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拝啓、サンフルート様



2017年4月5日(水曜日)
【タンザニア】 トゥクユ
~ 【マラウィ】 チティンバ





昨日寝てたら、夜中に窓の外からチンチョンチャン~って声が聞こえた。



小さな村なので俺たちがここに泊まってるってのがバレてたんだろうけど、それにしてもわざわざ部屋の中にいる俺たちに向かってまでチンチョンチャンを言ってくるか。


やっちゃいけないことやってスリルを味わおうとしてるんだろうな。


本当殴りたい。



チンチョンチャンならまだしも、どこに泊まってるか村の人々にバレてるってのも心地のいいものではなかった。

















よっしゃ!!


気を取り直して今日も元気に移動いってみるかあああああ!!!!



今日の目的地はマラウィのリビングストニアっていうマジ小さな村!!



すっげぇど田舎らしいんだけど、人里離れた山の上に宿があって、そこからの景色が半端ないとのことで欧米人たちに人気のスポットなんだそう。



ドミが8ドルでキャンプ場が5ドル。




アメリカ人のオーナーがやってるゲストハウスで、大自然の中に作った遊び心たっぷりの秘密基地みたいなところらしい。

空中ブランコとかあるみたい。





とにかく景色がすごいらしく、マラウィ1の絶景とか、リビングストニアに行かないとマラウィに行ったことにならないとか、そんな風に言われるほどなんだそう。


そりゃ是非とも行ってみたい。





リビングストニアまでそんなに離れてはいないので遅くても夕方くらいにはたどり着けるだろう。



よっしゃー!!うまいことバンを乗り継いでたどり着いてやるぞー!!






とりあえず宿を出たところにある路地裏の食堂で朝ごはん!!!


食堂の外にあるカウンターで立ち食い!!










ぐおおおお!!!ハイパーウルトラ美味え!!!!


トマトベースのビーフシチューなんだけど、めっちゃコクがあってお肉も美味しいし、興奮するほど美味い!!!!




「カンちゃんこれはヤバいです!!!」



「うっまい!!なにこれうっまい!!」




食堂の外にはたくさんの大きな鍋が並んでおり、どれも火にかけられてグツグツ煮立っている。


この鍋全部がなにかしらのスープになっており、鶏ガラスープ、豚骨スープ、何かの野菜スープなど、全部めっちゃ美味しそう!!!



地元の人がたくさん朝ごはんに来ており、みんな好きなスープにレモンを絞り、それにチャパティやトウモロコシの揚げたものを主食にして食べている。


めっちゃ美味いやんー。


アフリカのご飯美味いわー。










「チナボーダー!!チナキエラ!!ジャッキーチェン!!ブルースリー!!ハマダショウゴマネー!!カモン!!」






宿から歩いて5秒でバスターミナルっていうかバスターミナルの中で寝てたので、秒でマラウィボーダー行きのバスに乗り込む。



コントラバスさん、ヨロシクっす。





値段はトゥクユからマラウィボーダーまで2000シリング。100円。












乗り合いバンはあっという間に地元の人たちで満席になりすぐさま出発!!


