スポンサーリンク カンちゃんの誕生日 2016/10/1 2016/09/07~オーストリア②, ■彼女と世界二周目■ 2016年9月20日(火曜日)【オーストリア】 シュピッツイングリッドおばちゃんがセイム、同じという意味の英語が分からなくてお互いに混乱していたので翻訳機でドイツ語を調べると、gleicheと出てきた。sameとまったく違う。しかも読みもひどい。グレイチェ?って読むの?って聞いたら、ゲッヒェって教えてくれた。ゲッヒェて…………ドイツ語の発音、本当難しい。ちなみに私って単語はich。イヒって読む。イヒリーベでアイラブ。ていうか今日神田さんの誕生日いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!「神田さん、いくつになったんですか?」「34です!!中年です!!」「中年でも可愛いねぇ。ウーパールーパーみたいだねぇ。可愛い可愛い。」「いやあああああああああ!!!!34とかビビるうううううううう!!!!餃子食べたいいいいいいいい!!!!」年に3ヶ月間だけ2人の年齢がかぶる期間があるので、いつもは一個下のカンちゃんが同い年になるとなんか変な感じ。いやぁ、2人していい年だねぇ……………人生めっちゃ満喫してる!!「34歳の抱負を聞かせてください。」「健康に安全にフミ君と仲良く旅をすることです。白ごはん食べたいです。つまり王将行きたいです。」というわけで王将に連れて行くことはできんけど、代わりに今日はちょっと美味しいものを食べに行くことにした。ていうかちょっと考えたんだけど、夫婦さんってお互いの誕生日の時のプレゼントとかディナーとかってどういう感じでやってるんだろう?ディナーに行くのもプレゼントを買うのも、結婚していれば2人のお財布から出るということだから、恋人だったときみたいに、完全に相手からのプレゼントということにはならなさそう。半分自分のお金出して自分へのプレゼント買ってるみたいな感じだ。もちろん、月々のお小遣いの中からコツコツ貯めたお金でプレゼントを買う人もいるだろうけど、そうじゃなかったら30万のバッグ買ってきて、はい!プレゼント!!って言って奥さんに渡して、わー!!嬉しい!!けどこんな高いの買ってなにしてくれてんの?みたいなことにはならないんだろうか?今カンちゃんと2人で旅してる状況はまったくそんな感じで、稼ぎは完全に2人のお金。なので旅中はお互いのプレゼントはなしにしない?ということになった。欲しいものがあったらその都度財布と相談して買えばいいし。というわけでクレムスにやってきてステーキ食べた。旅中にステーキって、考えられない贅沢なのでいつも超無視してたんだけど、こういう時じゃないと食べられないもんな。海外ってほとんどフィレ肉しかなくてあんまりロースを見かけないので、今回も思いっきりフィレ!!まだロースをイキたいと思える歳頃!!ちなみに宮崎の爛漫はチキン南蛮だけではなくて宮崎牛のステーキも絶品中の絶品!!300グラムいってもうたー!!と34歳なのに!!と言うカンちゃん。嬉しそうに300グラム、ペロリしてた。俺はハンバーグ。ブルーチーズのハンバーグめっちゃ美味しい。ご飯を終えたらのんびりシュピッツに戻って、2人でゆっくり町の中を回った。そういえばこんなに長くシュピッツにいるのにまだろくに散策してなかった。シュピッツに来た観光客がまず最初に行くであろうふたつのポイント。ひとつめがロータストールという場所。町の中心部からぶどう畑の間の路地を入って坂道を登っていくと、いたるところにワイナリーがあり、たまにトラクターがトコトコ走っている。とてものどかな田舎道を登っていくと、やがて小高い丘の上に出る。白い塔と、石造りの古めかしいアーチがポツリと取り残されているこの場所がロータストールだ。前にイングリッドおばちゃんから、ここで昔戦いがあったか誰かの墓があったかっていう由緒を聞いたけど、忘れてしまった。古ぼけた石造りのアーチが山の小径にぽっかり口を開けており、その向こうにシュピッツの町を一望できた。