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ヨーロッパの男たちとキャバクラ行ったらどうなるだろう

2016年9月23日(金曜日)
【オーストリア】 シュタイアー






朝起きたらカンちゃんが少し元気になっていた。

よかった、悪化してなくて。

といってももちろん無理はしたらダメ。


路上はするけど、作業とか町歩きとかはほどほどにして早めに帰って来ようねとギターを持って出発した。





今日も最高の天気で、ドナウ川にそびえるシュタイアーの町並みと教会がとても美しい。



いやぁ、いい町だなぁ。
これが世界遺産にならないんだからヨーロッパの町は歴史の保存レベルが高すぎるわ。




















昨日も食べたピザ屋さんに行き朝昼ごはんにプロシュート7.8ユーロ。





ヨーロッパのファストフードピザ屋には出来合いのピザ生地を使う店とちゃんとその場でコネてくれる店があって、当たり前だけどコネるほうがモチモチしてて美味しい。


それにすごく大きくてカンちゃんと2人で分けてちょうどいいくらいなので、1人あたり4ユーロしない。450円。


ヨーロッパのピザ屋さんはどこも安くて美味しいけど、これでイタリアに行ったらどんな美味しいピザが食べられるんだろう。


ナポリのマルゲリータ発祥のお店に行って元祖のマルゲリータを食べるのはずっと前からの憧れだ。



こんなにイタリアの近くにいるんだからちょこっとドライブすればすぐに行けるんだけど、もちろんシェンゲンがあるので俺たちはオーストリアを出ることはできない。



前回の一周でも行くことができなかったイタリア。

今回の旅の中でも、まだ行くのは諦めてないぞ。
















ご飯を食べたら早速路上スタート。




昨日やったベストポジションのところで地元の兄ちゃんが地べたに座ってポロポロとガットギターを弾いていたので、離れたホコ天の入り口あたりで開始。


が、やっぱりシュタイアーはあんまり人が多くはないので、反応はまばら。


んー、微妙だなぁと思っていたら、向こうから歩いてきたおじちゃんおばちゃんが俺の前まで来て、手に持っていたものを差し出してきた。













アイスクリーム。


これ、オーストリアでナンバーワンのアイスクリーム。




「これはベストアイスクリーム、インディスカントリーだよ!!楽しんで!!」




そう言っておじちゃんおばちゃんは笑顔で去っていった。


ストリートミュージシャンにアイスの差し入れをする町、シュタイアー。

本当、町の人たちにとって誇りのお店なんだろうなぁ。


もらったアイスの味はマンゴーとナッツのダブル!!

やっぱり美味しい!!


















1時間くらいしたところでガットギターの兄ちゃんがいなくなったので、いつものアイスクリーム屋さん横に移動して再スタート。




やっぱりここは声がちょうどよく響くし、周りに常にお客さんがいるのでバンバンチップが入る。


アイス待ちの行列の人たち、外のイスに座ってる人たち、家族連れ、お爺ちゃんお婆ちゃんもみんな拍手してくれ、アイス屋さんの店員さんも笑顔で手を振ってくれる。




























セグウェイ暴走族走りすぎ。マジで30台のチームとかおる。












2回し終えて、よっしゃ、もうあとオールウェイズオンマイマインドだけ歌って今日は終わりにしようかなと思っていると、1組のおじさんおばさんがチップを入れてくれ、そして話聞けてきた。



「やぁ、素敵な歌を本当にありがとう。もしよかったら今夜僕らの家に泊まりに来ないかい?僕らは人を招くのが大好きなんだ。」



おお!!お泊まりのお誘いきた!!


しかもめちゃくちゃ優しそうな旦那さんと可愛らしい奥さんで、ニコニコして本当に出会いを楽しみたいという雰囲気が伝わってくる。

すごくポジティブなオーラを出してる人たちだな。




「家はすぐそこだから。お城に住んでるんだ。」




はい?お城?

どういうことだろ?



一軒家を城と呼んでいるのか、それともお城の跡地とかに住んでるのか?


