スポンサーリンク エロメガネ40代にモテるために 2017/1/25 2017/01/01~スコットランド, ■彼女と世界二周目■ 2017年1月13日(金曜日)【スコットランド】 キャンベルタウン ~ ダンバートン高校生のころからバーテンダーに憧れてました。トムウェイツなんかの渋い音楽を流しながら薄暗い店内でカクテルを作る。棚に並ぶたくさんの綺麗なお酒のボトルとタバコの煙。そんなバーテンダーの秘密めいた雰囲気ってめっちゃカッコいい!!10代の終わり頃、バーテンダーになるにはとにかくどこかのバーに働きに行って修行すればいいのかな?とちょっとバイトに行くのも考えました。ちょびっとだけ若者が集まって大騒ぎするバーで働いたり、知り合いのブルースバーでお手伝いしたこともありました。でも20歳の時、バーテンを目指すよりも僕は旅を選び、今に至ります。子供のころからの憧れは今も憧れのまま。バーテンダーは僕の中で今もめっちゃカッコいい憧れです。なんかすっごい知的に見えますよねバーテンダーって。オシャレで、なんでも知ってそうで、クールな存在。ていうかカンちゃんのお父さん、バーテンダー。大阪ですっごいカッコいい正統派ショットバーを何十年もやってて、しかも元旅人でかつて世界中を放浪していたという、もう僕の中の超カッコいい人生をまんまやってきている人。素直にめっちゃ憧れる生き方している人がお義父さんになるなんて、どんな巡り合わせだ?と嬉しくなる。カンちゃんが言うには、頭がよく、物知りで、オシャレで、家族思いで、怒ってるところを見たことがないという穏やかな人。子供のころから今もずっと理想の男性像はお父さんと思っているという。いい家族。やっぱりバーテンダーはカッコいいなぁ。いつかバーテンダーさんやってみたいなぁ。そしてお店にやってきた巨乳のエロ40代が酔ったふりしてカウンターに乗せ乳して誘惑してきたらどうしようかなぁ。お店何時に終わるの?とか言って大きな氷を口に入れて転がしてるとこ見せつけてきたらどうしようなぁ。すぐさま店の鍵を閉めてエロ40代を後ろから脱がせて、おやおやこんなところにオリーブがあるからドライマティーニに入れちゃうぞ!!って言おうかなぁ。このブログをカンちゃんのお父さんが見てないことを心から祈るなぁ。というわけでカッコいいバーテンダーになってモテるためにやってきたのはスプリングバンクのショップ!!スコッチウィスキーの蒸溜所見学するぞおおおお!!!!「グッドモーニング!!見学シクヨロです!!」「遅えんだよバカ野郎!!もう見学は始まってるぞ!!」「きゃおおおおおおああおお!!!!」見学時間スタートの10時に2分遅れただけなのに容赦なく置いてけぼり!!!時間に厳しい!!!もう見学メンバーは蒸溜所のほうに向かったから早く行って合流しやがれチンカス!!とおじさんが丁寧に連れて行ってくれ、急いで蒸溜所にやってきた。そしてドアを開けると、すでにそこには説明を開始しているスタッフさんと参加者らしきカップルさんが1組いた。どうやら参加者はこの2人だけのようだ………………って、え?日本人?ぬおおうう!!まさかの日本人カップル!!!こんなローシーズンのど田舎町の蒸溜所でまさかの日本人と遭遇!!!いやぁ、こりゃすげぇタイミングだなぁと思っていると、横にいるカンちゃんがぷるぷる震えている。「ど、どうしたのカンちゃん?」「ま、まさかこんな場所で日本人と会うなんて……………私今日スッピンやし…………あああ!!油断したあああああ!!!やっぱり長く旅してる人はお化粧とかしなくなるんだね、とかって思われるうううううう!!!」カンちゃんお化粧してもしなくてもそんな変わらないよと慰めながら俺たちも合流して見学スタート。敷地に散らばるいくつもの建物を巡り、製造工程順に解説しながら案内してくれるところは日本酒の蔵と同じ。そんな中でやっぱりウィスキーのあのフレイバーを作っているピートの山を見たり、面白い形をした蒸溜タンクを目の前にしたりしてすると、本当にここで作ってるんだなぁと実感が湧いてくる。そしてハイライトに、ウィスキーの詰まった無数の樽が並んでいる貯蔵庫に入った時は感激した。仕込まれた年が刻まれた樽には埃が積もり、いかにも歳月を重ねており、洞窟のような薄暗い天井の下で静かに出荷されるのを待っているスコッチウィスキーたち。どれくらい熟成させるんですか?と案内してくれたスタッフさんに聞くと、最低3年熟成しないとウィスキーとは言わないんだそうだ。