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家族旅、いきなりそこそこのトラブル

2016年11月12日(土曜日)
【オーストリア】 シュタイアー ~ ハルシュタット





寂しすぎて変な夢見た。


カンちゃんが崖から落ちてしまう夢で、パニックに陥ってしまい、悲しくてうろたえて泣き叫んで、パッと目が覚めて横を見てもカンちゃんがいない。


広いホテルの部屋の中、真っ暗で、ベッドにひとりぼっちで、あんまりこんなことないんだけど、幽霊的なこともなんだか怖くなってきてしまって、俺が今どれほどカンちゃんに依存しているのかがよくわかった。






おかげでちゃんと眠れないまま朝が来てしまった。






「文武ー、朝よー。」



「あー…………はいー………………」



「文武、雪が降っちょるけど大丈夫ね?」



「えー…………雪かー……………」





ふーん、まぁ今日は冷え込むとは予報に出ていたからなぁ。

まぁ走れんほどはないやろ。



はいはい、どれくらい降ってるんですかねぇ。



それよりも昨日から楽しみにしていたリビングからの一大パノラマ。



目の前に広がるうねる草原の海をひとりじめ!



















豪雪地帯。






ちょ…………




え?



……………なにこれ?


バカなの?






うねる草原っていうか逆巻く吹雪。





年に1回パラっとかすかに雪らしきものがチラつくだけで小学生とか興奮してオシッコ漏らしかけるような宮崎県民がここにいますよ?雪山のど真ん中に。




「すごいじゃろ。どうしようねぇ。」



「文武、どうするとか。大丈夫やとか?」



「だ、だ、だだだ、大丈夫に決まってるジャン!!!こんなの朝だけだよ!!すぐにあったかくなって溶けてくるから問題なしのすけ!!いやー!!逆に爽やか!!この一面の絶望的な吹雪!!!」




るんるん気分くらいの感じでトイレに入ってガクガクガクガクガクガク!!!!!と親指の爪噛みながら頭フル回転!!!


ちょ、マジでどうしよう!!!!




ここで親に不安そうな顔は見せてはいけない。

お父さんお母さんにとってせっかくのせっかくの初めてのヨーロッパ旅行。

何年も何十年もせっせと働いて、今ようやく仕事がひと段落して時間ができ、憧れのヨーロッパに来ることができた。



その時間を1ミリでも無駄にさせたらいけない!!!!





「うー!気持ちいい朝だね!!本当こんな雪とかオーストリアではマジ日常茶飯事的な?まいっちゃうよね!!」



「いやぁ、これじゃあ走れんやろ。文武の車のタイヤはスタッドレスか?」



「スーパーノーマルタイヤ。」



「じゃあ無理だわなぁ。こりゃ今夜もここに1泊かなぁ。」



「な!なーに言っちゃってるだよ!!こんなの楽勝!!マジで!!今日は昼前からシュタイアーの朝マーケット観光、それから夜は次の町に行くんだよ!!次のホテルも予約してるんだからこんな雪くらいで足止めとか本当勘弁してくださいウウウ………なんでこんなことするんですか………うぐ…………」








とりあえず時間が経って少しは気温が上がれば雪もとけるだろうとホテルの朝食へ。


本当はシュタイアーの朝マーケットで何かフレッシュなものを食べながら散策、というプランだったんだけど仕方ない。










ホテルの朝ごはんはとても豪華で、客が俺たちしかいないのにすごくたくさんのメニューをテーブルに並べてくれ、どれから食べていいかわからないくらい。

淹れたてのコーヒーも香ばしくて美味しい。


パンを横に切り、チーズやハムを乗せてかじりつく食べ方をお母さんたちに教えてあげると、2人もこれは美味しいわ!!と喜んでいる。

これで1人7ユーロ。820円。



いやぁ、優雅だなぁ。

いい朝ごはんだ。







よっしゃ!!お腹も膨れたところでそろそろ気温も上がってきただろう!!


雪もとけて、道も見えてきてるはず!!