とにかくこんなに優しそうな素敵なご夫婦のところにお泊まりさせてもらえるなんて、楽しい出会いの予感しかしない。


最後の曲をだけ歌わせてもらい、今日の路上は終了。

あがりは3時間で201ユーロ。22800円。






















「僕はクリスチャンのコミュニティをやっていてね、そこの神父をやってるんだ。小さなグループだけど、とても素晴らしい人たちばかりだから良かったら日曜日のサービスに参加してみないかい?」



家に向かいながら、上手な英語で話してくれる旦那さんのお名前はティムさん。

奥さんはエヴァさん。



ヨーロッパでは日曜日に教会に行ってミサをするものというイメージだけど、町の真ん中にある大きな教会だけではなく、小さな建物の会議室みたいなところを使った少人数コミュニティのミサも一般的に行われている。


今までも何度かそういう小さなコミュニティのサービスに参加させてもらったけど、まさか神父さんの家にお泊まりさせてもらうことになるなんて。



もし良かったら日曜日のサービスでフミにも1曲歌ってもらってみんなとポジティブなものをシェアしてもらいたいなぁと言うティムさんに、僕で良ければやらせていただきますと答えた。




「フミ、ありがとう!それは素敵なことだよ!さ、それじゃあ家に着いたよ。」



「はい?どこですか?」



「これだよ?」
















「…………え?嫌だなぁ、これお城じゃないですか、ティムさん冗談吉幾三ですよ!」



「2人が寝る部屋はあの塔の中だよ。さ、行こうか。」













マジで城に住んでるし………………


チキン南蛮食べたいし………………


















「さ、ここだよ。入って入って。ウェルカム!!」



お城の中に入り、広々とした階段をのぼり、豪壮な絵画や鹿の角とかが装飾された廊下を抜け、ひとつのドアを開ける。


そこは確かにアパートの一室みたいに生活空間にはなっているんだけど、ドアが鉄やし、天井低くて洞窟みたいになってるし、マジでただのお城。












「さぁ、ここが塔の中だよ。2人のベッドはこれだから。」




レンガの床、白い土壁、棚の上には甲冑が置いてある。


ちょ、マジで城の中で寝られるの!!!???















どうやらここ、ちゃんと賃貸のアパートになっているようで、このお城の中に結構な数の人々が暮らしているんだそうだ。

ヨーロッパではそんな賃貸もあるってのは知っていたけど、まさかそこにお泊まりする機会がやってくるなんて!!!!



キッチンの窓からの景色がこれってどういうこと!!!!

素敵すぎるっていうか逆に落ち着かなさそう!!























「今日はコミュニティのイベントでメンギャザリングというものがあるんだ。男性だけが集まってご飯を食べたり飲み物を飲んだりしてお喋りするんだけど、もしよかったらフミもどうだい?ただしナオは来られないから家でワイフたちといないといけないけど。」



メンギャザリング?


男だけで集まって飲むという、つまりオッちゃんたちの飲み会ということか?


それは面白そう。

でもカンちゃんと数時間も離れるのは嫌だなぁ。




「ナオ、嫌よねぇ。いきなり知らない人の家に泊まりに来て彼氏を連れて行かれて1人になるなんて怖いわよね。でも大丈夫よ。私たちがいるから。ね!!日本大好きなの!!!」




奥さんのエヴァさんがそう言うんだけど、まぁエヴァさんの可愛いこと。

小柄な人なんだけど、どうやら日本のことが大好きらしく、日本の折り紙とか置物とか小物の細工の細かさとかにベタ惚れしてるようで、キャアアアアア!!ジャパンてクールウウウよおお!!と顔を押さえて体全体で感情を表していてすごくチャーミング。


16歳の娘さんも英語がペラペラですごく素直で可愛くて、これならカンちゃん1人でも仲良くしてもらえそうだな。




「メンギャザリングねぇ…………」



「な、なにどうしたの?」



「女の子のお店行ってイチャイチャとかするんやろ!」



「いや、ないやろ。ティムさんがそんなところ行って弾けてたらビビるわ。そもそもヨーロッパに女の子のお店とかほぼないから。」



「コンパニオンが来てオッパイ触るんやろ!!王様ゲームして!!」



「クリスチャンのイベントにスーパーコンパニオン来たら逆にすごいよ。どーれ、君のホーリーウォーターをニューテスタメントしてあげようかな!つって。不謹慎すぎてこれ以上書けんわ。」






