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甘いの好きにはオススメのデートっぽいやつ


2016年8月14日(日曜日)
【スウェーデン】 ストックホルム ~ エルムフルト





「グッドモーニング……………コンコンコン…………………グッドモーニーング!!」




ドアをノックする音で目を覚ました。



あまりにも快適なベッドのおかげで、ここが海の上だということを忘れて爆睡していた。


窓から白い光が差し込んでいる。

その光の向こうに陸が見えて、高い建物が並んでいた。

とうやらスウェーデンに着いたよう。




ちゃんと起こしに回ってくれるんだから気が利いてるよなぁ。


















超絶快適で贅沢だった船旅が終わるのが名残惜しかったけど、仕方なく駐車フロアーに戻って車に乗り込み、誘導に従って船から飛び出した。


スウェーデンに戻ってきたぞ。

ストックホルムはまだ朝の静寂の中。












スウェーデンはもうすでに北部を堪能しているのでさっさと進んでしまうつもりなんだけど、せっかくストックホルムにいることだしほんの少しだけ街を見て回った。


車で軽く街中を流し、それから街の真ん中にある島、ガムラスタンへ。


ガムラスタンは完全な旧市街地域で、島の全てが中世の建物のまま残っているというストックホルムの見所の一つだ。













石畳と古いアパート、王宮、銅像、そそり立つ教会の塔、これぞヨーロッパという風格に満ちている。





観光地なのでお土産物屋さんも多いんだけど、日曜日の朝の7時にはお店は全て閉まっており、人がまったくおらず、ゴーストタウンの中をカンちゃんと2人で歩いた。


足跡が周りの建物に反響して、谷底にいるようだ。

















不動産屋さんのショーウィンドウに貼られているアパートの物件情報を見てみた。


どれも綺麗な部屋なんだけど、1600年代に建てられたアパートなんかもあって笑ってしまった。


築400年のアパートて。

日本だったら30年でボロ屋扱いなのに。


さすがヨーロッパだよなぁ。

街全体が歴史遺産だ。






































丸顔!!
















ガムラスタンを見て回り、車に戻ってストックホルムを抜け出した。

やっぱり大都会は運転しづらくて、居心地が悪い。


ストックホルムなんて北欧最大の都市だろうから特に巨大だった。



日曜日じゃなかったら大混雑の忙しい街なんだろうな。
















市街地を出て、のどかな一本道を走っていく。

牧草ロールが散らばる草原の中、660キロのドライブだ。

660ってのはストックホルムから端っこのマルメーという街までの距離なんだけど、さすがにこれを1日で走るのはキツい。


マルメーからデンマークまではすぐなので、今日は無理はしないで行けるところまで行ってテキトーに寝ることにしよう。














さて、そんな長距離移動の時、5時間も10時間も車の中で何してるかというと、なんもしてませんよね。


ただひたすらハンドルを握り、カンちゃんはナビをしながらパックしたりネイルやったりしてます。


帰国した後に作りたいゲストハウスの構想とか、子供どうしようかーとか、そんな話はいつまでも尽きないです。

話の合う、空気の合う人との時間は何していても楽しいもんです。




あんまり暇なときはシリトリしたり、連想ゲームをしたりします。


今日はトレビの泉ゲームをしました。

豆知識を披露して、へー!をいくつもらえるかというゲームです。

そうです、ただの仲良しです。




「関の山ってあるやん。あれって三重県に関市ってのがあって、そこのお祭りで使われる山車がめっちゃ豪華絢爛だから、そこから由来してそれ以上は無理っていう意味で関の山っていうふうに言われるようになったんだよ。はい!10へーのうち何個!?」