バナナの木が鬱蒼と生い茂るジャングルの中を駆け抜けていくコントラバスさん。






窓の外に広がる弥生時代みたいな人の暮らしを眺めながら、30分ちょいでバンはカスムルというマラウィボーダーにほど近い集落に到着した。




赤土のでこぼこした地面がむき出しになったターミナルにバンが止まると、男たちが叫びながらバンに乗り込んできた。



「うおあおおおおおおおおおおおおおおお!!!!マラウィイイイイイイイイイイイイ!!!!!!」



「マラウィバイク!!!!モーターバイク!!!カモネギイイイイイイイイイイイイイイ!!!!」




ウザい……………



バイタクのドライバーたちがバンの外で待ち構えてるだけならまだしも、バンの中になだれ込んできて俺たちに向かって絶叫してる。


もちろんバンの外にもゾンビみたいに群がって窓から手を差し込んできてるドライバーたち。




とても降りたくない……………





ただでさえ狭いバンなのにそんなオッさんたちがなだれ込んできてるので、大きな荷物を抱えて降りようとすると、糞づまって動けなくなる。



そして前に進めなくなってる俺の耳元で、こいつ俺のカモネギヒョオオオオオ!!!ミスター!!カモン!!と叫んでくる。



うらああああ!!!邪魔だボケええええ!!とドライバーたちを押しのけてバンを降りると、キエエエエエエエエ!!!!とオッさんたちが突進してきて取り囲まれる。




「こっちだ!!!俺のバイタクに乗れ!!ボーダーまでだな!!よし!!行こう!!」



「おいこのチンカス!!ジェントルマンが嫌がってるだろう!!ジェントルマンは貴様みたいなイカ臭いバイクには乗りたくねぇんだよ!!さぁ!!俺のバイタクにどうぞ!!」



「ミスター!!タクシーだ!!バイタクなんてクソ危険なものに乗ってはいけない!!デンジャラスだ!!タクシーで快適にボーダーレッツゴー!!」



「ぎいいいいゃあああああああああ!!!!マネーチェンジイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!」





あああ…………楽しいなぁ……………





いやぁ、こういう時は歌でも歌って楽しもうよ。


そうそう、ラッツアンドスターとかいいよね!!


い~な~せだね~夏を連れてきた人~、渚まで噂走るよメッ!!つって!!





ラッツアンドスター、目が怖い。



















ランナウェイ~とても好きさ~、連れていってあげるよ~。





気持ちよくバイクで風を浴びながら走ること5分くらい。



人や車がたくさん行き交う賑やかなマラウィボーダーまでやってきた。


おお、いいなー国境のこの賑やかな雰囲気。好きだなぁ。







「ヘイ兄ちゃん!!チェンジマネーだ!!マラウィはクワチャだからシリングからマネーチェンジしないといけないぜ!!」



「ブラザー!!マネーチェンジはこっちだ!!グッドレートだから心配しないでいい!!ネットで調べてくれていいよ!!さぁ!!あのオフィスだから!!」




バイタクを降りた瞬間に群がってくる闇両替の男たち。


みんなして血なまこになってオフィスに連れて行こうとしてくる。



ていうかバイタクに乗ってる間もドライバーがひたすらチェンジチェンジ言ってたし、よほど換金で儲けたいんだろう。



彼らがナンボにしてくるのかはわからないけど、とりあえずネットの情報ではこのタンザニア~マラウィのボーダーでは闇両替による詐欺が頻繁に起こってるらしいので正規のオフィスでやるべし。




「ブラザー!!この先にはATMもないし、換金オフィスなんかない!!今ここで換金しないとクワチャはゲットできないぜ!!さぁオフィスに行こう!!ディスウェイ!!」




ディスウェイじゃねぇよと思いながら、ノーサンキューと歩いていく。




「換金カモン!!ブラザーシスター!!ミスター!!カモネギイイイイ…………」




男たちを振り切ってカスタムへと向かう。


ちなみにボーダーの間に正規オフィスも銀行もありましたのでみなさん闇両替詐欺にはご注意を。



バイタクの値段カスムルからボーダーまで1500シリング、75円。

カスムルからボーダーまでは2キロほどあるのでこの値段ならバイタクオススメ。

















久しぶりの徒歩国境越えだなと歩いて行き、まずはタンザニアの出国。


なぜか入国と同じカードに必要事項を記入してスパッとスタンプをもらったら、次にマラウィの入国。






このマラウィビザがめっちゃ高い。



少し前まで日本人はマラウィに無料で入れていたらしいんだけど、現在マラウィビザはなんと75ドルもする。8000円。


2人だと16000円。



東アフリカではこのマラウィのビザ代がダントツ高い。


アフリカ旅はビザ代だけで相当な金額になるなぁ。








仕方なく150ドル払ってビザを買ってマラウィ入国。


そしてオフィスの横にある正規の換金所でマラウィクワチャをゲット。









現在のレートだと1ドル730クワチャだ。









さぁ、マラウィ入ったぞ。


なぜかアフリカの中でオアシスのようなイメージを持っているこのマラウィ。


一体どんなところだろ。楽しみだなぁ!!




「ヘーイ!!!カロンガ行きはこっちだぞおおおおー!!」



ボーダーを出るとすぐに客引きが声を掛けてきた。

















ところで皆さんは株式会社サンフルートという会社をご存知でしょうか?


僕は知りません。



どこの県にあり、どこの町にあり、どんな業務の会社なのでしょう?