本当、ヨーロッパでキャバクラ的なお店ってまったくない。

ベルリンとかパリとか大都会に行けばテーブルダンスとかストリップのお店はあるけど、飲み屋に女の子がいてお酒作ってくれたりしておもてなししてくれる、なんて文化はヨーロッパにはゼロ。


きっと芸者文化とか、男尊女卑的な文化の名残りでもあるんだろうなぁ。

このお互いがすごくフェアなヨーロッパで女性が男性に傅くサービスなんて、まず考えられない。



















というわけで少し家で休憩してからティムさん、そして息子のデイビッドと3人で出発。


デイビッドも英語ペラペラでただのいい奴。

このお父さんを見ればどんな素敵な家族かわかる。







歩いて5分くらいでティムさんたちのコミュニティの教会に着いた。

よくある、いかにも教会という建物ではなく、アパートの外観、そして中がオフィスみたいな感じになっており、日本でいう綺麗な公民館みたいな感じだ。





建物の裏手に回るとちょっとした庭があり、ここでメンギャザリングを行うみたい。


すでに何人かのおじさんたちが集まっており、夜の暗い中、玄関灯で照らしながら椅子を出したり火をおこしたりしていて、なんだか田舎のオッちゃんたちのバーベキューの集まりを思い出す。


なんだかいい雰囲気だなぁ。




植松さんー、こん前のコンペではやられましたわー!!

いやいやー!!それより三宅さんところは今度引っ越しなさるそうやけんど、手伝いとかはいらんね?

それはもう小野さんところに頼んじょっかい大丈夫やわ!!それより大根干しがベラクリ忙しくてチンガラッしよる!!





そんな会話をしているみんな。

ヨーロッパでも女性が参加できない男だけの集まりをしているってことが意外だった。

こんなにパートナーとの時間を大事にするヨーロピアンなのに。

男だけでしか話せない話題もあるからねというティムさん。






もうひとつ意外だったのが、飲み物の中にビールもあったこと。




「ティムさん、こういうクリスチャンの集まりでもお酒飲んでいいんですか?前に敬虔なクリスチャンと遊んだ時、そいつはお酒は飲んだらダメって言ってたから。」



「ははは、確かに自分をコントロールすることはとても大事なことだよ。でもね、聖書の中を見てみるとジーザス自身がワインを作ったりしてるんだよ。自分のリミットを知って我を忘れないこと。お酒は飲んでも飲まれるなってことだよ。」



ユーモラスなティムさんは神父さんをしてるような常識人の人格者。

でもとてもフレキシブルで、みんなを楽しませ、一緒にいて気疲れしない柔らかい人だ。


人との距離の取り方がすごく上手。







息子のデイビッドも本当にいいやつだ。

メンギャザリングで地元のオッちゃんばかりの中、俺のことを気遣ってくれ、色々話しかけてくれる。



デイビッドはまだ20歳だけど2ヶ月前に同い年の彼女と結婚したというものすごくフレッシュな新婚さん。

フミの生き方はすごいよ。人は学校に行って仕事をして結婚して、毎日毎日同じような1日を過ごしながら年老いていく。


多くの人がフミみたいな自由な人生に憧れると思う。でも仕事を失うことはとても怖いことだよ、フミは怖くないの?



