2016年5月8日(日曜日)
【インド】 ムンバイ
カンちゃんがiPhoneをなくしてしまった…………
この日記を書いてるのはこの日付けの次の日です。
2人して落胆してます。
とりあえずカンちゃんが前に使っていたiPhone4を予備に持ってきていたので金銭的なダメージはないですが、やっぱり高級電子機器をなくした心のダメージはデカいです。
カンちゃんはパソコンも持ってるので、俺ほどiPhone頼りではないのですが、写真もここ数日撮ったものは消えたし、色んなデータが失われました。
完全に油断。
完全に。
盗られた時のことは明日の日付けでまた書きます。
今は心を落ち着けて昨日の分の日記を書きます。
「うっぴょおおおおおおおおおおお!!!!!!チキンティカ食べるひょおおおおおおおおおおおお!!!!」
「チキンティカ!!チキンティカのレシピを調べる!!いやあああああ!!!」
と、アホのテンションで宿を出て大好きなイスラム料理屋さんでチキンティカを食べて、ヤッバ!!ウッマ!!とか言ってた昨日の自分たちを殴りたいですね。
パン食っとけよと。
10万もするiPhone6なくすんだから。
そこ立てと。
人がフレンドリーなムンバイだからって油断こいてんじゃねぇぞと。
でもこの時はあまりのチキンティカロールの美味さに感激しながらペプシ飲んでました。
えーっと、
なんかペプシという言葉を面白くひねって自虐ネタで書こうとしてるんだけど、テンション落ちまくってる時にそんなこと書けませんね。
ペプシで何も思い浮かばない。
ペプッシーとかどうかな。ひどいですね。やめよう。
というわけで超暗い日記になりますので、つられて落ち込みそうな方はご遠慮ください。
チキンティカロールでご機嫌になって駅に向かい、スムーズにエクスプレスの電車に乗り込む。
いつものように人は多いけど、もう慣れたもの。
そして10分でバンドラの駅に着いたら、昨日見つけたカフェ、コーヒーデイへ。
エアコンの効いた店内でコーヒーを飲み、サクサクのワイファイでネット作業に没頭。
周りにいるお客さんたちはみんなお金持ちそうな人ばかりで、インド人の顔をしてるのに英語で会話したりしてる。
ムンバイまで来て初めてインドが英語圏だということを実感できる。
作業を終えたら初日に見つけた路上スポットのチャーチゲートにやってきた。
今日は日曜日。
海沿いの遊歩道はきっとたくさんの人で賑わっているはずと期待してやってきたわけだけど、予想通りウォークウェイにはものすごい数の人が集まっていた。
みんな沈んでいく夕日を眺めながらおしゃべりしたり、恋人との時間を楽しんでいる。
ここで路上をやるか?
人通りは申し分なし。
綺麗な景色と広い歩道、クラクションもそこまでうるさくない。
シチュエーションはバッチリだ。
でも、すでに石段に腰かけて景色を楽しんでる人たちがいるところで演奏を始めるのはなかなか抵抗がある。
俺が歌ってるところに歩いてきた人が足を止めるってのはいいんだけど、すでに集まってるところでやるのは押し聞かせになる。
うーんうーん、と悩んでいる俺の横でカンちゃんが見てる。
昨日歌えなかったので手持ちのお金はもうほとんどない。
今日稼がなかったらマジで晩飯抜きだ。
そして躊躇して今日はいいかー、なんてことをやってて、これから先本当に旅が続けられるのかカンちゃんに不安を与えてしまう。
カンちゃんは、ちゃんと歌って稼げ!!なんてことは言わないけど、やらなきゃ2人ともご飯が食べられないんだ。
見てくれを考えて悩んでる暇なんてない。
やるしかない。
ウォークウェイの街路樹の下でギターを取り出すと、一瞬で30人ほどの人だかりが出来た。
そしてチューニングを終えたころには100人以上の人だかりが歩道を埋め尽くし、後ろのほうでは石段の上に上がって見ている人もいる。
す、すげすぎる……………
ちょっとしたライブ会場みたいになってる。
さすがに緊張するわ…………
そりゃここでやればこんな反応になるのはなんとなく想像できたけど、ここまでとは。
ふぅとひと息。思いっきりギターを鳴らした。
1曲目を終えると拍手が起きたんだけど、誰もお金を入れに来ない。
お金を入れるものなのか?とみんな判断しかねているみたいだ。
そりゃこんだけ人だかりが出来てたら前にも出て来づらいよな。
そのまま2曲目を開始すると人だかりはさらに増え、すごいことになってきた。
すると2曲目が終わったところで1人の洋服を着たイマドキな女の子がスタスタと歩いてきて、素晴らしいわ!と言って10ルピーを置いてくれた。
そこからダム決壊。
聞いてくれてた人たちが我先にとチップを入れに来た。
おお!!いい感じこのまま行くぞー!!!
