱりドイツ人好きだなぁ。






さて!!ここまでめっちゃ苦労して歩いてきたんだ!!


話ではこのルクエは美味しいご飯が食べられるとのこと。


これを楽しみに登ってきたようなもんだ。



美味しいご飯食べて疲れ吹っ飛ばしてからまた村まで頑張って降りるぞー!!




「んー、ここってご飯作るのすごく時間かかるんだよね。あ、でもコーヒーはアメイジングだよ。」





な、なんだと……………



時計を見るとすでに16時前。


昨日の感じでは暗くなるのは18時。




5時間かかった登りだけど下りなら頑張れば2時間くらいでいけるはず。


あんなガタガタの山道、暗くなる前に降りないと危ない。










えーっと…………………









つまり今すぐ降りましょうと?







5時間かけて登ってきたのに今すぐ降りろと?








ヤケのコーヒー。





「ぬぐおおう!!めっちゃ美味しい!!コーヒー美味っ!!」



「あ!すっごい美味しいねこのコーヒー!!」



「ねー!!最高だね!!この景色を独り占めでこんな美味しいコーヒー飲めるなんてたまらんね!!」



「あー最高だなぁ………今すぐ降りないといけないけど…………」



「最高だねー……………今すぐ降りないといけないけど……………」



「あぁ、この景色だったら泊まりたかったね…………」





ここは確かにすごいわ。

確かにマラウィ1の絶景っていう意味がわかった。





景色半端じゃない。


マジで空飛んでるみたいだわ。


町から超離れた秘境にあって俗世の騒々しさは皆無だし、仙人にでもなったような開放感だ。






でもここに泊まれる権利を手放したのは俺たち。


昨日あそこで諦めずに高いお金を払ってジープに乗り込んで雨の中をガタガタ揺られてやっことさたどり着いた彼らだけが手に入れられる天国だ。



残念だけど、仕方ない。



戻るか………………



気が遠くなる………………





「これから戻るんだね。暗くなる前に着くといいけど、気をつけてね!僕らはこれから滝を見に行くよ!」



「う、うん!!俺たちもこれから滝を見るよ!!滝のような自分たちの汗をね!!」




あああああ…………ここ泊まってみたかった。

残念。







トイレすごい。




使用後に横の容れ物に入ってる籾殻か灰をスコップでかけると、あとで肥料として使えるみたいだ。


原始的だなー。






















「急げえええええ!!!!日が暮れるぞおおおおおお!!」



「ええ!!待ってよー!!ちょっと待ってよー!!ああ!!こける!!」



「そんなペースだったら真っ暗闇になって危ない山道になるぞーー!!あ、ちょっとオシッコしていい?」



「ダメやし!!ウケるし!!早くしないと暗くなるよおおおおおお!!!」







そこからは大急ぎで山道を下りた。



よく気をつけて見ていたらカーブというカーブにショートカットの道があり、草をかき分け、岩場を下り、大幅に道のりを短縮しながら歩を進める。


地元の人たちの歩く道なんだろうな。

これなら確かにかなりの短縮だ。



でもそれでも10キロはやっぱり長く、降りて行く途中でとうとう夜空に月が光りだした。



懐かしいこの感覚。


よく無茶して夜の山に入ったりしてたよなぁ。



あの頃はまだケータイのLEDライトもなくて、画面の淡い光りで足元を照らして岩場を進んでいた。


それが今ではiPhoneのまぶしい光で道を照らせるのでこけることもない。

















そうして休憩なしで大急ぎで歩き続け、村にたどり着いたのが18時半だった。


ちょうど2時間。


降りでこれだけかかったんだから、登りで5時間くらいかかるか。



村の道路沿いには暗くなった今もおばちゃんたちが座り込んで魚を売っており、やってくるバンにダッシュで群がっている。






あー、しんどかった。

でも行った甲斐はあったよ。


あの絶景を眺めながらのめっちゃ美味しいコーヒーは苦労するだけの価値のあるもんだわ。


ちなみにコーヒーは1000クワチャ。150円。
















ビールを買って宿に戻ると、お店に何人かお客さんがいて、みんなでお喋りしながらご飯を食べた。


みんな英語が上手で、お話も上手だ。

36歳の女の人と27歳の男の人。2人ともすごくいい人で、すぐ仲良くなった。











「アフリカの人たちって離婚とかあるの?」



「離婚するするー。みんなめっちゃしまくりよ。だいたい旦那の暴力が原因よね。あとは浮気とか。」



「アフリカでもやっぱり浮気とかあるんだね。」



「するわよー、男はみんな浮気するものよー。本当困っちゃうわー。」



「おいおい、女だって浮気するだろう!!男ばっかりのせいにするなよ!!」



「だいたい男は誰のおかげで飯食えてるんだって偉そうなこと言うけど女房がなんにも仕事してないと思ったら大間違いよ。女が家でやってる仕事全部やってみなさいよってんだわ!!」




めっちゃ面白かった。アフリカと日本まったく同じやん。



文明にまみれた日本の暮らしとアフリカの原始的な暮らし。


まるで違うけど、実質的なところは人間の暮らしなんてどこ行ってもあんま変わらないんだろうな。



恋愛して、結婚して、不平不満を漏らして、子供を可愛がって。




アフリカ入ってやっとこうして現地の人とちゃんとお話できた気がする。


治安とか、言葉の違いとかで現地の人とのコミュニケーションをついサボってしまいがちだけど、路上をやってない分ちゃんといろいろお話しないとなぁ。




「フミ、ちょっと1曲なにか歌ってよ。」



「イェーイ!!音楽はグレイトだぜー!!」





あー!!もうそれにしても疲れたわ!!

マラウィいい感じだぞー!!









~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


奈良のホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!


最近国内のホテルの予約をしてくださるかたがおおいです!!
僕らもアフリカで色々活用してます!!
彩華食べたい!!


どうもありがとうございます!!

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