「へーへーへーへーへー。5へーですね。」




「厳し!!なにそれ厳し!!じゃあカンちゃんはなにかある?」




「ちょっと前から日本ではスカートとガウチョパンツの中間のものが流行ってるんだけど、それの名前をスカーチョっていいます。」




「へーへーへーへーへー。5へーですね。」




「厳し!!採点厳し!!」




「てかスカーチョて変な名前!!では徳川家康の家臣だった服部半蔵の功績から、江戸城の周りにある門のひとつに半蔵門っていう名前がつけられたってのは?」




「半蔵門てなに?」




「半蔵門知らんの!?地下鉄半蔵門線とかあるやん!!??」




「うわー、東京に染まっとる人がおるー。長堀鶴見緑地線なら知っとるよ。3へーになります。」




「じゃあ次カンちゃん。」




「バリでは生まれたばかりの赤ちゃんは神様の化身のように考えられてて、神聖な存在だから生後3ヶ月は赤ちゃんの足を地面につけさせないんです。」




「それすげぇ。7へーです。」




「じゃあフミ君の番。」




「ガチャピンとムックってポールマッカートニーとジョンレノンがモデルって知ってた?」




「えええ!!確かにそんな顔やし!!それ8へー!!」













そんな平和この上ないドライブをしているとお腹が空いてきた。


どっかでご飯食べようかと走っていると、パーキングエリアにカフェグリルを発見。


うん、田舎のパーキングのお店は世界中だいたい車が突っ込んでる。







でもなんだかあんまり雰囲気がよくなかったので、また車に戻って進んでいくと、田舎道の途中で小さな町があった。

なんとなくヤマカンでここにしてみようかなと町の方に曲がる。



ほんの小さな可愛いらしい町で、暖かい日差しの下をちょろちょろと観光客が歩いていた。





へー、こんな小さな町なのに観光客とかいるんだな。

のどかで、とても静かな田舎町だ。



グーグルマップに日本語で表記されないくらいの小さな小さな町。


ソーデルショーピングという名前みたいだ。










町の中にあった地元の人たちの食堂でチキンケバブとポテト、サラダのプレートを注文。
70スウェーデンクローナ、830円。









それを2人でつつく。


スウェーデンは北部もそうだったけど、一品のサイズが半端なくでかいので、俺とカンちゃんだったらひとつで充分すぎるくらい。


周りの家族連れなんかは子供でもこのサイズの料理をそれぞれが一品ずついっちゃってるので、そりゃみんな体も大きくなるわ。


そんな人たちからしたら、2人でひとつのお皿をつついてる俺たちは、だからアジア人はあんなに小っちゃいんだねぇって感じだろうな。












店の中でワイファイが繋がったので、せっかく長距離移動をしているのでデンマークに向かう途中に世界遺産でもないかなぁとスウェーデンの世界遺産を調べてみた。


ふんふん、15個あるみたいだけど、どうやら道中にはないみたいだ。




がしかし、さらさらっとそのリストを見ているの時に何か見覚えのある写真が目に入った。


ガンメルスタードの教会群、っていう世界遺産の写真だったんだけど、この風景、どっかで見た気がする…………



そして、あ!!と驚いた。





この前スウェーデン北部を回っている時、ピーテオーのフェスティバルを終えてフィンランドに向かう道の途中にこの町を通り過ぎていたのだ。


田舎の田園地帯の中に、いきなり現れたなんとも不思議な集落。










赤と白の木造の古い民家が日本の長屋のように並び、ひと気がなく、どこか異様な空気が漂っていた。


村なのに、その赤と白の木造の長屋しかなく、真ん中に古びた教会がどよーんと佇んでおり、まるで人が扉を閉ざし、外からの来訪者を拒んでいるかのような、閉鎖的な雰囲気だった。



うまく言えないけど、その村に入った瞬間、カンちゃんと、ここってなんなんだろ………?って驚いて写真を撮った。


まさかあそこが世界遺産の場所だったなんて……………




確かに他にはない景観だった。

きっと古いいわれのある独特な歴史を持った村だったんだろう。



あー、やっちまったなぁ…………

車を止めてもっと探検しておけばよかった…………














残念がっていても通り過ぎてしまったものはしょうがない。


ご飯を終えて、気を取り直してこの小さな町をのんびり歩いて回った。










観光客がちらほら歩いているだけあって、確かに綺麗な町並みで、川には鴨が泳いでおり、とても平和な空気だ。


でもそれだけでこんなに観光客が足を止めるもんかなぁ。























テクテクと町の奥にある山側のほうに歩いていくと、その小高い岩山の上に展望台が見えた。

おお、あそこから町を見渡したら、天気もいいことだし素敵な町並みを一望できるんじゃないかな。



せっかくこの町に来たことだし、登っとく?とカンちゃんと話し、その岩山のほうに歩いて行っていると、なにやらひと際たくさんの人がいる遊歩道に出てきた。


人工的な川らしき水路が流れており、そのヘリに大勢の人が腰かけている。





どうやらこれは運河らしく、田舎の水運の歴史がある町としてこの町はそれなりに有名なようだった。



が、しかし、本当に有名なのはこの運河ではなかった。











その遊歩道の脇にすごい行列が出来ているお店を見つけた。





え?欧米人が行列?