従業員数は何人だったんでしょう。


今も存在する会社なのでしょうか。




全然わからないけどなんとなく健康食品の販売みたいなイメージです。




明るいおばちゃんがたくさんいて、和気あいあいとした素敵な会社だったんじゃないでしょうか。




慰安旅行とかも行ってたんでしょうね。

隣の県の温泉旅館に行って宴会とかで盛り上がったり、カラオケとかしたりして。



いいですね。




株式会社サンフルート、今日もどこかの県でほのぼのとお仕事されてるんでしょうね。













超怖え。






株式会社サンフルート。


マラウィで限界超えてます。





この車で健康食品売ってても病気にしかなれないです。




「カモン!!ブラザー!!さぁ乗って!!」




カモンじゃねぇし……………






廃車置場にあるスクラップが奇跡的に走ってるという状況。



そんなサンフルートに俺たちの荷物を積み込むおじさん。



しかしトランクのドアが崩壊していて閉まらない。



え?ど、どうするの…………!?走ってて荷物落ちるんじゃない!?




あ、紐で縛って開かないようにするんですね。


賢い!!賢いっていうか強引!!





「よっしゃ行くぜベイビー!!」




おじさんは勢いよくアクセルをふかす!!………と思いきや、男たちが外に降りて根性で押しがけ。


手慣れた様子でブルルンとエンジンがかかり、今にも解体しそうな動きでガイコツ車は走り出した。



サンフルート様、車、頑張ってます。



木内計測にすればよかったかな…………







スピーカーの中身だけ持って帰る人。



























サンフルートの思い出を詰め込んだバスは、アフリカの大地を黒人さんを詰め込んで走っていく。


周りに広がるのはひたすら田んぼなんだけど、ゆうべの大雨で全て冠水しており、畝が決壊してひとつの湖みたいになっている。



道路沿いの建物も電信柱も水に浸かっていて、いかに治水ができてないかがよくわかる。










きっとこれを毎年やってる。



毎年、強めの雨が降れば全てが冠水して作物はやられ、おそらく疫病なんかの温床にもなってるんじゃないかな。


マラウィはアフリカの中でもトップクラスに貧しい国らしく、JICAが各都市に派遣されているほどなんだそう。


こうしたインフラの整備のため、世界の強国が経済支援なんかを行っているが、未だ雨ひとつで水びたしだ。














草と土でできた民家が水に浮かぶように孤立している。









そんな弥生時代みたいな風景の中に、たくさんの子供たちの姿が見えた。





みんな破れまくった布切れみたいな服を着ており、お腹がぽっこりと膨らんでいる。


手足は細く、頭だけが異様にデカい。



よくテレビとかポスターで見る、貧しいアフリカの子供たちに支援品を送りましょうといった広告のあの子供たちが道路際でこっちを見ている。




タンザニアから一気に変わった。


マラウィにはイメージのままの貧しいアフリカの姿がある。






























集落があるごとに警察による検問があり、車内に不審物がないかチェックしながら車は走っていく。


ガス欠を起こして車がプシューと止まれば、ペットボトルに入ったガソリンを車内から手を伸ばして給油口に流し込む兄さん。



そうして1時間ほど走ってガイコツ車はカロンガという町に到着した。


ボーダーからカロンガまでは1000クワチャ。150円。













木々が茂る道路沿いにたくさんのバラックの店が並んでいる。


露店や、ビニールを上にかぶせただけの青空食堂など、一見祭りの縁日だ。



これがマラウィではそれなりにちゃんとした規模の町みたい。


いやぁ………ボロいなぁ…………








那須電気工業さん。マラウィの空は綺麗です。


















今日の目的地はまだここから2時間ほど進んだチティンバという町から、さらに山に入ったリビングストニアという秘境だ。



まずチティンバに行くためにはムズズという中部の都市行きのバンに乗って、途中下車という感じになる。



カロンガの縁日ストリートの中に古びたターミナルがあり、そこに行けば2秒で客引きたちがムズズムズズー!!と叫んでくるので見つけるのは簡単。



そして客が満タンにならないと発車しない乗り合いバンだけど、3秒で満タンになるのでほぼ待ち時間はなし。


アフリカの移動は効率悪そうに見えて結構スピーディー。


カロンガからチティンバ行きは1500クワチャ、225円。










それにしても狭え!!!





マラウィの乗り合いバン、人乗せまくり!!!