サァ!!音楽とアルプスの国!!オーストリアの旅の始まりだよ!!!!

















夢も希望もない。





「こりゃ今夜もここに1泊じゃなぁ。どうするかなぁ。こんな山の上で周りは何にもないもんなぁ。」



「まぁ仕方ないね、自然のことじゃもんね。1日潰れたけど明日には進めるやろ。」



「ちょちょちょ!!!!諦めるの早すぎ!!!ちょっと周り見てくるよ!!下の車道まで出たら走れるかもしれんし!!」



「あんた大丈夫ね?滑って崖から落ちたりせんね?」



「大丈夫大丈夫!!まかせといて!!いやーホント何言っちゃってくれてんだよ!!これ、完全に俺の得意分野。チュっす。」






というわけで外に出ると車が面白状態に。





ウケるー。これウケるー。










素手でバッサバッサと雪を落とし、指かじかみながらも車内へ。



エンジンをかけてゆっくりゆっくりと雪の上を走ってホテルの外へ向かう。


あたりはマジで真っ白。

このホテルは見事なまでに人里から孤立した山の上にあるので、誰かが走ったワダチもほぼない。











慎重に慎重に………………フットブレーキはなるべく使わずエンジンブレーキで坂道をくだって……………




全身の毛穴開くくらい超集中して坂道をくだると、車道に出てきた。


お、ここまで下ったら少しは車の往来があるようでアスファルトの雪も少ない。






どこまで走れるかなと山を降りる道を走ってみたけど、下に降りるにつれて雪が減っていき、地面に水が流れ出した。


よし!!これならいける!!いけるぞ!!!








すぐにUターンして戻り、ホテルの上り坂までやってきた。


この坂道を登って早くお父さんたちを安心させてあげないと………………







と、坂を登り始めたところで……………




あああ!!!タイヤ空回り。



や、ヤバイ!!!いくらアクセルを踏んでもタイヤが空回りしてその場で車が横に回転してしまう。


あ、危ない!!!!



クソゥ!!前に進まん!!!アクセルを踏めば踏むほど後ろにズズズッと下がってしまう!!!!!


もうホテルはすぐそこなのに!!!!





これはもう危険だと判断してゆっくりとバックして坂道を降り、車道の端っこに車を止めた。

こうなったら歩いてホテルに向かうしかない。

お父さんお母さんが待ってる。















雪が降りしきる中、1人でシャクシャクと雪の地面を踏みしめる。


息が真っ白で、顔がかじかんでくる。


周りは雪のみでなにも見えない。


え?なにこれ?


え?遭難ですか?そうなんです。ウケるーって吹雪の中でひとりごと言ってるこの精神状態けっこう好き。




そこそこシャレにならない状況だったけど、根性で歩いてようやく丘の上のホテルが見えてきた。


ホテルに入って雪を払い、お父さんたちに行けそうだと伝えると、安堵の表情になった。
















準備をしてホテルを出た時にはちょうど除雪車が道を走っていて、問題なく走れる状態にしてくれていた。

これで完璧大丈夫だ。




今回は迂闊だったけど、オーストリアを車旅する上でこのタイヤ問題は本当に気をつけないといけない。


実はオーストリアでは11月から春まで、全ての車はタイヤをスタッドレスに履き替えることが義務づけられている。

これはもう法律で。



なのでもしこのスノータイヤ義務期間にサマータイヤを履いた状態で事故を起こしてしまったら、保険がおりないという厳しいルールが待っている。

対人でも対物でも、相手が悪かったとしてもこちらがサマータイヤだったらかなり立場が悪くなってしまうそう。




では自分たちでスタッドレスタイヤを買わないといけないのか?