欧米人ってのはほとんど行列を作らない人種ってイメージだ。


日本人みたいに何時間も待ったりしない。



なのにこのカフェらしきお店の前には軽く20~30人の人がズラリと並んでいる。


しかもこんな田舎町で!!







一体なんのお店なんだ?と行列の隙間からお店のテラスを覗いてみてその正体がわかった。


店員さんが金魚鉢みたいな巨大なパフェを忙しそうにテーブルに運んでいた。





しかもただ巨大なだけではなく、たくさんの種類のアイスを使って色鮮やかで、人形とかトランプとかで飾りつけもすごいし、なんならモクモクと煙を上げているやつまである。











まさにパフェテーマパークといった様相。


これのためにみんな行列作ってるんだ!!!


確かに北欧の人たちはアイスが死ぬほど好きなので、そんな彼らからしたらこの巨大でド派手なパフェがもうたまらん!って感じなのかな。




「………カンちゃん、せっかくだから食べとく?アイスいつも食べたがってるし。」



「えええ!!いいの!?やったー!デートっぽくて嬉しいー!!」










カンちゃんもアイスが好きだけど、なかなか旅中にアイスって手が出にくい。


アイスよりケバブにしない?ってなってしまう。


たまにはこんなのも食べてみなきゃな。













というわけで出てきたのこれ。





で、デカすぎる…………



値段は120クローナ。1430円。








「うふぅ…………あっま…………」



「甘すぎる……………ねちょねちょする…………」




もうカップの下の方とかただのチョコレートソース。チョコレートソース直飲みとかプーさんでもキツいわ…………





2人して胸やけマックスでお店を出ると、まだまだ行列は後ろにのびていた。


きっとスウェーデン人からしたら超絶有名なお店なんだろうな。

こんな田舎町にポツリとあるお店なのに、これのためだけに近隣からドライブして来ている。







つくづく思う。本当に出会いは縁でしかない。



なんかすごいところだな……と思いながらも車を止めなかった北部の世界遺産の村。

でも、たまたま昼飯を食べるために立ち寄ったこの町では、スウェーデン人から絶大な人気を誇るパフェ屋さんに行くことができた。


本当にたまたま。

何が起こるかわかんない。







出会えるか出会えないかは、その時の自分に相応しいかどうか。

そして出会えたものには必ずなんかの理由がある。



昔、日本を旅してる時に、時計が欲しいなぁとずっと思っていたら、しばらくしてとあるタイミングで時計が出に入ったことがある。


その時に、あぁ、必要なものは相応しい時に手に入るものなのかなぁって感じた。




北部の世界遺産は縁がなかった。


今日パフェ屋さんに行けたってことは、甘いの食ってカンちゃんとデートしろってことだったのかな。




世界遺産よりパフェに巡り会ってしまうのかー。

今回のカンちゃんとの旅を象徴してるのかもな。





























村を出てそれからもひたすら走り続け、合計7~8時間走っていい加減疲れてきたのでそこら辺で寝床を探すことにした。



幹線道路から脇道に入り、森の中に入っていく。


農家がポツリポツリと木々の間に見える隠れ里みたいなど田舎。


そんな道をどこまでも走っていく。







地図を見ると、周りには何もなく、広大な原野が広がるのみだ。


北欧は本当に人の住むエリアは少なく、あとは原野のみ。


もしそのど真ん中に行くことができたら、どんな孤独を感じることができるだろう。


この田舎道を突き進んでいけば、どこまで行けるんだろうって思う。




でもそんなことしてたらガソリン代も時間ももったいない。


そんな原野の中の孤独に出会えるかどうかもまた、縁なんだよな。












森の中に車を止めた。

カンちゃんがご飯を作ってくれ、静寂を聞きながら2人でそれを食べた。









夜が来てあたりは真っ暗になった。

もう白夜はここにはない。




夜空にずいぶん久しぶりの月が光っていた。



本当に久しぶりだった。







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札幌のホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!


札幌で流行りの海老ラーメンを食べてアレルギーで死にかけたのでお気をつけください!!


どうもありがとうございますー!!




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