12人分のシートしかないのに20人は乗せるので、みんなもう揉みくちゃになって隣の人に肘打ち食らわしたり、知らん人に荷物持ってもらったりしてなんとか乗り込んでる。


生きたニワトリをちょっとこれ持ってて、って普通に渡してるのには笑った。



俺もシートからはみ出して半ケツ状態で座ってるので体がバキバキだ。


しんどい。










そんな風にして人をぐちゃぐちゃに詰め込んでしばらく走っていると、左手に巨大な湖が見えてきた。


おお、これがマラウィ湖か。



縦長の巨大なこの湖はタンザニア、マラウィ、モザンビークに面しており、世界遺産にも登録されているそうだ。



アフリカの湖なんてなんとなく茶色く濁ってて汚れてそうなイメージだったけど、目の前に広がるマラウィ湖はとても綺麗なものだった。



澄んだ水、穏やかな水面、なんとも開放的な美しさがある。


そしてその湖のほとりに散らばる集落もすごく味がある。



木組みの簡単な海の家みたいな小屋が水辺に可愛らしく並んでおり、その周りには何かの棚も作られている。



あそこで魚を干したりするのかな。




みんな湖の魚をとる漁を生業にしているのか、この辺りに入ってから路上の物売りが持っている商品が魚になった。






みんなザルに小ぶりな焼き魚をいっぱい乗せ、車が止まるたびに走って群がってきて、魚いらんかえー!!と叫んでいる。



そんな人たちを振り切ってバンは進み、またどこかの集落で止まると魚売りのおばちゃんたちがダッシュしてきて車を取り囲む。



そうやって魚売りのおばちゃんたちを振り切りながら、バンは走り続けた。




















やがて小さな小さな集落で車が止まり、そこで降ろされた。




ここから山に入ったところにリビングストニアの村があるようだ。



道路沿いにいくつかの商店が並ぶだけのあまりにも寂しい寒村といった感じのこの集落。


人々はみんなボロい破れまくった服を着て、木陰に座り、ぼーっと俺たちのほうを見ている。









よし、あとはここからリビングストニア行きのバンを捕まえれば到着だ。



バンとバイタクで計5本の移動だったな。


さすがに疲れたけど、これがラストだ。





「ハーイ、ミスター、ご機嫌いかがですか?」




するとそこに地元の兄ちゃんが声をかけてきた。

嫌に丁寧な言葉遣いで、かなり怪しい。




「マッシュルームファームに行くんですか?でしたら今日は車が通らないので歩いていくしかない。ゆうべの雨で道が崩れて公共のバンが走ってないんですよ。」




え?マジで?




確かにゆうべはかなり激しい雨が降った。
このマラウィなら道が崩壊したというのもありえる。



でも本当か?なんとか観光客から金をとろうという魂胆なんじゃないか?





しかし、もし兄ちゃんの話が本当ならば歩いていくしかないらしい。




俺たちが目指すのは、リビングストニアの村の手前、かなり険しい山の奥地にあるマッシュルームファームという宿。



マラウィ湖を見晴らす山の斜面に作られたエコロッジらしく、そのかなりの秘境ぶりに欧米人たちに人気の宿だ。



その山の中にはマッシュルームファームとルクウェというふたつのエコロッジがあるので、今から向かってどっちがいいか決めようと思ってたのに、マジで歩いていくしかないのか?








えーーっと………………










この道を………?









どんな秘境なんだよ!!!





宿にたどり着くためにはこの荒れた未舗装の山道を10キロ登らないといけないらしい。




絶対死ぬ。


こんな荷物担いで、炎天下の中、10キロも山登りとか余裕で死ぬ。







しかし現地の人たちは頭に大きな荷物を載せ、手に水のタンクを持ったりしながらこの道を歩いていく。



みんなリビングストニアに行く人たちだ。

15キロ歩くらしい。



信じられん……………





「どうする?歩いていくしかないんだけど、地元の男を雇えば荷物を持って一緒に登ってくれるよ。」



「いやぁ…………無理だわー……………山登りの10キロだったら3時間以上かかるもん…………」



「全然無理じゃないよ。2時間あれば行けるよ。」




さらっとそう言う兄ちゃん。



アフリカの人たちからしたら15キロ山を歩くなんて、マジで日常茶飯事なんだろな……………



え?なにが?いつも水汲みに行ってますけど?ってくらいなんだろう。



俺たちには無理です……………











とにかく、歩くのは不可能。車も来ない。



どうしようもなくて木陰に座って奇跡的に何かの車が通るのを待つことにした。





もし通ったらなんとか交渉して乗っけてもらおう。



しかし道がぶっ壊れてるのに車が通るか?



