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ハリウッドの超大物がドブロブニクにいます



2017年2月27日(月曜日)
【クロアチア】 ドブロブニク ~ シパン島





朝、宿をチェックアウトした。




今日は天気がいい。

庭にある桜の木が太陽を受けて輝き、いっぱいに花をつけている。


木漏れ日がゆれ、散った花びらが地面に敷き詰められている様子に色んな思い出がよみがえる。

遠い昔の日々が。






昔、本当に昔に桜の季節って曲を作ったことがあった。

まぁ青臭い、よくある青春恋物語的な曲。

今でもいい曲だなとは思うけど、もう恥ずかしくて歌えないなぁ。




その曲が入ったオリジナル10曲入りのアルバムを作ったのが20歳の時。

初めて自分のCDを作り、それを持って成人式に行き、革ジャン着て破れたジーンズ履いて、入り口のところに立って式に来てた連中に売りさばいてた。


懐かしいなぁ。


アルバムのタイトルは、遠い昔の日々。


いつかこの時のことを振り返る時が来ると思ってつけた名前だったけど、実際、本当にこんなに時間が過ぎ去るとは。

まるで映画のように、フィルムがコマ送りで流れて自分のやってきたことが頭をよぎる。




思い出や、自分がやってきたことは、自分にしかわからない。

それらが頭の中で降り積もり、姿を変えて、色や匂いを変え、独特なものになっていく。


誰もがそれぞれの歴史を持っていて、それに沈むことができる。







まだ人生の半分も来てない。

これからも人生は続き、まだ倍は降り積もる。

一体どこまで深くまで潜るんだろう。何が見えるようになるんだろう。


どれほどまでに過去の記憶は薄れてしまうんだろう。


若葉の混じった桜の木が鮮やかだった。






それにしても宿に1泊しかしないってどうも嫌だなぁ。
昨日来て寝て起きたら出発って、慌ただしすぎる。


ただもちろん理由があって、今夜はある用事が入っている。


それまでドブロブニクの町で路上やるぞ!!




















テキトーにそこらへんでサンドイッチを食べて荷物を抱えて旧市街にやってくると、月曜日でしかも晴れということで昨日よりもはるかにたくさんの人が歩いていた。


そんな観光客で賑わう中で、何やら仮装をした小さな子供連れの親子をたくさん見かける。

どうやらフェスティバルが行われているようで、どの親子も趣向を凝らしたコスチュームで楽しそうに歩いている。





そうして旧市街の中に入ってくると、やはり昨日と同じくメインストリートは思いっきり映画の撮影で慌しく準備が行われており、今日にいたってはついにメインストリートが封鎖されて立ち入り禁止になっていた。

















おお、こりゃいよいよ撮影本番か?

脇道のところでは中世の衣装を着た人が馬にまたがって出番を待っている。

確かにこのドブロブニクで馬なんかいたら完全なる中世の風景だ。


そう考えると、わずかな手直しで完璧な中世になってしまうドブロブニクってすげぇところだなぁ。










ていうかメインストリートを封鎖って、映画に興味ない観光客にとったらいい迷惑だよな。

さっきネットで調べたんだけど、日本の旅行会社のホームページに、3月6日までドブロブニク旧市街において映画の撮影が行われており観光に規制がありますのでご了承くださいと書いてあった。


2週間ほどの期間みたいで、映画のタイトルなんかの記載はどこにもなかった。


なんの映画かわからないけど、この大がかりなセットにしても、町に対する補償にしても、とんでもなく巨額のお金が動いてるんだろうなぁ。


やっぱり主演はジョニーデップクラスのはず!!


ジョニーデップどっかいないかな!!!















ジョニーデップにも会いたいけど今日はなんとしても路上をやりたいところ。

メインストリートが封鎖されていて前回やった場所では演奏できそうにないので、どこでやろうかなぁと歩いていると、1本裏の路地をたくさんの人が行き交っているのを発見した。


おお!こりゃいい感じやん!!


メインストリートが封鎖されていることでみんなこの裏通りを歩くしかない状況になっている!!


人通り申し分なし!!

ここでやるぞ!!





よーし、海外の有名人って日本と違って人の目を気にせずそこら辺を気さくに歩いているイメージ。

歌ってるところにジョニーデップがやってきて一緒にデュエットなんてことになったらとうしよう!!!!


それか映画のスタッフが鬼の形相でやってきてテメーのノイズが撮影に入り込むから今すぐ消えるかクッションなしで飛び降りスタントやって頭カチ割るかどっちだ?って言われたらどうしよう!!!!


どっちも怖い!!!!


けど路上スタート!!!!

























やっぱり路上の醍醐味はどこでもステージになること。

これが大都会のモダンな町並みってのもいいけど、こうした現実離れした光景の中だとそれだけでスペシャル感がある。



通りすぎる仮装をした親子連れが笑顔でチップを入れてくれ、大きなカメラを抱えた観光客も写真を撮った後に入れていってくれる。

アジア人観光客はまぁいつものことだけど、目の前で遠慮なくカメラを向けてきてバシャバシャ撮って何も言わずに去っていく。


まぁまぁ、俺が頑張ってそんな彼らに入れさせるくらいの歌を歌わないと。















ぬおぅ!!