それは心配いらない。

装備が義務づけられていることなので、これはレンタカー会社に持っていけば、スタッドレスタイヤ仕様車と車を交換してくれるんだそうだ。無料で。




最近イングリッドおばちゃんに聞いたことだったので忙しくて対処できなかったけど、落ち着いたらすぐに交換してもらいに行かないとな。

それまで事故は絶対にできない。






家族3人で、なにこのアドベンチャー?みたいな風景の中、雪の上をシャクシャクと歩き、なんとか車道に止めておいた車にたどり着いた。


そして荷物を積み込んでゆっくり発進し、そろそろと坂道を下っていき、山の下の幹線道路まで出てきたらそこはもうたくさんの車が行き交っているので地面には雪はまったくなかった。


あー、よかったぁー……………


いきなり焦らせんでくれよ……………





















「あらー、これは綺麗やねぇ。」



「おー、景色がいいわ。これは観光の町やなぁ。」






シュタイアーの町にやってきていつもの定宿であるパーキングに車を止めると、川向こうの大きな教会を見て感動しているお父さんお母さん。


これまで2ヶ月ばっちりオーストリアを回ってきて、綺麗なところ、オススメなスポットを完全に把握している。


良いところをいっぱい見せてあげるぞ。




「シュタイアーはそんなに観光地じゃないよ。普通の町でこのクオリティだからヨーロッパはどこに行っても楽しいんだよ。まぁシュタイアーはその中でも特に綺麗なところだけどね。」






旧市街の中は土曜マーケットで賑わっており、小雪がチラつく中、たくさんの人が歩いていた。

マーケットの新鮮な野菜や果物、チーズ、お魚なんかの出店を楽しそうに覗くお母さん。


周りは石造りの古い建物が整然と並び、これぞヨーロッパという風格に満ちている。



















歩いていると、いつものアコーディオンのおじさんが今日はサックスのおじさんと2人で合奏しているのを見つけた。


この雪がチラつく寒い中で気合い入ってるなぁと笑顔で挨拶し、そこから20メートルくらい歩いて行くと、また別のアコーディオン奏者が道端で演奏していた。


おー、今日パフォーマー多いなぁと思ったら、またそのすぐ先に今度はギター弾き語りでレットイットビーを歌ってるジプシーの兄ちゃん。


俺を見ると笑顔を向けてきた。前に何度か鉢合わせた人だ。


たまたまかもしれんけど、この場所で俺がいつもやってたレットイットビーか。



そしてなんとその先にもまた別のグループがいた。今度は4人組でカホンとギターを弾きながらみんなで歌っている。



いつもは俺とアコーディオンのおじさんしかしないこの細くて短いホコ天に4組て、もう音が混ざってものすごい激戦区みたいになってる。

こんな小さな町なのに。







もしジプシーの人たちが物乞いよりも演奏のほうが稼げると俺の路上を見て思い、音楽系にチャレンジしてるんだとしたらそれはすごく嬉しい。狙い通りだ。


物乞いじゃなく芸で稼ごうぜ!!そしたら町はきっと明るくなるから!!ってずっと考えてきて、それをなんとか形にしようと思って今年の頭にインドに行った。


でもインドだけじゃなく物乞いの人たちは世界中にいる。

煙たがられる存在の彼らがアイデアひとつで町の人たちを笑顔にできる存在にだってなり得るんだということを、もし路上を通して伝えられたらきっとそれは俺の路上の大きな意義のひとつ。



まぁジプシーの人たちはもともとロマミュージックという独特な美しい音楽を持つ人たち。

ロマミュージックのパフォーマンスは昔からヨーロッパの路上でジプシーたちによって伝統的に奏でられてきているものなので、今さら俺ごときの影響で彼らが変わるとは思わんけど、でもきっと何かは感じていると思う。





物乞いの人たちは鬱陶しがられてしかめ面でコインを渡される。でも俺はその横で笑顔でコインをもらう。

彼らも、当たり前に感謝されて稼ぎたいはずだ。


このシュタイアーに音楽が溢れていることが嬉しかった。



「へー、たくさんいるもんやねぇ。路上ミュージシャン。コインあげんでもいいやろか?」



「いい演奏だなって思ったらあげればいいんだよ。あげなきゃいけないって思うようなもんではないからね。」






シュタイアーに来たからにはオーストリアでナンバーワンのアイスクリーム屋さん、ブブルーザのめっちゃ美味しいアイスを食べなければいけない。


お母さんもブログを読んでいるので、あのアイスクリーム屋さんがどれくらい美味しいのか楽しみやわ!と言っていたんだけど、残念ながらブブルーザは閉店して中もガランとしていた。