でもどうしようもない。



木陰に座ってタバコをふかした。


思わぬところで身動きがとれなくなってしまった。






















木陰に座っていると子供たちがやってきて懐こく俺たちの膝に座ってきた。





服はこの上なく黒ずんで破れまくりだ。
スカートが破れてチャイナドレスみたいにスリットが入っている。


子供たちはちょっと引いてしまうくらい俺たちの体にもたれて抱きついてきて、ペタペタ触ってくる。


可愛いんだけど、ここまでスキンシップが多いとびっくりしてしまう。










するとその女の子たち、少し固い葉っぱを手に取り、地面の砂を手でならし、そこに何かを書き始めた。



なんだ?と思って見ていると、それは簡単な足し算の問題だった。



1足す2とか、そんな問題を地面に書いている。






それがすごく不思議だった。





こんな子供が地面に書く落書きの相場なんてお花とか似顔絵とかそんなもんだろう。


それが算数の問題だなんて。



この寒村にも学校があって、彼らにとって教えてもらったこの算数の問題は新鮮この上ない楽しいものなのかもしれない。




女の子は嬉しそうに、自慢げに3という文字を書き足した。






















するとその時、車道から1台のバンがやってきてこっちに曲がってきた。


あ!!!来た!!!




慌てて立ち上がってバンに駆け寄ると、中に白人たちのグループが乗っていた。


間違いない!!エコビレッジに向かう外国人たちだ!!!




「ハーイ!!みんなマッシュルームファームに行くの!?」



「そうだよ。2人は?」



「俺たちも行くところなんだけど車が通れないみたいでここで足止め食らってるんだよ。このバンに俺たちも乗れないかな?」



「うーん、このバンは僕らがチャーターしてるものだけど大丈夫だと思うよ。心配しないで。大変だったね。」




乗っていたのは7人のドイツ人グループで、みんなでマラウィを回ってるバッグパッカーたちだった。


やった、これでなんとかなりそうだ。




しかし、その安堵は一瞬で崩れ去った。






さっきの地元の兄ちゃんがバンのドライバーのところに行き、何かを話している。


声を荒げ、何か揉めてるような様子。



おそらく俺たちに言ったようにこの先は通れないという内容を話してるんだろう。



しかしそこはお互いマラウィの人間だ。


もし兄ちゃんが嘘をついているならこのままバンは山道に入るはず。



あの兄ちゃんは嘘っぽかったし、きっとバンはこのまま登っていくはずだ。






が、ドライバーがドイツ人グループに話をすると、みんながバンから荷物を下ろし始めた。




「彼らなんて言ったの?」



「いやー…………もう僕たちエコビレッジまでのお金を払ってるんだけど、ここから先はこのバンでは行けないみたいなんだよ…………本当か嘘かわからないけどね…………」



「私たちもあなたたちと同じ状況になっちゃったわね!!ここで待つしかないのかしら。」




ドイツ人グループは男女のメンバーで、みんなとてもいい人たちだった。


久しぶりに欧米人と会ったけど、このアフリカで欧米人と会うと安心感が違う。



同じ環境を分かち合える仲間ができて嬉しかった。


みんなお手上げ状態だけど……………
















バンはドイツ人グループを下ろしたらブーンとUターンして帰っていった。


仕方なくみんなで座り込んでまた奇跡的に何かの車がやってくるのを待つ状況に。



仲間増えただけか……………






あぁ、ふじかげようちえん。






定員守りましょう。



















ここにたどり着いてからすでに2時間が経過した。


14時に着いたのに、もう16時。



せっかく余裕で宿に入れると思ったのにすでに太陽も傾いてきている。














ドイツ人グループもチェスを出したりトランプを出したりして、各々で時間を潰しているがみんな疲れてきている。



彼らはシュトゥットガルトから来ているらしく、オーストリアで覚えたドイツ語を話すと喜んでくれてすぐ仲良くなった。


みんなマジでいい奴らだ。



あー、英語が堪能でインターナショナルなドイツ人たちの信用できることったらない。


アフリカでは良い奴だなって思うやつがいても、どうしても気が張ってしまっているもんな。









「今地元の人と話したんだけど、どうやら四駆のジープをチャーターできるみたいなんだよ。それならエコビレッジまで行けるみたいなんだけど結構高くてね。40000クワチャって言うんだよね。」



40000クワチャ!?