む、向こうから映画のスタッフがこっちをじっと見てる……………



インカムをつけてスタッフパスを首からさげた業界人丸出しのおじさんが、こいつ殺してやろうか?みたいなサングラスで俺のこと凝視してる………………



お、落ち着け、大丈夫、いきなり馬糞を投げつけられたりなんかしないはず……………


カチンコでお前のアソコをカチンコしてやろうか?なんて言われたらどうしよう…………


それだったら出来ればゆまちゃんにカチンコチンにしてもらいたいところだけど…………





おぺえええ!!!!

こっち歩いてきた!!!!


殺される!!!!!








20クーナ入れてくれて親指立ててくれるオヤッさん。

サンキューベリーマッチ!!!!


















それからもめっちゃ楽しく歌い、日本人の可愛い女の子たちが通る度に氷室の動きでアピールしつつ45分ほど。


うん、やっぱりドブロブニクは物価が高いだけあって単価がめっちゃ高い。10クーナ、20クーナ札がバンバン入る。

ちなみに10クーナは160円。


こりゃ余裕で前回の400クーナ超えるぞー!!










というところでお巡りさん登場。



「パーミッションなして演奏したらいかんよー。ツーリストインフォメーションに行って聞いてねー。」



おお、まじか…………前回はメインストリートのど真ん中でやってて何も言われなかったのにな……………

こりゃやっぱり映画の撮影中ということもあって警備が厳しくなってるのかなぁ。
















でも言われたもんはしょうがない。


すぐにツーリストインフォに行ってパーミッションは取れますか?と聞いてみた。

これによってドブロブニクに何日滞在するかが決まってくる。



「パーミッションに関しては旧市街の中にあるオフィスに行って聞いてねー。」



優しいお姉さんが地図でオフィスの場所を教えてくれ、今度はドブロブニク大聖堂の近くにあるオフィスにやってきた。


古びた石造りの建物に入っていくと役所的な事務所ビルになっており、その2階でお偉いさんに話を聞いた。



「パーミッションは普段夏場にしか出してないんだよ。シーズン中は1週間とか1ヶ月単位のパーミッションを出してるんだけどね、今は映画の撮影もやってるから忙しいんだよ。ごめんな。まぁ……………歌うだけならそこらへんでやったらいいよ。」




そうですよねー……………本当お忙しいところすんませんでした、って、え?いいの?


やっていいの?








どうやらやっていいらしい。



ジャストシングだよー!ハハハー!!とオフィスにいた他の人も笑ってる。


よっしゃ!!ならばやらせていただきます!!














というわけでやっていいことになったんだけど、ここは一応気を使って旧市街の門の外でやることにした。

ちょうど旧市街に入るにはふたつの門があり、その間にガランとしたスペースがあって人が必ず通る。


さて、約束まで時間があるのであと1時間いってみよう!!
















今日は天気が良く、気温もかなり高くて本当に久しぶりにコートを脱いで演奏した。


ようやく冬が終わり、春がやってきたんだということを肌で感じることができる。



今年の冬はイギリスということで死ぬほど寒くなるだろうと覚悟していたけど、実際イギリスは全然寒くなく、秋口のオーストリアのほうがよほど寒かった。


おかげで今年の冬はそんなに辛い寒さを感じることがなかった印象だな。


今回の旅ではもう寒さとの戦いはないはず。

アフリカの暑さはどんなもんなんだろうな。




今日のあがりは1時間半で314クーナ、5000円。



ちなみに話しかけてきた人に聞いてみたら、この映画のタイトルはロビンフッドなんだそうだ。

かつてドブロブニクではスターウオーズの撮影もあったそうなんだけど、今回のロビンフッドは比べものにならないくらい大規模なものなんだそう。


帰り際には今にも撮影が始まりそうな雰囲気で、立ち入り禁止のバリケードのところに人だかりができていたけど、まぁ別にいいかーと旧市街を後にした。




しかし後からネットで調べたんだけど……………







このロビンフッドの監督………………











まさかのディカプリオだった………………








ぬあああああああああ!!!!!!!


絶対あそこいたはずううううううううううう!!!!!!



ディカプリオをニアミス。

残念。



















ディカプリオとニアミスしてることに気づかないままアホみたいな顔して旧市街を出て、バスに乗ってやってきたのはフェリーターミナル。

そう、今日の用事ってのはここから船に乗ること。






スーパーでビールやワインをゲットして寂しげな岩壁に座っていると、向こうのほうから見覚えのある顔が歩いてきた。



「ハーイ!!よく来てくれたわー!!今日は最高の天気だから気持ちいいわね!!」



笑顔全開でやってきたのは、数日前にスプリトで一緒に飲んだイギリス人のクレア!!