11月から冬季休業らしい。ぐぅ、残念…………

さすがのアイス大好きヨーロピアンでも雪の中にアイスは食べんか。




「文武と回るとこういうことが多いがねぇ。去年の築地でもねぇ。」




ぐうぅ!!!あの忌まわしき築地事件!!

チクショウ!!なんで親といるときばっかりこんなに店が閉まってるんだ!!!





「ま、まぁこんなこともあるよ!!お昼どうする?何食べたい?」



「んー、なんじゃろ。あ、あれはどうね、あんたたちがいつも食べてるやつ。あのー、あれ、ケバブ!!ケバブ食べてみたいわぁ。本当に美味しいとね?」





このシュタイアーでケバブが食べたいとおっしゃる。




ほうほう。このケバブマスターの俺にそれをいいますか?




新しい町に着いたらまずはケバブ屋がどこにあるかを把握することから始めるケバブの鬼である僕に?







任せてください!!オーストリアで1番美味しいケバブと言ったらあそこ!!!!








そう!!コロッセオ!!!!










「うわ、大きいんやねぇ。こんなに大きいのに300円とかね?若い人たちがよく食べるってのがわかるねぇ。……………うん、美味しいわ!!」



「美味しいやろー。ここのは本当美味しいからね。さ、ケバブといったらこっちも飲んでみて。アイラン。はいお父さん。」



「お、おう……………なんかこれは!しょっぱい!」




お父さんお母さんにはケバブとかのファストフードは重すぎるかなと思ったんだけど、意外に喜んでもらえて良かった。

もうレストランのご飯にも疲れてるだろうしね。

お金も節約させてあげられるし。





ちなみに今回の3人旅では親がお金を出してくれてるので毎日ホテル泊まり!!

イヤッホゥ!!ありがとう!!




綺麗なところに行き、綺麗なホテルに泊まって、美味しいものを食べる。

お金を出せばいくらでもクオリティは高くなるだろうけど、大事なのはコスパだ。


3人で1万円のホテルでも綺麗なところはいくらでもある。


ちなみに昨日のあのめっちゃ綺麗で豪華なホテルは3人で15000円だった。


そういうコスパの素晴らしいところをチョイスしつつ、親の年齢に合わせてみみっちくならないように上手いところを突くのが金丸ツアー!!


レストランからケバブまでオススメのお店をご用意しております!!


ただ高級ホテルのラウンジとかはご案内できません!!行ったことないから!!















観光も食事も終えたら次の町に出発なんだけど、その前にちょっと寄りたいところがある。


シュタイアーの丘の上にあるお城。

そう、前に泊まらせてもらったティムさんエヴァさんご夫婦のところ。


親といるのであんまり時間はないし、カンちゃんもウィーンにいるので今回はちょっとある物を渡したら早めに出発しよう。





というわけでお城にやってきてドアの呼び鈴を押すと女の人の声が出た。


フミですーと言うと、キャアアアアア!!お母さんフミが来たああああ!!ってカトリーンが絶叫しており、中に入るとエヴァさんが子供みたいに走ってきてハグした。


いやぁ、こんなに喜んでもらえるとそりゃ嬉しいよ。




「フミー!!!よく来たわね!!!チロルはどうだった!?ああああ!!!それより結婚は!!??結婚式はどうだった!!??ナオは今どこなの?!?家族はどこにいるの!!??ああ、ご、ごめんなさい!質問しすぎね。」