10キロの道のりで6000円ってこのマラウィでは法外な値段だ。



しかしそれしか方法はないという。




「僕たち7人と君たち2人で割れば4400クワチャだね。6ユーロくらいだからそれでも高いけど、どうする?僕らも迷ってるんだけどさ…………」





んんん…………高い…………


ここまで来るのに何十キロ乗って200円とかそんな世界だったのに、たった10キロで650円か…………








俺たちが目指してるエコビレッジは人里離れた相当な山奥にあり、マラウィ1の絶景を楽しみながらのんびり過ごすことができる場所とのこと。



カンちゃんが調べて見つけてくれていたんだけど、確かに行ってみたい。


でもそんな外国人向けの宿なので宿泊費が高く、ドミトリーで8ドル、キャンプで5ドルするらしい。



しかも今は雨季なので間違いなく雨が降るのでテント泊は厳しい。






そこまでお金を使う覚悟でエコビレッジを目指すべきかなぁ。



でもカンちゃんはこのエコビレッジをかなり楽しみにしてたからなぁ。



どうしよう……………




「僕たちジープをチャーターするよ。あと20分くらいで来るみたい。2人がどうするかは最後まで考えてくれていいから。本当、アフリカの旅はハードだよね!あはは!!」




ドイツ人のみんな優しいなぁ。























しかしジープは1時間経っても来ない。


もう17時になってしまった。



周りには荷物を持った現地の黒人さんたちもたくさん座っており、リビングストニア行きを待っているのは俺たちだけではないようだった。



道がぶっ壊れて公共のバンが来ないというのは本当らしい。




痺れを切らした人たちが荷物を頭に乗せて山道を歩いていく。


これから15キロも歩くなんて信じられん…………


アフリカの人たち強えなぁ……………









するとそこに、さらに新たな欧米人がやってきた。


車に乗ってやってきたのは白人の女の子2人。


あぁ、また被害者が増えたなぁと思っていたら、なんとその2人はタンザニアのイリンガで同じ宿に泊まっていたイスラエル人の女の子たちだった。



「あー!!また会えたね!!」



「あらー!!この前はタバコありがとう!!」



俺がタバコをあげたのを覚えていたようで、1本返してきた。


うーん、俺がすっかり忘れていたのに欧米人ちゃんとしてる。




「みんなここで足止めなのね。実は私たち昨日ここにたどり着いてね、同じ状況でエコビレッジに行けなくてゆうべ遅くまで車が通らないか待ってたんだけど、結局諦めてすぐそこにある宿に泊まったのよ。そして今日もチャレンジしに来たけど、状況は改善してないみたいね。」




このイスラエル人の女の子たちはさらにひどい状況みたいだ。


マジかよ、そんなんだったらマジで無理じゃねぇか。






ドイツ人グループのチャーターしたジープは1時間半経ったのにまだ来ない。


すでに太陽は山の陰に隠れ、どんどん暗くなっていっている。




周りには俺たちと同じように足止めを食ってる地元の人たちの山。



こりゃどうしようもねぇ………………

















そして到着して4時間が経ち、もう我慢の限界が来た。


こりゃ諦めたほうがいいか。



近くにある宿に泊まって、明日荷物を置いて手ぶらで山登りしてエコビレッジを目指そう。


そして景色を楽しむだけにしてまた山を降りればいいか。



手ぶらだったら10キロの山登りもなんとかなるだろう。




「みんなごめん、俺たち諦めてそこの宿に泊まるよ。そんで明日歩いてエコビレッジに行くわ。」



「うん、めっちゃそれが賢いと思うよ。俺たちもそれ考えたんだけど、やっぱりグループのみんなの意見をまとめないといけないからね。ごめんね、手助けできなくて。」




ドイツ人グループのリーダーの兄さんが謝ってきた。謝る必要なんて1ミリもないのに。


なんつーいい人たちなんだよ。
















かくして足止め集団たちから一抜けした俺たちは集落の中にある宿にやってきた。










「どうもー、1泊いくらですかー?」



「4000クワチャだよー。」




600円!!???