ちょうどドブロブニクに来るタイミングが合ったので遊ぼうよ!と連絡をとっていたのだ。


まさかのイギリスを出てからイギリス人の友達ができるという偶然。

飛び抜けて明るくてたくさん喋ってくれるクレアのおかげでイギリスのイメージがどんどん上がってる。



ていうか俺がイギリスに期待していた理由のひとつに、外国で会うイギリス人たちがみんなフレンドリーで礼儀正しい人たちばかりだったというのがある。

イギリス本土では友達はそんなにできなかったけど、やっぱり外国にいるイギリス人は素敵な人が多い。



「あ、船が来たわよー、あれに乗るわ。」



太陽が輝く島の向こうからやってきた船はとても小さなもので、本当に渡し舟程度のサイズだ。

車は載せられないよう。




かなりローカルな船なので、普通のフェリーとは違いただの何もない岸壁に横付けして簡易的なステップをかけるだけ。

そこにぞろぞろと人々が乗り込んでいく。




俺たちもその年季の入ったボロ船に乗り、甲板から海を眺めた。


これから俺たちが向かうのはドブロブニクの周辺にある小さな小さな島で、人口も100人くらいしかいないようなど田舎の漁村。

かなり謎なんだけど、クレアはその島で暮らしているらしい。


なんつーとこ住んでんだよ…………



ちなみに船代は1人19クーナ、310円。

まさに地元の人たちの生活の足って感じだ。















動き出した船はドブロブニクの港を離れ、ゆっくりと海を滑っていく。

陸からそんなに離れていない距離でいくつもの島が散らばっており、それぞれに取り残されたような港がある。


それらに寄港しながら、船は人々を乗せかえて島を渡っていく。

まるで時が止まったかのような風景。













こんなローカルな船に乗ると色んな思い出が蘇る。

カリブ海を小舟で渡ったこと、瀬戸内海で友達と船に乗って釣りをしたこと、日本のいくつもの小島にあった寂れた漁村の石段。


真っ赤な太陽が水平線に沈み、島影があまりにも美しかった。



いやー、まさかドブロブニクで島に行くなんてなぁ。






















太陽も沈み、夕闇が海を包みだしたころに船はシパン島という島に到着した。



「さぁ着いたわよー!ようこそ我が島へー!!」







ノリノリのクレア。

イギリス人の女の人がこんなウルトラローカルな島に住んでるて謎すぎる…………


島の漁村はとにかく小さく、寂れており、猫があちこちで寝転がっている。

割れたコンクリート、まばらな外灯、小さな商店。




「野菜とかほんの小さなものはこの島でも買えるんだけど、ちゃんと買い物するならドブロブニクのスーパーに行かないとないのよねー。あ、ハーイ!!」



「おー、クレアー。魚いるかー?」



クレアの家に向かっていると、漁師のおじさんたちがお魚の積み込みをやっていた。

ほらー、もってけー、と魚をドサっと袋に入れて持たせてくれるおじさんたち。


いいなぁ、めっちゃいいなぁこの田舎の感じ。










「お魚ゲットよー!さ、ここが私の家。ゆっくりしてってね!」



クレアの家は港に面した細い路地にあり、鍵もかけてない。

よほど安全なんだろうな。


窓から港を見渡すことができる部屋は立派なアパートメントで、こいつは余裕で生活できそうだ。



しかしすげぇ暮らししてるなクレア。


俺は旅人で、いつも常に移動しているのでひとところに長く滞在することなんてない。

でもいつも憧れはある。


この小さな見知らぬ町にアパートを借りて暮らしたなら、きっともっと色んなものが見えるはず。

この町の一員になれるはず。

別の人生にはなれないけど、色んな人生を疑似体験できる。



バルカン半島の小さな小さな島で暮らすなんて、きっと最高だろうなぁ。

別の人生への憧れは、遠いノスタルジーに似てる。



ちなみにクレアの仕事はライターさんらしい。

このバルカン半島の政治や人々について記事を書いてイギリスの会社に送ってるんだそうだ。


すごい生き方だな。























みんなでウロコまみれになりながら魚をさばき、大笑いしながら魚を焼き、食べた。


クレアが作ってくれたソースはオリーブオイルと刻みニンニク。

うん!!美味しい!!


でも魚はやっぱりこれだよ!!


醤油!!



「うまっ!!魚と醤油のコンビネーションは最強ね!!日本人はすごいわー!!」



クレアも気に入ってくれて、みんなで魚をパクパク食べ、それからチキンスープを飲み、本当に楽しい夜。

色んな話をして、ビールとワインを飲み、冗談を言って笑った。






ピザ味のスナック。美味しい。






クロアチア、ダルマチア地方の伝統音楽でクラッパってのがあるらしい。すごく綺麗な音楽。












そして食後に散歩にでかけた。



暖色の外灯が割れたコンクリートをぼんやり照らし出している。

島はこれ以上ないほどの静寂で、降り注ぐような星空がまたたいている。


ちゃぷちゃぷという波の音が、夜の中に鈴のように散らばっている。



あー、島はいいなぁ。


世界から取り残されたようで、寂しい開放感が胸を満たしてくれた。
















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