ドナウ川からなだらかに山の斜面がのびており、その全てがぶどう畑になっており、静岡の茶畑か和歌山のみかん畑を思い出させる。その隙間に可愛らしく広がるのがこのシュピッツ。真ん中にポンと大きな教会が立ち、その背後の山の上には廃墟のお城が見える。ドナウ川と山とぶどう畑、教会と廃墟のお城。おとぎ話の中の光景がまんま目の前に広がっている。アーチの上にのぼってこの眺望を独り占めすると、あまりの美しさにため息がでてくる。ロータストールはこのシュピッツの美しさを丸ごと堪能出来る場所だ。そしてもうひとつのメイン観光地は、やはりお城。古城まみれのバッハウにはドゥリュンシュタインやアグシュタインという規模の大きな古城があるので、ここシュピッツのお城はそんなに有名ではない。でも小ぢんまりしたその姿はシュピッツの里とすごくマッチしていて、こここそがバッハウらしい景色だと思う。お城には遊歩道を10分も歩けば到着する。チケット売り場なんてものはなく、ぽっかりと石の入り口が開いており、静かな古城の廃墟に足を踏み入れる。ここもやはり壁にたくさんの防御のための小さな穴が空いていたり、小部屋らしき場所や通路がたくさんあって、他のお城に引けをとらない保存状態だ。真ん中には高い塔があり、当時を偲ばせる狭い狭い石階段を肩をこすりそうになりながら登っていくと、頂上に出ることができた。お城を眼下に見下ろし、その向こうにはシュピッツの町とドナウ川の雄大な姿がある。風が気持ち良くて、とても静かだった。何百年も昔、ここに見張りの兵士が立って同じ風景を見ていたのかと思うと体が震えてくる。本当にファイナルファンタジーの世界そのまんまだなぁ。こんな場所が本当にこの世の中にあるんだもんなぁ。カンちゃんは今日34歳になった。俺ももうすぐ35歳だ。このままずっと旅をしていたいと思えるほど2人とも旅が大好きだし、カンちゃんとならいつまでも楽しく過ごせる自信がある。でも子供を作ろうと思ったらそうも言ってられない。やはりどこかで区切りをつけないといけないし、日本で暮らすのがベストだと思う。そういった将来のことを2人で、同じ目線で話せることがすごく嬉しい。きっと似た者同士なんだよな。俺もカンちゃんも旅が好きで、寂しがり屋だけど1人も好きで、そんな2人だからピッタリとどれだけ一緒に重なっても違和感のひとつもない。いろんな話をした。他愛のない話、友達の話、旅仲間のこととか、美味しいラーメンのこととか、これからの旅のルートとか。目の前にはドナウ川。俺たちは今、古城の廃墟の上で見張り塔から将来を眺めている。来年の今頃、2人はどこにいて、どんな状況になってるんだろうな。町のカフェでケーキを買って家に帰ると、イングリッドおばちゃんが俺たちのことを呼んだのでリビングに行くと、素敵すぎるものがテーブルの上にあった。たくさんのキャンドルに火がともされており、それだけでとても綺麗なのに、よくよく見てみるとキャンドルでカンちゃんの名前を書いてくれていた。2人して感動しているとバッハウの伝統的なお菓子であるアプリコットのお団子を作ってくれたイングリッドおばちゃん。お団子の中にまるまる1個のアプリコットが入っており、まわりに何かの粉をまぶしている。優しい甘みと酸味が口いっぱいに広がってすごく暖かい味だった。俺たちのことを見守りながら微笑んでくれるイングリッドおばちゃんとレイモンドパパ。もう本当に、2人の子供にでもなったかのように安らいで、大きな愛情に包まれていた。もうここまで来ると、してもらいすぎないように気をつけて、ちゃんと感謝を伝えなきゃ、なんて他人行儀なことをするのも不自然なように思えてきた。2人と一緒にいることがとても自然に感じられた。生まれ育った場所からこんなにも遠く遠く離れた場所にいるのに。「カンちゃん、イヒリーベディヒ。」「イヒ、ゲッヒェ!!」さぁ、明日シュピッツから出発だ!!~~~~~~~~~~~~~~~~~~フィリピンのホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!フィリピンどんなところなんだろ。海綺麗だろうからそんなホテルに泊まってみたいなぁ。どうもありがとうございます!!