1泊600円!!!???



安すぎる!!!!



しかも個室!!!!




うおおお………やっぱこの辺のローカルの宿ってそんな値段なんだよなぁ。


外国人向けのところは高く設定してんだよな。








宿といってもめっちゃ簡素なベッドがひとつ置いてるだけの部屋で、壁の上部があいていて外と繋がってるし、シャワーはバケツで水を汲んでかぶるだけ、電気もなんにもなしというめっちゃ原始的なもの。



うおお…………こりゃ極限だな…………


宿でここまでのクオリティ初めてだ…………
























とにかく荷物を置いたら、疲れがズドーーーンとのしかかってきた。



つ、疲れた……………

今日はなかなかハードだったな……………



タンザニアから移動してきて国境越えし、4本もバンとかを乗り継ぎ、さらに4時間も足止め。


暑くて汗だくだし、砂埃をかぶってるし、ボロボロだ。



こうなったらビール飲むしかない!!!と外にあった唯一のバーにビールを買いに行った。






そのついでにドイツ人のみんなどうなったかな?とさっきの場所を見に行ってみた。




するとなんとそこにはジープが止まっていた。


おおお!!ちゃんとジープ来たんだ!!!






バンの屋根に山盛りに荷物を積み上げ、荷台に乗り込んでいるドイツ人グループとイスラエル人の2人。




「ハーイ、ちゃんとジープ来たんだね!おめでとう!!」



「いやー、でもチャーターって言ったくせに他の荷物もものすごくたくさん載せるから全然プライベートじゃないし、この待ってる人たちの中で僕たち白人だけが乗るってのも居心地良くなくてさ。2人の決断が正しかったよ。」




確かにジープの周りには地元の人たちが、俺たちも載せてくれよーって感じで集まっている。


しかしドイツ人グループのみんなは地元のバンの何倍かの金を払ってこのジープをチャーターしてる。


うーん、複雑だよなぁ。




「まぁとにかくこれで向かうよ!!また明日向こうであおうね!!」



「うん!!振り落とされないように気をつけて!!」







そしてジープは荷台にたくさんの欧米人たちを載せて夜の闇の中を走り出した。




道がボッコボコだろうからおそらく相当飛び跳ねるはず。


落っこちなきゃいいけどなぁと思っていると、そこに雨が降り出した。




雨の中、荷台にみんなを乗せたジープが山道に突入していく。




みんな…………グッドラック……………




















「いやあああああああああ!!!!美味い!!!なにこれ美味い!!!」



「うっま!!これ煮干しの出汁がきいてる!!うっま!!!」




その夜、宿でご飯食べたんだけど、これが激ウマだった。













ビーフシチューなんだけど、煮干しで出汁をとっており、日本人の口にめっちゃ合う!!



豆のスープも白ご飯も美味しくて、2人でお腹いっぱいになって2500クワチャ!!370円!!!




ビールも冷えたやつをゲットできて疲れた体に死ぬほど染み渡る!!!


ビールが600ミリのやつで900クワチャ!!135円!!!





ここはアフリカンティーチャーロッジっていう宿で、店中にボブマーリーのポスターが何枚も貼ってあって、オーナーの兄さんもドレッドのラスタマン。


可愛いヨチヨチの子供の名前はアメイジングという素敵すぎるもの。





「いやー!!最高だね!!やっぱアフリカの宿はローカルなところがいいよね!!ご飯美味しい!!」



「そうだね!!エコビレッジもいいだろうけど全部高いもんね!!かなり節約になってるね!!エコビレッジもいいだろうけどね!!」



「そうそう!!エコビレッジもいいだろうけどきっと晩ご飯とかビールとか飲んだらすごい値段してたよ!!エコビレッジじゃなくてここで良かったよ!!」



「そうだね!!エコビレッジじゃなくて良かったっていうかエコビレッジイイイイイイイイイイイ!!!!」






エコビレッジ行けんかったあああああああああああああああ!!!!!!


あああああああああ!!疲れたーーーー!!!!!!



明日頑張って山登りしてエコビレッジ行くぞ!!!!!




アフリカ旅楽しいいいいいいいいいい!!!!!




ていうかこっちも死ぬほどエコオオオオオオオ!!!!













~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


名古屋のホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!


やばとん食べたい!!高いけど!!


どうもありがとうございます!!!

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