と、とても若者らしいシンプルで素直な質問を投げかけてくるデイビッド。

でもその語調の中にはちゃんと目上に対する気遣いがあって、コミュニケーション能力の高さを感じさせる。




もちろん心配にはなるよ。でもなるべく楽しみたいやん。我慢ばっかりしてたらもったいない、だからといってやりたいことばっかりやってたらもう戻れなくなる、ちょうどいいところで楽しまないと。なんせ人生は1回だから。


そんな感じのことを言うと、その考え方めっちゃ共感するよ!!と言うデイビッドの薬指には金の指輪が光っている。


ただヨーロッパでは左手ではなく、右手の薬指だ。













10人ちょいの人が集まっていたんだけど、火を起こしてソーセージを焼き、みんなでワイワイガヤガヤとおしゃべりした。


これがオーストリアスタイルだよ!とソーセージを手でつまんで食べるみんな。

ドイツのソーセージよりオーストリアのソーセージのほうが全然美味しいような気がする………………














たくさんのオッちゃんたちとお喋りしたんだけど、夜がふけるにつれて寒くなってきて焚き火の温かさでは追いつかなくなってきた。


そろそろお開きかなと思ったら、ティムさんがみんなの前で何かを話し出し、みんなで椅子に座って向き合った。


オッちゃんたちの飲み会ではあるけど、ちゃんと最後にお祈りの時間がある。












みんなが目をつぶったのでそれを真似して目を閉じた。





ティムさんのドイツ語のお話が静かに庭に流れる。





ティムさんのお話が終わると、それから沈黙が始まった。



静寂の中、パチンと焚き火の弾ける音。






すると10秒くらいの沈黙のあとに、誰かが喋り始めた。

何を話しているのかはわからない。

きっと、神に対する感謝や、日常の出来事を話しているんだと思う。






30秒ほど喋ると、また沈黙が始まる。




そして10秒ほどすると、また突然誰かが喋り出す。




順番が決まってるわけではなく、誰が話してもいいんだろう。


そしてその話し始めのタイミングをみんなで探り合っている空気が、濃密にこの空間に張り詰めている。




静かに、独り言かのように喋るおじさんの声。


懺悔なのか、感謝なのか。

また焚き火がパチンと弾けた。



火がゆらめいて、まぶた越しに明るかった。









「フミはなにか旅の中でのポジティブなエピソードを持ってないかい?きっとたくさんあると思うけど。よかったらシェアしてくれないかい?」



なんだろう、めっちゃくちゃたくさんあるので、どういうのが適しているのかがわからなくて考え込んだけど、パッと思いついたのはこの前の路上での出来事。


ホームレスのおじさんがお金を盗むのではなくて5ユーロという高額のチップを入れてくれたことを話すと、それこそが人の心だよ、ありがとうと、ティムさんがドイツ語でみんなに翻訳して話してくれた。



うんうん、とおじさんたちは頷いていた。
















23時くらいにメンギャザリングはお開きになり、みんなでパパパッと片付けをしてまた日曜日のミサでねーと解散した。

ティムさんとデイビッドと3人で夜の道を帰る。



「男はみんな孤独な狼だよ。ガルルってね、強がるもんさ。でもそんな男たちだからこそ、お互いに励ましあい、助け合うことがとても大事だと思う。」



ティムさんの話しはとても優しくて、知的で耳心地がよかった。

コミュニティを作れば、きっと色んな人が入ってくる。

中には嫌な奴もいるかもしれない。輪を乱す奴もいるかもしれない。


でもそれらも全部ひっくるめて、みんなで繋がり合い、助け合い、認め合うことって本当に成熟してるなぁと思った。

大人だなぁって。


何かに属することは守られるということなんだよな。















「さ、今夜はゆっくり寝て。明日は8時くらいから朝ごはんを食べるからそれくらいに起きてきてくれたらいいよ。」



夜のライトアップされたお城の中に入り、塔の中の部屋に行くとカンちゃんがちょうどシャワーから上がったところだった。


3時間も離れ離れだったのなんて、この旅の中で最長記録だ。


俺もさっとシャワーを浴びて暖かい布団にくるまった。



あぁ、本当に出会いは面白いなぁ。







~~~~~~~~~~~~~~~~~~


台湾のホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!


やっぱりヨーロッパで路上やっててちょっと可愛いオシャレな中国系のカップルに声かけられたら、だいたい台湾か香港ですね。

みんな可愛い。


どうもありがとうございます!!

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