スピリングバンクでは10年経って初めて出荷ができる商品になるんだそうだ。アルコールが醸されるフルーティーな匂い、見慣れない様々な器具、大きなタンク、蔵巡りをしてる時にどこかの杜氏さんが言ってた言葉を覚えてる。酒造りには水とお米だけでなく、酵母が必要になる。自然界の菌を取り込み、それが発酵という摂理を経てアルコールを生み出す。そこは人間の力の及ぶ領域ではなく、自然の摂理を利用しているだけ。だから自然に敬意を払い、神に祈り、酒造りをしているんだって。そう考えると酒を生み出すのは神秘の魔法みたいだ。世界中、どこにでも酒はある。どんな少数民族でも酒を作ってる。人間と酒は切っても切れない存在だ。たくさんの、本当に様々な種類の上質な酒がこの世界にあることに感謝してこれからも酔っぱらわせてもらおう。「さて、あなたたちはスピリングバンクのウィスキーではどの銘柄が好き?」な、なにいいい!!!いきなりそう聞いてきたスタッフの女の人。し、知らねぇし………!!スピリングバンクとかここに来て初めて知ったし、そもそもスコッチウィスキーって勇次郎が一気飲みしてからタバコを一吸いで根元まで吸うやつですよね?ってくらいしかわからない宮崎県民にそんなこと聞かれても困るし!!!!ぬううう………!!こ、ここで知りませんとか言ったら一緒に回ってる日本人カップルのかたに笑われるかもしれないじゃないか…………!!なにあの人、スピリングバンクのこと全然知らないで蒸溜所見学きてるの?本当早く死ねばいいのに、って思われてしまう!!!い、いや待てよ……………彼らも観光でたまたまやってきたカップルかもしれないぞ。スコットランドといえばスコッチウィスキーだよねールンルン!!ウィスキーとかほとんど飲んだことないけど!!みたいな感じでやってきた2人に見えなくもない。歳も俺たちと同じくらいっぽいし、そんなウィスキーに詳しい通には見えない!!よし!!!「スプリングバンクの銘柄ですか?綺麗な指してたんだね知らなかったよ並みに全然知りません!!」「あらそう、ではそちらのお2人は?」「あ、◯◯◯が好きです。」酒の買い付けに来てる北海道のバーテンダーさんでした。そりゃ詳しいわ。こうしてイギリス中の蔵を回って新しくオープンするお店で出すいい酒を探しているところなんだとか。お兄さんに聞いてみると、やっぱりこのスプリングバンクはとても有名な蒸溜所なんだそうだ。こんなところまで実際に来て見学までしていくだなんて、きっと本当にこだわったお店なんだろうなぁ。なんて名前のお店かは聞きそびれてしまったけど、ウィスキー愛好家たちをうならせる素敵なお店になることを願ってます!!この蒸溜所見学ツアー。料金は2人で7ポンド、990円で、見学の後には2種類のウィスキーの試飲もさせてくれ、さらにはお土産にウィスキーの小瓶までプレゼントしてくれるという素晴らしいもの。現地で本物の蒸溜所を見て、お話を聞きながら貴重なウィスキーを味わい、これまでよりもずいぶんウィスキーとの距離が近くなった気がする。ウィスキーが似合う大人の男に一歩近づけたかな。よーし、これからはバーに行ってもビビらずにカッコよくスコッチを注文するぞ!!マスター、ピーティーなやつお願いしますつって!!超知ったような顔して。そしてメガネエロ50代にモテるぞ!!スコットランドでの大きな目的のひとつだったウィスキー蒸溜所見学を果たせ、大満足で車を走らせていく。昨日までの雪で山々は真っ白に染まっており、それらをフィヨルドの水面がうつし、どこまでも美しい。連日の暴風もすっかり止み、とても清々しい天気だ。大自然のあちらこちらにまるで計算して作られたかのような古城が完璧な配置で散らばっており、思わず何度も車を止めた。小さな橋の上から眺めたささやかな港町、夕日にかすむ桟橋、山々の影がまた山々に線を引き、感傷的な気分になってしまう。水辺の道を走っていると、木々の隙間にまた美しいお城が見えた。すぐに車を止めて林の中を枝につかまりながら降りていくと、水際まで出てくることができた。潮の満ち引きでできた藻の列が岩場に綺麗に敷かれており、それを踏んで目の前の雄大な景色を眺めた。雪山とフィヨルド、その真ん中にお城がポツリと立っており、スコットランドの青と白の旗が遠く揺れていた。遠く遠く、山にのぞんではためく国旗があった。あといくつ新しい国旗を見られるだろうな。きっとこれがスコットランドのハイライトなのかなと思った。ていうか晩ご飯に焼きそば食べ過ぎ。