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ネオン街の空気

2016年10月28日(金曜日)
【オーストリア】 ドルンビルン





車が落ち葉で埋もれそうだ。





夜露から逃れようと木の下で寝たんだけど、おかげで落ち葉が車につもって、それが夜露で濡れて葉の色が染み出している。



木漏れ日が揺れて、肌寒い中車を降りると清々しい秋の朝だった。

これだけですごく贅沢な旅をしているような気持ちになれる。



四季を感じながら旅ができるのはすごく大事なこと。











今日でブレゲンツを離れて次の町に移動するので、最後にアジアンマーケットでお買い物していくことに。


このマーケットまじで品揃え半端じゃない。
















ここに来れば日本とほとんど同じ食を手に入れられる。しかも値段もそこまでバカ高くない。




ガリガリ君て!!






納豆て!!!






スーパーのアジアンコーナーとかじゃなくちゃんとアジアンスーパーに行けば、ヨーロッパでもこれだけの物が手に入るんだよなぁ。

















豚バラで味噌鍋とかしたい季節なのにヨーロッパではあの薄くて油の美味しい豚バラがない!!!!!

唐揚げとかしたいけど骨なしの鳥もも肉もない!!!



でも工夫次第で色んな料理が作れるんだろうなぁ。

せっかくヨーロッパにいるんだから、こっちの料理にもチャレンジしてみないとな。





でもこれは音速で買いました。





















さて、湖沿いの町ブレゲンツを出て向かったのは、3つの町の最後のひとつ、ドルンビルン。

3つのうちで1番大きな町らしく、ここで週末をガッツリ歌うぞ。



そして明日の夕方、あの豆澤さんがドルンビルンに到着する。

今夜のうちに町の下見をして、美味しいレストランとか雰囲気のいいバーとかを調べてちゃんと案内できるようになっておかないと。











というわけでブレゲンツから車で20分くらいでドルンビルンの町に到着。

駅前に24時間3.3ユーロ、370円のパーキングを見つけてそこに止め、町の中心部に向かった。

風が吹き、落ち葉がカラカラと音を立てると、アスファルトが歌ってるみたいだ。















町の真ん中に大きな教会があり、その前が広場になっていた。


広場には長い年月で歪んだ古めかしい木造の建物が残されており、今も現役のレストランとして使われている。













ホコ天のショッピングストリートにはそんな古い建物と新しい近代的な建物がほどよくミックスしており、そんな飾らない地方都市の雰囲気が郷愁を誘う。


1番大きな町とは聞いていたけど、別にそんなに大差はない。

なんてことない小ぢんまりとした田舎町だ。



甘栗売りの屋台が通りで香ばしい匂いを漂わせており、人々は紙袋を手に持って栗を食べながら歩いていた。

いい雰囲気だ。



初冬の寂しげな陽の光が通りに差し込んでくる。

傾きながら伸び、暖かくてついそこに憩いたくなる。




いつかの記憶をくすぐる冬の太陽。


色んな人と出会って、通り過ぎていった。

















通りの真ん中にあるマンゴーの前でギターを鳴らした。




マンゴーはスペイン発祥のファストファッションブランド。

ヨーロッパではH&Mと同じくらい色んな町で見かけるお店だ。


歌い始めると、すぐにオシャレな冬コートをオーバーサイズで着てる可愛い女の子がコインを入れてくれる。





若者だけじゃなくおばちゃんも素敵。

ポンチョを着て、ニーハイのブーツでキメた50過ぎのおばちゃんがカッコよくコインを入れて行ってくれる。




さらにお婆ちゃんもすごい。

若者っぽい白コーデにさし色の黄色いバッグで、大きなショールをアウターとして綺麗に巻いていたりする。足元もヒールだ。


もちろんそんなお婆ちゃんばっかりじゃないけど、日本に比べるとオシャレにしてる人の割合がめっちゃ多い。

当然、男性も同じだ。















ヨーロッパがオシャレっていうイメージは、確実に人々のセンスが土台にあるからこそなんだろうなぁ。

ファッションにしてもインテリアにしても。


オシャレに特化した人種。それがヨーロピアン。























今日もジープスたちに周り取り囲まれたりしながら歌い続けること3時間半。


雰囲気も人通りもめっちゃくちゃ良いんだけど、そこまで反応は大きくはなく、あがりは3時間半で283ユーロと7フラン。33000円。


明日は土曜日マーケットだ。今週雨で歌えなかった分、キッチリ稼がないとな。





















それから車に戻って晩ご飯に焼きそばを作って食べ、映画タイム。

レディオっていうサウスカロライナの大学で起きた実話をもとに作られた映画を観て、良い映画すぎて吐く!!!ってカンちゃんが興奮してる。

うん、良い映画だった。







本当ならもうこの余韻のまま寝るところなんだけど、今日はまだちょっとやることがある。

町の下見だ。


明日豆澤さんを案内できるように、どこにどんなお店があるのか把握しておかないとな。






というわけで金曜の夜の町に繰り出すと、さっきの教会広場の周りに数軒の飲み屋が固まっていた。




さすがにハナキンなのでどのお店も賑わっており、入り口のところにはガタイのいいセキュリティの人も立ってるくらいだ。


いっても3~4軒くらいのもんだけど、この町のマックスの盛り上がりにただ歩いているだけでもウキウキしてくる。



この夜の盛り場の空気が大好きだ。









俺の日本での仕事場は夜のネオン街。

ずっと夜型の人生を歩んできた。



賑やかな笑い声、喧嘩の声、どこからか聞こえる演歌、ホステスたちの嬌声。


ネオン街には人生がある。


そんなネオン街の路上で歌ってきた人生なので、本当にたくさんの人生模様を見てきた。



そんな中、昔1人の爺さんが言ってた言葉をよく覚えている。



「この週末のネオン街の空気が好きでなぁ。金はないから飲みには行かんけど、町に来てこの空気を吸うだけで元気になるんやわ。」



こんなお爺さんになっても、ネオン街の盛り場の喧騒で心が躍るというのがすごく素敵だと思った。

俺も、怪しくて、ちょっと危なくて、何か楽しいことが待っているんじゃないかと期待してしまうこのネオン街の空気が大好きだ。









ふと気づくと、町が霞んでいた。




外灯の光が夜にぼんやりと浮かび上がっている。




冷気で目がしばしばしてるのかなと思ったらどんどん霧が濃くなっていき、やがて金曜の夜の喧騒は霧の中に隠されてしまった。



霧の中から人が出てきては、また人が霧の向こうに消えていく。


オレンジ色の暖色に教会の塔が淡く光る。



不思議な夜だ。






カンちゃんと手をつないで霧に沈んだ町を歩いた。










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オーストリアのホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!


今まさにオーストリアは紅葉真っ盛りでめっちゃ綺麗です!!


どうもありがとうございます!!

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