「ヘイ………ヘイ。」
後ろを向くと自転車に乗ったお巡りさん。
首を横に振っている。
そして自転車を降りてきて、ホラー!!散った散ったー!!と人だかりを蹴散らしてしまった。
うん、さすがにおおごとになりすぎたか。
お巡りさんが蹴散らしている間もチップを入れてくれる人は絶えず、たった2曲で200ルピー以上がたまっていた。
うーん、景色もいいし、ここでやれたらすごいんだろうけど仕方ない。
場所替え。
ビーチからチャーチゲートの駅へと帰る通りにはオシャレなレストランが軒を連ねており、歩道も広くて路上にバッチリだ。
やはりここはいい。
それに昨日のバンドラみたいに朝まで騒ぎ倒すぜオラアアアアアア!!みたいなイケイケの若者たちの町でなく、上品な人たちばかりなのでとても歌いやすい。
早速路上を開始するとすぐに人だかりができ、コンスタントにチップが入っていく。そしてやはり単価がデカい。
しばらく聞いてくれていた親切なおじさんが、この近くに有名なクリシュナの寺院か遺跡があり、その前にあるカラゴダカフェという店がムンバイのリッチピープルが集まる店だから路上にバッチリだぜ!!と教えてくれたけど、まぁ今日はこのままここでいこう。
日曜日ということでレストランが行列用の椅子を出す時間も早く、19時過ぎには店の前にたくさんの待ち客が溢れかえり出した。
こうなったらもうフィーバー。
絶え間なく人だかりができ、待ってるお客さんたちもみんなお金を入れに来てくれ、ものすごい盛り上がりになった。
お店の人たちも別に注意してくることもなく、むしろ友好的だ。
やりやすいことこの上ない。
そんな賑わう週末なので、おとといの金曜日よりも物売りの人たちがかなり多い。
風船売りの若い男の子たちがやってきてハーイ!と手を上げてきてハイタッチをする。
俺たちがただ歩いているだけなら彼らは風船を売ろうとしてくるが、路上をしている時に彼らは俺たちをカモとは見ない。
商売仲間として、握手をし、少し会話をする。
そしておととい会った花飾り売りの少女たちもいた。
笑顔で、明るくて、どこにでもいる賢そうな女の子たち。
バッグの中から折り鶴を出して渡すと、めちゃくちゃ喜んでそれを空中で動かして遊んでいる。
他の花飾り売りの少女たちにもあげると、みんなサンキュー!!と言ってまた仕事に戻っていった。
人に囲まれ続けた2時間半。
前は1日に5時間くらい歌っていたのに最近ではこのくらいやると疲れてきている。
インドさえ出ればこのクラクション地獄ともオサラバなので、静かな中でゆっくり歌うことができる。
ヨーロッパに戻るまでにまた体力つけて、長丁場も頑張っていかないとな。
今日のあがりは2486ルピー。4100円。
やっとマトモに稼げてひとまず金欠からも脱出でき、アンダリーの駅に戻ったらいつもの酒屋でビールを2本、そしていつものイスラム料理屋さんでシャワルマを買った。
毎回愛想の悪いおじさんも、さすがにこれだけ通っていたら俺たちのことを見てニコリと笑顔を作ってくれるようになった。
インドの噛みタバコ。
洗剤食べてるみたいな味がするらしい。
宿に戻り、バケツシャワーを浴び、部屋でシャワルマとビール。
一口ごとに2人で悶絶しながら最高のご飯を食べた。
「いやー!思うけど、食の趣味と金銭感覚が合うのってすごく大事だと思う!!フミ君って節約するところはするけど使うところはどんどん使うやん。一緒だよね!!」
本当この2つってすごく大事。
価値観が違うのももちろん新鮮でいいことだけど、やっぱり同じことに感動できると何かと便利だ。
このシャワルマも、ビールも嫌いって言われたらそれはそれでいいけど、やっぱりちょっと寂しいもんな。
この調子で少しでもムンバイで稼いでドバイに向かうぞ!!
あー!!ビール美味しいーーーー!!!!
って、調子こいてるこの時の2人を廊下に立たせて、なめてんの?なに調子くれてんの?ってガン飛ばしたい。
そしてとりあえず校庭5周ねって言いたい。
ウンコ野郎めー……………
どうやってもなくならないiPhoneを開発してくれえええええええ!!!!
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メルボルンのホテルをアゴダでとってくださったかたがいました!!
オーストラリアのご旅行が素敵なものになりますよう願っております!
どうもありがとうございます!
どうかiPhoneの紛失には充分ご注意ください!!
特に電車で!!