「結婚式は最高でした。めっちゃ幸せな1日になりましたよ。」



「オーウ…………なんてこと、素晴らしすぎるわ!!!!」



「あ、これ、デビッドに渡したくて持ってきました。」



持ってきたのはお寿司の巻き簾とシャモジのセット。

前回ここに泊まらせてもらってみんなで巻き寿司を作った時に、巻き簾がなくてデビッドが竹串を並べて即席の巻き簾を作っていた。


あれでも悪くなかったけど、やっぱりちゃんとしたやつがいいよな。


この前アジアンマーケットでこのセットを見つけて、すぐにデビッドのために買っておいたのだ。




「うわあああ!!ありがとう!!!デビッドがスーパーハッピーになるわ!!!!あれ?!パパとママがいるの!!なによ!!入ってもらって!!10分!!10分だけコーヒー飲みましょう!!」



あんまり時間はなかったけど、エヴァさんたちのような素晴らしい人たちと仲良くさせてもらってるのを親にも見てもらいたくてコーヒーをお呼ばれ。


お父さんお母さんは英語はまったくダメだけど、俺が通訳しながらみんなでワイワイとコーヒーを飲んだ。



俺とカンちゃんの結婚式の写真に興奮しまくってるカトリーン。

あああ!!私も海外旅したいいいい!!と体をくねくねさせている。


カトリーンもエヴァママも本当可愛いなぁ。





残念ながら家にはエヴァさんとカトリーンしかいなかったのでティムさんやデビッドたちには会えなかったけど、また戻ってくる約束をしてそろそろお暇することに。



必ず戻って来てね!!必ずよ!!と満面の笑顔の2人とハグして別れ、車に戻った。












「あんたは本当色んなところに友達がおるねぇ。いいことやわ。」



「歌ってると色んな人が声かけてくれるからねー。それに今はカンちゃんがいるから、カップルのほうが安全ってイメージを持ってもらえるしね。」



「確かにそうじゃねー。今は車で寝てるみたいで少しは安心やね。前のときは変なところでいつも寝てて危ないことばっかりやったし、中国でブログの更新がなくなったときはもうどこかでのたれ死んでるんじゃないかと思って、本人確認のDNA検査に必要やろうからってあんたの部屋で落ちてる髪の毛とか探しちょったとよ。今は安心やわー。」







お母さんの面白い話に大笑いしながら車を走らせる。


今夜の目的地は、まぁベタだけどハルシュタット。


限られた日数でこのオーストリアの美しい場所を見るとして、ハルシュタットはザルツブルクにも近くて比較的行きやすい。

車だったら簡単にピューンだ。


そしてやっぱりハルシュタットは確かに綺麗だし、大人気観光地なので日本に帰って話のタネにもなるだろう。

















というわけで雪が残る田舎道を走り抜け、夕方くらいにハルシュタットに到着。











明日の朝にゆっくり回るので、展望台から少しだけ景色を眺めただけで今日は早めにホテルに入ることに。




観光地から少し離れた、静かな隣町にあるホテルに着いた頃にはすでに暗くなり始めていた。



ここもまた昨日と同じくすごいいいロケーション。






深い山々に周りを囲まれた中にポツリとたっているホテルで、まさに絶景。

しかもこれがアルプスの一部だということで、山好きのお母さんはすごくテンションが上がっている。



町自体も山里の静かな風情があって、温泉街みたいな雰囲気が旅情を誘う。


そんな絶景ひとりじめで、部屋もとても綺麗で値段は3人で9500円!!旅人の腕のみせどころ!!



「おー、これは綺麗やなぁ。ちょうど雪をかぶって山も綺麗だし、今が1番ちょうどいい時期やったのかもしれんな。」



お父さんにそう言ってもらえてホッとした。






















この夜もまた、スーパーで買ってきた食材を3人でつつき、ビールと白ワインで楽しい晩ご飯だった。


窓の外には月が光り、その明かりで山々の稜線が浮かび上がっていた。


こんな大自然の中に親と3人。



親と3人でご飯を食べて、酒を飲む。



とても不思議で、嬉しい時間だった。

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